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診療マル秘裏話 Vol.269 平成21年1月22日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次
1)  薬剤耐性に関わるタンパク質
2) ガンの発病を促進するタンパク質

 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

 
 
 
1】 薬剤耐性に関わるタンパク質

抗ガン剤が効かない薬剤耐性
にかかわる巨大タンパク質の詳
しい構造を、兵庫県立大の月原
冨武(つきはら・とみたけ)
特任教授(タンパク質結晶学)
らのチームが解明しました。
1月16日付の米科学誌サイエンス
に発表されました。

「ボルト」と呼ばれる生体内
で最も大きなタンパク質で、長
さ67ナノメートル(ナノは10億
分の1)のラグビーボール形を
しています。免疫反応に関係す
るほか、薬剤耐性ガン細胞で多
くつくられることが知られてい
ます。

月原特任教授は「構造が分か
ると働きを邪魔する手掛かりに
なる。ガン治療などに将来役立
つかもしれない」と話していま
す。

チームは兵庫県佐用町の大型
放射光施設「スプリング8」で
ラットの試料を解析しました。
より小さなタンパク質などが、
いくつも組み合わさってできて
おり、内側は空洞になっていま
した。チームはここに抗ガン剤
を取り込んで細胞外に排出して
いる可能性があると推測してい
ます。

薬剤耐性菌の謎に関して解説

している動画です。



 
 
 
 
抗ガン剤の大勢を耐性にするタンパク質。笑

 
 
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2】 ガンの発病を促進するタンパク質

ガンの増殖を抑える「p53」
という遺伝子の働きを、主とし
て胎児期の細胞に多く存在する
「CHD8」というタンパク質
が阻害することを、九州大生体
防御医学研究所の中山敬一
(なかやま・けいいち)教授ら
のグループが発見し、1月19日
付の英科学誌ネイチャー・セル・
バイオロジー電子版で発表しま
した。

p53はガンなど細胞の急激
な増殖に反応して「自殺」
(アポトーシス)に追い込む
代表的な「ガン抑制遺伝子」で
す。その働きが阻害されること
で、ガン細胞の増殖に歯止めが
利かなくなると考えられていま
す。中山教授らは「ガン発症の
メカニズム解明につなげたい」
と話しています。

中山教授らは、胎児期には、
正常な細胞もガンと同じように
急激に増殖することに着目しま
した。マウスで調べた結果、
CHD8と結び付いたp53は
アポトーシスを引き起こさなく
なることが分かりました。
CHD8は胎児期の活発な細胞
増殖がアポトーシスで妨げられ
ないようにしていると考えられ
ます。

CHD8は胎児期の後期には
減り、アポトーシスも起きるよ
うになりますが、何らかの原因
で再びCHD8が多くなると、
ガンになるリスクが高まること
になります。中山教授のグルー
プは今後、CHD8が増減する
仕組みを研究する方針です。
中山教授は「CHD8とp53
との結合を防ぐ薬剤ができれば
新たな抗ガン剤になる」と話し
ています。

ガンの原因は、動物性タンパク質

の摂取によるものだったという疫学

的調査を行ったキャンベル博士の

肉声が聴ける動画です。



 
 
 
 
 
 
 
胎児期に、ガン抑制遺伝子と対峙する。笑

 
 
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編集後記

誰しもガンにはなりたくない
ものです。しかしガンの発症メ
カニズムや治療法が発達して、
不治の病でなくなったら、早期
発見で十分対応できるようにな
る可能性があります。抗ガン剤
が効かなくなる薬剤耐性の仕組
みが解明できれば、抗ガン剤の
治療は飛躍的に進歩するでしょ
う。ただし、現在の抗ガン剤は、
細胞分裂が盛んな細胞にダメー
ジを与えることが多いです。
そのため、仮に薬剤耐性を克服
しても、副作用を熟知してそれ
を克服する努力がなされなけれ
ば、患者さんの苦痛は減らない
でしょう。

早期発見が、想記される。笑

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