美しい肌Vol.174

2013-05-09 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ムラサキイモ)



紫いもとは、中まで紫色をしているさつまいも



の一種です。さつまいも本来の成分に加え、



紫いもにはブルーベリーや赤ワインなどに



含まれる青紫色をしたポリフェノールの一種



であるアントシアニンが多く含まれています。



アントシアニンには目の健康を守る作用や強い



抗酸化作用、免疫力向上などの作用があります。



紫いもはさつまいもの一種です。さつまいもの



原産地ははっきりとは分かっていませんが、



メキシコ中央部からグアテマラにかけてが有力



であると推測されています。紀元前3000年以上前



からメキシコで、すでに栽培が始まっていたと



される歴史の古い野菜です。紀元前2000年頃に



南アメリカに伝わり、その後コロンブス



によってヨーロッパ、そして世界へと広まり



ました。日本へは17世紀の初めに中国から沖縄



に伝えられ、その後、薩摩藩に伝えられました。



薩摩で栽培が始まったことから「薩摩いも」



と呼ばれるようになりました。土壌を選ばず、



やせ地でも栽培が容易であったため、飢饉を



救う救荒食として重要視されていきました。



1735年に蘭学者の青木昆陽が薩摩から種芋を



取り寄せ、江戸の小石川薬園でさつまいもを



試作栽培したことがきっかけで、東日本各地



にも栽培が広がっていきました。第二次



世界大戦下では、食糧不足からさつまいもの



栽培が大いに奨励されました。



アントシアニンが豊富な紫いもは詳細な来歴は



不明ですが、沖縄県や鹿児島県では特産として



広く普及しており、戦後色々な品種改良を行う



中でよりアントシアニンの濃い品種が作られる



ようになったことだけは、確かです。



紫いもにはさつまいも本来の成分である



ビタミンCやビタミンE、β-カロテン、食物繊維



などに加え、アントシアニンが豊富に含まれて



います。アントシアニンとは青紫色をした



ポリフェノールの一種で、ものを見るときに



必要なロドプシンと呼ばれるたんぱく質の再合成



を助ける働きがあり、目の疲れの解消に働きかけ



ます。紫いも以外には、ぶどうやブルーベリーや



アサイーなどに多く含まれるポリフェノールです。



紫いもにはりんごの約5倍以上といわれる程多くの



ビタミンCが含まれ、美肌効果があると期待されて



います。また紫いもに含まれているビタミンCは、



同じく豊富に含まれているでんぷんによって



守られるため、加熱しても壊れにくくなっています。



紫いもには食物繊維が豊富に含まれ、その量は



じゃがいもの約2倍です。食物繊維は不溶性食物繊維



と水溶性食物繊維の2つに分類され、紫いもには



そのどちらの食物繊維も含まれています。ごぼうに



多い不溶性食物繊維とは水に溶けない食物繊維で、



腸のぜん動を刺激し、腸内に溜まった有害物質の



排出を促す作用があります。肥満や便秘の解消、



腸の病気の予防などに効果があります。バナナや



寒天に多い、水溶性食物繊維とは



水に溶ける食物繊維で、腸内で水分を含みヌルヌル



としたゲル状となり、有害な成分を吸着して排出



させます。糖尿病や動脈硬化、高血圧の予防に効果



があります。便秘になった場合、まず水溶性食物



線維をとって、便をやわらかくしてから、強い有害



