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2022-10-31 17:24:57

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診療マル秘裏話  号外Vol.2311 令和3年12月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)CAR-T細胞がPRDM1遺伝子欠失で寿命延長される
2)iPS細胞からの血小板産生,効率化する手法開発

 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 CAR-T細胞がPRDM1遺伝子欠失で寿命延長される

 
 
 
 
 
 
 愛知県ガンセンターと日本医
療研究開発機構は12月6日、ガ
ン免疫療法の一種である「キメ
ラ抗原受容体導入T細胞療法」
(CAR-T 細胞療法)において、T
細胞に関する「PRDM1」 遺伝子
を欠失させることで、従来の「
CAR-T 細胞」よりも長い寿命を
与えられることを動物実験モデ
ルで示したと発表しました。

 同成果は、愛知県ガンセンタ
ー腫瘍免疫応答研究分野の籠谷
勇紀分野長らの研究チームによ
るものでし。詳細は、米血液学
会誌「Blood」 に掲載されまし
た。

 ガン免疫療法は、ヒトがもと
もと持っている免疫の力を使っ
て、ガン細胞を攻撃させる療法
であり、これまで治療が難しか
った種類のガンに対する新たな
治療法として、注目されるよう
になってきました。その免疫療
法にはさまざまな方法があり、
CAR-T 細胞療法は、患者さんの
血液中に存在する主要な免疫細
胞の1つであるT細胞を用いるこ
とが特徴となっています。

 T細胞に遺伝子「CAR」を加え
る形で、特定のガン細胞だけを
選択的に攻撃できるようにする
手法で、白血病、悪性リンパ腫
などの一部の血液ガンに対して
高い有効性が示されたことから
、2019年から保険診療において
も用いられるようになっていま
す。ただしCAR-T 細胞療法は、
現在認可されている血液ガンに
対する治療後に、再びガン細胞
が出てくる再発例も多いとされ、
さらなる治療効果が求められて
います。また、CAR-T 細胞を用
いたほかの種類のガンに対する
臨床試験が行われていますが、
今のところ十分な治療成績は得
られていないということです。

 長期にわたってCAR-T 細胞療
法の治療効果を維持するために
は、CAR-T 細胞が体内で長生き
することが重要ですが、ガン治
療に用いられるCAR-T 細胞は、
まず体外で大量に増殖させるこ
と、また体内でもガン細胞に攻
撃する過程でも増殖を続けるこ
とから「老化」が進んでしまう
とされており、長寿命化の実現
が求められていました。

 
 そこで研究チームは今回、T
細胞の性質を遺伝子のレベルで
改造することで、老化が進みに
くく、長期間にわたり生存する
能力を持つCAR-T 細胞の作製を
試みることにしたということで
す。

 ヒトには、特定の蛋白質をコ
ードする遺伝子は2万種類以上
あることが知られていますが、
その中で研究チームが今回着目
したのは、細胞の性質を大きく
変化させられる「エピジェネテ
ィック因子」と呼ばれるグルー
プをコードしている遺伝子です。
とりわけ老化したT細胞で活性
が上昇しているエピジェネティ
ック因子に絞った探索を実施し
た所、PRDM1 遺伝子を遺伝子編
集技術「CRISPR/Cas9」 を使っ
て選択的に欠失させると、増殖
の過程でCAR-T 細胞の老化が進
みにくくなることが見出された
ということです。

 健常者の血液から作製された
PRDM1欠失CAR-T細胞を、ガン細
胞を移植した実験マウスモデル
に投与した所、通常のCAR-T 細
胞と比べて体内に長期間にわた
って生き残り、その結果として
腫瘍の再発を持続的に抑え続け
られることが確認されたという
ことです。

 CAR-T 細胞は、どの目印を標
的とするかによって、多数のタ
イプが開発されています。今回
の研究では、臨床でも用いられ
ている蛋白質「CD19」を狙うCA
R-T 細胞を中心に、複数のタイ
プでPRDM1欠失型CAR-T細胞を作
製しました。いずれにおいても
同様に、ガン細胞を攻撃する過
程でメモリーT細胞としての機
能を維持できることが確認され
たとしています。

 さらに、肺ガン、卵巣ガン、
子宮ガンなどの患者さんの体内
に存在するガン細胞を攻撃する
能力を持ったT細胞と考えられ
ている「腫瘍浸潤リンパ球」(T
IL)においてもPRDM1遺伝子の欠
失が行われた所、同様に長期間
生き残る能力のあるメモリーT
細胞としての性質を獲得できる
ことも判明しました。TIL を体
外で増やして患者さんに注射す
るTIL 療法も開発されています
が、長期にわたる有効性は示さ
れていなかったとする他、TIL
は体の中でガン細胞を攻撃する
過程で老化が進んでいることか
ら、CAR-T 細胞以上に長期間に
わたって生存する能力が低下し
ていることも確認されており、
今回の研究で開発されたPRDM1
欠失技術は、そうしたTIL 療法
においても有用であることが示
唆されたと研究チームでは説明
しています。

 なお、今回開発されたPRDM1
欠失型の長期生存する能力を持
つT細胞について研究チームで
は、さらに複数の治療モデルを
用いた治療効果の検証、安全性
の確認を進めることで、持続的
な治療効果を持つ免疫細胞療法
の開発につなげたいとしていま
す。

 CAR-T 細胞療法について解説

している動画です。

 
 


 
 
 
 両方の療法を試す。   笑

 
 
 
 
 
 
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2】 iPS細胞からの血小板産生,効率化する手法開発

 
 
 
 
 
 
 千葉大学は12月3日、ヒトiPS
細胞から血小板を産生するため
の従来法よりも効率的な手法の
開発に取り組んだ結果、細胞の
増殖を妨げるCDKN1Aとp53 とい
う2つの遺伝子の働きを抑える
ことで、高効率に血小板産生細
胞を得られることが分かったと
発表しました。この研究は、同
大大学院医学研究院の高山直也
准教授、江藤浩之教授、北海道
大学の曽根正光助教、京都大学
iPS 細胞研究所の中村壮特任助
教らの研究グループによるもの
です。研究成果は、「Stem Cel
l Reports」 にオンライン掲載
されています。

 研究グループは以前、ヒト多
能性幹細胞を、血小板を生み出
す細胞である巨核球へと分化さ
せ、さらに増殖を促進するMYC、
BMI1、BCLXLという3種類の遺伝
子(これらをまとめて以降MBX
とする)を強力に発現させるこ
とで、その巨核球を不死化する
ことに成功していました。これ
により血小板の元となる不死化
巨核球を大量に増殖させ、輸血
に必要とされる膨大な血小板を
作製することが理論上可能とな
りました。しかし、多能性幹細
胞から不死化巨核球を樹立でき
る確率は5%以下と低く、ほと
んどの試行においてMBX を発現
させても巨核球が増殖を2か月
以内に停止してしまうという問
題がありました。また増殖能力
の低い巨核球は、1つの巨核球
あたりから産生される血小板数
も低いということが分かってい
ました。そこで研究グループは、
巨核球が不死化する確率が高く
なるよう手法の改善を目指しま
した。

 まず、さまざまなヒトiPS 細
胞株を元に、従来法で得られた
巨核球をその増殖能力の程度に
よって高/中/低増殖の3カテ
ゴリーに分類しました。そのう
えでRNA-seq 法により遺伝子発
現解析を行った所、高増殖巨核
球に比べ、低または中増殖巨核
球では細胞の増殖を抑える働き
があることが知られるCDKN1Aお
よびCDKN2A遺伝子の発現が高い
傾向にあることが明らかになり
ました。

 そこで、従来法で作製された
低/中増殖巨核球において、sh
ort hairpin RNA(shRNA)によ
りこれらの遺伝子を抑制するこ
とで、鈍化した増殖能を活性化
することができるかどうかを試
みました。その結果、CDKN1A遺
伝子に対するshRNA を導入した
場合と、CDKN1Aの発現を促進す
るp53遺伝子に対するshRNAを導
入した場合に、最終的に100 倍
以上の細胞数が得られ、増殖が
著しく改善されました。一方、
CDKN2Aに対するshRNA にはその
ような増殖促進効果はありませ
んでした。

 次に、新たにiPS 細胞から巨
核球を分化する過程でこれらの
shRNA を導入し、巨核球の不死
化効率が改善するかどうかを調
べました。その結果、MBX に加
えてCDKN1Aとp53 に対するshRN
A を同時に導入することで、増
殖期間が4倍程度、増殖率が10
10以上と増殖能力が飛躍的に改
善しました。
 最後に、shRNA を用いて得ら
れた増殖能の高い巨核球が血小
板を生産することができるのか、
その生産効率と生産された血小
板の機能を解析しました。その
結果、従来法で得た中増殖巨核
球にshRNA を導入した巨核球株
と、iPS 細胞からの分化の過程
でshRNA を用いる新規法で樹立
した巨核球は、いずれもshRNA
を用いないで得た巨核球よりも
血小板産生能力が数倍~数十倍
高いことが判明しました。その
能力はこれまでに作製した中で
最も血小板産生能力の高い巨核
球株に比類するものでした。

