美しい肌Vol.69

2013-04-04 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:当帰2)



肌の乾燥を軽減したり、傷ついた皮膚の再生を促す



薬効もあるため、肌トラブルの治療にも処方され



ます。具体的には、外用の紫雲膏のところで説明



したいと思います。トウキは漢字では「当帰」と



書きます。



「当に(まさ)に帰るべし」という意味のこの名前



は、「冷えによる不妊を理由に実家に帰されて



しまった娘が、トウキを煎じて飲むことで冷えが



解消し、夫の元に返ったところ妊娠した」という



中国の故事に由来するといわれています。この故事



の真贋は、さておき、なぜ当帰が美肌に良いのかと、



考えてみると当帰には造血効果があるからです。



造血といってもただ増やすのではなく、当帰には



赤血球が大きくなる貧血(大球性貧血)を防ぎ、



末梢血管まで酸素と栄養を運ぶのに必要な天然の



ビタミンB12と葉酸を含んでいるので美肌にいいのです。



日本人、特に女性は胃腸の弱い人が多く、更に



ストレスによって胃腸機能は減退します。胃腸機能



が減退すると胃粘膜と結合して吸収されるB12の



不足、小腸の機能低下によるB12、葉酸の吸収



不足が引き起こされます。更に月経などによる



損失過剰(鉄欠乏性貧血)も原因となります。



これが慢性となると、赤血球の流動性が悪くなり



末梢の皮膚まで栄養が行き届かなくなり美肌に悪影響を



及ぼします。さて話は変わって上記の造血効果により、



皮膚の色つやは確実によくなります。様々な漢方薬に



含まれていますが、代表的なものには、当帰芍薬散



(とうきしゃくやくさん)、温経湯(うんけいとう)



、加味逍遥散(かみしょうようさん)、



当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆ



しょうきょうとう)などがあります。また、組織を



修復する効果もあるので、紫雲膏(しうんこう)には



紫根と共に当帰が配合されて、火傷(やけど)や



切り傷などに使われています。いわゆる化粧品で、



和漢薬配合とか生薬配合と言われているものには当帰



が入っていることが多々あります。



 女性を美しく見せるためには、お肌だけでなく、



全体の雰囲気が大切です。当帰を含む漢方薬には、



不眠、精神不安を改善する効果もあるので、



元気になって表情も良くなり、いらいらすることが



少なくなります。どんなに外見が整った人でも、



いつもいらいらして余裕がないと、あまり美しく



見えません。精神的に余裕があると、自律神経のバランスが



保たれ、ますます末梢循環も良くなるので、より肌がきれい



になるという良いサイクルをつくってくれます。



今回は、ここまでとさせて頂きます。



サイクル安打でよいサイクルに入る。笑



女性の美容と健康についてのご相談は、



当クリニック皮膚科にて承ります。



当クリニックのホームページとフェイスブック



ページおよびメルマガ登録ページのURLは以下の通りです。



ホームページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/



フェイスブックページURL:www.facebook.com/Eitokukai



メルマガ登録ページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/min_zhaokurinikku/merumaga.html

このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

美しい肌Vol.70

2013-04-04 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:芍薬)



牡丹科の耐寒性多年草シャクヤクの根から抽出される



エキスです。生薬のなかでも特に希少価値が高いもの



です。西洋医学的な効能として、チロシナーゼ



活性阻害作用や、抗炎症作用、収斂作用、血行促進作用が



あるといわれています。



皮脂バランスを整えながら同時に保湿作用もあり、



シミやくすみに効果があります。芍薬の味は苦、



造血作用、肝臓の機能を強める効果があります。



デトックス作用(有害物質をからだの外に排泄する



作用)も併せ持っています。また筋の痛み緊張を



ゆるめます。芍薬甘草湯では、足の筋肉がけいれんした時



頓服で内服すると、5~10分でけいれんと痛みが和らぎ



ます。これほど即効性のある漢方薬を私は知りません。



芍薬甘草湯は、あらかじめ、足がつりそうなときに内服



しておくと、つらずにすむことがあります。血液透析の



患者さんでは、血液の電解質バランスがくずれること



が多くそのため、透析中に足がつる人が多くいらっしゃい



ます。その時良く使われる漢方薬が芍薬甘草湯です。



芍薬甘草湯でも効かない足のつれに対しては、カルシウム



の静脈注射を行っていました。カルシウムの静脈注射は、



不整脈や心停止を起こすことがあるので透析中の患者さんで



これを行う際は、自動体外式除細動器(AED:Automated



External Defibrillator)のある環境で、医師が静注を



行っていました。



芍薬には、月経不順や生理痛緩和といった婦人病を



和らげる作用や、血液に滋養を与え、血行を促進したり、



止血作用や抗菌作用、鎮痛作用、頭痛、肩こり、消炎と



いった、さまざまな効果があります。また、ホルモン



バランスを正常に保って、肌のきめをととのえたり、



透明感を出したりといった、美白・美肌効果も期待できる



ということです。そのため芍薬エキスは漢方以外に、



美肌づくりの有効な成分として、化粧品に配合されている



ことも多々あります。今回はここまでとさせて頂きます。



高価な硬貨が降下した。笑



女性の美容と健康についてのご相談は、



当クリニック皮膚科にて承ります。



当クリニックのホームページとフェイスブック



ページおよびメルマガ登録ページのURLは以下の通りです。



ホームページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/



フェイスブックページURL:www.facebook.com/Eitokukai



メルマガ登録ページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/min_zhaokurinikku/merumaga.html



このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

美しい肌Vol.71

2013-04-04 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:川芎)



