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2022-10-02 19:53:10

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診療マル秘裏話  号外Vol.2286 令和3年11月30日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)東北大MRIと一体の,高精度な放射線治療を導入
2)ビタミンB2ミトコンドリアエネルギー産生調節し,老化を防止

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 東北大MRIと一体の,高精度な放射線治療を導入

 
 
 
 
 
 
 
 東北大病院(仙台市青葉区)
は磁気共鳴画像装置(MRI) と
一体で高精度な放射線治療が可
能になる医療装置「MRリニアッ
クシステム」を導入し、報道機
関に11月5日公開しました。同
システムの導入は千葉大病院(
千葉市)に続き国内2例目です。
システムはMRI と、ガン腫瘍
などに放射線を照射する機能を
兼ね備えています。治療直前に
撮影したMRI 画像で腫瘍の形や
大きさ、位置を即時に確認し、
より正確に照射できるのが特長
です。
 従来の放射線治療で主流だっ
たX線コンピューター断層撮影
(CT)よりも鮮明な画像で悪性
度も把握できる上、効率的に照
射できるため治療全体での照射
量は減らせるということです。
公的医療保険も適用され、来
年2月以降、前立腺ガンを対象
に運用を始める予定です。神宮
啓一放射線治療科長は「治療期
間が2カ月から2週間に短縮され、
患者の負担を大幅に軽減できる」
と話しています。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 効率的な勉強で公立高校を目
指す。          笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 ビタミンB2ミトコンドリアエネルギー産生調節し,老化を防止

 
 
 
 
 
 
 神戸大学は11月2日、老化ス
トレスを受けた細胞にビタミン
B2を添加するとミトコンドリア
のエネルギー産生機能が増強さ
れ、老化状態に至るのを防止す
る効果があることを明らかにし
たと発表しました。この研究は、
同大バイオシグナル総合研究セ
ンターの長野太輝助手、鎌田真
司教授らの研究グループによる
ものです。研究成果は、「Mole
cular Biology of the Cell」
に掲載されています。

 超高齢社会を迎えた日本では
医療・福祉問題の解決に向け、
健康で長生きするための老化研
究の重要性が高まっています。
体が老化する仕組みは完全には
分かっていませんが、体を作っ
ている細胞の老化が一因である
ことが明らかになっています。
細胞は分裂を繰り返すたびに染
色体の末端部にあるテロメアと
いう部分が短くなっていき、あ
る一定を超えると「細胞老化」
という分裂不能な状態に陥りま
す。さらに、その後の研究でテ
ロメアが短くなる以外にも、DN
A の損傷や活性酸素の発生など、
さまざまなストレスが原因で細
胞が老化状態になることが判明
しており、ストレスにより発生
した老化細胞は加齢に伴って体
内に蓄積していくと考えられて
います。ここ10年ほどの老化研
究から、老化細胞は全身の臓器
の機能低下を引き起こす有害な
作用を持ち、老化細胞の蓄積を
防ぐことでガンや心血管疾患、
アルツハイマー病、糖尿病など
の加齢により発症しやすくなる
加齢性疾患の改善や予防ができ
ることが分かってきました。老
化細胞の蓄積を抑えて健康寿命
を伸ばす医薬品の開発は世界中
で熾烈を極めていますが、副作
用などの問題からまだ実用化さ
れた薬はありません。

 一方、ビタミンは人体の機能
を正常に保つために必要な微量
栄養素であり、体内で合成でき
ないため、食物などから摂取す
る必要があります。中でもビタ
ミンB2(リボフラビンとも呼ば
れる)は、肉類や卵、乳製品に
多く含まれ、体内でのエネルギ
ー産生や代謝に重要なビタミン
です。欠乏すると口内炎や貧血
などの症状が出ますが、反対に、
過剰摂取してもすぐに排出され
るため悪影響はありません。し
かし、ビタミンB2は健康維持に
必須な栄養素でありながら、老
化との関連は研究されていませ
んでした。日常的に摂取してい
る栄養素で細胞老化を制御でき
れば、低コストで安全な抗加齢
薬の実現が期待されることから、
研究グループは、ビタミンB2が
細胞老化に与える影響を研究し
ました。

 研究グループは、ヒト細胞に
DNA を傷つける薬剤で老化状態
を誘導するストレスを与えても
すぐには老化せず、SLC52A1 と
いうビタミンB2を細胞内に取り
込む蛋白質(ビタミンB2トラン
スポーター)の産生量を増やす
ことで、細胞老化に抵抗性を示
すという現象を発見しました。
そこで、細胞に老化ストレスを
与えた後に培養液のビタミンB2
含有量を増やす実験を行った所、
培養液中のビタミンB2の量に応
じて老化への抵抗性が強くなり
ました。ビタミンB2は、細胞内
でフラビンアデニンジヌクレオ
チド(FAD) という物質に変換
され、エネルギー産生など生命
活動に必要な化学反応を促進す
る補酵素として働きます。実際
に、老化ストレスを受けた細胞
ではFAD の存在量が増えたこと
から、細胞内に取り込まれたビ
タミンB2はFAD に変換されて老
化抑制に働いていることが分か
りました。

 次に研究グループは、FAD が
細胞老化を抑制する仕組みを調
べるためミトコンドリアに注目
しました。ミトコンドリアは機
能低下により細胞を老化させる
ことや、FAD がミトコンドリア
でのエネルギー産生に重要な蛋
白質である呼吸鎖複合体2の補
酵素として働くことが知られて
います。老化ストレスを与えた
際のミトコンドリアの働きを調
べた結果、老化ストレスを受け
た細胞は一時的にミトコンドリ
アの活性を高め、その後活性が
低下すると老化状態に陥ること
を見出しました。さらに、培養
液中のビタミンB2含有量を増や
すと老化ストレスを受けてから
時間が経ってもミトコンドリア
活性が高い状態が維持され、老
化抵抗性も高い状態が持続する
ことが明らかとなっりました。

 最後に、ミトコンドリアの活
性化がどのような仕組みで老化
抵抗性につながるのかを明らか
にするため、細胞内のエネルギ
ー不足を検知して働くAMPKとい
う酵素の活性を調べた所、ミト
コンドリアの活性化によりAMPK
活性が抑えられることが分かり
ました。反対に、ミトコンドリ
アの働きを薬剤で抑えるとエネ
ルギー不足を検知したAMPKが活
性化し、細胞老化を誘導するp5
3 蛋白質に細胞分裂を止めるよ
うに指令を出すことで老化状態
に至ることが分かりました。以
上の結果から、ビタミンB2は老
化ストレスを受けた細胞のミト
コンドリア活性を高め、AMPKや
p53 の働きを抑えることで老化
状態に陥るのを防いでいること
が明らかになりました。

 ビタミンB2は食事やサプリメ
ントにより容易に摂取すること
ができ、過剰摂取しても速やか
に体外に排出されるため、今回
の研究で明らかになったビタミ
ンB2による細胞の老化抑制効果
を応用すれば、簡便かつ安全な
加齢性疾患の治療薬として発展
させられることが期待されます。
「今後は治療薬の実用化に向け、
動物実験でビタミンB2の抗老化
効果を検証する研究を進めてい
く」と、研究グループは述べて
います。

 若返りの技術について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 廊下で抗老化のビタミンB2の
話をする。        笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 東北大病院(仙台市青葉区)
が磁気共鳴画像装置(MRI) と
一体で高精度な放射線治療が可
能になる医療装置「MRリニアッ
クシステム」を導入し、報道機
関に11月5日公開したことは、
喜ばしいことです。画像で腫瘍
の位置を確認しながら、最適な
照射を追究するのは理に叶って
います。しかし、放射線療法は、
基本的には、局所療法であり、
放射線を照射した所は、抗腫瘍
の効果があるけれども、転移が
ある場合は、もぐら叩きの様な
状態になってしまう可能性があ
ると思います。ただ、そうした
限界は、あるものの、転移のな
い患者さんにとっては、非常に
有用な治療であることは、事実
です。
 神戸大学が11月2日、老化ス
トレスを受けた細胞にビタミン
B2を添加するとミトコンドリア
のエネルギー産生機能が増強さ
れ、老化状態に至るのを防止す
る効果があることを明らかにし
たと発表したのは、素晴らしい
業績です。ビタミンB2は食事や
サプリメントにより容易に摂取
することができ、過剰摂取して
も速やかに体外に排出されるた
め、今回の研究で明らかになっ
たビタミンB2による細胞の老化
抑制効果を応用すれば、簡便か
つ安全な加齢性疾患の治療薬と
して発展させられることは明ら
かでしょう。ただ現状、医薬品
のビタミンB2は、現在、原材料
の不備から供給が滞っているこ
とを明記したいと思います。

 鰈が華麗に加齢した。  笑

 
 
 
 
 
 
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