美しい肌Vol.83

2013-04-08 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:陳皮)



陳皮(チンピ)は、ミカンの成熟果実の皮を



完全に乾燥させたもので、芳香性があり気分



をリラックスさせてくれます。ただ単に乾燥させた



だけですので、簡単にご家庭で作ることができます。



中国原産で、日本では熊本、佐賀、愛媛、和歌山、



静岡など海岸沿いの温暖な地方で栽培され、成分



として、精油成分のヘスペリジン・リモネン・



ナリンジン・リナロール・シネフリン、



フラボン配糖体などを含みます。ナリンジン



とリモネンとヘスペリジンについては、



ファイトケミカルのグレープフルーツのところ



で詳細にお話しました。古くなったもの、



陳旧なものがよいということから陳皮と名付け



られました。古くからみかんやゆずなどの柑橘類



の皮は入浴時の入浴剤のようなものとして利用



されてきました。これは、柑橘類が持つ香り成分、



リモネンやテルピネンなどを主成分とした精油が



湯に溶け出し、毛細血管を広げ、血行を促進する



ことから体をより早く芯まで温める効果と



リラックス効果によるものです。血流が改善される



ことで、手足の冷えや肩こり、腰痛の改善、疲労の



回復などに良いとされ、体を温めるための古くから



の知恵として知られています。



冬至の日にゆず湯に入るのもこのような知恵を利用



してのことと考えられます。



陳皮には、コレステロール合成酵素の働きを抑制する



ことが報告されており、高コレステロール血症の予防



に役立ちます。また糖尿病の予防効果も報告されており、



生活習慣病予防効果があるのではと推測されています。



陳皮にはC型肝炎の感染を予防する働きが報告されており、



肝臓保護効果を持っています。



陳皮には抗炎症作用があり、花粉症をはじめとする



種々のアレルギー症状に対する予防効果を持って



います。



陳皮に含まれるリモネンなどの香り成分はリラックス効果



があります。この効果は、入浴剤として用いられるという



点でも有利に働きます。香りは大脳に直接働きかけるため、



脳をすっきりさせ、ストレスを和らげるなどのリラックス



効果が認められます。



陳皮には、胃腸の調子を整え、食欲不振や吐き気、



消化不良などを収めてくれる働きがあります。



胃酸過多や下痢の症状にも良いとされ、医薬品の成分



としても使われています。



陳皮はせきを鎮め、痰を抑える効果があります。



そのため、せきや痰などを抑える漢方薬として古くより



利用されてきました。また、陳皮にはビタミンCも多く



含まれていることから、体の免疫力を高め、風邪などの



予防にも一定の効果があります。



毛細血管は体の組織に栄養や酸素を運ぶ役割を持つため、



適度に透過性が保たれている必要があります。



毛細血管の透過性は、悪すぎても良すぎても体に



とっては悪く、適度に保つことが必要となります。



透過性が良くなりすぎるとむくみや高血圧症、アレルギー



などの症状を引き起こします。陳皮など柑橘類の皮に



多く含まれるヘスペリジンは、この透過性の亢進を抑え、



毛細血管を強化する働きがあるため、むくみを予防・改善



する効果があるといえます。



陳皮は、紫外線によって皮膚コラーゲンが分解される



ことを抑制する働きが知られています。あわせて、



陳皮に含まれるヘスペリジンにはコラーゲン合成



促進効果も報告されており、肌の健康を保つ効果が



期待されています。今日はここまでとさせて頂きます。



交信の更新が行進によって妨げられた。笑



最後までお読み頂きありがとうございました。



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美しい肌Vol.78

2013-04-07 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:薄荷)



