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2013-04-18 00:00:00
カテゴリー:ブログ
診療マル秘裏話 Vol.389 平成23年5月19日作成作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
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目次
1) 新型インフルエンザに感染し、重症化した妊婦が早産する割合
2) 「ハイブリッド型人工神経」で、マウスの脚の神経線維を再生
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。
1】新型インフルエンザに感染し、重症化した妊婦が早産する割合
2009年に発生し、世界的に大流行したインフルエンザ
(A型、H1N1)に感染し、重症化した妊婦が早産する割合は、
全国平均の約2・5倍に上ったとの調査結果を、中井章人
(なかい・あきひと)・日本医大教授らが5月8日までにまとめ
ました。
インフルエンザ感染に関し、妊婦を対象にした大規模調査は
初ということです。8月に大阪で開かれる日本産科婦人科学会で
発表されます。
中井教授は「ワクチンや抗ウイルス剤は妊娠に悪影響はないので、
積極的に利用して重症化させないことが大事だ」と話しています。
分娩(ぶんべん)を取り扱う全国2611の施設を対象に調査、
2082施設から回答を得ました。09年5月~10年3月の間に
出産した妊婦73万8766人のデータを調べました。
インフルエンザに感染し、入院が必要だった重症患者は181
人です。そのうち症状がより重い肺炎になったのは17人でした。
死者はいませんでした。全妊婦に占める入院患者の割合は、一般の
人と変わりませんでした。
入院患者の14・6%が妊娠37週より前に出産する早産でした。
08年の国の調査による全国平均5・8%の約2・5倍です。肺
炎になった患者さんに限ると、早産の割合は31・2%でした。
抗ウイルス剤の服用が発症後48時間以上経過後だったり、服用
しなかった人が肺炎になる危険性は、48時間以内に服用した人の
4~5倍になることも分かりました。
2009年発生のインフルエンザについて
人から人に感染しやすいA型の新たなインフルエンザウイルス
(H1N1)の感染が09年春に始まり、世界的に大流行しました。
日本では09年8月に流行入りし、新型インフルエンザとして重症化
防止を中心とした対策を取りました。10年3月までの感染者は
推定2千万人以上ということです。10~11年のシーズンの流行
は季節性と同様で、新型としての扱いは3月末で終了、季節性として
の扱いに移行しました。
廃園となった施設から、排煙され、肺炎がおこった。笑
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2】「ハイブリッド(複合)型人工神経」で、マウスの脚の神経線維を再生
様々な組織の細胞に変化できるiPS細胞(新型万能細胞)と、
高分子化合物製のチューブとを組み合わせた「ハイブリッド(複合)型
人工神経」で、マウスの脚の神経線維を再生させることに、大阪市立大の
中村博亮教授と奈良県立医科大の筏(いかだ)義人教授らが成功しました。
けがや病気で傷ついた手足の神経の新たな治療法として期待されます。
手術用縫合糸の材料になる高分子化合物を加工、表面は頑丈で内側は
スポンジ状の2層構造のチューブ(直径2ミリ)を作製しました。
スポンジ層にマウスのiPS細胞から作った神経系細胞を染み込ませ
ました。
後ろ脚の神経が5ミリ欠損したマウスに、この人工神経を移植した
ところ、3か月後には生活にほとんど影響がないまでに歩行能力が改善
しました。スポンジ層に神経系細胞を染み込ませなかった場合は回復し
にくく、何も移植しないと脚がまひしたままでした。
ドラマ仁(JIN)では、西郷隆盛は、開腹して回復した。笑
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編集後記
人から人に感染しやすいA型の新たなインフルエンザウイルス
(H1N1)の場合、弱毒型であり、H5N1の強毒型インフル
エンザのパンデミックが起こると早産だけでは、済まない気が
します。しかし、抗ウイルス剤の服用が発症後48時間以上経過後
だったり、服用しなかった人が肺炎になる危険性は、48時間以内
に服用した人の4~5倍になるというデータは貴重なものとなる
でしょう。幸い強毒型インフルエンザにも効果が高い
「ファビピラビル(一般名)」の製造販売承認の申請が本年3月末
にされているので、H5N1の強毒型インフル
エンザのパンデミックの際は、妊婦さんは、胎児奇形の可能性は
あっても、妊婦さん自身の救命のため、できるだけ早く服用する
ことが望ましいと考えます。
救命を究明する。笑
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