美しい肌Vol.147

2013-04-30 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:カリン)



カリンとは、バラ科カリン属(ボケ属とすることもある)



に属する落葉小高木植物です。樹高は6~10m、木肌は



黄褐色で成長するにつれて樹皮が鱗のようにはがれ、



きれいな模様が現れます。葉は互生(葉が左右たがい



ちがいに出ている)し、若い葉の裏面



には綿のように柔らかい毛が生えていますが、だんだん



と毛がなくなり無毛の硬い葉になります。



4月~5月に直径3cmほどの5枚の花弁からなる白色または



ピンク色の花を咲かせます。



カリンの果実はすべすべとした鮮やかな黄色で洋梨の



ような楕円形、または卵形をしています。甘酸っぱい香り



がします。カリンの原産地は、中国の湖北、浙江省



(せっこうしょう)です。



カリンは、約2000年も昔から中国で薬用として



使われてきました。中国の古い薬学書である本草綱目



(ほんぞうこうもく)には「カリンには、咳止め、



利尿作用、鎮痛作用がある」と記されています。



また、衣類に香りをつけたり、室内での芳香剤



としても使われていました。



日本には、約1100年前の平安時代に弘法大師が唐から



カリンの苗を持ち帰ったことから伝わったといわれて



います。カリンの栽培は江戸時代になってから盛んに



行われるようになりました。新緑や紅葉が美しいので



全国各地の家庭の庭に植えられめでられていました。



昭和50年代にカリン酒が咳止めに効果的であると



マスコミが取り上げたことで、カリンの認知度が



一躍高まりました。



現在では、のど飴など、数多くのカリンを使った品物



が売られています。



カリンには、強い抗酸化作用があるビタミンC、



渋みの原因となるタンニンが豊富に入っています。



抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど



生活の様々な場面で発生する活性酸素を除去し、



体が酸化することを防ぐ働きのことです。人間の体内



で酸化が起こると病気や老化、肌トラブルの原因



になってしまいます。カリンに含まれるビタミンCや



タンニンが体内で強い抗酸化作用を奮って、酸化から



体を守ることで病気や老化、肌トラブルから守られます。



また、カリンは不溶性食物繊維の一種である



ペクチンやカリウム、クエン酸、リンゴ酸、



アミグダリン、香りの成分であるトリテルペン



化合物なども豊富に含んでいます。



アミグダリンはそのまま食べると体に有害です



が、加熱することで青酸が分解され抗菌作用や



抗炎症作用があるベンズアルデヒドに変化します。



ベンズアルデヒドはカリンの種に多く含まれる



ため、種ごと加工して食べることで喉の痛み



などに効かせることができます。



カリンに豊富に含まれるビタミンCには、シミ



やそばかすを予防し、ハリと水分量のある若々しい



肌を保つ効果があります。



シミ・そばかすの原因となるメラニン色素は、



アミノ酸の一種であるチロシンから作られます。



ビタミンCはチロシンの働きを抑え、メラニン色素



の沈着を防ぎます。そうして、シミ・そばかすの



発生を防ぐ作用があります。



ビタミンCはメラニン色素を素早く分解する



働きを持つため、日焼けした肌をできるだけ



早くもとに戻す美白効果が期待できます。



加工された火口が、下降した。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.148

2013-04-30 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:チェリー)