科名:シソ科/属名:ハッカ属



和名:薄荷/生薬名:薄荷(はっか)/



薄荷葉(はっかよう)/



学名:Mentha arvensis var.piperascens


日本全土の土手など湿気の多い



場所に自生しています。各地で栽培



されています。



湿った場所に自生する宿根草



(しゅくこんそう)で、全体に強い芳香



(ほうこう)があります。



根は長い地下茎で四方に伸びて



繁殖します。繁殖力は強く、雑草なみ



の生命力があります。



花は、8~9月ころ、葉のわきに輪状



に多数の淡い紅紫色の小花を



つけます。



開花期に地上部を採取して、風通し



の良い場所で陰干しにして乾燥



します。



茎葉を乾燥したものを、薄荷



(はっか)といい、葉だけを集めて



乾燥させたものが薄荷葉



(はっかよう)でこれも生薬として



扱われます。



有効性分:メントール、ビネン、カンフェン、



リモネンなどの精油が含む薄荷葉



(はっかよう)は、中枢抑制、血管拡張



などの効果があり、芳香性健胃、



かぜの熱、頭痛、めまい、消化不良、



歯痛などに、粉末大さじ1杯くらいを、



熱湯を注いで、食前か食後に服用



します。



また、おなかが張り、気分の悪い場合



などにも粉末を同じく用います。



漢方では、とくに頭痛、目の充血、



のどの腫脹による疼痛(とうつう)など



の症状に適しています。



夏の熱射病による頭のふらつきや



発熱、口乾、尿の減少などの症状にも



適しています。



また、薄荷葉の配合した処方で、煎剤



(煎じ薬)とする場合には、薄荷葉(はっかよう)



は後から別に入れます。



虫さされなどには、生葉をもんで患部に



塗布すると、かゆみ止めになります。



ハッカの全草を、陰干しして、浴湯料



として疲労回復、腰痛、神経痛などに



用います。



ハッカの名前の由来は、漢読みの薄荷



(はっか)の音読みから和名が付けられ



ましたが、薄荷の語源自体は不明確です。



古くは、目が疲れたときに葉をもんで、



まぶたをなでたりしたことから、目草、



目張り草、という名前や、眠気覚ましに



用いたことから、目覚め草などという



名前もあります。



原産地は、アジア東部とされ、



薄荷油の原料植物として太古の昔から



栽培されていました。古くは、



「農業全書(のうぎょうぜんしょ・1697)」



に、ハッカの栽培の記述が存在します。



文化14年(1817年)には、岡山で盛んに



栽培されたとされ、その後、広島、山形、



北海道などと全国で栽培されて、昭和の



始めには、世界のハッカの生産量の



ほとんどは、メントールを多く含む日本産



でした。今回はここまでとさせて頂きます。



ハッカーが薄荷を発火させた。笑



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美しい肌Vol.79

2013-04-07 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:甘草、炙甘草)



科名:マメ科/属名:カンゾウ属



和名:甘草/学名:Glycyrrhiza uralensis



中国からヨーロッパ南部に分布する多年草



です。日本ではわずかに栽培されています。



しかし、最近、漢方薬大手のツムラが、



大規模な栽培に成功したということです。



中国東北部、内蒙古に自生する多年草ウラル



カンゾウ、シナカンゾウ



(Glycyrrhiza echinata L.)



カンゾウは、多年草草本(そうほん)で全株



に細毛を密生して、茎は高さが0.5~1



メートルくらいになります。



葉は、羽状複葉(うじょうふくよう)で互生



(ごせい)して、小葉は4~8対で長卵形で



先が尖り葉の縁(ふち)はなめらかになって



います。



カンゾウの花は、夏から秋にかけて葉のわき



から総状花序(そうじょうかじょ)を出して



淡紫色の蝶形花が咲きます。



果実は、さや果で円柱状の果実になります。



カンゾウの、主根および横走茎を採取して



乾燥したものが、生薬の甘草(かんぞう)



といいます。



カンゾウの主成分:トリテルペン・サポニン



(グリチルリチン酸60%に達する)、



フラボノイド(イソフラボン、リキルチン、



イソリキルチン、フォルモネチン)、



ポリサッカロイド、ステロール、クマリン、



アスパラギンなどです。



甘草(かんぞう)を、ハチミツとともに



焦がしたものを炙甘草(しゃかんぞう)



といいます。



甘草(かんぞう)は、息苦しさの防止、解毒、



のどの痛み止め、去痰(たんをとる)、消炎、



神経痛の鎮痛(いたみをおさえる)などに効果が



あります。



漢方でも緩和、消炎、解毒薬として、のどの



痛みや消化器の潰瘍、食中毒などに用います。



炙甘草(しゃかんぞう)は、虚弱体質の場合に



用います。食欲不振、腹痛、せき、発熱、下痢



などに用いられます。



甘草(かんぞう)、炙甘草(しゃかんぞう)は、



ほとんどが漢方処方に配合されますが、甘草



(かんぞう)を単味で去痰薬として煎じて用いる



場合もあります。



カンゾウの甘味の成分は、トリテルペンの配糖体



が含まれていて、そのなかで、グリチルリチンが



甘味の主成分で、砂糖の200倍以上もあります。



カンゾウから作られるカンゾウエキスには



胃液分泌抑制、消化器かいようの治癒(ちゆ)



