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2022-10-22 19:35:44

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診療マル秘裏話  号外Vol.2303 令和3年12月20日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)FDAが,悪性血管周囲類上皮細胞腫瘍の新薬承認
2)既存治療で効果不十分なSLE に適応の新薬発売

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 FDAが,悪性血管周囲類上皮細胞腫瘍の新薬承認

 
 
 
 
 
 
 米国食品医薬品局(FDA) は
11月22日、成人の局所進行切除
不能または転移性の悪性血管周
囲類上皮細胞腫瘍(PEComa)に
アルブミン混濁型(nab)-siro
limus製剤(商品名Fyarro、Aad
i Bioscience社)を承認しまし
た。

 nab-sirolimus の有効性は、
局所進行切除不能または転移性
PEComa患者さん31例を対象とし
た多施設共同単群試験で検証さ
れています。

 その結果、有効性主要評価項
目の全奏功率(ORR)は39%で、
そのうち2例が完全寛解を得ま
した。同じく主要評価項目の奏
効期間は中央値で未達でした。
奏効を得た患者さんの67%が12
カ月以上奏効を維持し、58%が
24カ月以上奏効を維持しました。

 頻度の高い(発現率30%以上)
有害反応に、口内炎、倦怠感、
発疹、感染症、吐気、浮腫、下
痢、筋骨格痛、体重減少、食欲
不振、咳嗽、嘔吐、味覚障害が
ありました。頻度の高い(発現
率6%以上)グレード3-4 の臨
床検査値異常は、リンパ球数の
減少、血糖値の上昇、カリウム、
リン、ヘモグロビンの減少、リ
パーゼの増加でした。

 血管周囲類上皮細胞腫瘍(pe
rivascular epithelioid cell
tumor,以下PEComa)は肺のcle
ar cell tumorや腎のangiomyol
ipomaなどと共に,肝血管筋脂肪
腫(angiomyolipoma,以下AML)
も包括した血管周囲類上皮細胞
に由来する一連の腫瘍群の総称
です.これらのほとんどは良性
腫瘍ですが、悪性の可能性もあ
ります。

 腫瘍の特徴について解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 創傷の新治療法の総称を決定
する。          笑

 
 
 
 
 
 
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2】 既存治療で効果不十分なSLE に適応の新薬発売

 
 
 
 
 
 
 アストラゼネカ株式会社は11
月25日、「サフネロー(TM)点滴
静注300mg」 (一般名:アニフ
ロルマブ(遺伝子組換え))に
ついて、既存治療で効果不十分
な全身性エリテマトーデス(SL
E) を効能または効果として販
売を開始したことを発表しまし
た。

 完全ヒト型モノクローナル抗
体のサフネローは、1型インタ
ーフェロンα受容体のサブユニ
ット1IFNAR1)を標的とする新
規のSLE 治療薬です。用量調整
が不要な、4週間ごとに1回30
分以上かけて投与する点滴静注
製剤です。

 サフネローは、発売後600 例
にわたって観察期間52週間の全
例調査を実施し、既存治療で効
果不十分なSLE 患者さんを対象
に、同剤の製造販売後の使用実
態下における長期の安全性およ
び有効性に関する情報収集及び
評価を実施します。なお、同剤
の投与を中止した場合(再来院
しなくなった場合を含む)は、
その日付および理由を確認し、
最終投与後8週間を目安に、可
能な限り観察を行います。

 SLEは,免疫系が体内の正常な
組織を攻撃する自己免疫疾患で
す。慢性的であり、さまざまな
臨床症状を伴う複雑な疾患であ
るため、多くの臓器に影響を及
ぼし、疼痛、発疹、倦怠感、関
節の腫れ、発熱など幅広い症状
の原因となります。日本では、
難病に指定されています。

 SLE 患者さんの50%以上は、
同疾患自体あるいは既存の治療
薬が原因の恒久的な臓器障害を
引き起こし、症状が増悪や死亡
リスクの上昇につながります。
全身性エリテマトーデスにつ

いて解説している動画です。

 
 


 
 
 師弟で指定席に着席する。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 米国食品医薬品局(FDA) が
11月22日、成人の局所進行切除
不能または転移性の悪性血管周
囲類上皮細胞腫瘍(PEComa)に
アルブミン混濁型(nab)-siro
limus製剤(商品名Fyarro、Aad
i Bioscience社)を承認したの
は、喜ばしいことです。頻度の
高い(発現率30%以上)有害反
応に、口内炎、倦怠感、発疹、
感染症、吐気、浮腫、下痢、筋
骨格痛、体重減少、食欲不振、
咳嗽、嘔吐、味覚障害があった
とのことですので、副作用に注
意しながら投与する必要のある
薬剤であることは間違いないと
思われます。悪性腫瘍の薬剤は、
どうしても、このような副作用
を考慮しながらの投与となるこ
とが多いので、厚労省が承認す
る時は、慎重に行う必要がある
ものと考えます。
 アストラゼネカ株式会社が11
月25日、「サフネロー(TM)点滴
静注300mg」 (一般名:アニフ
ロルマブ(遺伝子組換え))に
ついて、既存治療で効果不十分
な全身性エリテマトーデス(SL
E) を効能または効果として販
売を開始したことを発表したの
は、喜ばしいことです。しかし、
添付文書の冒頭で、「本剤は、
肺炎、敗血症、結核等の感染症
を含む緊急時に十分に措置でき
る医療施設において、本剤につ
いての十分な知識と全身性エリ
テマトーデス治療の十分な知識・
経験をもつ医師のもとで、本剤
による治療の有益性が危険性を
上回ると判断される症例のみに
使用すること」とありますので、
かなり、重篤な副作用覚悟で、
投与する必要がある薬剤である
ことは、間違いありません。

 危険を感じて棄権した。 笑

 
 
 
 
 
 
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