 新規法で得た巨核球株は、同
じiPS 細胞由来の従来法で得た
巨核球に比べDMS (血小板産生
が旺盛な巨核球に見られる特殊
な細胞内膜構造)を発達させて
いる様子が観察され、高い血小
板産生能力を裏付けていました。
さらに、血小板の機能を調べる
ためPMA 刺激を行ったところ、
shRNA を用いた巨核球株由来の
血小板が20%を超える高い割合
でPAC1抗体染色陽性となり、明
瞭な応答性を示したことから機
能性を有することが示されまし
た。

 今回の研究により、CDKN1Aと
p53という2つの遺伝子を抑制す
ることにより高確率で増殖能力
の高い巨核球を樹立できること
が分かりました。研究グループ
は、「この成果により、これま
でネックとなっていた個別のiP
S 細胞からの不死化巨核球の作
製が効率化され、例えば血小板
不応症患者の体内で抗体反応が
起きにくい血小板など、患者の
疾患に合わせた機能を持つテイ
ラーメイド血小板の作製に応用
されることが期待される」と、
述べています。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 勉強の効率化を進めて高率で
公立高校に受かる方法。  笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 愛知県ガンセンターと日本医
療研究開発機構が12月6日、ガ
ン免疫療法の一種である「キメ
ラ抗原受容体導入T細胞療法」
(CAR-T 細胞療法)において、T
細胞に関する「PRDM1」 遺伝子
を欠失させることで、従来の「
CAR-T 細胞」よりも長い寿命を
与えられることを動物実験モデ
ルで示したと発表したのは、素
晴らしい業績です。従来の「CA
R-T 細胞」よりも長い寿命が得
られることで、ガン細胞を長期
に渡って攻撃し、治療効果を上
げるというのはエレガントな手
法だと思いました。さらに複数
の治療モデルを用いた治療効果
の検証、安全性の確認を進める
ことで、持続的な治療効果を持
つ免疫細胞療法の開発に繋げて
頂きたいものです。
 千葉大学が12月3日、ヒトiPS
細胞から血小板を産生するため
の従来法よりも効率的な手法の
開発に取り組んだ結果、細胞の
増殖を妨げるCDKN1Aとp53 とい
う2つの遺伝子の働きを抑える
ことで、高効率に血小板産生細
胞を得られることが分かったと
発表したのは、画期的な業績だ
と思います。ヒトiPS 細胞から
血小板を効率的に大量に産生す
ることができるようになると輸
血が必要なくなると考えられま
す。現在でも、特発性血小板減
少性紫斑病の人や特殊な血液型
の患者さんに輸血する際には、
HLAが一致したドナーや特殊
な血液型を持つドナーが必要と
されていますが、それも必要な
くなる可能性があります。

 酸性の溶液を産生する工場を
見学するのに賛成した。  笑

 
 
 
 
 
 
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2022-10-30 15:37:43

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診療マル秘裏話  号外Vol.2310 令和3年12月28日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)FDAが,難治性多発性骨髄腫の新併用療法を認可
2)ミトコンドリア病新薬候補臨床試験を来年1月~開始

 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 FDAが,難治性多発性骨髄腫の新併用療法を認可

 
 
 
 
 
 
 米国食品医薬品局(FDA)は1
1月30日、1-3回の前治療歴があ
る成人の再発または難治性多発
性骨髄腫に、抗CD抗体ダラツム
マブとヒアルロニダーゼの配合
剤(商品名Darzalex Faspro、J
anssen Biotech社)とカルフィ
ルゾミブ(商品名カイプロリス、
Amgen社)+デキサメタゾンとの
併用を承認しました。

 Darzalex Fasproの有効性は、
マルチコホートの非盲検試験「
PLEIADES」で検証されています。
この試験では、1回以上の前治
療歴がある再発または難治性の
多発性骨髄腫患者さん66例を対
象に、Darzalex Faspro 1800mg
/3万単位(ダラツムマブ1800mg
とヒアルロニダーゼ3万単位を
配合)、カルフィルゾミブ(20
/70mg/m2を週1回投与)、デキ
サメタゾンを投与しました。

 その結果、主要評価項目の全
奏効率(ORR)は84.8%でした。
追跡期間中央値9.2 カ月時点で
奏効期間の中央値には到達せず、
推定85.2%が6カ月以上、82.5
%が9カ月以上奏効を持続しま
した。

 発現頻度の高い(発現率20%
以上)有害反応は、上気道感染
症、倦怠感、不眠、高血圧、下
痢、咳嗽、呼吸困難、頭痛、発
熱、悪心、末梢浮腫だった。

 多発性骨髄腫の治療について解

説している動画です。

 
 


 
 
 医療機関による追跡期間を考
える。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 ミトコンドリア病新薬候補臨床試験を来年1月~開始

 
 
 
 
 
 
 全身の細胞でエネルギーを生
み出す小器官ミトコンドリアの
異常により、脳や心臓、筋肉な
どのさまざまな機能が低下する
国指定の難病「ミトコンドリア
病」について、東北大大学院医
学系研究科の阿部高明教授らは
12月6日、治療薬候補物質「M
A‐5」の臨床試験(治験)を
来年1月に始めると発表しまし
た。エネルギー生産効率を高め
る働きがあり、実用化されれば
画期的な新薬になると期待され
ます。
 MA‐5は腎臓病患者さんの
血液から発見された物質に基づ
き、2015年に開発されました。
ミトコンドリア内部の蛋白質「
ミトフィリン」に結合し、エネ
ルギー物質「アデノシン三リン
酸(ATP)」の合成酵素と複
合体を形成して生産効率を高め
ます。ミトコンドリア遺伝子に
異常があるマウスに投与すると、
心臓や腎臓の機能を改善する効
果があった他、ミトコンドリア
病患者さんから採取した皮膚細
胞を培養する実験ではATPが
増え、細胞生存率が高まりまし
た。
 治験はまず日本人の健康な成
人男性56人を対象とし、約2年
間で飲み薬としての安全性を確
認する他、飲んでから血液を通
じて多様な臓器に運ばれ、尿な
どに排出される過程を評価しま
す。問題なければ、患者さんを
対象に安全性や有効性を確認し
ます。
 阿部教授は記者会見で「一日
も早く患者さんに届けることを
考えています。小児のミトコン
ドリア病治療薬として承認され
た後には、ミトコンドリアの機
能低下に伴う成人の難聴や筋萎
縮性側索硬化症(ALS)、パ
ーキンソン病などに適応が広が
る可能性がある」と話しました。
患者さんの治験参加者はまだ
募集していませんが、「ミトコ
ンドリア先制医療」のホームペ
ージで情報を提供しています。

 ミトコンドリア病の新治療に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 先生が先制医療を受けた。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 米国食品医薬品局(FDA)が1
1月30日、1-3回の前治療歴があ
る成人の再発または難治性多発
性骨髄腫に、抗CD抗体ダラツム
マブとヒアルロニダーゼの配合
剤(商品名Darzalex Faspro、J
anssen Biotech社)とカルフィ
ルゾミブ(商品名カイプロリス、
Amgen社)+デキサメタゾンとの
併用を承認したのは、喜ばしい
ことです。多発性骨髄腫は分化
型の悪性腫瘍であるため、治療
は困難を極めます。高度に分化
した悪性腫瘍は、分裂スピード
が遅く、通常の抗ガン剤の治療
が奏功しません。その中で主要
評価項目の全奏効率(ORR)が8
4.8%というのは、驚異的な数字
です。
 全身の細胞でエネルギーを生
み出す小器官ミトコンドリアの
異常により、脳や心臓、筋肉な
どのさまざまな機能が低下する
国指定の難病「ミトコンドリア
病」について、東北大大学院医
学系研究科の阿部高明教授らが
12月6日、治療薬候補物質「M
A‐5」の臨床試験(治験)を
来年1月に始めると発表したの
は喜ばしいことです。ミトコン
ドリア遺伝子に異常があるマウ
スに投与すると、心臓や腎臓の
機能を改善する効果があった他、
ミトコンドリア病患者さんから
採取した皮膚細胞を培養する実
験ではATPが増え、細胞生存
率が高まったので、治験では良
い結果が期待できそうです。

 高価な硬貨の経済効果を推定
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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2022-10-29 19:43:50

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診療マル秘裏話  号外Vol.2309 令和3年12月27日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)薬食審医薬品第二部会は12月2日、7製品を承認
2)緊急時を想定した医薬品新承認制度の骨子提示

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
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1】 薬食審医薬品第二部会は12月2日、7製品を承認

 
 
 
 
 
 
 厚生労働省の薬食審医薬品第
二部会は12月2日、7製品の承
認を了承しました。この中には、
ガン化学療法後に増悪したKRAS
G12C 変異陽性の非小細胞肺ガ
ン(NSCLC) を対象疾患とする
ファーストインクラスのKRAS G
12C 阻害薬ルマケラス錠(一般
名:ソトラシブ、アムジェン)
や、ガン化学療法後に増悪した
子宮体ガンに対する抗ガン剤レ
ンビマカプセル(同レンバチニ
ブメシル酸塩、エーザイ)と免
疫療法薬キイトルーダ点滴静注
(同ペムブロリズマブ(遺伝子
組換え)、MSD) との併用療法
が含まれます。