促進、鎮痙(けいれんをおさえる)、鎮咳(せきを



おさめる)などの薬理作用が認められています。



グリチルリチンには、副腎皮質ホルモン作用とくに



アルドステロン様の作用や抗炎症、



抗アレルギー作用がありますが、カンゾウを長期間



大量に連用すると脱力感、四肢(しし)のけいれん、



麻痺などの副作用が生じる場合があります。これは



アルドステロン様の作用(尿中へのカリウムの排泄を



促進する作用)から血中カリウムが欠乏し、



周期性四肢麻痺という状態に陥る可能性が高くなる



からです。そのため、甘草あるいは、炙甘草を



長期間大量に用いることは避ける必要があります。



一般には、のどの痛みには煎じ液でうがいをすると



効き目があるとされます。



今回はここまでとさせて頂きます。



甘草は、肝臓に良い働きをする。笑



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美しい肌Vol.80

2013-04-07 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

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美肌の漢方(生薬各論:桂枝)



科名:クスノキ科/属名:クスノキ属



和名:肉桂/生薬名:桂皮(けいひ)/



学名:Cinnamomum Loureiri Nees



中国雲南省・ベトナム原産とされ、



日本には、桂皮(けいひ)の代用として



鹿児島、高知、和歌山などの暖地で栽培



されています。その一部は、野生化して



います。



ニッケイは、クスノキ科クスノキ属の



常緑高木で高さ10~15メートルになり



枝葉に芳香があります。



0~30年程度の、ニッケイを、6~7月に、



根を傷つけないように掘り取り、適当な長さ



に切り、水洗いして、木槌でたたいて、



根の皮を剥ぎ取り、天日で乾燥したものが、



生薬で、日本肉桂(にほんにっけい)または、



日本桂皮(にほんけいひ)と呼ばれています。



シナモン(ニッキ)の効果には、血行促進、



血糖値の上昇の抑制、老化防止、成長作用、



自律神経の調整、抗菌作用といったものが



あり、女性の場合は特に冷え性などに効果が



あるとされています。



またシナモンには、皮膚に通っている毛細血管



である「皮膚毛細血管」の機能を回復させる効果



があります。この皮膚毛細血管は「血管内皮細胞」



とそれを覆う「壁細胞」の2種類に分かれますが、



加齢によって壁細胞が徐々になくなってしまいます。



これによって血液が届く前に血管外に漏れてしまい、



十分に栄養を補給できないということが起こり



えます。しかしシナモンは、この壁細胞を回復する



ことで、それを防ぐことが可能となります。



またシナモンは、漢方の世界でも「桂皮(ケイヒ)」



の名で使用されていて、温熱作用があるものとして



使用されてきました。これは、おそらくシナモンの



血行促進効果によるものでしょう。この血行促進効果



は美肌にもよいのは、明らかです。冷え症で、なおかつ



体格ががっしりとしている女性の方におすすめです。



シナモンを毎日0.6グラム(スプーン(小さじ)



半分から1杯くらい)食べる事によって、血行が



促進され血液循環が良くなるなります。血液の



循環が良くなるというのは、冬場シナモンティーを



のんで温まり、汗をかいてしまったという経験が



私はあります。古代エジプトでは、ミイラの防虫剤



として桂枝が使われたとされています。



おすすめの摂り方としてはトーストにかける、紅茶



などにシナモンパウダーを入れる、ヨーグルトに



混ぜるといった方法がおすすめです。どんなに良い



ものでもそうですが、過剰摂取は体に害を



もたらします。シナモンの場合は、シナモンは1日2g



までが上限となっており、それを超えた摂取を続ける



と肝障害が起こる危険があります。桂枝を生薬として



含む漢方薬は、桂枝茯苓丸、八味地黄丸、葛根湯、



柴苓湯など多数存在します。今回は、ここまでと



させて頂きます。



ケイシー高峰が桂枝を飲んだ。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございます。



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美しい肌Vol.75

2013-04-06 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康




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美肌の漢方(生薬各論:柴胡)