チェリーとは、バラ科サクラ属に属する果実です。



多くの果実は赤い色をしていますが、品種によって



は黄白色、赤黒や紫色がかったものもあります。



日本ではさくらんぼと呼ばれています。もともと



桜の実を指す「桜ん坊」がなまってさくらんぼと



呼ばれるようになったといわれています。



チェリーはヨーロッパで紀元前から作られていた、



古い歴史を持つ果実で、中国でも、3000年前には



すでに栽培されていたという記録が残っています。



日本のチェリーの歴史は江戸時代ごろから始まり



ます。チェリーは、日本に江戸時代の初期に中国



から伝えられ、日本の気候がチェリーの栽培に



適さず、広がりを見せませんでした。



明治時代初期にドイツ人により、現在日本で



食べられている桜桃のもととなる品種である



甘果桜桃の苗木が持ち込まれ、北海道や東北に



植えられ、徐々に日本でも普及しはじめました。



当時のさくらんぼは酸味が強く、日持ちが



悪かったため、日本各地で独自の品種改良が



進められ、甘く日持ちの良いさくらんぼが栽培



されるようになりました。様々な品種改良の



結果、現在日本全国で販売されているさくらんぼ



が生まれました。



アメリカのチェリーの歴史は、16~17世紀頃



から始まります。移住者によってアメリカ大陸へ



持ち込まれたことをきっかけに、18世紀以降に



アメリカ北西部のワシントン州を中心に作られる



ようになりました。1987年以降に国産のさくらんぼ



より旬の時期が早く安価であるため、日本への輸入



が隆盛を極めました。さらに、1992年にチェリーの



輸入が自由化されたことで飛躍的に輸入量が増加



しました。



近年、大きな社会問題となっている心筋梗塞や脳卒中



などの生活習慣病の発病には、活性酸素が関与して



いると考えられています。活性酸素は、紫外線や喫煙、



ストレスなどが原因で体内に発生し、細胞や血管など



いろいろな部分にダメージを与えます。



また、活性酸素は生活習慣病だけではなく、老化や



その他の病気を引き起こす原因です。



体内の活性酸素を除去するためには、ポリフェノール



などの抗酸化力を持つ成分を摂取しなければなりません。



チェリーにはアントシアニンをはじめとする



ポリフェノールが豊富に含まれています。特にアメリカン



チェリーには、100g当たり160~170mgという非常に優れた



働きをもつポリフェノールが豊富に含まれており、強い



抗酸化力を発揮します。



抗酸化力を持つ食品を摂ることによって、老化予防や



アンチエイジング効果、美肌効果、メタボリックシンドローム



の予防が期待できます。



また、チェリーに含まれる有効成分の一種アミグダリン



には、抗炎症・殺菌効果があるため、中国では昔から



チェリーを咳どめの薬として使用していたといわれて



います。



これらの優れた栄養素をもれなく摂るためには、チェリー



を低温で保存し、できるだけ新鮮なうちに食べることが



必要です。アミグダリンは、青酸化合物でありますが、



加熱や酵素の存在下で青酸がはずれ、抗炎症、殺菌作用



のあるベンズアルデヒドという物質に変化します。この



ベンズアルデヒドの働きで咳止めとして使用されるに



至った訳です。ポリフェノールやベンズアルデヒドの作用



から、美肌効果が生まれます。チェリーでは、ネオクロロゲン酸



およびシアニジン-3-ルチノシドが多く、64.6および



44.50 mg/100g で含まれていました。特にポリフェノールの



含有量が多いほど、抗酸化力が高いことが確認されました。



タルトチェリーはアントシアニンが豊富で、特にシアニジン系



アントシアニン(シアニジン3-グルコルチノシド、ルチノシド、



ソホロシド)が主で、他にペオニジン3-グルコシド、



ポリフェノール成分としてケンペロール、ケルセチン、



イソラムネチンの他、メラトニンが含まれています。これら、



ポリフェノール成分の持つ抗酸化力の相乗効果により、



タルトチェリーは高い抗酸化力を示します。この高い抗酸化力



が美肌に貢献しないわけはありません。



高価な効果。笑



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美しい肌Vol.149

2013-04-30 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ビワ)



ビワは、バラ科ビワ属に属する常緑高木植物



です。



秋から冬にかけて5枚の花弁を持った白い花



を咲かせたあとに、実をつけます。薄い毛に



覆われた小ぶりの果実と比べ、非常に大きな



葉を持ちます。初夏に旬を迎えるビワは、



季節感を感じられる果物として広く親しまれて



います。これからが、旬の果物です。また、



ビワの葉や種は古くから漢方や中国伝統医学で



用いられていました。現在でも、ビワの葉温灸



などで治療効果をあげている鍼灸師の方も



おられます。



日本名のビワ(枇杷)は、果実あるいは葉の形



が楽器の「琵琶」の形に似ていることから命名



されました。



ビワの原産地は中国です。一説によると日本にも



野生種のビワが自生していたとされていますが、



現在日本で栽培されているビワは中国から輸入



された品種です。それは、植物のDNAを調べれば



分かります。温暖な気候を好んで育つ



ビワは、東アジアなどを中心に栽培されています。



日本の主なビワの生産地は「茂木ビワ」で知られる



長崎県と、「房州ビワ」で知られる千葉県です。



全国で生産されるビワの3分の1が長崎県で生産



されています。年間の平均気温が15℃以上で、



最低気温が-5℃以下にならない環境が適している



ため、日本国内では千葉県より北の地域では本格的



な生産はありません。



中国では6世紀頃からビワが栽培されていたと



いわれ、古くから葉や種が漢方として使われて



きました。



日本では江戸時代中期、千葉県富浦で本格的なビワの



生産が始められました。その頃のビワは小ぶりでした



が、天皇や皇族の方々へ贈る「献上ビワ」として主に



生産されました。その後、江戸時代末期になると、



現在のような大ぶりのビワの生産が盛んに行われる



ようになりました。



ビワの果実には、ビタミンB群やビタミンC、カリウム



などのミネラル類、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸、



ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸などが豊富



に含まれています。



ビワの果皮のオレンジ色は、豊富に含まれるβ-カロテン



やβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド色素に



よるもので、β-カロテンは、体内で必要な分だけ



ビタミンAに変換されて働きます。



ビワの葉には、ポリフェノールの一種であるタンニンや



アミグダリンなどが豊富に含まれています。アミグダリン



は、青酸化合物です。しかし、加温または酵素の存在下



でベンズアルデヒドに変化しこれが炎症を収めます。



ビタミンCや、β-カロテン、また、クロロゲン酸や



タンニンなどのポリフェノールには強い抗酸化作用が



あります。



抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど生活の



様々な場面で発生する活性酸素を除去し、体が酸化する



ことを防ぐ働きのことです。



人間の体内で酸化が起こると、病気や老化、肌トラブル



が引き起こされます。ビワの果実や葉に含まれる



これらの成分が体内で強い抗酸化作用を発揮して酸化



から体を守ることで、病気や老化、肌トラブルの予防



がなされます。健康な方は、ビタミンC、β-カロテン、



クロロゲン酸、タンニン、β-クリプトキサンチンなど



の抗酸化物質の作用で美肌効果が得られます。



ビワの果実や葉は漢方としても多用され、胃腸の働きを



整え夏バテを予防したり、咳や嘔吐を止める働きがある



とされています。



他にも、ビワの種には肝臓の働きを高める効果があること



が研究によって確認されています。



ビワの葉に含まれているタンニンやアミグダリンには殺菌



作用があります。ビワの葉を入浴時に湯船に入れたり、



煎じた液を湿布などの外用薬として使用すると細菌の増殖



が抑制され、あせもや湿疹、肌の炎症の予防・改善に効果



があるといわれています。当然、これらのポリフェノール



は健康な人には、美肌を与え、肌トラブルの予防をも与え



ます。今回はここまでとさせて頂きます。



琵琶湖でびわを食べる。笑





最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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