最近の号外Vol.2290メルマガ

2022-10-07 16:51:27

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 
診療マル秘裏話  号外Vol.2290 令和3年12月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)ガン免疫治療薬特許訴訟,小野薬品50億支払和解
2)インフルエンザ感染が、パーキンソン病発症リスク上昇に関連

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 ガン免疫治療薬特許訴訟,小野薬品50億支払和解

 
 
 
 
 
 ガン免疫治療薬「オプジーボ」
の特許を巡り、ノーベル医学生
理学賞受賞者の本庶佑(ほんじ
ょたすく)・京都大特別教授が、
薬を製造販売する小野薬品工業
(大阪市)に対し約262 億円を
求めた訴訟が大阪地裁で和解し
ました。小野薬品側が本庶氏に
解決金などの名目で50億円を支
払う内容などで合意しました。
小野薬品が11月12日、発表しま
した。

 訴状などによれば、小野薬品
工業が米国の製薬会社とオプジ
ーボの特許をめぐって裁判で争
い、2017年に和解しました。本
庶氏がこの裁判に協力した際、
小野薬品側から特許の使用料の
40%を支払うとの説明を受けた
が、実際には配分は1%と通知さ
れたと主張しました。本来もら
えるはずだった金額との差額分
の支払いを求め、昨年6月に提
訴しました。

 訴訟では、小野薬品側が、40
%を支払うとする提案に対して
本庶氏が上乗せを求めたため、
新たな契約には至らなかったと
反論しました。本庶氏側の請求
を退けるよう求めていました。

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 骨粗鬆症の原因についての訴
訟が提訴された。     笑

 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
2】 インフルエンザ感染が、パーキンソン病発症リスク上昇に関連

 
 
 
 
 
 
 米・Harvard Medical School
/Harvard Pilgrim Health Care
InstituteのNoelle M. Cocoro
s 氏らは、デンマークの全国患
者登録データを用いてインフル
エンザとパーキンソン病(PD)
の関連を検討しました。その結
果、インフルエンザ感染者では
非感染者と比べて感染後10年超
における長期的なPD発症リスク
が70%以上高かったとJAMA Neu
rol (2021年10月25日オンライ
ン版)に発表しました。一方、
インフルエンザ以外の複数の感
染症とPDとの関連も調べた所、
感染後10年超におけるPD発症と
の強い関連は見られませんでし
た。これまで、インフルエンザ
感染とPD発症リスクの関連につ
いては多数の議論がありました
が、結論は出ていません。

 Cocoros 氏らは、PDでは運動
障害が発現するまでの期間が長
いことから、インフルエンザは
感染後10年超におけるPD発症リ
スク上昇に関連するとの仮説を
立て、検証しました。まず、デ
ンマークの全国患者登録データ
から、1977~16年にインフルエ
ンザと診断された患者さんを特
定しました。複数回感染した患
者さんは初回感染のみを対象と
しました。次に、2000年1月1日
~2016年12月31日にPDと診断さ
れた患者さん1万271例(平均年
齢71.4歳、男性61.3%)を抽出
し、さらに対照として1:5で年
齢と性をマッチングした非PD患
者さん5万1,355例を選出しまし
た。35歳未満の若年性PD患者さ
ん、薬剤性パーキンソニズムと
診断された患者さんは除外しま
した。

 これらの計6万1,626例を、PD
およびインフルエンザ感染との
関連が指摘されている因子(心
血管疾患、糖尿病、クローン病、
潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾
患(COPD)、肺気腫、肺ガン)
を調整した条件付きロジスティ
ック回帰モデルによる解析に組
み入れました。

 解析の結果、インフルエンザ
非感染者と比べ、感染者では10
年超の経過後にPD発症リスクが
1.73倍に上昇していた〔調整後
オッズ比(aOR)1.73、95%CI
1.11~2.71、P=0.02〕。 感染
後15年超でのPD発症リスクは非
感染者と比べて1.91倍(同1.91、
1.14~3.19、P=0.01)でした。

 さらに、インフルエンザ診断
の特異度を高めるため、インフ
ルエンザ流行のピーク期間にお
ける感染者に限定した解析を行
いました。その結果、感染者の
減少により95%CIが拡大し統計
学的に有意ではないものの、感
染後10年超でのPD発症リスク上
昇が認められました(aOR 1.52、
95%CI 0.80~2.89、P=0.21)。

 インフルエンザ以外の特定の
感染症(肺炎、消化管感染症、
その他の細菌感染症、敗血症、
男性の性器感染症)では、感染
後5以内の早期には非感染者と
比べてPD発症リスクが上昇しま
したが、10年以上経過後はPD発
症との関連が認められなくなり
ました。インフルエンザ以外に
感染後10年超におけるPD発症リ
スクが上昇したのは尿路感染症
のみで、上昇幅はわずかでした
(OR 1.19、95%CI 1.01~1.40)。

 以上を踏まえ、Cocoros 氏ら
は「インフルエンザは感染後10
年超における長期的なPD発症リ
スク上昇に関連していた」と結
論しました。ただし、研究の限
界として「観察研究であるため
因果関係は証明できない。また、
PDの家族歴は今回の解析対象外
だが、遺伝的背景の違いがPD発
症リスクに影響した可能性があ
る」としています。

 その上で、「前駆期PD患者の
一部は、自律神経障害など運動
障害以外の症状が既に発現し、
運動障害を発現する数年前から
感染リスクが上昇していた可能
性がある」と指摘しました。ま
た「尿路感染症はPD発症の原因
ではなく、PDの超早期症状であ
る可能性がある。尿路感染症お
よび神経因性膀胱はPD患者に特
に多く見られる合併症であり、
PD前駆期には尿路感染症の原因
となりうる自律神経障害がよく
見られる」との見解を示してい
ます。

 パーキンソン病について解説

している動画です。

 
 


 
 
 症状の発現について発言する。


 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
編集後記

 ガン免疫治療薬「オプジーボ」
の特許を巡り、ノーベル医学生
理学賞受賞者の本庶佑(ほんじ
ょたすく)・京都大特別教授が、
薬を製造販売する小野薬品工業
(大阪市)に対し約262 億円を
求めた訴訟が大阪地裁で和解し
たのは喜ばしいことです。約束
を守る、守らないのことで争う
ことになったと思いますが研究
者の利益を守るという点では、
痛み分けの和解になったのでは
ないかと思います。研究には、
お金がかかります。 そのため、
成果が上がった時に、それなり
の報酬をもらわないと納得でき
ないということになるのではな
いかと考えます。しかし、報酬
をもらうよりも、たくさんの患
者のことを考えて、次の研究を
考えた方が良いのではないかと
私は考えます。
 米・Harvard Medical School
/Harvard Pilgrim Health Care
InstituteのNoelle M. Cocoro
s 氏らは、デンマークの全国患
者登録データを用いてインフル
エンザとパーキンソン病(PD)
の関連を検討したのは、素晴ら
しい業績です。ただ、卵が先か
鶏が先かの水掛け論になってし
まいがちなのは、残念なことだ
と考えています。どちらが原因
だったにせよ、二つの疾患が関
連しているのは、事実だと思い
ます。インフルエンザに罹患し
た人は、パーキンソン病に気を
つけるべきだし、パーキンソン
病の人もインフルエンザにかか
らないように、予防接種を徹底
するべきではないかと考えます。
パーキンソン病は、ミトコンド
リアの異常が原因とされている
ので、対症療法ではなく、ミト
コンドリアの機能の回復の治療
を考えるべきではないかと思い
ます。

 以上のようなミトコンドリア
の異常を認めた。     笑

 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人社団 永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント