美しい肌Vol.163

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2013-05-05 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:マヌカハニー)



マヌカハニーはフトモモ科の低木でニュージーランド



に自生している植物の花からとれるはちみつです。



木は5~8mの高さになり、春から夏にかけて白やピンク



の花を咲かせます。元々、マヌカハニーがとれるマヌカ



は古くから薬木として外傷や病気の治療に利用され、



マヌカハニーも医薬品として認知されています。



マヌカハニーには、ビタミン類、ミネラル類、酵素



などの天然成分が含まれており、栄養豊富な食材



としてニュージーランドの先住民族のマオリ族が



好んで食べていました。はちみつの中でも、色々な



働きがあるそうです。



はちみつが人々に食材として食されるようになった



のは、近代的な養蜂が一般的になってからです。



ニュージーランドだけで栽培されるマヌカは、独自



の生態系が長く保たれていました。ニュージーランド



の豊かな自然の恵みで育ったマヌカからとれる



はちみつは、ニュージーランド政府に厳格に検査



されています。現在では、ニュージーランド全域に



自生している野生植物ですが、ニュージーランドの



先住民のマオリ族が存在していた頃から葉から抽出



した抗菌作用のあるオイルやお茶などで使われて



きました。ニュージーランドが生産地ということも



あり、マヌカハニーの消費量は一人当たりで見ると



世界一になっています。



マヌカハニーは日本で一般的に食されているはちみつ



と一線を画します。その理由としては、マヌカハニー



の商品名はニュージーランド政府の監査を通ったもの



だけしか付けることができない貴重なはちみつだから



です。また、マヌカハニーがとれるマヌカの木は抗菌



作用がありますが、はちみつになってもその作用が



消えることはありません。マヌカハニーは抗菌作用以外



にも、UMFと呼ばれる成分も含んでいます。はちみつ



は抗菌作用があり、一般的に日本でも、口内炎など



の喉の調子が腫れや痛みを感じる時、やけど、擦り傷



にも民間療法として利用されてきました。マヌカハニー



は一般的なはちみつよりも抗菌作用が強く、



ニュージーランドでは医療用として医療現場で使用され



ています。



UMF(Unique Manuka Factor)とは、マヌカハニー独自の



成分です。ニュージーランドでは、ミツバチが花蜜を



酵素で分解して果糖・ブドウ糖に変化させることに



よってはちみつがつくられます。その際、酵素が殺菌



作用や抗菌作用を促します。そのはちみつの中でも



優れた抗菌性を持つマヌカハニーをニュージーランド



の国立ワイカト大学のピーター・モラン博士が発見し、



UMFとマヌカハニーの商品には名付けて他の蜂蜜と



区別しました。UMFの数値としては、10+、15+、20+、



25+という特別な成分の値として4種類になっています。



数値の計算としては、マヌカハニーの抗菌成分を



フェノール溶液の濃度と同じ効果の濃度を数値として



表します。UMFのマヌカハニーとして認められたものは、



すべてUMF含有分析書という品質保証の試験報告書と



アクティブ・マヌカ・ハニー協会(Active Manuka Honey



Association)の略である『amha』という商標登録が



付いており、模倣品や不正を防ぐ対策を取っています。



はちみつは1歳未満の乳児には食べさせてはいけません。



その理由は、はちみつには、ごく稀にボツリヌス菌の



芽胞が入っていることがあります。



腸が未発達で腸内細菌の少ない1歳未満の乳児は、



ボツリヌス菌が原因で乳児ボツリヌス症を発症する



可能性があります。



 幼児ボツリヌス症は、生後1年未満の乳児が



ボツリヌス菌芽胞を蜂蜜などから経口的に摂取して感染



し、腸管内で菌が発芽・増殖して産生する毒素により



発症します。



芽胞というのは、硬い殻をもつ芽胞形成菌(この場合



ボツリヌス菌)の一形態のことで、菌の栄養状態が



悪くなることで、芽胞となり、硬い殻の中に閉じ



こもっている状態です。



芽胞は、高圧滅菌をかけても生き延びるほど、硬い



殻で覆われています。菌の栄養状態が改善すると芽を



出して栄養体に変わります。ボツリヌス菌以外の芽胞



形成菌としては、破傷風菌などがあります。



 ボツリヌス菌の毒素は、毒性の強い神経毒素とそれ



を胃などの消化酵素から保護する無毒成分との複合体



として菌から放出されます。腸管から吸収されると



神経毒素が解離して毒性を示すようになります。



 乳児ボツリヌス症は生後3週~6ヶ月の乳児に



見られますが、1歳を越えると、正常な大腸細菌叢が



形成されるため発症しなくなります。初期症状としては、



便秘、活気がない、哺乳不良、泣き声が弱い、よだれ



が多い、首のすわりが悪くなるなどがあります。



皮肉にもこのボツリヌス毒素は、美容外科領域において



筋弛緩作用を応用した「しわ取り」や「輪郭補正



(エラ取り)」の目的で使用されていることが多い



そうです。



マヌカハニーは殺菌作用があるはちみつです。



はちみつの中でもヘリコバクター・ピロリ菌を唯一



殺菌できるのがマヌカハニーです。ピロリ菌は胃潰瘍や



胃炎、胃ガン、悪性リンパ腫、血小板減少性紫斑病など



の原因となっていることが分かっています。



はちみつは浸透性が高く、肌に少量塗ることで殺菌・



保湿・浸透性が高まるとされ、エステなどにも利用



されます。また、免疫力強化などの作用もあります。



はちみつは腸内環境を整える効果があります。はちみつ



の中には、ビフィズス菌、グルコン酸、オリゴ糖などの



善玉菌を増やす成分が多く含まれていますので、便秘や



下痢を解消へと導きます。今回はここまでとさせて頂き



ます。マヌカはマヌケではありません。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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にて承ります。



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