 子宮体ガンの薬物療法には現
在、化学療法や黄体ホルモン療
法があります。今回の併用療法
の正式承認により、子宮体ガン
に対して分子標的薬や免疫療法
薬での治療アプローチが加わる
ことになります。新有効成分含
有医薬品は2022年1月に、効能
追加は年内に正式承認されると
みられています。

 KRASは、細胞増殖シグナルを
伝達するRAS蛋白質の1種です。
KRAS遺伝子に変異が起こると、
増殖シグナルが常にオンの状態
となり、ガン細胞を発生・増殖
させると考えられています。

 KRAS遺伝子の変異はガンで最
もよく見られるドライバー変異
の1つで、発現頻度は高いガン
種で90%程度とされています。
KRAS変異があると、EGFR阻害薬
の効果が得られにくくなること
が知られています。KRAS蛋白質
の表面は薬剤が結合・作用でき
る構造に乏しく、それゆえに創
薬は困難と言われてきました。
約40年もの間、さまざまなプレ
イヤーが分子標的薬の開発に失
敗してきましたが、構造の詳細
な解明が進んだことで、ついに
実用化にこぎつけました。

 子宮体ガンの診断・治療につ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 清拭を正式に、オーダーする。


 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 緊急時を想定した医薬品新承認制度の骨子提示

 
 
 
 
 
 
 厚生労働省は12月3日の専門
部会で、感染症など緊急時を想
定した医薬品の新たな承認制度
の骨子を示しました。治療薬や
ワクチンなどの承認要件を緩和
し、有効性を「推定」できると
判断した段階で条件付きで使用
を認めます。欧米並みのスピー
ドでの承認を目指しますが、制
度の詳しい中身は年末までに取
りまとめ、早ければ来年の通常
国会に関連法案を提出します。

 日本の武漢熱ワクチンの承認
は、欧米と比べ数カ月程度遅れ
ました。これを受け政府は、6
月に閣議決定した経済財政運営
の基本方針「骨太の方針」で緊
急時の薬事承認制度のあり方を
検討するとしていました。

 厚労省は緊急時として、感染
症の拡大や原子力事故、バイオ
テロなどを想定しています。安
全性に関しては必要なデータを
集めて従来通り確認しつつ、有
効性について「推定」できると
判断されれば、臨床試験(治験)
前でも使用を認めることとしま
した。

 海外の医薬品では、国内治験
を実施していなくても海外の最
終治験データがあれば承認可能
とします。国内で開発された医
薬品については、最終治験前で
も承認を判断できます。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 本の装丁の出来は、想定内だ
った。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 厚生労働省の薬食審医薬品第
二部会が12月2日、7製品の承
認を了承したのは、喜ばしいこ
とです。新薬が販売に向けて第
一歩を踏み出すのがこの承認の
了承です。新薬については臨床
試験を経ているとはいえ、実際
に使ってみないと分からない副
作用があることがあります。そ
れゆえに、販売されてからも、
使用後成績調査などを行い慎重
に使ってゆく必要があると私は
考えています。将来の薬害を産
まないためにも、新薬承認の了
承は、慎重に行って頂きたいと
思います。
 厚生労働省が12月3日の専門
部会で、感染症など緊急時を想
定した医薬品の新たな承認制度
の骨子を示したのは、喜ばしい
ことです。武漢熱ワクチン承認
が遅れたため、ワクチン確保に
手間取り、ワクチン接種が異常
に遅れたのは、記憶に新しいこ
とです。しかし、海外でのデー
タを人種差を考えずに鵜呑みに
すると、効果が不十分であった
り、思わぬ副作用が出たりする
可能性があるので、緊急時と言
えども慎重に承認して頂きたい
と思います。

 以上のような異常を指摘する。


 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人社団 永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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2022-10-28 17:30:40

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診療マル秘裏話  号外Vol.2308 令和3年12月26日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)抗Trop-2抗体ADCが,欧州委員会販売承認を得る
2)武漢熱新薬モルヌピラビル実用化で重症化回避

 
 
 
 
 
 
 
 
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から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 抗Trop-2抗体ADCが,欧州委員会販売承認を得る
 
 
 
 
 
 
 米・ギリアド・サイエンシズ
は、12月3日、抗Trop-2抗体薬
物複合体sacituzumab goviteca
nについて、2種類以上の全身療
法歴を有する(少なくとも1種
類は進行した病変に対して)切
除不能、または転移性トリプル
ネガティブ乳ガン(TNBC)の成
人患者さんを対象とした単剤療
法として、欧州委員会の販売承
認を得たと発表しました。

 今回の承認は、第3相試験AS
CENTの結果に基づいたものです。
ESMO 2020 で新たに有効性が報
告されたsacituzumab goviteca
nは、抗Trop-2抗体sacituzumab
とイリノテカンの活性代謝産物
SN-38を結合させたADCです。sa
cituzumabが標的とするTrop-2
は、多くの固形ガンに発現しま
す。SN-38 はイリノテカンの代
謝産物(100~2,000倍)で毒性
が強いため、単独では投与でき
ませんが、両者をリンカーでつ
なぐことで1抗体当たり7.5分子
のSN-38 を結合させることがで
きるsacituzumab govitecan と
して開発されました。同薬は、
米食品医薬品局(FDA)により2
016 年に画期的治療薬に指定さ
れ、膵臓ガンおよび小細胞肺ガ
ンにおいてオーファンドラッグ
に指定されています。また2020
年4月には、複数の治療歴があ
る進行性TNBCを適応として迅速
承認されました。

 抗体薬物複合体の最良のコン

ジュゲーション条件について解説

している動画です。

 
 


 
 
 信仰の自由を求めるデモが、
進行した。        笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 武漢熱新薬モルヌピラビル実用化で重症化回避

 
 
 
 
 
 
 厚生労働省に承認申請された
武漢熱の飲み薬「モルヌピラビ
ル」が実用化されれば、自宅で
の早期治療が容易になります。
重症者を減らせれば、「第6波」
に向け、病床逼迫の回避にもつ
ながると期待されます。

 開発した米メルクによると、
モルヌピラビルは、臨床試験で
重症化リスクを約30%減らす効
果が確認されました。安全性を
慎重にみていく必要があります
が、重症化リスクの高い人を中
心に使われる見通しです。

 今回の薬は、新たな変異株「
オミクロン株」にも、効果があ
ると期待されています。細胞内
でウイルスの増殖を抑える仕組
みで、東邦大の舘田一博教授(
感染症学)は「変異した部分の
影響は受けない可能性が高い。
従来株と効果は変わらないので
はないか」とみています。

 一方、軽症者に使われてきた
抗体医薬の一部は、変異しやす
いウイルスの突起部分を標的と
しており、オミクロン株に対す
る治療効果が落ちる懸念もあり
ます。

 米製薬大手ファイザーや塩野
義製薬などの飲み薬の開発も進
んでおり、今後も承認申請が相
次ぐ見込みです。舘田教授は「
効果の程度はそれぞれだが、重
症化を抑え、使い勝手のよい飲
み薬が次々に出てくると、武漢
熱を過剰に恐れずに済むように
なるだろう」と話しています。

 モルニピラビルの一般流通に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 
 忠臣の中心にいた人物。 笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 米・ギリアド・サイエンシズ
が、12月3日、抗Trop-2抗体薬
物複合体sacituzumab goviteca
nについて、2種類以上の全身療
法歴を有する(少なくとも1種
類は進行した病変に対して)切
除不能、または転移性トリプル
ネガティブ乳ガン(TNBC)の成
人患者さんを対象とした単剤療
法として、欧州委員会の販売承
認を得たと発表したのは、喜ば
しいことです。抗体薬物複合体
も、第一世代より、第二世代の
方がより強力にガン細胞を攻撃
し、安全性が高くなっています。
なおかつ、抗体の認識部位が、
sacituzumab govitecan のよう
に、多くの固形ガンに発現する
抗原となると適応が非常に多く
のガンになると推測されます。
 厚生労働省に承認申請された
武漢熱の飲み薬「モルヌピラビ
ル」が実用化されれば、自宅で
の早期治療が容易になるという
ことは、素晴らしいことです。
重症者を減らせれば、「第6波」
に向け、病床逼迫の回避にもつ
ながると期待され、このような
素晴らしい薬剤が世に出たこと
と実際に利用する目途がたった
ことは、良いことだと思います。
しかし、その反面、この薬剤を
売るために、イベルメクチンの
臨床試験が積極的に行われなか
ったのは、残念なことだと思い
ます。イベルメクチンの方が、
薬価が安く、これが大々的に出
回るとモルヌピラビルが売れな
くなるという懸念があったため
と言われています。

 会費の支払いを回避する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2022-10-27 20:43:17

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診療マル秘裏話  号外Vol.2307 令和3年12月25日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)EGFRの量を調節する働きの蛋白質の存在を解明
2)欧州疾病対策センターオミクロン株,デルタ株に代替と予測

 
 
 
 
 
 
 
 
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さい。

 
 
 
 
 
1】 EGFRの量を調節する働きの蛋白質の存在を解明

 
 
 
 
 
 
