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2022-10-09 19:39:19

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診療マル秘裏話  号外Vol.2292 令和3年12月7日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)カボザンチニブ臨床活性と毒作用をコホート研究で検討
2)抗体カクテル療法は発症3日目迄に投与,治療効果大

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 カボザンチニブ臨床活性と毒作用をコホート研究で検討

 
 
 
 
 
 
 
 欧米15施設で、腎細胞ガン(
RCC) の脳転移患者さん88例(
男性78%、カボザンチニブ治療
開始年齢中央値61歳)を対象に、
カボザンチニブの臨床活性およ
び毒作用を後ろ向きコホート研
究で検討しました。追跡期間中
央値は17カ月でした。脳に対す
る局所療法の併用しない患者さ
ん33例をコホートA,併用する患
者さん55例をコホートB としま
した。

 その結果、主要評価項目の頭
蓋内放射線学的奏効率は、コホ
ートAが55%、コホートBが47%
でした。頭蓋外奏効率は、コホ
ートAが48%、コホートBが38%、
治療失敗までの期間中央値は8.
9カ月、9.7カ月、総生存期間中
央値は15カ月、16カ月でした。
カボザンチニブの忍容性は良好
で、予期せぬ毒作用や神経学的
有害事象の報告はなく、治療関
連死もありませんでした。

 カボザンチニブ(商品名:カ
ボメティクス)は米国において
進行性腎細胞ガンの治療および
ソラフェニブ治療後の肝細胞ガ
ンの治療の適応で承認されてい
ます。また、カボザンチニブは
EUやその他の国および地域にお
いても承認されています。カボ
ザンチニブは、血管内皮細胞増
殖因子受容体2(VEGFR2),肝細
胞増殖因子受容体(MET)、AXL
等のキナーゼに対する阻害作用
を有する低分子化合物です。カ
ボザンチニブは、VEGFR2等を介
したシグナル伝達を阻害するこ
とにより、腫瘍増殖抑制作用を
示すと考えられています。

 腎細胞ガンについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 女性の妊孕性と薬剤の忍容性
を考える。        笑

 
 
 
 
 
 
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2】 抗体カクテル療法は発症3日目迄に投与,治療効果大

 
 
 
 
 
 
 武漢熱専門病院の大阪市立十
三市民病院(淀川区)が、軽症・
中等症患者の重症化を防ぐ「抗
体カクテル療法」の実施状況を
分析したところ、発症から3日
目までに投与すると治療効果が
高く、症状が悪化しにくい傾向
がみられました。

 ウイルスが細胞に入るのを防
ぐ抗体カクテル療法は、原則と
して発症7日以内に投与する必
要があります。厚生労働省が7
月に特例承認し、今月5日には、
濃厚接触者の発症予防などに使
うことも認められました。投与
方法は点滴に限られていました
が、注射も可能になりました。

 今年7月29日~10月末に同病
院で抗体カクテル療法を受けた
のは183人です。このうち酸
素吸入が必要な「中等症2」以
上に悪化したのは40人で、うち
3人が重症化しました。

 投与日別の悪化率は、発症1
日目はゼロ、2~3日目は1割
程度だったのに対し、4~6日
目は3割前後に増えていました。
7日目は5割にのぼりました。
悪化した40人のうち85%の34人
は、発症から4~7日目に投与
されていました。重症化した3
人はいずれも4~7日目の投与
で、3日以内に投与を受けた81
人は重症化しませんでした。

 同療法は重症化リスクのある
人が対象になりますが、悪化し
た40人のうち「50代以上」は29
人、「肥満」と「心血管疾患」
が各15人、「糖尿病」が12人(
いずれも複数該当を含む)でし
た。投与を受けた183人の年
代は50代が33%で最も多く、40
代20%、60代17%などでした。

 西口幸雄病院長は「抗体カク
テル療法は早く投与したほうが
治療効果がある。重症化を防ぐ
効果もみられる。この薬が登場
したことで、今夏の流行の第5
波では、当院は患者は多かった
が退院が早く、病床は逼迫しな
かった」と話しています。

 抗体カクテル治療について解

説している動画です。

 
 


 
 
 街灯の元で外套を着ている人
に該当した。       笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 欧米15施設で、腎細胞ガン(
RCC) の脳転移患者さん88例(
男性78%、カボザンチニブ治療
開始年齢中央値61歳)を対象に、
カボザンチニブの臨床活性およ
び毒作用を後ろ向きコホート研
究で検討したのは、素晴らしい
業績です。転移したガンは原発
巣の性質を持っていると言われ
ているので、カボザンチニブが
奏功するのは、当然と言えまし
ょう。カボザンチニブの忍容性
は良好で、予期せぬ毒作用や神
経学的有害事象の報告はなく、
治療関連死もなかったというこ
とで、非常に安全性の高い薬剤
であることが分かります。頭蓋
内放射線学的奏効率は、コホー
トAが55%、コホートBが47%で
あり、頭蓋外奏効率は、コホー
トAが48%、コホートBが38%、
という素晴らしい成績でした。
 武漢熱専門病院の大阪市立十
三市民病院(淀川区)が、軽症・
中等症患者の重症化を防ぐ「抗
体カクテル療法」の実施状況を
分析したところ、発症から3日
目までに投与すると治療効果が
高く、症状が悪化しにくい傾向
がみられたのは、観察の賜物と
思われます。こうした地道な観
察が治療の効率を上げて、沢山
の患者さんを救う原動力となる
のだと思います。すっかり忘れ
去られた武漢熱ですが、専門家
は、1月中旬に第6波が来る可
能性を指摘しています。警戒を
緩めることなく、武漢熱治療も
効率的になることを切に願う次
第です。

 私的な指摘を大事にする。笑

 
 
 
 
 
 
 
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