物質排出効果をもつ、不溶性食物繊維をとるとよい



ことが分かっています。(何日も出ずに)便秘の



便のとば口のところが固くなっている場合は、とくに



上記の方法を選んだ方が便秘の早期解消につながり



ます。



紫いもに含まれるアントシアニンやビタミンC 、



ビタミンE、β-カロテンはともに強い抗酸化力が



あるため、体内での活性酸素の発生を抑える働き



があり、老化防止や生活習慣病予防などにも良い



とされています。



紫いもに豊富に含まれるビタミンCはでんぷんに



守られているため、加熱しても壊れにくいことが



特徴です。ビタミンCの働きによってシミやそばかす



を予防し、ハリと水分量のある若々しい肌を保つ



効果が期待できます。



日光に当たり続けると、紫外線の刺激を受けて



チロシンと呼ばれるアミノ酸から皮膚の色素細胞



であるメラニン色素が作られます。このメラニン



色素が皮膚に沈着することで、シミ・そばかすが



現れます。



ビタミンCはチロシンをメラニンに変換する



チロシナーゼという酵素の働きを抑え、メラニン色素



の沈着を防ぐことで、シミ・そばかすを予防します。



また、ビタミンCにはコラーゲンの合成を促進する働き



があります。



コラーゲンには細胞と細胞をつなぐ結合組織を丈夫



にする作用があります。ビタミンCによってコラーゲン



の合成が活性化されるため、細胞と細胞がしっかりと



結びつき肌のハリが保たれます。



また紫いものアントシアニンには紫外線を吸収する働き



も報告されており、紫外線による皮膚トラブルの予防



にも役立ちます。



今回は、ここまでとさせて頂きます。



胃も安らぐ、紫いも。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.175

2013-05-09 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:昆布)



コンブとは、コンブ科コンブ属と数種類の類縁種



に属している褐藻類のです。



日本でとれる主なコンブは、寒流水域の三陸海岸



から北の水深10m前後の岩に生育しており、北海道



を中心に様々な種類のコンブが収穫されます。



コンブ属には20種類のコンブが属し、マコンブ、



ホソメコンブ、リシリコンブ、オニコンブ、ヒダカ



コンブ、ナガコンブ、ガゴメコンブなどが食用



とされています。いずれのコンブも夏に収穫され、



根・茎・葉にわけ、乾燥させてから出荷されます。



特に、一般的にコンブと呼ばれているマコンブは、



根元に近い部分に多くのうま味成分が含まれている



ため、だしコンブとして利用されます。



コンブは「よろこぶ」に語が通じることから、縁起



の良い食材としても知られています。



コンブの歴史は非常に古く、はっきりとはわかって



いませんが、縄文時代の末期に中国の江南地方から



日本へ渡ってきた人々によって伝えられたと



いわれています。



古くから、大陸との交易や支配者への献上品として



コンブが利用されていたと考えられています。



コンブは江戸時代に蝦夷地(現在の北海道)で



盛んに収穫が行われ始めました。鎌倉中期以降



になるとコンブは北海道から日本各地へ伝わり、



コンブを食べる地域が広がりました。コンブは、



江戸(東京都)、九州、琉球王国(沖縄県)へと



徐々に伝えられました。



九州の薩摩藩(鹿児島県)から琉球王国(沖縄県)