 福島医大解剖・組織学講座の
植村武文准教授(41)や和栗(
わぐり)聡教授(57)らの研究
チームが、ガンの原因遺伝子と
して知られる蛋白質「上皮成長
因子受容体(EGFR)」の量を調
節する働きがある蛋白質の存在
を突き止め、ガン専門の英科学
雑誌オンコジェネシスに発表し
ました。ガン細胞の増殖メカニ
ズムの一端が明らかになり、研
究チームは「将来的な抗ガン剤
開発に貢献できる」としていま
す。

 福島医大が12月2日発表しま
した。研究チームによると、EG
FRは細胞膜上にあり、正常な細
胞が増殖する際に重要な役割を
果たしますが、ガンの増殖にも
関わります。研究チームは過去
に、蛋白質「GGA2(ギガツー)」
が少なくなるとEGFRは細胞内の
「リソソーム」と呼ばれる場所
に運ばれて分解されやすくなる
ことを発表していました。

 今回、新たに「AP-1」と呼ば
れる蛋白質がGGA2と共にEGFRに
作用し、細胞内の「エンドソー
ム」と呼ばれる場所に来たEGFR
を再び細胞膜に戻し、分解され
ないようにしていることを突き
止めました。

 さらに、肺ガン、肝細胞ガン、
大腸ガンの一部で、エンドソー
ムにあるAP-1の量が多いことを
確認しました。

 AP-1やGGA2の量が低下すると、
EGFRは分解されて量が少なくな
り、ガン細胞の増殖が抑えられ
ます。AP-1などの量に作用する
物質が見つかれば、抗ガン剤開
発につながることが期待されま
す。植村准教授は「ガン細胞増
殖のメカニズムの解明にさらに
取り組みたい」と話しています。

 上皮成長因子受容体について

解説している動画です。

 
 


 
 
 
 分会で派閥が分解した。 笑

 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 欧州疾病対策センターオミクロン株,デルタ株に代替と予測

 
 
 
 
 
 
 欧州連合(EU)の専門機関、
欧州疾病対策センター(ECD
C)は12月2日、武漢熱の新た
な変異株「オミクロン株」が、
数か月以内に欧州での感染の半
数以上の原因になるとの予測を
明らかにしました。各国で続く
新型コロナ禍で今後、オミクロ
ン株が、これまで猛威を振るっ
てきた「デルタ株」にとってか
わるとの見通しが強まってきま
した。

 ECDCは、世界で最初にオ
ミクロン株を検出した南アフリ
カのデータに基づくと、「デル
タ株よりも増殖優位性がある可
能性を示唆している」との見解
も示しました。欧州では12月1
日夕時点で、約70の感染例が確
認されていました。現時点で症
状に関する情報がある感染者は
全てが無症状か軽症で、重症者
や死者はいないということです。

 フランス政府に新型コロナ対
策を助言する専門家の評議会の
ジャンフランソワ・デルフレシ
議長は12月2日、仏テレビに、
国内では来年1月末頃に、オミ
クロン株が主流になる可能性が
あるとの見方を示しました。仏
国内では12月1日、1日当たり
の新規感染者は約5万人と、デ
ルタ株が中心の感染拡大が続い
ています。デルフレシ氏は「オ
ミクロン株は我々が恐れていた
変異株だ。欧州に定着するまで
には少し時間がかかるので、準
備の時間はある」と述べました。

 一方、南アフリカ国立伝染病
研究所の研究者らは12月2日、
オミクロン株が従来の変異株と
比べ、抗体を持っている人を再
感染させるリスクが高いとの分
析結果を公表しました。南アで
最近確認されている再感染の増
加と「オミクロン株の出現のタ
イミングが一致している」と指
摘し、「過去の感染による免疫
を回避する実質的な能力がある
ことを示唆している」と結論づ
けました。

 オランダ公共放送NOSなど
は12月2日、11月末に南アフリ
カから空路でアムステルダムに
到着し、武漢熱感染が確認され
ていた61人の9割以上がワクチ
ン接種済みだったと伝えました。
うち14人はオミクロン株の感染
が確認されていました。

 米疾病対策センター(CDC)
は12月2日、ミネソタ州在住の
成人男性の感染確認を発表しま
した。男性は、11月19~21日に
ニューヨーク市マンハッタンの
大型展示場で計約5万3000人が
参加した、アニメなど日本のポ
ップカルチャーを紹介するイベ
ントを訪れていました。ミネソ
タ州の保健当局によると、6か
月以上前にワクチン接種を完了
し、11月に追加接種も受けてい
たということです。

 ビル・デブラシオ市長は、「
市内でオミクロン株が拡大して
いると想定すべきだ」として、
イベント参加者らに直ちに検査
を受けるよう呼びかけています。
デブラシオ市長とニューヨーク
州のキャシー・ホークル知事は
12月2日夜に合同で記者会見し、
州内でもすでに、5人の感染が
確認されたと発表しました。う
ち1人は、南アから帰国した女
性だったということです。

 ロイター通信によると、デル
タ株の由来となったインドでも
12月2日、同国初となる2人の
感染が確認されました。

 10ヶ月前のこのニュースのニ

ュース動画です。

 
 


 
 
 市長が選挙用プロモーション
ビデオを視聴する。    笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 福島医大解剖・組織学講座の
植村武文准教授(41)や和栗(
わぐり)聡教授(57)らの研究
チームが、ガンの原因遺伝子と
して知られる蛋白質「上皮成長
因子受容体(EGFR)」の量を調
節する働きがある蛋白質の存在
を突き止め、ガン専門の英科学
雑誌オンコジェネシスに発表し
たのは、素晴らしい業績です。
AP-1やGGA2の量が低下すると、
EGFRは分解されて量が少なくな
り、ガン細胞の増殖が抑えられ
るというメカニズムは、非常に
分かりやすいのですが、このメ
カニズムだけでガンの増殖が成
り立っているのか?あるいは、
すべての悪性腫瘍でこのメカニ
ズムが成り立つのか?という疑
問が湧いてきます。こうした疑
問に回答して頂けると幸いです。
 欧州連合(EU)の専門機関、
欧州疾病対策センター(ECD
C)が12月2日、武漢熱の新た
な変異株「オミクロン株」が、
数か月以内に欧州での感染の半
数以上の原因になるとの予測を
明らかにしたのは、由々しきこ
とです。水面下で感染が拡大し
ているとすれば、日本でも同じ
ことが予測される可能性はある
と思います。一方、南アフリカ
国立伝染病研究所の研究者らが
12月2日、オミクロン株が従来
の変異株と比べ、抗体を持って
いる人を再感染させるリスクが
高いとの分析結果を公表してい
るのも不気味な話だと思います。
兎に角、日本における武漢熱の
第6波の襲来だけは、回避して
頂くことを切に祈念させて頂き
たいと思います。

 健康の秘訣を公表したのは、
好評だった。       笑

 
 
 
 
 
 
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2022-10-26 16:38:41

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診療マル秘裏話  Vol.887 令和2年12月9日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)WNKがβ-catenin蛋白量調節で,Wntシグナルを制御
2)学生研究発表が日本医療検査科学会優秀演題賞

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
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1】 WNKがβ-catenin蛋白量調節で,Wntシグナルを制御

 
 
 
 
 
 東京医科歯科大学は11月11日、
WNK がβ-cateninの蛋白量を調
節することでWnt シグナルを制
御していることを見出し、マウ
スモデルを用いてWNK 阻害剤が
大腸ガン形成を抑えることを明
らかにしたと発表しました。こ
の研究は、同大難治疾患研究所
分子細胞生物学分野の澁谷浩司
教授と清水幹容助教ら、同大生
体材料工学研究所の薬化学分野
の影近弘之教授、日本医科大学
先端医学研究所の田中信之教授
らの研究グループによるもので
す。研究成果は、国際科学誌「
Communications Biology」掲載
されています。

 ガンは、日本における死亡率
の第1位を占めている疾患であ
り、新たにガンと診断される患
者さんは年間約100 万人に上り
ます。特に、大腸ガンは諸外国
に比べて日本での死亡率が高い
ことが知られており、罹患数も
最も多いとされています。

 ほとんどの大腸ガンで観察さ
れるWnt シグナルの異常な活性
化は、大腸ガンに限らず多くの
ガンにおいて、転移・再発とい
った悪性化や生存率の低下と相
関関係にあります。そのため、
Wnt シグナルの制御機構を標的
とした阻害剤は有用なガン治療
法となることが期待されていま
す。

 WntシグナルがOFFの状態では、
エフェクター分子であるβ-cat
eninがGSK3βによりリン酸化さ
れ、その後E3リガーゼβ-Trcp
を介してユビキチン化されるこ
とで分解され、細胞内で一定の
量が保たれています。一方、Wn
t シグナルがONの場合は、β-c
ateninのリン酸化・ユビキチン
化が抑制されることで安定化し、
核内へと移行することで標的遺
伝子の発現を活性化するとされ
ています。

 大腸ガンを含む多くのガンで
は、このWnt シグナルの構成分
子に変異がみられ、Wnt シグナ
ルがOFF の状態でもβ-catenin
の分解が阻害され、結果として
異常に活性化することが知られ
ています。このことから、長年
Wnt シグナルの制御分子に対す
る阻害剤の研究について多く報
告されてきましたが、Wnt シグ
ナルの多様な生理活性から、臨
床応用にはほとんど進んでいな
いのが現状です。

