美しい肌Vol.156
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2013-05-03 00:00:00
カテゴリー:女性の美容と健康
美肌の野菜&果物(各論:クコ、枸杞)
クコとは、ナス科クコ属に属する落葉低木植物
です。樹高は0.5~1.5mで、枝にはトゲがある
ので触れる時は注意して下さい。
6月~7月と9月の2回に渡り直径
1cm程の薄紫色の花を咲かせます。秋になると
先のとがった楕円形の真っ赤な果実をつけます。
クコは海岸や河原、空き地などの周りに高い木が
生えず、ある程度湿り気のある水地や砂地でよく
育ちます。虫による食害を受けても耐え抜く強い
生命力を持っており、樹齢は最高100年だそう
です。栽培が簡単で肥料も必要としないため、
家庭の庭などで植えられていることもあります。
クコの原産地は東アジアです。
クコは漢字で「枸杞」と表記されます。枸橘
(からたち)のようにトゲがあり、杞(ヤナギ)
のように枝がたおやかなため中国で枸杞と命名
されました。
また、クコの根が骨のような形をしているため、
根皮は生薬名で地骨子(ジコツヒ)と呼ばれて
います。
中国では3000~4000年もの昔からクコの果実や葉、
根皮が漢方薬や民間薬として使われてきました。
日本には平安時代に伝えられたといわれ、文徳天皇
はクコを植えるための庭園を持っていたそうです。
健康志向が高く、自ら漢方薬を調剤していた
江戸時代の初代将軍である徳川家康は、クコを好んで
摂取していました。現在でもクコは、中国医学に
おいて最も多く利用されている植物のひとつです。
日本ではクコを漢方薬としてよく利用します。乾燥
させた果実・根皮・葉は、それぞれ枸杞子
(クコシ)・地骨皮(ジコツヒ)・枸杞葉
(クコヨウ)と呼ばれ生薬として使われています。
枸杞子は肝臓が脂肪肝となることを防いだり、ホルモン
分泌を盛んにしたりするとされ、中国では薬膳料理
にも用いられています。地骨皮は血圧や血糖値を
下げ、解熱作用があります。
中国では薬用だけでなく普段の食事にもよく取り入れ
られています。クコの果実は甘みがあるため、生のまま
食べたり、ドライフルーツやスープ、お粥、お茶、
お酒、デザートなどに用いたりと食べ方は様々です。
クコには、ルチンやタンニンなどのポリフェノール、
ビタミンC、色素成分であるゼアキサンチンが豊富に
含まれており、これらの成分は強い抗酸化作用を保持
しています。
抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど生活の
色々な場面で発生する活性酸素を除き、体が酸化する
ことを防ぐ働きのことです。酸化が人間の体内で起こる
と、病気や老化、肌トラブルの原因となります。
クコに含まれるこれらの成分が体内で強い抗酸化作用
を発揮して酸化から体を守ることで、病気や老化、
肌トラブルが予防されます。
他にもクコには、ベタインやβ-シトステロール、
ビタミンB₁、ビタミンB₂、リノレン酸、ミネラル類など
も豊富に含まれています。
また、クコに豊富に含まれるビタミンCは、丈夫な血管
や筋肉、骨、肌などをつくるコラーゲンの合成に
必要不可欠な成分です。コラーゲンはたんぱく質の一種で
体内のたんぱく質の約30%を占めており、体の組織や細胞
をしっかりと結びつける接着剤のような働きがあります。
さらに、ルチンにはビタミンCの吸収率を高める働きが
あります。コラーゲンの合成がサポートされることで
壊血病の予防や骨の強化が二次的に達成されます。
クコに豊富に含まれるビタミンCやタンニンには、シミ・
そばかすを予防し、ハリと水分量のある若々しい肌を
保つ効果があります。
シミ・そばかすの原因となるメラニン色素は、アミノ酸の
一種であるチロシンから生成されます。ビタミンCには
チロシンからメラニンをつくり出す、チロシナーゼという
酵素の働きを抑え、メラニン色素の沈着を防ぐ作用が
期待できます。今回はここまでとさせていただきます。
ルチンのおかげで、ルチーンの仕事ができるようになった。笑
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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