を経由して清(中国)にも伝えられたといわれて



います。清は、北方騎馬民族が支配階級だったので



昆布などは、もともと食べる習慣がなかったもの



と推察されます。



1908年、東京帝国大学(現東京大学)の池田菊苗



教授が、コンブのおいしさの主成分である



グルタミン酸を発見しました。池田教授は、



グルタミン酸を「具留多味酸」と表記し、その味



を「うま味」と命名しました。「うま味」の受容体



が2002年に見つかってから、急速に「うま味」の



重要性が世界各国で認知されるようになりました。



池田教授が発見した当時は、全く見向きもされ



なかった「うま味」ですが、認知が急に進み、今や



世界中のシェフが「うま味」先進国の日本に注視



しています。池田教授の先見の明は、すごいと思い



ました。のこりの「うま味」(グアニル酸、



イノシン酸)も池田教授のお弟子さんによって解明



されました。



コンブの名の語源はアイヌ語の「コンプ(konpu)」


です。中国に渡り、外来語として再び日本に入っ



てきたのではないかと考えられています。



コンブの主な生産地は北海道沿岸です。



コンブは7~9月に旬を迎えます。



コンブにはヨウ素をはじめ、カルシウムや鉄、



カリウムなどのミネラル類、アルギン酸やフコイダン



などの食物繊維、アミノ酸であるラミニンなどが豊富



に含まれています。



コンブのヨウ素の含有量は食材の中で、№1です。



食物繊維には、水に溶けない性質を持つ不溶性食物繊維



と水に溶ける性質を持つ水溶性食物繊維があり、各自



性質や働きが異なります。コンブに含まれている



アルギン酸やフコイダンは水溶性食物繊維で、腸内で



水に溶け込みヌルヌルとしたゲル状となり有害物質を



吸着して排出します。コンブのヌルヌルの成分は、



このアルギン酸やフコイダンです。



コンブに豊富に含まれているヨウ素は、甲状腺ホルモン



のサイロキシンとトリヨードサイロニンの材料に



なります。この2つのホルモンにはエネルギー代謝を活発



にし、新陳代謝を促す働きがあります。



私たちの体は約60兆個もの細胞からできており、髪や爪、



肌もそのうちのひとつです。新陳代謝が活発になると、



常に新しい細胞ができ、古い細胞と入れ替わるため髪や



爪、肌を美しく保つことができます。言い換えれば美肌



効果があるということです。今回はここまでとさせて頂き



ます。昆布の根部に「うま味」が多い。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.176

2013-05-09 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ひえ)



ひえとは、縄文時代から食べられている日本で



最も古い雑穀でイネ科の穀物です。



日本ではうるち種がよく栽培されています。



やせた土地や気候が寒冷な土地でも育ち、名前は



「冷えに耐える」という性質から付けられました。



冷害や干ばつ、酸性土壌や塩害にも強く、やせた



土地でもしっかりと育ち、あくが強いため



30~40年は保存できる優れものです。



色は白っぽく、いびつな形をしていて、大きさは



1~1.5mmくらいです。



ほかの雑穀や穀類と比較すると亜鉛と食物繊維の量



が多いことが特徴的です。鉄やカリウムも多いため、



ミネラルの補給には最適です。栄養価は高いですが、



粘り気がなく、ぱらぱらとした食感ですが、食べ



続けるとぼそぼそしてきます。



近年は食物アレルギー対策の雑穀として人気があり、



栄養価も高く、ミネラルや食物繊維が豊富な点に関心



が集まっています。



精白して米と一緒に炊いたり、粉にしてお菓子に加工



することが一般的です。



アクが強いためひえは虫がつきにくく、長期保存が



可能です。またひえ単独で炊くにはアク抜きが必要



です。



ひえはグレーがかかった白い実で、白米に混ぜる以外に、



昔はみそやしょうゆ、焼酎などの原料に利用されて



いました。



白米に比べて、食物繊維は約8倍、マグネシウムは約5倍



と多く含まれており、鉄分についても約2倍、カリウム



は約3倍含まれており、栄養が豊富に含まれていること



が分かります。



ひえが栽培化されたのは、日本列島を含む東南アジア



領域だそうです。現在も日本列島、朝鮮半島、中国



東北部といった東南アジアを中心に栽培されています。



日本では、かつて主食穀物として食べられていましたが、



昭和時代に米の増産に成功したことで消費と栽培が



年々減少しています。現代の日本ではダイエット食品



や小鳥のえさなど飼料用として使われています。



最近は食物繊維やミネラルが豊富なことから健康食品



としても見直されています。



また、増加しつつある米や小麦に対する食物アレルギー



をもつ人のための主食穀物としての需要があります。



ひえは不溶性食物繊維を多く含んでいることから腸の中



をきれいにします。それにより肌荒れやにきびなど



美容面でのお悩みにも有効です。にきびや肌荒れの



原因のひとつに便秘があげられます。そのため、ひえ



を摂ることで腸からの健康を促すことができ、それが



美肌効果につながります。今回は、ここまでとさせて



頂きます。



ひえーと驚いて、冷え症の人がひえを食べる。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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