 これまで研究グループは、WN
K が血圧調節に関与することや
WNK がGSK3βを制御し神経細胞
分化に関与することなどを明ら
かにしています。一方、WNK 分
子が直接Wnt シグナルを制御す
ることは明らかになっていませ
んでした。

 今回、研究グループは、Wnt
シグナルに対するWNK の影響を
調べるため、WNK の発現をノッ
クダウンした際の,βcateninの
発現を調べました。その結果、
β-cateninが分解促進されるこ
とを確認しました。

 また、WNK と結合する新規E3
リガーゼとしてMAEAとRMND5Aを
発見し、β-catenin分解との関
連を調べました。その結果、MA
EAとRMND5AはWNKだけでなくβ-
catenin とも結合することが判
明しました。WNK のノックダウ
ンによるβ-cateninの分解が、
MAEAとRMND5Aによるユビキチン
化によって引き起こされること
も明らかになりました。

 大腸ガンで観察される活性化
型のβ-catenin変異体(通常の
リン酸化、ユビキチン化による
分解制御を逸脱したもの)も、
WNK をノックダウンすることで
分解されることも分かりました。
したがって、WNK の発現をノッ
クダウン、もしくは機能を阻害
することができれば、大腸ガン
でのWnt シグナルの異常な活性
化を抑制でき、抗腫瘍効果を発
揮することが期待できると研究
グループは考えました。

 そこで、これまで血圧調節を
目的として報告されてきたWNK
阻害剤を用い、大腸ガン細胞を
移植したマウスに投与し抗腫瘍
効果を調べました。その結果、
ある1種のWNK阻害剤を投与した
マウスでは、濃度依存的に大腸
ガンの大きさが縮小すること、
実際にそれらの腫瘍ではβcate
nin の量が抑制されていること
を明らかにしました。

 これまで、WNKによるWntシグ
ナル分子β-cateninの分解制御
機構は全く知られていませんで
した。今回の研究では、β-cat
eninの新規結合分子としてE3リ
ガーゼであるMAEAとRMND5Aを発
見し、WNK がMAEA/RMND5Aによ
るβ-cateninのユビキチン化を
阻害することでβ-cateninの分
解を抑制し、Wnt シグナルを制
御することを見出しました。

 また、WNK 阻害剤の投与によ
りWnt シグナルの抑制を介して
大腸ガン形成を抑えることがで
きたことから、WNK が新たな抗
ガン剤の標的分子となると期待
されます。

 さらに、「高血圧症や遺伝性
神経障害の原因遺伝子として知
られていたWNK が生体の恒常性
維持や多くのガンに関与するWn
t シグナルを制御していること
は、この分野における新たな展
開を生み出すこととなり、加え
てWnt シグナルの異常な活性化
がガン以外の疾患においても観
察される現象であることからも、
同研究成果は多様な疾患に対す
る非常に有用な知見となると考
えられる」と研究グループは述
べています。

 Wntシグナルについて解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 文屋がこの分野の秘密を嗅ぎ
付けた。         笑

 今現在WNK1~4 がほ乳類では
同定され,ショウジョウバエ、
線虫,植物などにも存在が確認
されています。特徴は,ほとん
どのキナーゼのcatalytic ドメ
イン中の保存されているリジン
(K) 残基がシステインになっ
ており,それからWith No Lysi
ne(K)でWNKと名付けられまし
た。

 Wnt ファミリー・蛋白質は分
泌型のリガンド・蛋白質で、発
生とガンの過程に関わる多くの
シグナル伝達系を調節していま
す。

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 学生研究発表が日本医療検査科学会優秀演題賞

 
 
 
 
 
 
 弘前大医学部保健学科の学生
の研究発表が、日本医療検査科
学会の優秀演題賞を受賞しまし
た。白血球を高い精度で分類で
きる解析技術を、人工知能(AI)
を活用して開発しました。血液
中の白血球を画像解析する簡易
型の検査装置開発につながる技
術で、在宅での医療や、医療従
事者が少ない地域の医療支援へ
の活用が期待されます。

 保健学科4年の宮崎舞咲さん
と原子穂乃花さんによる共同研
究です。同学会の大会に向けて
代表研究者として宮崎さんが応
募し、9月に学部生部門5人の受
賞者の1人に選ばれました。

 2人の研究では、白血球細胞
の画像2千枚以上を学習用画像
としてAIに読み込ませ、細胞の
形などからリンパ球や好酸球な
ど5~6種類に分類させる解析技
術を構築しました。健康な72人
分の白血球で分類結果を検証し
た所、分類のしかたによって99
~85%の正解率と、高い精度で
解析できたということです。

 研究を指導した大学院保健学
研究科の野坂大喜講師によると、
これまでの分類装置は数千万円
と高価な上、目視での再検査が
必要な場合もありました。AIを
利用した簡易型機器を開発すれ
ば、装置にかかる費用を抑え、
経験が少ない医療従事者をサポ
ートできる上、在宅患者さんの
容体の迅速な判断にもつながる
ということです。

 宮崎さんは「(白血球のデー
タを)AIに学習させる作業は難
しくない。医療従事者が不足す
る地域でAIを使うことで、迅速
で正確な診断に役だってほしい」
と話しました。

 白血球の分類について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 性格を正確に把握する。 笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 東京医科歯科大学が11月11日、
WNK がβ-cateninの蛋白量を調
節することでWnt シグナルを制
御していることを見出し、マウ
スモデルを用いてWNK 阻害剤が
大腸ガン形成を抑えることを明
らかにしたと発表したのは偉大
な業績です。WNK 阻害剤の投与
によりWnt シグナルの抑制を介
して大腸ガン形成を抑えること
ができたことから、WNK が新た
な抗ガン剤の標的分子となると
期待したいと思います。
 弘前大医学部保健学科の学生
の研究発表が、日本医療検査科
学会の優秀演題賞を受賞しまし
た。白血球を高い精度で分類で
きる解析技術を、人工知能(AI)
を活用して開発したのは素晴ら
しい業績です。学生さんにでき
たのだから、正常な白血球だけ
ではなく、白血病細胞の分類を
することができるものと確信し
ています。 白血球の分類とは、
突き詰めると白血球像のことで
す。

 清浄な環境が正常な精神状態
を産む。         笑

 
 
 
 
 
 
 
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(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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2022-10-25 16:06:20

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診療マル秘裏話  号外Vol.2306 令和3年12月24日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)5年以内肺ガン発症リスクを蛋白質で予測する検査
2)フィセチンが脳内老化細胞除去でSLE抑うつ症状改善

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 5年以内肺ガン発症リスクを蛋白質で予測する検査

 
 
 
 
 
 
 NECソリューションイノベ
ータは11月30日、疾病予測検査
サービスを手がけるフォーネス
ライフ(東京都中央区)と共同
で、5年以内の肺ガン発症リス
クを予測する検査を始めたと発
表しました。同日から、フォー
ネスライフが持つデジタルヘル
スケアサービス「フォーネスビ
ジュアス」に、検査項目を追加
します。国内の企業・団体、個
人向けに販売し、4年で約300万
人への導入を目指します。

 フォーネスビジュアスは、約
7000種類の蛋白質を一度に測定
する技術を活用した検査サービ
スです。今年7月から心筋梗塞
や脳卒中の発症リスクを予測し、
それに基づいた健康相談やアプ
リなどを通じた生活習慣のフォ
ローなどを行うサービスを提供
しています。

 肺ガンの初期症状について解

説している動画です。

 
 


 
 
 足底の面積を測定する。 笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 フィセチンが脳内老化細胞除去でSLE抑うつ症状改善

 
 
 
 
 
 
 北海道大学は11月26日、全身
性エリテマトーデス(SLE) モ
デルマウスの抑うつ症状に脳内
に蓄積する老化細胞が影響して
いること、さらに老化細胞を取
り除くことで抑うつ症状が改善
されることを新たに見出したと
発表しました。この研究は、同
大大学院保健科学研究院の千見
寺貴子教授、札幌医科大学医学
部解剖学第2講座の齋藤悠城講
師、藤宮峯子教授らの研究グル
ープによるものです。研究成果
は、「Frontiers in Immunolog
y」 にオンライン掲載されてい
ます。

 SLE は全身性に炎症性の病変
を呈する自己免疫疾患です。皮
膚や腎臓などさまざまな臓器で
炎症が起こり、臓器の機能が障
害されますが、中枢神経も同様
に障害されることが分かってい
ます。これは中枢神経ループス
と言われ、さまざまな神経症状
を呈することが知られています。
そのうち、うつ症状は中枢神経
ループスの30%ほどにみられる
ことが知られており、代表的な
症状のひとつです。しかし、中
枢神経ループスの病態メカニズ
ムついては、脳内での過剰な免
疫反応やサイトカインの増加が
あることなど少しずつ解明され
ていますが、いまだに不明な点
が多くあります。さらに治療法
が十分に確立されていないこと
から、SLE の中枢神経ループス
の病態解明と治療法の開発は、
喫緊の課題になっています。

