美しい肌Vol.105

2013-04-16 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:何首烏)



何首烏(カシュウ)は、タデ科タデ属ツルドクダミ



は中国原産のつる性多年草で、塊状になった肥大根



を乾燥したものです。漢方薬では何首烏(カシュウ)



と呼ばれています。烏(からす)のように髪を黒く



する作用があることから「烏」の文字がつけられ



ました。名前の由来となった有名な伝説について



お話します。昔、何田児という名の者が山の中で



互いに交織するように一つになった二本の藤状の蔓



を出している植物を見つけ、その根を煮詰めて飲んで



みると、生まれつき弱い体が元気になり、頭の髪は



真っ黒に変わり、黄色く痩せた顔はすでに影すらも



なく、皮膚も潤ってきました。その子も孫も



親子三代が長生きをしたという『何首烏伝』です。



その孫は百三十歳になっても、髪は烏漆で染めた



ように真っ黒で、人々は彼を「何首烏」と呼び



ました。何は姓で、首は頭を、烏は黒を意味して



います。この健康長寿の薬は、人から人へと伝え



られるうちに、この植物の根茎に何首烏という名が



付けられるようになりました。さすがに百三十歳まで



生きられる人は少ないので、伝説の域をこえません。



脱線はここまでと致します。何首烏



にはタンニンやアントラキノン系の成分が含まれ、



アントラキノンには強い下剤効果があり、その成分



が入った植物から抽出精製したものは、減量目的や



便秘薬として多用されています。



有効成分:アントラキノン類 – emodin, physcion,


chrysophanol など


その他 – stilbene配糖体 など



薬理作用:抗高脂血症作用, 肝障害抑制作用



効能・用途: 何首烏は、滋養作用、強壮作用があり、



腰膝の疼痛、帯下(おりもの)、白髪などに効果が



あります。



産地: 中国、日本。



開宝本草 中品に分類されています。



皮膚疾患では老人性掻痒症などの乾燥性の皮膚疾患にも



治療効果が上がっています。つまり、皮膚の水分量の



アップおよび、肌年齢の若返りが期待されるわけで、



美肌をもたらす生薬といえましょう。今回はここまで



とさせて頂きます。



何首烏とカシュウナッツは無関係。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.106

2013-04-16 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:蒺梨子、しつりし)