セリ科ミシマサイコまたは同属植物の根を原料として







います。静岡県の三島付近に良質のものができた







ことからこの名がありますが、今の市場では






中国産・韓国産のものが多くなっています。






薬理作用としては、解熱作用 消炎作用 鎮痛作用






鎮静作用 抗菌作用 抗ウイルス作用があります。






解熱、解毒、鎮痛、消炎薬として胸脇苦満






(胸脇部の圧痛)があり、寒熱往来(寒くなったり、暑く






なったりを繰り返す症状)、黄疸、胸腹部もしくは






脇下部(月経痛等)の痛みが証(漢方薬が合って






いるか、いないか見分ける基準)です。






神農本草経 上品に分類されています。






柴胡はストレスを解消し、気の流れを円滑にする






生薬で、自律神経、ホルモン分泌の働きを調整し、






女性を美しくする働き(注目!)をもっています。








柴胡はセリ科の植物マンシュウミシマサイコ、






ヒロハミシマサイコなどの根です。






現代社会は、競争社会であります。過当な競争の






結果ストレスが非常に多く、ストレスがきっかけ






で様々な病気にかかりやすくなっています。当然ながら、






「過剰なストレスは美容の敵」で、からだの調子をくずし、






お肌のシワやシミを作る原因ともなっています。ストレス






が完全になくなると人間は生きていけないので、過剰な






ストレスを除き、適度なストレスだけをこころに受容させる






ようにして下さい。そうするために最も効果的な生薬が






柴胡という訳です。






「こころ」に問題があるとそれが「からだ」にも深く影響を






与え、内臓の働きや運動器官などにも障害を起こして






きます。特に「肝」の働きに大きな影響を与えます。






ここでいう「肝」とは、単純に肝臓の臓器だけを指すの






ではなく、自律神経の働きを含んだ漢方概念と考えて






下さい。自律神経や、内分泌と血液の調節をして、






「気」を巡らす「肝」の働きが乱れると、イライラ、抑うつ、






みぞおちがはって苦しくなる、生理の前に乳房がはる、






生理の周期が一定しない、生理痛、不妊症、






更年期障害、お腹がはる、食欲がないなどの症状が






よく見られます。これはストレスの抵抗期で、柴胡は






肝気を巡らし、自律神経、内分泌の調整にl効果的に






働きます。






「目は肝のアナ(穴)」と言われ、目がその人の精神状態を






よく現します。怒りっぽく、首や肩がこり、頭痛がすると、目が






充血して赤くなります。これは「肝気の滞り」による熱が






身体にこもることが原因で、柴胡は「肝」の気を流して






澄んだ目にしてくれます。きれいな目は人の心に語りかけ、






人の心を癒してくれます。






柴胡にはサイコサポニンA、C、D、ルチン、アドニトールなど






が含まれ、肝機能障害を改善し、自律神経のバランスを整え、






肝硬変や肝ガンなどの様々な肝臓病を予防する作用が






あります。今回はここまでとさせて頂きます。最後まで






お読み頂き誠にありがとうございました。






柴胡は、サイコ。笑





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美しい肌Vol.76

2013-04-06 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

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美肌の漢方(生薬各論:牡丹皮)



キンポウゲ科ボタンの根皮(のコルク層)