 近年、慢性炎症性疾患の原因
に老化細胞の蓄積が関係してい
ることが報告され、注目を集め
ています。老化細胞はサイトカ
インなどの炎症性物質を大量に
分泌する細胞老化随伴分泌現象
(SASP)によって慢性炎症を引
き起こすと考えられ、老化細胞
をターゲットとした老化細胞除
去薬が開発されています。

 研究グループは今回、中枢神
経ループスで起こる過剰な炎症
に老化細胞の蓄積が関わってい
るのではないかと考えました。
具体的にはSLE モデルマウスを
用い、抑うつ症状を呈したマウ
スの脳を組織学的に解析し、脳
のどの領域でどの細胞が老化し
ているのかを検討しました。ま
た、神経芽細胞を培養し、放射
線照射をすることで人為的に細
胞老化を誘導し、老化細胞がど
のように脳で炎症を引き起こす
かを検討しました。さらに、老
化細胞を除去する働きが示され
ているフィセチンの効果によっ
て、老化細胞を選択的にアポト
ーシス(細胞死)できるかどう
か、またSLE モデルマウスに経
口投与したときに脳内の老化細
胞を除去し、抑うつ症状を改善
させることができるかについて
検討しました。

 その結果、抑うつ症状を呈し
たSLE モデルマウスの海馬領域
に老化細胞が増加することを組
織学的解析によって明らかにし
ました。さらに、老化した細胞
の多くは神経細胞であることが
分かりました。

 次に、老化細胞がどのような
サイトカインを分泌するのかを
調べるため、神経芽細胞を培養
し、放射線照射によって人為的
に細胞老化を誘導してSASPに関
連する遺伝子の発現を解析しま
した。その結果、老化細胞は中
枢神経ループスで増加する複数
のサイトカインの分泌能力を高
めることが判明しました。

 さらに、老化細胞を選択的に
細胞死させることのできる薬剤
の効果を細胞培養実験で検証し
ました。これまでいくつかの細
胞老化除去薬が同定され、その
有効性が特発性肺線維症や慢性
腎臓病などで示されてきました。
その中から、野菜やフルーツに
含まれるポリフェノールの一種
「フィセチン」の効果を検証し
ました。

 研究グループはフィセチンを
選んだ理由として、すでにサプ
リメントとして経口摂取されて
いること、フィセチンによる細
胞老化除去治療の治療研究がヒ
トで実施中であること、フィセ
チンは他のポリフェノールより
も脳血液関門を通過しやすいこ
とから脳内の老化細胞に作用し
やすいことなどを挙げています。
実際にフィセチンを老化した神
経芽細胞と老化していない神経
芽細胞に添加した所、老化した
神経芽細胞のみ数が減少するこ
とを確認しました。

 最後に、抑うつ症状を呈した
SLE モデルマウスにフィセチン
を経口投与し、その有効性を検
証しました。フィセチンを投与
したマウスは投与していないマ
ウスと比較して、脳内の老化細
胞が減少すると同時に炎症が減
弱し、抑うつ症状が改善するこ
とが分かりました。

 今回の研究成果により、SLE
に伴う中枢神経ループスである
抑うつ症状に老化細胞の蓄積が
関与していることが明らかにな
りました。さらに、フィセチン
が、老化細胞を除去し、脳の炎
症を抑制することでうつ症状を
改善させることを明らかにされ
ました。フィセチンは野菜やフ
ルーツに含まれるポリフェノー
ルの一種で、安全性が高いと予
測されることから、SLE に伴う
抑うつ症状の新しい治療法とな
ることが期待されます。

 しかし、齋藤講師や千見寺教
授らの過去の研究成果から、全
ての老化細胞が体に有害なわけ
ではなく、むしろ有益な働きを
することも分かっています。「
今後は細胞老化除去薬が有害な
老化細胞のみ選択的に排除でき
ているのかなど、安全で有効な
治療法の発展に向けてさらなる
研究を続けている」と、研究グ
ループは述べています。

 フィセチンについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 血液脳関門の話を証人喚問で
行う。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 NECソリューションイノベ
ータが11月30日、疾病予測検査
サービスを手がけるフォーネス
ライフ(東京都中央区)と共同
で、5年以内の肺ガン発症リス
クを予測する検査を始めたと発
表したのは素晴らしい企画です。
フォーネスビジュアスは、約70
00種類の蛋白質を一度に測定す
る技術を活用した検査サービス
であり、今年7月から心筋梗塞
や脳卒中の発症リスクを予測し、
それに基づいた健康相談やアプ
リなどを通じた生活習慣のフォ
ローなどを行うサービスを提供
しているというのは、凄いこと
だと思います。それに加えて、
肺ガンのような命に関わる病気
の発症リスクを予測する検査が
できるなんて、数年前には考え
られなかったことだと思います。
 北海道大学が11月26日、全身
性エリテマトーデス(SLE) モ
デルマウスの抑うつ症状に脳内
に蓄積する老化細胞が影響して
いること、さらに老化細胞を取
り除くことで抑うつ症状が改善
されることを新たに見出したと
発表したのは、素晴らしい業績
です。これまでいくつかの細胞
老化除去薬が同定され、その有
効性が特発性肺線維症や慢性腎
臓病などで示されてきたという
ことは、驚きです。更に、それ
が、西洋の薬剤ではなく、サプ
リメントのポリフェノールであ
ったことに驚きました。フィセ
チンを投与したマウスは投与し
ていないマウスと比較して、脳
内の老化細胞が減少すると同時
に炎症が減弱し、抑うつ症状が
改善することが分かったという
ことですから、フィセチンの臨
床試験が待ち望まれます。

 皮革製品を比較する。  笑

 
 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.2305 令和3年12月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)非小細胞肺ガンの新しいドライバー遺伝子発見
2)USP10蛋白質ドーパミン作動性神経細胞細胞死抑制

 
 
 
 
 
 
 
 
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から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
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不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 非小細胞肺ガンの新しいドライバー遺伝子発見

 
 
 
 
 
 
 国立ガン研究センターは11月
25日、肺ガンの遺伝子スクリー
ニングプロジェクトである「LC
-SCRUM-Asia」(研究代表者:
東病院 呼吸器内科長 後藤功一)
において、非小細胞肺ガンの新
しいドライバー遺伝子となる「
CLIP1-LTK 融合遺伝子」を世界
で初めて発見したと発表しまし
た。研究成果は、「Nature」電
子版に掲載されています。

 日本における死因の第1位は
ガンであり、このうち肺ガンは
ガン死亡原因として最多となっ
ています。初期の肺ガンと診断
された場合は手術が可能ですが、
手術不能の進行肺ガンと診断さ
れた場合は、薬物療法や放射線
療法で治療を行うことになりま
す。近年の遺伝子解析技術の進
歩により、肺ガン発症の原因と
なるさまざまな遺伝子変化(ド
ライバー遺伝子)が相次いで発
見され、これらのドライバー遺
伝子を有する肺ガンには、それ
を標的とした分子標的薬の有効
性が高いことが分かってきまし
た。

 現在、EGFR、ALK、ROS1、BRA
F、NTRK、MET、RET などのドラ
イバー遺伝子を有する進行肺ガ
ンには、それぞれに対する分子
標的薬を用いることが強く推奨
されています。このように遺伝
子変化を同定して、それに対応
する有効性の高い薬剤を用いて
治療を行うことを「個別化医療」
と呼びます。しかし、非小細胞
肺ガンの約50~60%には、これ
らのドライバー遺伝子が存在し
ないため、従来の抗ガン剤や免
疫チェックポイント阻害剤を用
いた治療が行われます。

 LC-SCRUM-Asia では、国立ガ
ン研究センター東病院 呼吸器
内科の松本慎吾医長が中心とな
り、既知のドライバー遺伝子が
陰性の非小細胞肺ガンを対象に
して、全RNA シーケンス解析を
行い、新しいドライバー遺伝子
を探索する研究を2020年10月よ
り開始しました。

 その結果、肺ガンの新しいド
ライバー遺伝子として「CLIP1-
LTK融合遺伝子」 を、世界で初
めて発見しました。さらに、過
去にLC-SCRUM-Asia に登録され
た542 例の非小細胞肺ガンの検
体を用いてRT-PCR解析を行った
結果、CLIP1-LTK 融合遺伝子は
2例(0.45%)で検出されました。
CLIP1-LTK 融合遺伝子が同定さ
れた腫瘍は、いずれも肺腺ガン
であり、既知のドライバー遺伝
子とは相互排他的でした。

 さらに、国立ガン研究センタ
ー先端医療開発センター ゲノ
ムトランスレーショナルリサー
チ分野の小林進分野長らの研究
グループが、細胞や実験動物を
用いて基礎的な検討をした結果、
CLIP1-LTK 融合遺伝子は、LTK
キナーゼの恒常的な活性化によ
って、細胞増殖や腫瘍形成など、
ガン化を引き起こすことが示さ
れました。LTK遺伝子は、ALK遺
伝子と塩基配列や蛋白構造の相
同性が高いことから、ALK キナ
ーゼ阻害剤の多くはLTK キナー
ゼの阻害活性も有することが報
告されています。このことから、
7種のALK阻害剤の効果を細胞実
験で検討した結果、特にロルラ
チニブがCLIP1-LTK 融合蛋白の
キナーゼ阻害作用、および細胞
増殖抑制効果を示しました。ま
た、マウス異種移植モデルにお
いても、ロルラチニブの抗腫瘍
効果が確認されました。