蒺梨子(しつりし)は、ハマビシ科ハマビシの



果実を乾燥させたものです。アジア、アフリカ、



南ヨーロッパの熱帯、暖帯地域、日本では



東北を除く本州~四国・九州にかけての温暖な



海岸に自生します。有効成分として、タンニン、



茎葉に、ゲオスゲニン、ゲドゲニンを含みます。



有効成分:アルカロイド – harmine, harmane など



フラボノイド – kampferol, astragalin,


tribuloside など


その他 – タンニン、脂肪酸など



薬理作用:鎮痙, 臓器血流量増加作用, 



血管透過性抑制作用, 体温降下作用, 筋収縮作用



効能・用途: 蒺梨子(しつりし)には、利尿、消炎



作用があり、風邪の頭痛、めまい、眼精疲労など



目の疾患に効果が認められます。



神農本草経 上品に分類されています。



南アジアから東欧にかけてみられるハマビシ科の



多年草です。砂浜に生える海浜植物ですが、



乾燥地帯では内陸にも生育します。中国では、海岸



以外の内陸にもハマビシが繁茂していて、人に付き、



足元に転がり、歩くことに支障が出ることを利用して、



鉄蒺梨(てつしつり)という、地面に撒く戦闘用具が



生まれたといわれています。



日本では東北を除く本州~四国・九州にかけての温暖な



海岸に自生します。全草が棘に覆われており、7~10月頃



に黄緑色の小さな5弁花を花茎の先に一つ咲かせます。



花のあとには直径1cmぐらいの硬く棘のある菱形の実を



付けます。菱型がその名前の由来となっています。



中国の古書「本草綱目(1690)」には、李時珍



(りじちん)の説で、「蒺は疾(はやし)で、梨は利



(するどし)である。この草の実は人を刺し、傷つける



ことがはなはだ早く、鋭いということから」という記述



があります。秋9~10月、果実を採取して日干しにして



乾燥させたものがこの生薬(しょうやく)で、蒺梨子



(しつりし)と呼びます。



最近では、海浜の環境破壊により生育数が激減しており、



環境庁により絶滅危惧IB類に指定されています。



欧米では、体内のテストステロン量を保つ作用がある



ハーブとして、健康食品などに入れられています。



美肌には、臓器血流量増加作用がプラスの方向に働く



と考えることができます。今回はここまでとさせて頂き



ます。ひしひしとはまびしのすごさを感じる。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.107

2013-04-16 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:黄芩、おうごん)



黄芩(おうごん)は、シソ科コガネバナまたは



近縁植物の根を乾燥したものです。別名はスカル



キャップ。最良品は、山東省の「山東黄芩」と



河北省承徳産の「熱河黄芩」のものといわれて



います。フラボノイドを含み、主成分はバイカリン・



バイカレイン・オウゴニンなどです。



黄芩は、収穫時期、加工・調整により堅(丸軸、



条芩、枝芩、子芩)、老根(枯芩、平芩)破片



(片芩)などの呼び名があります。黄芩(おうごん)



の和名は「コガネバナ」、小葉が細いので、



コガネヤナギともいいます。一般にコガネバナの和名



が用いられ,漢字で「黄金花」とするところから,



黄金のような黄色の花が咲くように想像されますが,



実際は紫紅色の花です。 享保年間に朝鮮半島より渡来,



その後,奈良県や群馬県に広がりました。 コガネバナ



(黄金花)の名は,根が黄色であることに基づいた



ものです。生薬としては、シソ科コガネバナの根の周皮



を除き、乾燥したものを用います。採集時期は春か秋頃



に行われ、地上部を取り去り、土を除き、軽く乾燥した後、



根の表皮を除いてから乾燥されます。乾燥は風通しの良い



屋外で行われますが、時間がかかりすぎると緑色に変色



してしまいます。このような変色を防ぐため、熱湯を



通したり、蒸気をあてるなどの熱処理をして黄色をできる



だけ保つ調製も行われています。また、大量に扱っている



ので、表皮を剥ぎづらい細い根や凸凹な形状のものは、



表皮が残存して内部の変色の目立つものとなります。



更に、3年目程から生育すればするほど根の上方の



中心付近が腐朽(ふきゅう)し易くなります。腐朽した部分



は茶褐色のもろい組織(アンコと呼ばれています)となり、



さらに腐朽が進むと組織が脱落し、一部が欠けたり空洞



になります。野生品は生育年数が比較的長いため、アンコ



や空洞が多くみられます。





有効成分:フラボノイド – baicalin, baicalein,


wogonin, wogoninglucuronide, oroxylin-A,


skullcapflavone, chrysin, kaempferol など


ステロール – β-sitosterol, campesterol など


糖類 – sucrose, D-glucose など



その他 – アミノ酸、精油 など



薬理作用: 中枢抑制作用, 体温調節作用, 血圧降下, 



毛細血管強化, 抗動脈硬化, 脂質代謝改善, 



肝障害予防, 抗消化性潰瘍, 抗炎症・抗アレルギー



効能・用途: 黄芩には、解熱作用、消炎作用、止血作用



があり、消炎、解熱薬として、炎症、充血、発熱を伴う



疾病、胸脇苦満、煩熱、下痢などに効果的です。血圧を



下げる代表的漢方薬が「三黄瀉心湯」



(さんおうしゃしんとう)で、肩こり、のぼせ、耳鳴り、



不眠などにも効果があります。



美容では: スキンケアには保湿剤として使用されており、



美白効果も期待できます。消炎、抗炎症、収れん、保湿、



細胞賦活、抗アレルギー、活性酸素除去、抗菌などに



効果があるとされています。



産地: 中国、北朝鮮、韓国



黄連解毒湯,小柴胡湯,大柴胡湯,柴胡桂枝湯,



三黄寫心湯,乙字場などに生薬として使われています。



神農本草経 中品に分類されています。本日はここまでと



させて頂きます。黄芩はまさに黄金色に輝く黄金です。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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