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2022-10-14 16:32:49

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診療マル秘裏話  号外Vol.2296 令和3年12月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)職域ガン検診受診率引き上げ推進するセミナー
2)京大上皮バリア誘導新生理活性ペプチドJIPを同定

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 職域ガン検診受診率引き上げ推進するセミナー

 
 
 
 
 
 
 
 企業や団体といった職域での
ガン検診の受診率引き上げを推
進するためのセミナーが青森市
で開かれました。

 講演した東京大学医学部附属
病院の中川恵一特任教授により
ますと、2020年11月1日から
2021年10月31日まで、武漢
熱による死亡者数は全国で1万
6497人で、1日当たり45
人となりました。一方、2019年
にガンで死亡した人はおよそ38
万人で、1日当たり1040人、
武漢熱の20倍以上となっていま
す。

 東京大学医学部附属病院中川
恵一特任教授は、「ガン検診と
いうのは不要不急ではない、こ
れは体調が万全でも受けていた
だく検査なので。もちろん武漢
熱に関して気を緩めてはいけま
せん。ただ、ガンに関しての備
えというものを忘れると、より
大きなリスクを抱え込むことに
なります」と言っています。セ
ミナーは、企業や団体でのガン
検診の受診率を50%以上に引き
上げることなどを目的に行われ
ました。

 ガン検診について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 不要不急でない用事のために、
不休で対応する。     笑

 
 
 
 
 
 
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2】 京大上皮バリア誘導新生理活性ペプチドJIPを同定

 
 
 
 
 
 
 
 京都大学は11月18日、マウス
上皮組織由来の分泌液中に上皮
バリア形成を誘導する液性因子
が存在することを見出し、新規
生理活性ペプチドJIP(Junctio
n inducing peptide)を同定し
たと発表しました。この研究は、
同大ウイルス・再生医科学研究
所小田裕香子助教・同豊島文子
教授らの研究グループによるも
のです。研究成果は、「Scienc
e Advances」にオンライン掲載
されています。

 上皮組織は、生体内外の異な
る環境を分けるバリアとして働
きます。細胞間接着装置のタイ
トジャンクション(TJ)が、生
体内におけるこのバリア機能に
必須の役割を果たしており、そ
の分子構築については精力的に
研究が行われてきました。一方
で、TJがどのようにして形成さ
れるかについては明らかになっ
ていませんでした。

 小田氏は、TJの構成因子clau
din が発現しているだけではTJ
は形成されない、という自身の
観察結果をもとに、生体内には
TJ形成を誘導する因子・機構が
存在すると考えました。そこで
研究グループは今回、マウス組
織の分泌液中におけるTJ形成誘
導因子の探索を行いました。

 今回の研究では、マウス組織
の分泌液の生化学的精製と質量
分析解析により、TJ形成を誘導
する新規ペプチドを同定し、JI
P と名付けました。 JIPは、a
lpha1-antitrypsinのC末端由来
の35~40アミノ酸からなるペプ
チドで、さまざまな培養上皮細
胞をJIP で処理すると、TJやTJ
様構造が形成されることを見出
しました。

 JIPは、MMP-1、-8、-9によっ
て全長alpha1-antitrypsinから
切り出されて産生され、炎症時・
炎症回復時に発現が増加するこ
とが判明しました。また、デキ
ストラン硫酸ナトリウム(DSS)
誘導性腸炎モデルマウスへのJ
IP 阻害抗体の投与実験から、J
IPは炎症回復時のTJバリア再構
築に貢献することが示されまし
た。

 上記の作用機序に迫るため、
培養上皮細胞へのJIP 抗体の導
入実験を実施しました。その結
果、JIP が細胞膜に刺さり、細
胞質側にJIP の一部が露出して
いることが明らかになりました。
また、in vitro G13活性化アッ
セイから、細胞質に存在する3
量体G蛋白質G13を直接活性化し、
細胞間接着部位のアクチン骨格
を再編成することでTJの形成を
誘導することが明らかになりま
した。

 続いて、JIP の炎症病態への
効果を検証するために、DSS 誘
導性腸炎モデルマウスにJIP を
投与しました。その結果、DSS
によって破綻した腸管バリア機
能が回復し、上皮のクリプト構
造が維持されることが示されま
した。同時に、DSS 誘導性腸炎
モデルマウスの体重減少や死亡
率上昇が抑制されることも分か
りました。これらの解析により、
JIP の培養細胞や大腸炎モデル
マウスに対する効果、産生・作
用メカニズム、生体内での役割
が明らかになりました。

 今回の研究により、JIP はTJ
の形成を誘導することで損傷上
皮組織の修復に貢献することが
分かりました。敗血症患者さん
の血清や、乳ガン患者さんの乳
汁にJIP ヒトホモログが高発現
していることが報告されていま
す。 TJの破綻は、ガンや炎症
の進行と深く関わっていること
からも、JIP はこのような病態
に対する創薬シーズとして期待
される」と研究グループは述べ
ています。

 上皮組織について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 京成線でプロジェクトチーム
が形成された。      笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 企業や団体といった職域での
ガン検診の受診率引き上げを推
進するためのセミナーが青森市
で開かれたのは、喜ばしいこと
です。ガン検診のような、早期
発見にかける試みを二次予防と
言います。二次予防は、当然の
ことながら、早期発見に対して
は非常に有用なのですが、でき
てしまったガンを見つけること
ですので、進行ガンを見つけて
しまった場合は、その有用性が
揺らぐということになります。
アメリカ合衆国では、疫学的な
調査を大規模で行い、生活習慣
そのものを変えて、ガンを予防
するということが古くからなさ
れてきました。これらの取組み
を一次予防と言います。日本も
二次予防だけではなく、一次予
防に力を入れるべきだと思いま
す。
 京都大学が11月18日、マウス
上皮組織由来の分泌液中に上皮
バリア形成を誘導する液性因子
が存在することを見出し、新規
生理活性ペプチドJIP(Junctio
n inducing peptide)を同定し
たと発表したのは、素晴らしい
業績です。TJは生体内における
バリア機能に必須の役割を果た
しており、その分子構築につい
ては精力的に研究が行われてき
たのは、周知の事実です。今回
の研究により、JIP はTJの形成
を誘導することで損傷上皮組織
の修復に貢献することが分かっ
たのは、正に画期的な発見と言
えましょう。TJの破綻は、ガン
や炎症の進行と深く関わってい
ることからも、JIP はこのよう
な病態に対する創薬シーズとし
て大いに期待したいと思います。

 羞恥心を捨てることを周知す
る。           笑

 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
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