を乾燥したものです。牡丹は、通常で高さ



1mほどになる落葉低木です。葉は淡緑色で、



5月頃枝の先端に花をつけます。牡丹皮の



製法は、秋に根を掘り取り、水洗いしてから



木槌で軽くたたいて割れ目から硬い木部を



取り除きます。そのあと日干しにし5センチ



程度に刻んでできあがり。



主成分は、ペオノールで抗菌作用があります。



ペオノールの他にも、モノテルペン配糖体の



ペオニフロリン、オキシペオニフロリン、



ベンゾイル、ペオニフロリン、ベンゾイル



オキシペオニフロリン、タンニンなどが



含まれています。



薬効:消炎作用  活血作用 鎮静、鎮痛、



駆お血薬として、頭痛、腹痛、婦人科疾患、



月経不順、月経困難など、停滞する血行障害



(於血)のあるものに応用します。動物の



宮粘膜を充血し、月経の発来のきっかけを



作ると考えられています。日本では奈良県や



長野県などで栽培されています。中国では



安徽省産が有名です。韓国でも栽培され、



中国、韓国から輸入されたものが多くなって



います。神農本草経 中品に分類されています。



実際の植物としてのボタンは、芍薬以上に



たくさんの肥料を必要とします。開花後の



お礼肥え、秋期の追肥、早春の芽出し肥えと



年3回は肥料を与えないと開花しませんが、



他の植物にこれだけの肥料を与えると土壌の



浸透圧と正電荷が高くなり、植物体の根と



土壌の荷電が逆転してしまうので、水分や



栄養分を吸い取るどころか土壌に奪い取られて



枯死してしまうそうです。他の植物では、肥料



は過ぎたるはおよばざるがごとしとなってしまう



ということでしょう。このような多肥による



高い浸透圧や正電荷に逆らって水分や栄養分を



吸い取る能力があり代謝能力が高いと考えられ



ます。この代謝能力の高さが多数の薬効成分を



生んで婦人科疾患には、欠かせない生薬と



なっています。「立てばシャクヤク、座れば



ボタン、歩く姿はユリの花」は、古くから美人



のたとえとしてよく知られています。考えて



みればこれらの植物は全て婦人病の薬草です。



シャクヤクは、冷え性、月経不順、産後の



疲労回復に効きます。ボタンは月経困難、便秘



などに奏功します。ユリは乳腺炎やできものの



薬草です。シャクヤク、ボタン、ユリを薬草



として用いると美人になるという昔の言葉には



奥深い意味があるわけです。今回は、ここまで



とさせて頂きます。



牡丹の花が、ボタンがとれるように落ちた。笑



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美しい肌Vol.77

2013-04-06 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

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美肌の漢方(生薬各論:山梔子)



日本、台湾、中国に分布するアカネ科の常緑低木



コリンクチナシ(Gardenia jasminoides)の果実



を用います。果実が秋を過ぎても口を開けない



ことから口無しと呼ばれ、実の形が巵という底の



丸い酒杯に似ているため梔子の名があります。



中国ではコリンクチナシの果実を梔子といい、



クチナシ(G.jasminoides var.frandiflora)や



コクチナシ(G.jasminoides var.radicans)など



の大型で長めの果実をとくに水梔子といいます。



水梔子は、一般に染料に用いて梔子より薬としては



効能が劣るものと考えられています。日本では



クチナシは飛鳥時代から黄色染料として知られ、



無毒のためにきんとんや沢庵漬けなど食品を染める



のにも用いられます。



果実にはイリドイド配糖体のゲニポシド、



ガルデノシド、カロテノイド色素のクロシン、



クロセチン、そのほかシトステロール、ノナコサン、



ノンニトールなどが含まれています。近年、



クロセチンは目の毛様体(水晶体についている器官で



ピントを調節し、房水を産生するもの)に作用して、



眼精疲労を改善し、老眼に効果があることが



分かってきました。



山梔子の煎液には利胆、鎮静、降圧作用、抗真菌の



効能があり、またゲニポシドには利胆作用や鎮痛作用



があります。漢方では清熱燥湿(熱をさまして、乾燥



させる)・清熱解毒(熱をさまして解毒する)・除煩



(イライラを改善する)・退黄(黄疸を消褪させる)



の作用があり、感染症や炎症、煩躁(イライラ)や



黄疸、出血などに用います。また外用薬として打撲や



捻挫に生山梔子の粉末を、痔の炎症に山梔炭を用いる



ことがあります。黄連解毒湯、竜胆瀉肝湯、温清飲、



五淋散などの漢方薬に使われます。今回はここまでと



させて頂きます。出血大サービスの出欠をとった。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



牡丹の花が、ボタンがとれるように落ちた。笑



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美しい肌Vol.72

2013-04-05 00:00:00

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美肌の漢方(生薬各論:蒼朮(ソウジュツ)または



白朮(ビャクジュツ))



