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診療マル秘裏話 Vol.465 平成24年10月25日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次
1)  「奥の手」の新抗菌薬「チゲサイクリン製剤」
2) 心臓由来のホルモンにガンの転移を抑える働き

 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

1】「奥の手」の新抗菌薬「チゲサイクリン製剤」

日本感染症学会は、9月28日付
けで製造販売承認を受けた新しい
抗菌薬「チゲサイクリン製剤」
(商品名タイガシル点滴静注用50
mg)につき、不適切使用を避ける
よう求めました厚生労働省の通達
をホームページで紹介しました。
不必要な症例への投与によるリス
ク回避および耐性菌発現の防止が
狙いです。

本薬は、β-ラクタム系、フル
オロキノロン系やアミノ配糖体系
のうち2系統以上に耐性を示した
菌株で、他剤が使用できない場合
のみ使用可能です。いわば「奥の
手」として使用するよう求めてい
ます。大腸菌、シトロバクター属、
クレブシエラ属、エンテロバクター
属、アシネトバクター属への抗菌
活性を持っています。適応症は、
深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、
外傷や潰瘍などの二次感染、腹膜
炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎です。

なお、本薬は緑膿菌には、抗菌
活性がないため、緑膿菌と重複
感染している場合は、抗緑膿菌
作用を有する抗菌薬を併用する
必要があります。

耐性菌について分かりやすく解説

した動画です。



 
 
 
 
抗菌薬と耐性菌は、いたちごっ
こ。きつねとたぬきのばかし合い。笑

 
 
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2】心臓由来のホルモンにガンの転移を抑える働き

心臓から分泌されるホルモン
に、ガンの転移を抑える働きが
あることを、国立循環器病研究
センターと大阪大のチームが突
き止めました。

副作用の心配がない、ガン
転移を防ぐ治療法の開発につな
がると期待されます。横浜市で
開かれる日本ガン(ガン)治療学会
で10月26日に発表します。

同センター研究所の寒川
(かんがわ)賢治所長らが、
発見した「心房性ナトリウム
利尿ペプチド(ANP)」とい
うホルモンです。心臓や血管を
保護する役割があり、心不全の
治療薬に使われています。

チームは、肺ガンと心疾患を
併発した患者に、ガン手術後の
不整脈などを予防するためAN
Pを投与すると、ガンの再発が
少ないことに着目しました。肺
ガン患者の再発率は通常、術後
2年で20%程度ですがANP
を投与した90人では4人にと
どまりました。

ガン細胞があるマウスを使っ
た実験では、ANPの投与で
転移を通常の15-30%に抑
えました。一方、ANPが働か
ないよう遺伝子操作したマウス
は、肺や肝臓に転移したガン
組織が通常の4-6倍多かった
そうです。普通は起こらない
心臓への転移もありました。

ガン細胞は血液を通じて、
移動し、血管内皮に潜り込ん
で転移します。ガン患者は抗
ガン剤や放射線による治療で
血管内皮が傷つき、ガン細胞
が潜り込みやすくなっていま
す。再発の多くは、手術時に
血中にガン細胞が流れ出す
ことによる転移が原因です。

チームはANPが血管内皮
を保護してガン細胞をブロッ
クすると見ており、「様々な
種類のガンの転移を抑制でき
る可能性が高い。来年中に
臨床研究を始めたい」と話し
ています。

ガン幹細胞と転移への影響を

解説した動画です。



 
 
 
 
 
昔は天衣を着た典医でも
転移を抑制できなかった。笑

 
 
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編集後記

皮膚の難しい膿瘍で治ら
ない患者さんを診たことが
あります。これからは積極
的に、培養を行い2剤耐性菌
であることを確認して、使う
ように考えたいとおもいまし
た。どんなに使用制限をして
も、やがて耐性菌はできてき
ます。まさにいたちごっこ
ですが、無茶苦茶な使い方で
一気に耐性菌を増やすという
ことはありえます。ANPが、
ガン転移を抑制するとは、知
りませんでした。早く臨床応
用して、原発巣治療中の患者
さんに標準的に投与できるよ
うにしてほしいものです。

傷ついた内皮のない日。笑

 
 
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