 これらの基礎研究を基に、CL
IP1-LTK 融合遺伝子陽性の肺腺
ガンの患者さんに、ロルラチニ
ブ(院内諸手続き後の適応外使
用)による治療を行ったと所、
著明な抗腫瘍効果を認めました。

 CLIP1-LTK 融合遺伝子の頻度
は非小細胞肺ガンの1%未満で
あり、極めて希少な肺ガンです
が、国内だけでも年間約400 人
の患者さんがLTK 融合遺伝子陽
性肺ガンで死亡していると推測
されます。よって、これらの患
者さんへ有効な治療薬を届ける
ために、現在、研究グループは、
LC-SCRUM-Asia の遺伝子スクリ
ーニングを活用して、CLIP1-LT
K 融合遺伝子を有する非小細胞
肺ガンを見つけ出し、LTK 阻害
薬の有効性を検討する臨床試験
を行うことを計画しています。
また現在、LTK 融合遺伝子を有
する進行再発非小細胞肺ガンに
対して、ロルラチニブの安全性・
有効性を検証する臨床第2相試
験を計画中だということです。

 併せて、CLIP1-LTK 融合遺伝
子陽性肺ガンを正確に診断する
ための診断薬開発も行っていく
予定だとしています。こうした
治療薬開発、診断薬開発に基づ
いて、CLIP1-LTK 融合遺伝子に
対する有効な治療法が確立する
ことで、ドライバー遺伝子に基
づく肺ガンの個別化医療がさら
に発展していくと、研究グルー
プは考えています。

 非小細胞肺ガンのゲノム医療

について解説している動画です。

 
 


 
 
 
 性格を正確に言い当てる。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 USP10蛋白質ドーパミン作動性神経細胞細胞死抑制

 
 
 
 
 
 
 新潟大学は11月25日、USP10
蛋白質がドーパミン作動性神経
細胞の細胞死を抑制することを
発見したと発表しました。この
研究は、同大大学院医歯学総合
研究科ウイルス学分野の山後淳
也大学院生、垣花太一助教、藤
井雅寛教授らの研究グループに
よるものです。研究成果は、「
Journal of Biological Chemis
try」に掲載されています。
 パーキンソン病は、人口の約
1,000人に1人が罹患する高頻度
の神経変性疾患です。高齢化に
伴いパーキンソン病の患者数は
増加しており、日本での患者数
は12万人を超えると推定されて
います。しかし、パーキンソン
病を完治させる治療薬は開発さ
れていません。

 パーキンソン病は、脳の黒質
に存在するドーパミン作動性神
経細胞の細胞死と、それに伴う
運動機能の低下を特徴とする神
経変性疾患です。パーキンソン
病患者の脳では、黒質のドーパ
ミン作動性神経細胞の数が減少
しています。ドーパミンは神経
伝達物質であり、ドーパミン受
容体を持つ神経細胞に作用し、
運動機能などを調節します。そ
の一方、ドーパミンは、ドーパ
ミン作動性神経細胞の細胞死を
引き起こし、パーキンソン病の
発症に関与することが報告され
ています。しかし、ドーパミン
作動性神経細胞の細胞死の分子
機構については不明な点が数多
く残されています。

 研究グループは今回、USP10
蛋白質が、ドーパミン作動性神
経細胞の細胞死を抑制すること
を発見しました。

 USP10 の発現を低下させた神
経細胞をドーパミンで処理する
と、活性酸素の産生が増加し、
強い細胞死が誘導された。USP1
0 は、抗酸化蛋白質の転写活性
化因子であるNrf2蛋白質を活性
化することで、ドーパミンによ
る細胞死を抑制することが分か
りました。ドーパミン添加前の
神経細胞では、Nrf2はKeap1 蛋
白質と結合し、プロテアソーム
で分解されています。ドーパミ
ンを添加すると、p62 がリン酸
化され、このリン酸化型p62がK
eap1をNrf2から遊離させ、Nrf2
を活性化する。USP10 は、リン
酸化されたp62 の量を増加させ、
Nrf2を活性化させることも分か
りました。

 研究グループは、USP10 の活
性化剤がパーキンソン病の治療
薬として有望であることを明ら
かにしました。活性酸素の過剰
産生は、神経変性疾患だけでな
く、ガン、加齢性疾患、ウイル
ス性疾患などの病態にも関与し
ています。USP10 は神経細胞以
外にも、多くの種類の細胞にも
発現していることから、USP10
による活性酸素の制御が神経変
性疾患以外の多くの疾患の病態
に関与している可能性が示唆さ
れました。

 「今後は、USP10 を活性化す
る薬剤の開発を進める。また、
神経変性疾患以外の、活性酸素
の異常産生が関与する疾患につ
いても、USP10 がどのように病
態に関与しているかを解析する
予定だ」と、研究グループは述
べています。

 パーキンソン病について解説

している動画です。

 
 


 
 
 懐石料理の味を解析する。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 国立ガン研究センターが11月
25日、肺ガンの遺伝子スクリー
ニングプロジェクトである「LC
-SCRUM-Asia」(研究代表者:
東病院 呼吸器内科長 後藤功一)
において、非小細胞肺ガンの新
しいドライバー遺伝子となる「
CLIP1-LTK 融合遺伝子」を世界
で初めて発見したと発表したの
は素晴らしい業績です。CLIP1-
LTK 融合遺伝子に対する有効な
治療法が確立することで、ドラ
イバー遺伝子に基づく肺ガンの
個別化医療がさらに発展してい
くことを期待したいと思います。
これからも、更に新しいドライ
バー遺伝子が見つかり、それに
対する有効な治療法を確立する
手法を推し進めて頂きたいもの
です。
 新潟大学が11月25日、USP10
蛋白質がドーパミン作動性神経
細胞の細胞死を抑制することを
発見したと発表したのは、素晴
らしい業績です。パーキンソン
病を完治させる治療薬は開発さ
れていないのは、周知の事実で
す。しかし、パーキンソン病の
原因は、細胞内小器官である、
ミトコンドリアの異常であるこ
とが分かって来ています。ミト
コンドリアでは、電子伝達系で
活性酸素ができることは以前よ
り知られていました。ミトコン
ドリアの異常で活性酸素が過剰
に発生し、その活性酸素の過剰
産生をUSP10 の活性化剤が抑制
することで、パーキンソン病が
治療可能となると言うことは理
に叶っていると言えるでしょう。

 化膿病変は治療可能です。笑

 
 
 
 
 
 
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診療マル秘裏話  号外Vol.2304 令和3年12月21日作成
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目次

1)筋層非浸潤性膀胱ガン,早期再発AI予測モデル開発
2)武漢熱変異株オミクロン流行,入国禁止全世界に拡大

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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1】 筋層非浸潤性膀胱ガン,早期再発AI予測モデル開発

 
 
 
 
 
 
 東京医科大学は11月25日、ガ
ン細胞核の形態学的特徴により
筋層非浸潤性膀胱ガンの早期再
発を予測する新規の人工知能(
AI)モデルを開発したことを発
表しました。この研究は、同大
分子病理学分野の黒田雅彦主任
教授、泌尿器科学分野の大野芳
正主任教授、徳山尚斗助教、人
体病理学分野の長尾俊孝主任教
授を中心とする研究グループが、
国立新エネルギー・産業技術総
合開発機構(NEDO)の支援を受
けて行ったものです。研究成果
は、「Modern Pathology」に掲
載されています。

 膀胱ガンは、世界で9番目に
多い悪性腫瘍とされ、国内では、
毎年約2万人が膀胱ガンにかか
り、約8,000 人が死亡していま
す。未治療の膀胱ガンのうち、
膀胱筋層に浸潤を認めない筋層
非浸潤性膀胱ガンは全体の約70
%を占めます。これらは比較的
予後良好とされていますが、30
~50%と高い再発率が報告され
ています。再発を繰り返すこと
で予後の悪い筋層浸潤ガンへの
進展を認めるケースも多くあり、
正確な再発予測が治療戦略の構
築には不可欠です。

 現在、デジタル病理画像、人
工知能技術の発展により、人間
の目視では確認できない画像の
特徴を捉え応用していく試みが
世界的に広がっています。しか
し、筋層非浸潤性膀胱ガンにお
いては人工知能による再発予測
の報告はこれまではありません
でした。初回標準治療である経
尿道的膀胱腫瘍切除術は手技上、
検体を細かい切片にするために
構造や深達度評価が難しい場合
があります。

 今回研究グループは、手技的
に影響の少ない核異型に着目し
ました。デジタル病理画像技術
を用いて、細胞核の形態に関す
るさまざまな特徴量を抽出しま
した。続いて、これまでのAI病
理学とは異なり、細胞の核異型
のみで判断することが可能なア
ルゴリズムを開発しました。

 人工知能(AI)のテスト検証
を行ったところ、サポートベク
ターマシンは正答率90%、ラン
ダムフォレストは正答率86.7%
と高い精度での再発予測が可能
であることが示されました。