川芎(センキュウ)は、当帰と同じセリ科の植物で



根茎を湯通して乾燥させて用います。精油分を豊富に



含みます(12%)。ほとんど副作用を認めず、漢方薬



として最も使われている生薬です。本来は芎窮



(きゅうきゅう)と呼ばれていましたが、四川



(すちゎん)省のものが優良品であったため、



この名称になったということです。



浴用では、肌にうるおいを与え、入浴後も、しっとり



感が持続します。料理用ハーブとして主に使われる



ヨーロッパのラビジや、北米で人気のあるハーブ、



オシャの仲間です。身体のバランスをとり、熱感より



も寒けが強い風邪による頭痛、偏頭痛、肩こりに



よく効きます。西洋医学的には中枢抑制作用, 



末梢血管拡張, 抗血栓, 鎮痙, 腸血流量増加,



皮膚温度上昇, 免疫賦活, 放射線障害防護効果など



があります。漢方医学的効能としては、補血、強壮、



鎮静、鎮痛、駆瘀血薬(滞った血液を取り除く)として、



冷え性・貧血・生理痛・月経不順などに使われます。



日本産は主として北海道、東北地方のものがほとんど



です。江戸時代には九州で栽培されていましたが、その後



東北地方に移り「仙台川芎」の名が高まりました。しかし、



現在ではほとんど北海道産です。中国産の川芎は四川省で



主産、近年吉林省でも栽培されています。出典は神農本草経



で上品に分類されています。構成成分としては、



リグスティライドやフェルラ酸、クニデライトなどが



含まれています。これらの成分は、くすみ、肌荒れ予防の



目的の化粧品や育毛剤に配合されています。血流改善を



促して、肌の基礎力を上昇することで、うるおいのある肌



を作ります。本日は、ここまでとさせて頂きます。



聖文の成分を成文化した。笑



女性の美容と健康についてのご相談は、



当クリニック皮膚科にて承ります。



当クリニックのホームページとフェイスブック



ページおよびメルマガ登録ページのURLは以下の通りです。



ホームページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/



フェイスブックページURL:www.facebook.com/Eitokukai



メルマガ登録ページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/min_zhaokurinikku/merumaga.html



このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

最新号より100号前のメルマガ

2013-04-04 00:00:00

カテゴリー:ブログ

診療マル秘裏話 Vol.387 平成23年5月5日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次



  

1) アルツハイマー病の原因タンパク質だけを攻撃する抗体

2) 乳ガン治療薬の再発前立腺ガンに対する効果



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  

 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。



 

 

1】アルツハイマー病の原因タンパク質だけを攻撃する抗体



 青森県の弘前大の松原悦朗准教授(神経内科)らの研究グループは

4月26日、アルツハイマー病の原因とされる、たんぱく質だけを

攻撃する抗体を開発し、発症予防の可能性があることを突きとめた

と発表しました。



 松原准教授によると、アルツハイマー病は、原因とされるたんぱく

質が脳に沈着、凝集し、記憶障害を起こすと予想されています。



 研究グループでは、このたんぱく質だけに反応する抗体を作り出す

ことに成功し、実験で週1回ずつ計36週にわたり、記憶障害発症前

のマウスに投与し、投与しないマウスと比較したところ、

記憶学習能力が保たれていることが分かったということです。

この結果、アルツハイマー病の原因が、このたんぱく質にあることも

裏付けられたということです。



 松原准教授は、実験を踏まえ「マウスの段階だが、アルツハイマー病

は予防可能な病気と考えていいのでないか」と指摘しています。

今回の研究成果は3月、米科学誌に掲載されました。



 抗体の交代。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



2】乳ガン治療薬の再発前立腺ガンに対する効果



 再発した前立腺ガンの細胞増殖を、女性ホルモン抑制剤の

乳ガン治療薬が効果的に抑え込むことを、筑波大と東京大の

研究チームが突き止めました。新薬の開発につながる成果と

いうことです。米専門誌サイエンス・シグナリング(電子版)

に掲載されました。



 前立腺ガンは男性ホルモン(アンドロゲン)の影響で

進行し、この濃度を下げる女性ホルモン(エストロゲン)剤の

投与が有効とされています。しかし、効果は数年しか続かず、

再発した場合の有効な治療法が課題でした。



 研究チームは、再発したガン細胞をネズミに移植しました。

臨床実験で有効だった事例があったことを理由に女性ホルモン

抑制剤を投与したところ、腫瘍の直径が4週間で1センチから

0・5センチに縮小した。その仕組みを調べたところ、

前立腺ガンを抑制するたんぱく質が、女性ホルモン抑制剤に

よってガン細胞の自滅を次々と加速していたためと判明

しました。



 筑波大の柳沢純教授(生物機能科学)は「生活の質を

落とさず、寿命を全うできる手段となりうる」と期待して

います。



 主要な腫瘍の摘出。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 アルツハイマー病の治療薬は、つい最近まで塩酸

ドネペジルのみでしたが、日本でももうすぐ発売に

なる薬があるようです。しかしながら根本治療では

なく、対症療法的な治療に留まっているようです。

しかし、このような抗体が発見され、臨床に使われる

ようになれば、完全予防も不可能ではなくなる

でしょう。再発前立腺ガンの治療は難しく、骨転移

が激しく起こった人を何人も診ました。しかし女性

ホルモン抑制剤で改善が見込めるならば、そうした

再発の患者さんに対する臨床試験を早期に開始して

頂きたいものです。



 大正の大将の対症療法。笑



************************



このメールマガジンは以下の配信システムを利用して

発行しています。

  解除の手続きは下記ページよりお願い致します。

「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html

(イジニイワト)



発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長 

藤田 亨

職業    医師の箸くれ(はしくれ)

運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/

ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。

sara2162@atlas.plala.or.jp

このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること

を禁じます。

ただしお友達への転送はご自由はご自由です。

このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント