美しい肌Vol.99

2013-04-14 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:蝉退)



蝉退(ゼンタイ)は、セミ科クマゼミ、アブラゼミ



その他大型セミ科の幼虫の全脱皮体(脱皮したあと



の抜け殻)のことをいいます。一般に小児科領域で



用いることが多く、内科・眼科でも用います。



インターフェロン誘起作用・解熱・鎮咳効果など



の効能があります。成分にキチン質を大量に含みます。



有効成分:キチン質



薬理作用:抗痙攣・鎮静作用, インターフェロン



誘起作用



効能・用途: 蝉退(ゼンタイ)は、解熱作用、



鎮痙作用があり、風邪などの発熱、悪寒に解熱、



ジンマシンなどの皮膚掻痒症、咽喉炎、結膜炎など



の炎症に効果的です。(インターフェロン誘起作用による)



産地: 中国、日本。



キチン質: 蝉退の成分でハッキリしているのは



キチン質です。カニやエビの殻などにも含まれるキチン



は、動物性の食物繊維で、サプリメントでは脂肪・塩素・



重金属の排泄と免疫力強化に働くキチン・キトサン



として知られ、ダイエット、血圧・コレステロール、



腸内代謝改善に効果があるとされています。バイオマス



資源としても注目のカニやエビですが、セミの抜け殻は



すでに資源化されており、これが蝉退です。 蝉退の



産地で生産量が多いのは、中国の山東省と河北省です。



特に中国の山東省では、蝉退だけでなく、蝉そのものを



料理して食べます。地元の名物料理になっています。



その方が効果的にキチン質を取ることができます。



ただこの料理、少々みてくれが悪いかもしれませんが



キチン質をキチンと取れます。笑



名医別録 中品に分類されています。



皮膚掻痒症に対して、抗ヒスタミン剤のように働き、



かゆみを止める働きがあります。 また、蕁麻疹やハシカ



などで十分に発疹が進まず、熱と共に毒素が体内に



残っている場合、発汗と共に発疹を促し、それにより



毒素を体外に排泄する働き(デトックス作用)もあります。



  また、皮膚のジクジクしているような状態の痒みや



炎症を改善するので、いわゆるアトピー性皮膚炎や



老人性掻痒などに使います。現代人は、有害な重金属など



が体の中に貯まっている傾向があります。そのため



この蝉退のデトックス作用だけでも



健康な人の美肌に貢献すると考えられます。今回は



ここまでとさせて頂きます。



戦隊もののヒーロー千体が使う蝉退。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



女性の美容と健康についてのご相談は、



当クリニック皮膚科にて承ります。



当クリニックのホームページとフェイスブック



ページおよびメルマガ登録ページのURLは以下の通りです。



ホームページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/



フェイスブックページURL:www.facebook.com/Eitokukai



メルマガ登録ページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/min_zhaokurinikku/merumaga.html
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

美しい肌Vol.100

2013-04-14 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:連翹)



モクセイ科/レンギョウ属の連翹は、日本薬局方



において、レンギョウまたはシナレンギョウの



果実を用い、解熱剤、消炎剤、利尿剤、排膿剤、



腫瘍・皮膚病などの鎮痛薬にも使用されます。



さらに、チフス菌、パラチフス菌やブドウ状球菌、



百日咳杆菌に強い抗菌作用があり、熱性疾患や



化膿性疾患に対する重要な生薬となっています。



有効成分:モノテルペングリコシド、リグナン 



(アルクチイン)、オレアノール酸(トリテルペン)、



フォルシチド、フォルシチドメチルエステル、



アスコルビン酸などです。



効能: 解毒、排膿、利尿、消炎、鎮痛



産地: 中国、韓国、日本。



神農本草経の下品に分類されています。



連翹(れんぎょう)はレンギョウ属ーもくせい科に



属する落葉小低木植物で原産地は中国です。



日本では古くから庭園樹として日本各地で栽培



されています。



連翹の名前の由来ですが「翹(ぎょう)」は



昔の女性の髪飾りの一種で、果実(さく果)を



よく見ると翹が重なっているように



見えるので「連翹」と名づけられました。



連翹には大和連翹と支那連翹と朝鮮連翹があり、



どれもよく似た花を咲かせるので、



どれが○○連翹かの区別は付きにくいです。ただ、



果実を薬として用いる場合は特に問題はありません。



(日本ではレンギョウ又はシナレンギョウを用い、



韓国ではチョウセンレンギョウを用います。)



レンギョウは果実と根茎を生薬として使用します。



レンギョウの果実を「連翹(れんぎょう)」と言い、



レンギョウの根茎を「連ショウ(れんしょう)」と



言います。



連ショウは腹部の熱や黄疸の熱を取り去る作用があり、



連翹は菌や化膿が原因の熱を取り去る作用があります。



連翹の採取時期ですが夏から秋に成熟前の果実を採取



し、果実の色が茶褐色になるまで日干しします。



レンギョウは、まさに天然の抗生物質です。なかでも



オレアノール酸が注目を浴びていて、ブドウの果皮の



白い粉のような物質がこれに当たります。オレアノール酸



は、抗菌作用、抗老化作用(アンチエイジング)に



優れた力を発揮します。アンチエイジングでは、肌の



老化を防ぎ、美肌を作るといえましょう。最近になって



酵母菌に、この物質を作らせることに成功しました。



今回はここまでとさせていただきます。



果皮の可否は、痂皮で決まる。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



女性の美容と健康についてのご相談は、



当クリニック皮膚科にて承ります。



当クリニックのホームページとフェイスブック



ページおよびメルマガ登録ページのURLは以下の通りです。



ホームページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/



フェイスブックページURL:www.facebook.com/Eitokukai



メルマガ登録ページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/min_zhaokurinikku/merumaga.html



このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント

美しい肌Vol.101

2013-04-14 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の漢方(生薬各論:枳実、枳殻)



枳実(きじつ)とは、未熟な果実を丸のままか



半分に切って乾燥させたもので、漢方の生薬



として枳実(きじつ)と呼びます。中国産



では、ミカン科ウンシュウミカン・ポンカンC



・ダイダイ・イーチャンレモンC・ナツダイダイ



の幼果、日本産:ミカン科ハッサク・ナツダイダイ・



ダイダイ・イヨカンの幼果を使います。成分



としては、リモネンなどの精油(0.3~0.5%)・



フラボノイド・クマリン類などを含みます。



フラボノイドについては、原植物により



ヘスペリジン・ナリンギン・アルカイドの



シネフリンなどが含まれます。



有効成分:



精油 – d-limonene, linalool, citral など


フラボノイド – hesperidin, naringin,


neohesperidin, poncirin など


クマリン類 – umbelliferone, auraptene など


その他 – synephrine, citric acid,


N-methyltyramine など


薬理作用:心臓に作用し血圧上昇や心機能促進, 



胃腸運動亢進・調整, 平滑筋弛緩, 



子宮筋収縮抑制, 血液凝固抑制, 



抗炎症・抗アレルギー, 抗腫瘍



効能・用途: 枳実(きじつ)には、胃腸のぜんどう



運動、子宮収縮力を強めたり、健胃作用などがあり



ます。胸や腹の痛み膨満感をとり鎮痛効果があります。



また、枳実(きじつ)の抽出液は体脂肪を燃焼させる



ので、減量に効果があると考えられます。これは、



以前グレープフルーツの項でお話しましたが、



ナリンギンの食欲抑制効果と血中脂肪酸を分解する



働きによるところが大きいと推測されます。



枳実(きじつ)の原料「ダイダイ」は、インドの



ヒマラヤ地方原産で、日本以外に広く世界各地で



栽培されるミカン科の常緑小高木です。薬として



利用されるのは、このダイダイの果実の部分です。



枳実より採集時期が1~2ヵ月遅く、やや大型の



ものを枳殻(きこく)といいます。



効能としては、気(生命活動を支え、全身をめぐる



エネルギー)の鬱滞を解除する働き、痰



(体内の水分のアンバランス)を除く働き、消化促進、



胸や腹の膨満感を取る働きなどがあります。代表的な



漢方薬には、大柴胡湯(ダイサイコトウ)、茯苓飲



(ブクリョウイン)、四逆散(シギャクサン)など



があります。(柑橘類を含む漢方薬は、漢方処方全体



の1/4以上もあるそうです。)今回はここまでとさせて



頂きます。枳実は、期日をすぎると枳殻になる。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



女性の美容と健康についてのご相談は、



当クリニック皮膚科にて承ります。



当クリニックのホームページとフェイスブック



ページおよびメルマガ登録ページのURLは以下の通りです。



ホームページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/



フェイスブックページURL:www.facebook.com/Eitokukai



メルマガ登録ページURL:www.eitokukaisalanuma.or.jp/min_zhaokurinikku/merumaga.html
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント