2017-07-11 00:53:50

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診療マル秘裏話　 　号外Vol.648　平成28年9月7日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
 
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目次

1)レモンバーム抽出物の認知機能に対する有効性
2)結核遺伝子検査法が世界保健機関の推奨を取得

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 レモンバーム抽出物の認知機能に対する有効性

 
 
 
 
 
 
金沢大学の医薬保健研究域医
学系脳老化・神経病態学（神経
内科学）山田正仁教授らの研究
チームは、地域における主観的
認知障害および軽度認知障害の
高齢者を対象とした、ロスマリ
ン酸含有レモンバーム抽出物の
認知機能に対する有効性に関す
る検討を行う「能登ロスマリン
酸認知症予防プロジェクト」を
能登の七尾市周辺地域で７月よ
り開始しました。

天然ハーブ等に含まれるポリ
フェノール類は抗酸化・抗炎症
作用などを有することは、これ
までも知られていましたが研究
チームは、アルツハイマー病モ
デル動物や試験管内モデルにお
いて、ポリフェノールの一種で
あるロスマリン酸がアミロイド
の凝集を抑制すると共に、凝集
体の毒性を軽減することを発見
しました。そこで、ロスマリン
酸を豊富に含むレモンバームの
抽出物を用いて、認知症に対す
る予防効果の検証を始めたとし
ています。

レモンバームはレモンのよう
な香りが特徴的なシソ科の多年
生のハーブで、食べ物や飲料の
香り付けなどに用いられている
ほか、入浴剤や乾燥させてポプ
リの材料としても、使われてい
ます。

「能登ロスマリン酸　認知症
予防プロジェクト」では、金沢
大学神経内科のホームページ等
で、長期の服用試験の協力者を
募集しています。募集対象は「
65歳以上79歳以下」「もの忘れ
が心配な方」「今までに認知症
の診断や治療をうけていない」
など。9月8日には、七尾市のサ
ンライフプラザ七尾で説明会も
開催されます。

ロスマリン酸含有ハーブ抽出
物による認知症予防介入は世界
初だそうです。同研究チームは、
同研究により、高齢者の認知症
予防効果を示すことができれば、
安全で経済性が高い食品化合物
による認知症予防法として確立
することが期待される、として
います。

レモンバームだけではなく赤し

そにもロズマリン酸が含まれて

います。ただし、購入は自己

責任でお願いします。



 
 
憲章のもとの検証結果が発表
される。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 結核遺伝子検査法が世界保健機関の推奨を取得

 
 
 
 
 
 
栄研化学はこのほど、スイス
の非営利組織　ＦＩＮＤと共同
開発したＬＡＭＰ法による結核
遺伝子検査法「ＴＢ－ＬＡＭＰ」
が、世界保健機関（ＷＨＯ）の
推奨を取得したと発表しました。
栄研化学は今回の推奨取得を受
け、結核が蔓延している高結核
負担国でＴＢ－ＬＡＭＰの普及
を目指します。

ＴＢ－ＬＡＭＰは簡易・迅速
な結核の遺伝子診断法です。「
Loopamp 結核菌群検出試薬キッ
ト」、「Loopamp 　ＰＵＲＥ
ＤＮＡ抽出キット」「Loopamp
蛍光測定部付恒温装置　ＬＦ－
１６０」を用います。

栄研化学は高結核負担国での
ＴＢ－ＬＡＭＰの使用を推進す
るため、これまで世界１４カ国
で、評価試験を実施しました。
今回、その評価結果が認められ、
ＷＨＯの推奨を受けてPOLICY G
UIDANCE が発行されました。Ｗ
ＨＯは高結核負担国においてＴ
Ｂ－ＬＡＭＰを顕微鏡検査に代
わる検査、顕微鏡検査を補強す
る検査として用いることを推奨
しました。

高結核負担国の地方検査所で
は顕微鏡検査で結核を診断して
いますが、感度が、低いことや
検査者の経験や技量により精度
が異なるなどの課題があります。
ＴＢ－ＬＡＭＰを用いることで
それらの課題が、解決できると
期待されています。

世界での結核の診断法と治療法

の現況について解説している

動画です。TB-LAMP 法も検体

は喀痰で、血液や尿ではありま

せん。



 
 
推奨される水晶を得る。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
ロズマリン酸とは、シソ科の
植物に含まれているポリフェノ
ールの一種です。その名前から
連想する通りローズマリーにも
多く含まれる他に、シソ、レモ
ンバーム、ウツボグサといった
シソ科の植物に多く含まれてい
るポリフェノールです。これら
の中で特にロズマリン酸が豊富
に含まれているのが意外にも和
ハーブ、「赤紫蘇」です。ロズ
マリン酸は、アレルギー症状の
緩和にも効果が高いとされてお
り、ロズマリン酸50mgでも効果
があるという実例も出ています。
赤紫蘇によって抽出されたドリ
ンクであれば、平均して,500ml
中に約200mg 前後のロズマリン
酸が含まれているからこそ積極
的に摂りたい所です。ロズマリ
ン酸には、強力な抗酸化成分が
確認されており、その抗酸化力
は食品の保存にも役立つので今
でも天然の防腐剤や保存料とし
ても使われている程です。
ハーブの中ではレモンバームや
ローズマリーが主成分としてロ
ズマリン酸を含んでいますが、
アレルギーにも高い効果を発揮
してくれるからこそ、花粉症や
日焼けといった外的要因で肌が
疲れているな、と感じたときに
はこれらのハーブティーを飲む
ようにすることが望まれます。
ロズマリン酸の嬉しいところは
副作用や過剰摂取によるデメリ
ットが特にない所です。　また
液体とした抽出してもその効果
に変わりはないため、赤紫蘇酢
やシソ飲料、ローズマリー、レ
モンバームのお茶でも多くのロ
ズマリン酸を摂取することがで
きます。日常的に飲むクセをつ
けることで活性酸素の撃退には
大きな効果が期待できます。
結核の診断法としては、喀痰
や胃液といった材料が使われま
す。喀痰より、胃液の検出率が
良いのは、医療関係者の間では、
知られています。朝一番の胃液
であれば、前日就寝後に飲み込
んだ喀痰が溜まっているため、
検出率が良いとされています。
しかしながら、朝何も食べずに
来院して、ゲーゲーしながら、
胃のカテーテルを挿入して行う
検査なので、患者さんに多大の
負担があることがデメリットで
す。しかし、先述のように喀痰
の検出率を上回る検出率のため、
結核が強く疑われる時は、やる
べきだと私は考えています。昔
病院に行こうという映画で肺ガン
と結核の診断が難しいという事
が紹介されていましたが、現在
では、喀痰の結核菌DNA PCR と
いう方法で迅速化が図られてい
ます。しかし、これは定性検査
であり、定量検査ではないので
ＴＢ－ＬＡＭＰの様な、簡易・
迅速な結核の遺伝子診断法が、
発見されたのは、本当に喜ぶべ
きでしょう。特に結核が蔓延し
ている高結核負担国では喜ばれ
普及も早いのではないかと考え
ています。

不朽の名作の普及。笑

 
 
 
 
 
 
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