科名:キク科/属名:オケラ属



和名:朮/生薬名:白朮(びゃくじゅつ)/



オケラまたはオオバナオケラの根茎



北海道を除く日本全土の日当たりのよい



山麓などに自生しています。



晩秋から初冬にかけて根を採取します。



根茎は水洗いしながら、茎やひげ根、土砂を



除き、コルク質の皮をはぎ取って、2~3日



位天日で干した後、日陰で完全に乾燥させます。



皮をはいで、乾燥させたものは



アトラクチロンの独特な芳香が出ます。



これを生薬の白朮(びゃくじゅつ)といいます。



有効成分:アトラクチロン



蒼朮はキク科のホソバオケラまたはその変種の



根茎です。



産地:河北、河南、山西省、吉林、遼寧省および



朝鮮半島北部で取れます。



成分:精油 (β-オイデスモール、ヒネソール



など) を含有します。



作用:健胃整腸、利尿薬。漢方でいう水毒



(水分代謝障害・不全)の要となる生薬です。



白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)は



ともに漢方処方に配合する重要な生薬です。



体内の水分の代謝を正常に調節する働きがあり、



健胃、発汗、利尿の目的で用いられます。



白朮(びゃくじゅつ)と蒼朮(そうじゅつ)



には、作用に少しの違いがあります。白朮



(びゃくじゅつ)はとくに胃腸症状の激しくない、



虚弱体質の患者さん向きの生薬で、胃腸が弱く



腹がはるとか冷えて腸が悪く腹痛があるとか



いう場合や胃弱な下痢の場合に用います。



白朮(びゃくじゅつ)10グラムを、1日量



として、水0.4リットルを加えて、煎じ



ながら約半量まで煮詰めたものをこして、



1日3回に分けて食前に服用します。



白朮(びゃくじゅつ)が処方される漢方薬



には、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、六君子湯



(りつくんしとう)、真武湯(しんぶとう)、



十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)など



があります。



蒼朮(そうじゅつ)は比較的胃腸に力のある人



の胃腸薬として用いますが、腎臓など泌尿器から



くるむくみや神経痛、リューマチのむくみや痛み



などの苦痛に天然の利尿剤として用います。



蒼朮(そうじゅつ)が配合される漢方処方には、



神経質でのめまいや動悸のする場合、息切れが



して頭が痛いときに用いる苓桂朮甘湯



(りょうけいじゅつかんとう)のほか、平胃散



(へいいさん)、五苓散(ごれいさん)、消風散



(しょうふうさん)、当帰芍薬散



(とうきしゃくやくさん)などがあります。



むくみは、美容の大敵です。むくみを天然の利尿剤



でとっていた昔の人の知恵に驚かされました。



今回はここまでとさせて頂きます。



朮に含まれる術を使う。笑



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美しい肌Vol.73

2013-04-05 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:沢瀉)



オモダカ科サジオモダ



寒地の沼沢地に自生する多年草です。国内では



本州の中部以北から北海道にかけて薬用植物として



栽培されています。日本を含むアジア、南北



アメリカ大陸と広範囲に分布し、クアイのように



食用に給されるものもあります。



漢方では、利尿剤とされるものに、茯苓、猪苓、



白朮、蒼朮(前回参照)、沢瀉(タクシャ)が



あり、茯苓は主に心臓や胃に、猪苓は主に腎臓系



に、沢瀉は、胃、腎に作用して本来の働きを元に



もどすことで利尿作用が現れます。



成分:トリテルペノイド、糖類、β-シトステロール、



アミノ酸、ビタミン類などを含む。



西洋医学的効能:利尿, 循環器系への作用, 



血液凝固抑制, 抗脂肪肝, コレステロール血症の改善,



性ホルモンヘの作用, 免疫賦活(抗菌作用), 



尿路結石予防などです。血糖・血圧の降下作用も合わせ



持っています。めまい、口渇、胃内停水(上腹部で



ポチャポチャ音がすること)などの症状を呈する方に



適しています。 血糖降下作用は、存在しますが、この生薬



単剤で、糖尿病の治療には用いられないようです。恐らく



西洋のお薬の方が、血糖降下作用が強く、生薬単剤での



治療効果が期待できないからではないかと思われます。



性ホルモンへの作用から美肌によいと言われています。



沢瀉を含む漢方薬としては、胃苓湯、茵陳五苓散、



牛車腎気丸、八味地黄丸半夏白朮天麻湯、竜胆瀉肝湯、



などがあります。この中で牛車腎気丸、八味地黄丸は、



糖尿病の合併症に用いられることがあるようです。



今回は、ここまでとさせて頂きます。



血糖と決闘できない、沢瀉でした。笑



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美しい肌Vol.74

2013-04-05 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:神秘の生薬茯苓)



