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診療マル秘裏話 Vol.345 平成22年7月15日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次
1) 大腸ガンから肝臓への転移の仕組み
2) ピロリ菌のガン化のメカニズム解明

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 大腸ガンから肝臓への転移の仕組み

 
 
 
 
 
京都大大学院の武藤誠教授
(遺伝薬理学)らのグループ
が、ガンの中でも、数が多い
大腸から肝臓への転移の仕組
みをマウス実験で解明し転移
を防ぐ薬を見つけました。
成果は、近く米科学アカデミ
ー紀要(電子版)に掲載され
ます。

大腸から肝臓へは、多くの
血液が流れ込むため、ガンが
転移するケースが多いとされ
ています。 グループは大腸
ガンを転移させたマウスの
肝臓を観察しました。 ガン
細胞が分泌する「ケモカイン」
という蛋白質が、周辺の組織
を破壊する酵素を出す免疫系
細胞の一種「未分化骨髄球」
を引き寄せ、転移を促してい
ることを突き止めました。

骨髄球がケモカインと結合
する受容体を持たない遺伝子
改変マウスでは転移が抑制さ
れたため、グループは多発性
硬化症の治療を目指して開発
された受容体阻害薬をガンが
転移したマウスに投与しまし
た。その結果、転移が抑えら
れ、約2倍長生きできること
を確認しました。

武藤教授は、「今回の薬は
人間に副作用が少なく、新た
な治療法の開発に、つながる
可能性がある」と話していま
す。

大腸ガンの肝転移の外科治療

についての講演動画です。



 
 
 
 
 
典医が転移を抑制した。笑

 
 
 
 
 
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2】 ピロリ菌のガン化のメカニズム解明

 
 
 
 
 
胃ガンの原因となるヘリコ
バクター・ピロリ菌が、胃の
細胞内に、発ガン物質を送り
込む仕組みを畠山昌則・東京
大教授(微生物学)の研究チ
ームが解明しました。菌が胃
の細胞膜を「畳返しの術」の
ように反転させ、現れた細胞
膜の裏側に発ガン物質を結合
させるということです。 米
科学誌に発表されました。

人の細胞膜は二重の脂質か
らなり、内側の膜はホスファ
チジルセリンという脂質でで
きています。

研究チームの紙谷尚子助教
らがピロリ菌に感染した細胞
を観察したところ、菌が接触
した細胞膜の部分だけが反転
して、ホスファチジルセリン
が表に出ました。そこに、菌
から分泌された発ガン物質が
結合しました。そのまま再び
反転して細胞内に発ガン物質
が運び込まれました。

畠山教授は「ピロリ菌がど
うやって発ガン物質を細胞内
に侵入させるかは不明だった。
今回、忍者の様に巧みな方法
をとっていることが分かった」
と話しています。ピロリ菌は
抗生物質で除菌できるものの、
成功率は7-8割で、新たな
予防、治療法の開発につなげ
たい考えです。

ピロリ菌について解説している

動画です。



 
 
 
 
ピロリ菌がぴろりと反転さ
せた。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

ガンの治療で難渋するのは、
他の臓器に転移するからです。
転移を抑えられれば、原発巣
の治療に専念できるので治癒
する確率が高くなります。
大腸ガンに限らず、転移が抑
えられるようになるとガンの
治癒率も大幅に向上するので
はないでしょうか?ピロリ菌
がガンを起こすメカニズムが
分かったのは重要な発見でし
ょう。折しも、MALTリンパ腫
や、ITP の治療に除菌療法が
保険適応になりました。もっ
と副作用が少なく、除菌率の
高い除菌療法が開発される事
を望みます。

ガンの予防の除菌療法は、
ガンガンできるようになって
欲しいものです。笑

 
 
 
 
 
 
 
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