 研究により、世界で初めて筋
層非浸潤性膀胱ガンに対して、
人工知能による再発予測の有効
性が示されました。また、ガン
細胞核の定量化された形態学的
特徴の有用性が確認されました。
これらの手法は一般的な病理画
像であるHE染色をベースに測定
できるものであり、簡便に他の
ガンの解析にも応用できる可能
性があるということです。

 人工知能を用いた予後予測の
検討は、世界中で行われていま
す。「今回の手法は、HE標本と
いう、安価で病理診断のスタン
ダードになっている組織画像を
用いることから、波及効果が大
きいことが期待されます。今後、
さらに検討症例を増やすことに
より、AIの予測精度を上げ、実
用化を目指す」と、研究グルー
プは述べています。

 ガンの早期発見をサポートす

る内視鏡AIについて解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 
 検討症例を増やすことを奨励
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 武漢熱変異株オミクロン流行,入国禁止全世界に拡大

 
 
 
 
 
 
 岸田文雄首相は11月29日、武
漢熱の新たな変異株「オミクロ
ン株」の感染が広がっているこ
とを受け、アフリカ9カ国に限
定している外国人の入国禁止を
全世界に拡大すると発表しまし
た。11月30日午前0時から適用
されます。

 岸田首相は首相官邸で記者団
の取材に応じ、「最悪の事態を
避けるために緊急避難的な予防
措置として、外国人の新規入国
は11月30日午前0時より全世界
を対象に禁止する」と説明しま
した。オミクロン株感染が確認
された14カ国・地域からの帰国
者に対し、厳格な隔離措置を行
うことも明らかにしました。

 外国人の新規入国を原則停止
している日本政府は、外国人ビ
ジネス関係者や留学生、技能実
習生の新規入国を11月8日から
例外的に解禁していました。し
かし、オミクロン株の発生を受
け、南アフリカなど9カ国には
この例外を認めないことにして
います。政府はこの措置を全世
界に広げます。

 オミクロン株について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 新規入国を心機一転禁止する。


 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 東京医科大学が11月25日、ガ
ン細胞核の形態学的特徴により
筋層非浸潤性膀胱ガンの早期再
発を予測する新規の人工知能(
AI)モデルを開発したことを発
表したのは素晴らしい業績です。
人工知能(AI)のテスト検証を
行ったところ、サポートベクタ
ーマシンは正答率90%、ランダ
ムフォレストは正答率86.7%と
高い精度での再発予測が可能と
いうことですが、深層学習が進
んで、もっとたくさんのデータ
がAIに取り込まれると、もっと
高い精度となることが見込まれ
ます。他のガンへの応用も簡便
な形では可能ということで、拡
張性も十分ということでしょう。
 岸田文雄首相が11月29日、武
漢熱の新たな変異株「オミクロ
ン株」の感染が広がっているこ
とを受け、アフリカ9カ国に限
定している外国人の入国禁止を
全世界に拡大すると発表したの
は英断だったと思います。感染
症の世界では、一日から数日で
爆発的感染を起こす可能性があ
ることから、もう少し早く入国
禁止を発表すべきだったと私は、
考えています。このまま行くと
来年1月中旬には、第6波が来
る可能性が高いと思われます。
11月8日からの外国人ビジネス
関係者や留学生、技能実習生の
新規入国許可も、時期尚早だっ
た可能性が高いと考えます。

 焦燥感に駆られるのは、時期
尚早だったせいだ。    笑

 
 
 
 
 
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発行者名  医療法人社団 永徳会 皿沼クリニック院長
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最近の号外Vol.2303メルマガ

2022-10-22 19:35:44

カテゴリー:ブログ



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診療マル秘裏話  号外Vol.2303 令和3年12月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)FDAが,悪性血管周囲類上皮細胞腫瘍の新薬承認
2)既存治療で効果不十分なSLE に適応の新薬発売

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 FDAが,悪性血管周囲類上皮細胞腫瘍の新薬承認

 
 
 
 
 
 
 米国食品医薬品局(FDA) は
11月22日、成人の局所進行切除
不能または転移性の悪性血管周
囲類上皮細胞腫瘍(PEComa)に
アルブミン混濁型(nab)-siro
limus製剤(商品名Fyarro、Aad
i Bioscience社)を承認しまし
た。

 nab-sirolimus の有効性は、
局所進行切除不能または転移性
PEComa患者さん31例を対象とし
た多施設共同単群試験で検証さ
れています。

 その結果、有効性主要評価項
目の全奏功率(ORR)は39%で、
そのうち2例が完全寛解を得ま
した。同じく主要評価項目の奏
効期間は中央値で未達でした。
奏効を得た患者さんの67%が12
カ月以上奏効を維持し、58%が
24カ月以上奏効を維持しました。

 頻度の高い(発現率30%以上)
有害反応に、口内炎、倦怠感、
発疹、感染症、吐気、浮腫、下
痢、筋骨格痛、体重減少、食欲
不振、咳嗽、嘔吐、味覚障害が
ありました。頻度の高い(発現
率6%以上)グレード3-4 の臨
床検査値異常は、リンパ球数の
減少、血糖値の上昇、カリウム、
リン、ヘモグロビンの減少、リ
パーゼの増加でした。

 血管周囲類上皮細胞腫瘍(pe
rivascular epithelioid cell
tumor,以下PEComa)は肺のcle
ar cell tumorや腎のangiomyol
ipomaなどと共に,肝血管筋脂肪
腫(angiomyolipoma,以下AML)
も包括した血管周囲類上皮細胞
に由来する一連の腫瘍群の総称
です.これらのほとんどは良性
腫瘍ですが、悪性の可能性もあ
ります。

 腫瘍の特徴について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 創傷の新治療法の総称を決定
する。          笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 既存治療で効果不十分なSLE に適応の新薬発売

 
 
 
 
 
 
 アストラゼネカ株式会社は11
月25日、「サフネロー(TM)点滴
静注300mg」 (一般名:アニフ
ロルマブ(遺伝子組換え))に
ついて、既存治療で効果不十分
な全身性エリテマトーデス(SL
E) を効能または効果として販
売を開始したことを発表しまし
た。

 完全ヒト型モノクローナル抗
体のサフネローは、1型インタ
ーフェロンα受容体のサブユニ
ット1IFNAR1)を標的とする新
規のSLE 治療薬です。用量調整
が不要な、4週間ごとに1回30
分以上かけて投与する点滴静注
製剤です。

 サフネローは、発売後600 例
にわたって観察期間52週間の全
例調査を実施し、既存治療で効
果不十分なSLE 患者さんを対象
に、同剤の製造販売後の使用実
態下における長期の安全性およ
び有効性に関する情報収集及び
評価を実施します。なお、同剤
の投与を中止した場合(再来院
しなくなった場合を含む)は、
その日付および理由を確認し、
最終投与後8週間を目安に、可
能な限り観察を行います。

 SLEは,免疫系が体内の正常な
組織を攻撃する自己免疫疾患で
す。慢性的であり、さまざまな
臨床症状を伴う複雑な疾患であ
るため、多くの臓器に影響を及
ぼし、疼痛、発疹、倦怠感、関
節の腫れ、発熱など幅広い症状
の原因となります。日本では、
難病に指定されています。

 SLE 患者さんの50%以上は、
同疾患自体あるいは既存の治療
薬が原因の恒久的な臓器障害を
引き起こし、症状が増悪や死亡
リスクの上昇につながります。
全身性エリテマトーデスにつ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 師弟で指定席に着席する。笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 米国食品医薬品局(FDA) が
11月22日、成人の局所進行切除
不能または転移性の悪性血管周
囲類上皮細胞腫瘍(PEComa)に
アルブミン混濁型(nab)-siro
limus製剤(商品名Fyarro、Aad
i Bioscience社)を承認したの
は、喜ばしいことです。頻度の
高い(発現率30%以上)有害反
応に、口内炎、倦怠感、発疹、
感染症、吐気、浮腫、下痢、筋
骨格痛、体重減少、食欲不振、
咳嗽、嘔吐、味覚障害があった
とのことですので、副作用に注
意しながら投与する必要のある
薬剤であることは間違いないと
思われます。悪性腫瘍の薬剤は、
どうしても、このような副作用
を考慮しながらの投与となるこ
とが多いので、厚労省が承認す
る時は、慎重に行う必要がある
ものと考えます。
 アストラゼネカ株式会社が11
月25日、「サフネロー(TM)点滴
静注300mg」 (一般名:アニフ
ロルマブ(遺伝子組換え))に
ついて、既存治療で効果不十分
な全身性エリテマトーデス(SL
E) を効能または効果として販
売を開始したことを発表したの
は、喜ばしいことです。しかし、
添付文書の冒頭で、「本剤は、
肺炎、敗血症、結核等の感染症
を含む緊急時に十分に措置でき
る医療施設において、本剤につ
いての十分な知識と全身性エリ
テマトーデス治療の十分な知識・
経験をもつ医師のもとで、本剤
による治療の有益性が危険性を
上回ると判断される症例のみに
使用すること」とありますので、
かなり、重篤な副作用覚悟で、
投与する必要がある薬剤である
ことは、間違いありません。

 危険を感じて棄権した。 笑

 
 
 
 
 
 
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「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

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