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診療マル秘裏話 Vol.523 平成25年12月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次
1) 中耳粘膜を再生するシート治療
2)心臓肥大の予後の病状悪化予測

 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】中耳粘膜を再生するシート治療

 
 
 
東京慈恵会医科大学の
濱孝憲助教らの研究グル
ープは、中耳粘膜を再生
する治療を来年1月から
開始します。 東京女子
医科大学の岡野光夫教授
が、開発した細胞シート
技術を用いたもので、難
治性中耳炎の再発を防ぎ、
難聴を確実に回復させる
ことを目指しています。
すでに、厚生労働省から
実施許可を得ています。
中耳粘膜の臨床研究が
開始されれば、岡野教授
の細胞シート技術を用い
た再生治療は、臨床試験
(治験)中の角膜、心筋
などに加え、6つが臨床
段階入りすることになり
ます。

濱助教らは、中耳の
空間にできた上皮の塊が
周りの骨を溶かす真珠腫
性中耳炎と度重なる炎症
によって、鼓膜が中耳の
内壁にくっつき、元に戻
らない癒着性中耳炎とい
う2つの難治性中耳炎の
治療法を開発します。

両疾患とも外科治療で
病変部を取り除いて聴力
を回復させます。ただ、
病変部とともに取り除か
れた粘膜が再生しないと、
鼓膜のへこみや癒着が起
こり再発を繰り返します。
濱助教らは、手術で取り
除かれた粘膜の代わりに、
患者さんの鼻粘膜細胞を
培養して作った鼻粘膜上
皮細胞シートを貼り付け
て、再生を促すことを目
指しています。

ウサギを使った、動物
試験では、粘膜が傷つい
たままの場合に比べ、
中耳の空間の狭小化を
抑制できることを確かめ
ました。臨床応用に備え
てヒトの鼻粘膜から細胞
シートを作る方法も確立
しています。
今年2月に慈恵医大の
学内倫理審査委員会で
臨床研究の実施が承認さ
れ、7月には、厚労省の
ヒト幹細胞臨床研究審査
委員会からも実施許可を
得ています。

難治性中耳炎の一つで
ある真珠腫性中耳炎は、
国内で毎年約6000人
が発症します。そのうち
今回の細胞シート治療の
対象となる重症患者さん
は年間1200人に上る
と推計されています。

岡野教授の細胞シート
を用いた再生治療は、
すでに角膜、心筋が治験
に入り、食道、歯周組織、
軟骨が臨床研究段階にあ
ります。今回の中耳の他
には、肺の空気漏れを防
ぐ治療も臨床研究の開始
に向け現在準備を進めて
います。

細胞シートについて解説

した動画です。



 
 
 
 
 
再生治療の最盛となる
予感。笑

 
 
 
 
 
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2】心臓肥大の予後の病状悪化予測

 
 
 
 
 
金沢大学を中心とする
研究グループは心臓肥大
と診断された患者さんへ
の遺伝子解析技術によっ
て、予後の病状悪化予測
ができる可能性を見いだ
しました。 患者さんを
高血圧に起因するタイプ
など3つに分け、比較す
るための遺伝子を調べた
ところ心筋の収縮に関連
した、蛋白質を作り出す
遺伝子に異常を持ってい
ると、不整脈や心不全を
発症するリスクが高まる
ことが分かりました。新
たな遺伝子診断につなが
る成果となります。

研究には、金沢大学医
薬保健研究域医学系の
山岸正和教授、附属病院
の藤田崇志助教、国立
循環器病研究センター等
複数の研究機関が参画し、
全国の多施設で横断的に
256人の心臓肥大患者
さんに協力してもらいま
した。

研究では、心臓肥大の
患者さんのタイプを、

(1)高血圧により引き
起こされた群
(2)心筋の収縮に関連
した、蛋白質産生
遺伝子の異常によ
り引き起こされた

(3)心筋の収縮に関連
した、蛋白質産生
遺伝子の異常も高
血圧もない群に
患者さんを分け、
遺伝子解析と予後
調査を行い同調査
から1年後の時点
での不整脈の発症、
心不全による入院、
心臓突然死などの
リスクを調べまし
た。

その結果、遺伝子異常
により、引き起こされた
患者さんの群では、高血
圧のみや、遺伝子異常と
高血圧症状のない患者さ
んの群と比較して、より
多くの不整脈や心不全が
発生することを見いだし
ました。

「心臓肥大では、遺伝
子解析のデータ取得が
その後の効果的な治療に
つなげるために、有用で
あることがわかった。」
と話しています。

左心肥大の模型を解説

した動画です。



 
 
 
 
遺伝子解析が、成功し
懐石料理で祝った。笑

 
 
 
 
 
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編集後記

細胞シート技術は本当
に色々な再生医療に使わ
れることが分かりました。
難治性中耳炎が再発する
ことなく治るようになれ
ば、患者さんの喜びは、
いかばかりでしょうか?
心臓肥大の予後を遺伝子
解析技術によって、ある
程度予測可能となって、
効果的な治療が施される
ようになり、たくさんの
患者さんが救われること
を望みます。更に、遺伝
子の異常自体を、遺伝子
治療できるようになれば、
なお素晴らしいという
印象を持ちました。

異常事態がそれ自体、
辞退を生む結果となった。


 
 
 
 
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