美しい肌Vol.123

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2013-04-22 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

$町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:紫蘇、しそ)



シソ科シソ属の植物です。かつてはエゴマをこれと



同属異種の植物として分離しましたが、現在の



遺伝子学研究で両者を同種「ペリラ・フルテスケンス」



の変種とすることが確定しています。なお、シソには



品種が多く、それらの総称を「広義のシソ」、



基本品種である、チリメンジソや代表的な品種である



アカジソを「狭義のシソ」という場合があります。



次のような逸話が伝えられています。後漢末、洛陽の



若者が蟹の食べすぎで食中毒を起こしました。若者は



死にかけていましたが、名医・華佗が薬草を煎じ、



紫の薬を作りました。その薬を用いたところ、若者は



たちまち健康を取り戻しました。「紫」の「蘇る」薬



だというので、この薬草を「紫蘇」というように



なったということです。ヒマラヤやビルマ、中国など



が原産と考えられています。日本には中国から伝わった



といわれています。一年草で、高さ1m程になります。



白から紫色の花を多数つけます。独特の香りのため



本来は虫がつきにくいのですが、ハスモンヨトウの



幼虫だけは葉を好んで食べるため、栽培に



当たっては注意が必要です。β-カロテン、ビタミンB、



カルシウム、食物繊維、カリウムなどの栄養素を非常に



多く含み、特にβ-カロチンの含有量は、野菜の中で



トップクラスです。紫蘇の油は、体に良いω-3系の



不飽和脂肪酸です。ただこの油、熱に弱いため、加熱



調理には、向きません。空気に触れるだけで、酸化が



始まりますので、サラダのドレッシングとして使うのが



よろしいかと思われます。ただし、ドレッシングとして



かけてから、早めに食べるということが重要です。



また、紫蘇特有の香りの元である、ペリルアルデヒド



は、臭覚神経を刺激して胃液の分泌を促し、食欲を増進



させるほか、健胃作用や食中毒の予防にも効果があります。



漢方医学では、主に赤紫蘇の葉を「蘇葉」(そよう)



または「紫蘇葉」(しそよう)といい、理気薬(気が停滞



している状態を改善する薬物、精神を安定させる目的



もある)として神秘湯、半夏厚朴湯、香蘇散などに配合



されます。また熟した果実を「蘇子」(そし)といい、



咳、喘息、便秘などの治療に用います。シソの葉は



ロズマリン酸、葉と実にはルテオリン(フラボノイド・



酵素)という成分を含み、アレルギー疾患に効きます。



健康食品としても利用されています。実際に赤紫蘇の



健康食品を摂ることで花粉症に効果があったと



おっしゃる患者さんが当クリニックでもおられました。



ただし、健康食品であっても、用法用量を守って内服



して頂きたいと思います。



ロズマリン酸の作用でよく知られているのはアレルギー



症状を抑える作用です。以前よりシソがアレルギーを軽く



することが知られていましたが、これはロズマリン酸の



抗酸化作用によるものです。最近注目されているのは



糖の消化吸収を妨げる作用です。体内に取り入れられた



炭水化物はブドウ糖に消化されて吸収されますが、



ロズマリン酸は、麦芽糖をブドウ糖に分解する酵素、



マルターゼの活性を抑え、ブドウ糖に変化させない



ようにします。麦芽糖はそのままでは体内に蓄積される



ことなく排泄されますので、体内の糖分吸収を減らす



ことができるのです。



ルテオリンは花粉症やアトピーといったアレルギー症状



を抑制することで有名です。



ルテオリンなどのポリフェノールは、「ロイコトリエン」



という炎症を引き起こす物質を作り出す際に必要な酵素



を阻害するため、花粉症の症状、特に鼻づまりに効果を



発揮するといわれています。ロズマリン酸とルテオリン



は、抗酸化物質です。アトピー性皮膚炎やしみやくすみ



やソバカスなどの皮膚の病気に効果があることが分かって



います。したがって健康な人では、これらの抗酸化物質



の摂取により美肌効果が期待できるわけです。今回は



ここまでとさせて頂きます。



紫蘇がシソ科の始祖となる。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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当クリニック皮膚科にて承ります。



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