美しい肌Vol.182

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2013-05-11 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

世界最高の@町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ケール)



ケールとは、アブラナ科アブラナ属に属し、



キャベツやブロッコリーの原型とされている



植物です。別名「葉キャベツ」とも言われて



います。和名では、「羽衣甘藍(はごろも



かんらん)」「緑葉甘藍(りょくようかんらん)」



といいます。



原産地は南ヨーロッパの地中海沿岸です。



ケールはキャベツの原型とされていますが、



キャベツと違い丸く結球せずに成長します。



ケールはキャベツやブロッコリーの原種で、



紀元前からあったそうです。



約2,000年前にはギリシャ・ローマ地方で



ケールの栽培が始まっていたということです。



ケルト人が最初に作ったことから



「ケール」と名づけられました。ケルト人



(ケルトじん、Celt, Kelt)とは、中央アジアの



草原から馬と車輪付きの乗り物(戦車、馬車)



を持ってヨーロッパに渡来したインド・



ヨーロッパ語族ケルト語派の民族のことです。



10月末に行われるハロウィンは、もともとケルト



人のお祭りだったものが、キリスト教に取り入れ



られたものと言い伝えられています。



ケールが初めて日本に伝えられたのは、



18世紀の江戸時代初期です。



1709年に刊行された書物「大和本草(やまと



ほんぞう)」にケールと思われる「オランダナ」



「サンネンナ」が記載されています。長崎県の



オランダ人によって伝えられたことから



「オランダナ」と命名されていました。



当時は、オランダナを品種改良してつくられた



葉ぼたんが観賞用として作られ、食用としては



使われていませんでした。



食用としての歴史は、戦後間もなく日本が食糧難



であった時代にさかのぼります。栄養補給を目的



として病院食や給食用に青汁が考案されました。



岡山県倉敷市の遠藤仁郎博士が「健康維持には



清浄野菜を食べるべきだが、食べられる量には



限度がある。野菜を青汁にして飲用すれば、栄養



をバランス良くたくさん摂れる」と訴えたことが



青汁普及の始まりです。



当初はキャベツ、小松菜、水菜、だいこん葉などが



青汁の原料として試されましたが、栄養のバランス



がよく、一年中栽培が可能で収穫量が多いケールが



代表的な青汁の原料として定着していきました。



青汁の主成分、ケールや大麦若葉には、ビタミンKが



多く含まれています。ビタミンKは、血液凝固に重要



な働きを示す、ビタミンです。ビタミンKはそのため



ワーファリンの抗凝固作用を阻害します。そこで、



ワーファリンを内服している人は、青汁を飲んでは、



いけないことになっています。これを回避するには



ワーファリンを新薬の抗凝固薬に変えることが必要に



なります。



ケールは、3月下旬から10月下旬までいつでも種まき



ができます。ケールの種まき時期を2~3カ月ずつ



ずらすことで一年中収穫可能です。



ケールは、独特の香りと強い苦みを持つ野菜です。



日本では、ケールが野菜として食べられる機会は少なく、



「味はともかく体に良い」という理由で青汁などに



加工して飲まれています。



ヨーロッパでは加熱すると甘みが出て苦みが抑えられる



というケールの特徴を活かし、ロールキャベツや



ポタージュ、揚げ物などに姿を変えて食べられています。



ケールは「緑黄色野菜の王様」と呼ばれるほど、栄養価



が高いことが分かっています。



ケールには、カロテノイド系の色素であるルテインや



β-カロテンが豊富に含まれています。特にβ-カロテン



は、トマトの5倍も多く含まれています。



β-カロテンは、人間の体内で必要とされる量のみ



ビタミンAに変換されます。そのため、ビタミンA過剰症には



なりません。



また、ケールには牛乳の2倍ものカルシウムや自然な睡眠



を導くホルモンであるメラトニン、ビタミンE、ビタミンC、



食物繊維などの栄養素も多量に含まれています。



ビタミンEには、末梢血管を広げ血行を良くする働きが



あります。全身の血行が良くなることで細胞の入れ変わり



である新陳代謝が盛んになります。私たちの体は、約60兆個



もの細胞でできており、常に新陳代謝(細胞の入れ替わり)



が行われています。海外製のメラトニンサプリメントは



大抵、牛や豚などから抽出したメラトニンを用いているよう



です。そのため副作用が起こらないとも限りません。ケール



は天然の野菜ですので、動物由来の食物連鎖による毒素は



含まれておらず、安全にメラトニンを摂取することが



できます。日本では、メラトニンのサプリメントが店頭で



販売されないよう規制がかかっています。



ビタミンEが豊富に含まれているケールを摂ることで新陳代謝



が盛んになり、肌の生まれ変わりが促され美肌効果が期待



されます。ルテインは、お肌の構成要素であり、抗酸化作用



を発揮することで、常に消費されていってしまいます。



消費された分をケールなどで補うことが、美肌になるために



不可欠と言えましょう。今回はここまでとさせて頂きます。



ケールを食べに、家にけーる。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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にて承ります。



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