薬理効果:尿細管の再吸収を抑制するため利尿作用が高く、



ミネラル類(Na、K、Clなど)の排出量が増加します。



めまいや動悸やのぼせに有効です。更年期障害の実証型



に使われる桂枝茯苓丸は、とくにのぼせが有効です。



水製エキスは健康人、ウサギ、ラット、マウスなどに



経口投与してもほとんど利尿作用を示しませんが



生理食塩負荷マウスに経口投与すると軽度の利尿作用が



確認されました。このマウスと同様に、日本人も



塩分摂り過ぎとなっているので、利尿作用が認められるの



ではないかと推測されます。又Shay ラット経口投与で軽度の



胃潰瘍発生予防およびマウス経口投与で拘束水浸ストレス



胃潰瘍予防効果があり、マウス経口投与で塩化ピクリルに



よる接触性皮膚炎を抑制し、さらに水製エキス又は



エタノールエキスはウサギ経口投与で一過性の血糖上昇後



降下作用を示す、と報告されています。古くから薬用に活用



されてきました。



サルノコシカケ科の茯苓は、主に松林中の地中に生じる



木材腐朽菌です。松の根に寄生し、地下20~30センチメートル



あたりに菌核を形成します。形はイモに似ていて表皮は黒褐色



で、しわ状の凹凸があり、内部は白色でやや淡紅色を帯びて



います。生の時は硬めの芋状で、乾燥させると硬くなり



ます。菌核内部の白い部分は「白茯苓」、周辺近くの赤い部分



は「赤茯苓」、松の根を囲んでいる白い部分は「茯神」、



表皮は「茯苓皮」と呼ばれています。どの部分にも共通して、



利尿や健脾(胃腸の働きをよくする)作用、精神安定作用が



ありますが、それぞれ白茯苓は健脾(胃腸の働きをよくする)



作用、赤茯苓は利尿作用、茯神は精神安定作用に、特に



優れています。



一年を通して採取でき、地中から掘り出した茯苓は、まず泥土



を洗い落としてから風通しの悪い部屋に積んでおいて「発汗」



させ、水分を排出させます。次に日陰の涼しい場所に広げて置き、



表面が乾いたら再び発汗させ、この作業を数回繰り返して完全に



乾燥させた後、各部所ごとに赤茯片、赤茯塊、茯苓皮、白茯片、



自茯塊、茯神木に加工します。



中国では、河南省や湖北省、四川省、.雲南省、広東省、貴州省



などに多く分布する他、日本や朝鮮、北米にも自生しています。



アジアでは主に松の根に寄生していますが、北米ではマツやモミ



などの針葉樹以外に、モクレンやミカン、コナラなどの広葉樹の



根にも寄生しています。近年中国では茯苓の人工培養に成功して



いて、各地で栽培されています。



昔は、地中にできる茯苓は不思議な植物と思われていたらしく、



「松脂が地中で千年経ったもの」とか、「松の精気が変じたもの」



などと考えられていたようです。



茯苓という名前は、「松の神霊の気が伏してできたもの」という



意味があり、古くは「伏霊」と記されていたと言われています。



菌核が根を取り囲んでいる白い部分を「茯神」と呼びますが、



この名前にも同様の意味が込められています。



こうした茯苓の神秘的なイメージは中国の故事にも表れており、



仙人が好んで茯苓を食べ、いつまでも健康で長生きしたという伝説



があります。



また、中国では茯苓を使ったお菓子で北京特産の「茯苓餅」があり、



最近では茯苓から抽出したエキスを使った美容クリームなども登場



しています。美容クリームということは、美肌につながる化粧品にも



使われている可能性が高いものと考えられます。代表的漢方薬に



「五苓散」や「牛車腎気丸」、「苓桂朮甘湯」などがあります。



本日はここまでとさせて頂きます。



茯苓は、伏霊。笑



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