美しい肌Vol.277
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2013-07-04 21:03:17
カテゴリー:女性の美容と健康
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美しい肌の条件(重金属のデトックス)
カドミウムの体内へ入る経路
カドミウムは、青みをおびた銀白色の軟らかい
金属で、鉄材の錆を防ぐためのメッキ、電池、
及び鉛、スズ等との合金に使われています。
カドミウムは亜鉛、銅などの鉱床に高濃度に
共存するため、これらの金属を採掘、精錬
する時の副産物として排出されます。
したがって、カドミウム汚染の主な発生源は金属
の採掘、精錬の場所であり、空気中に放出
されたカドミウムは水中、土壌に堆積し、
そこで生育した野菜、穀類、家畜、魚介類等、
様々な食品を経由して人体内に取り込まれます。
カドミウムはすべての食品中に存在しますが、
その濃度には食品の種類によって大きな差
(平均値で0.003~0.1ppm)がみられます。
野菜、穀類、獣肉、魚肉中では0.005~0.06
ppmと低濃度ですが、獣、魚類の肝臓、腎臓
では1ppm程度と高濃度で、さらに貝類、イカの
肝臓では100ppm以上の高い値を示すことが
あります。また、日本人が主食とする米中の
カドミウムは、非汚染地域で0.005~0.13ppm、
カドミウム汚染地域各地では0.2~2.0ppmと、
非汚染地域の米に比べて10倍以上のカドミウム
が含まれています。そこで、我が国では主食
とする米からのカドミウム摂取量を制限するため、
食品衛生法によって、カドミウム濃度が0.4ppm
以上1ppm未満の米は食用として販売禁止、
1ppm以上の米は栽培することも禁止としています。
ヒトでのカドミウムの体内吸収は、主に消化管と
呼吸器を経由して行なわれ、消化管からの吸収率
は1~6%、呼吸器からは粒子径、化合物等に
よって異なりますが、2.5~20%程度とされています。
体内に吸収されたカドミウムは全身の臓器に運ばれ、
標的臓器である腎臓に運ばれたカドミウムは
メタロチオネイン(MT:分子量6000~7000、SH基
を有するシステインを30%前後含み、カドミウム、
亜鉛、銅等の金属を11%まで含有)を誘導し、その
SH基に結合して腎皮質に高濃度に蓄積するため、
毒性の発現が抑えられます。しかし、腎臓中の
カドミウム濃度が過剰になり、MTのSH基と結合
できないカドミウムが出現すると、それによって腎臓
障害が発症すると考えられています。健康成人では、
体内カドミウムの50%は腎臓に、15%は肝臓に、
20%は全身の筋肉に存在しており、各臓器中
カドミウムの生物学的半減期は、ヒトでは10~30年
と非常に長く、臓器中のカドミウム濃度は年齢の増加
とともに高くなることが知られています。また、体内に
蓄積されたカドミウムは主に尿中に排泄されること
から、健康成人の尿中カドミウム量はその
体内蓄積量及び腎臓中濃度を示すよい指標である
と考えられています。喫煙すると体内に金属カドミウム
が持ち込まれます。1979年ジョン・エリス達は喫煙者
と非喫煙者に対して実験を行いました。タバコ1本には
約2マイクロ㌘のカドミウムを含んでいます。1日にタバコ
20本を吸う者は、非喫煙者のほぼ2倍量のカドミウムを
腎臓や肝臓に受け入れている計算になります。体内の
カドミウムの生物学的な半減期は平均15.7年です。
人は毎日食物から約75~100マイクロ㌘のカドミウムを
取り入れており、そのうち約4%が消化器系で吸収され
ます。計算によると、タバコ1箱を全部吸う者は2~4
マイクロ㌘のカドミウムを体内に余計に受け入れることに
なりますが、その96%は呼吸器系から吸収されます。
カドミウムの慢性毒性のメカニズム
カドミウムの慢性毒性としては、腎臓の近位尿細管
障害が特徴的で、多尿、低分子タンパク
(β2-ミクログロブリン、リゾチーム、メタロチオネイン
等)尿がみられ、排出される低分子タンパクの量は
暴露のない人の100倍以上に増加します。さらに
腎障害が進行すると遠位尿細管機能低下、
糸球体機能低下、血清クレアチニンの上昇等が
起こり、最終的には腎不全で死亡することもあります。
我が国のカドミウムによる最大の汚染地域である
富山県神通川流域では、昭和30年代から地域住民
にイタイイタイ病という奇病が多発し、当初、この病気
の原因としてカドミウムと骨の関係がクローズアップ
されていました。しかし、その後の研究でカドミウムは
骨に直接障害を与えるのではなく、これは腎臓障害
に骨軟化が合併した病気であることが分かって
きました。
カドミウムは、必要な金属?
カドミウムがヒトにとって必須であるという事実は
報告されていません。しかし、ヤギを用いた実験
では、カドミウム欠乏による低体重児出産、流産の
増加や、動かない・首をまっすぐに上げない等の
筋力低下がみられ、それらはカドミウム投与に
よって改善することが報告されています。このこと
から、ヒトを含む哺乳動物に対するカドミウムの
必須性が推定されるようになってきました。過剰に
あってもいけませんが、ないと異常をきたすという
厄介な金属であることが分かります。
カドミウムが高濃度に含まれる食品
水産庁は2003年5/2、人体に有害な重金属
であるカドミウムが水産物にどの程度含まれて
いるかの調査結果をまとめました。軟体動物の
内臓や塩辛類で高い濃度が検出されましたが、
同庁は「健康面への影響はまずない」として
います。あわびやスルメイカの内臓・毛ガニの
みそなどで平均濃度が7.35ppm、塩辛類で
1.66ppmと、国際食品規格制定機関の
コーデックス委員会が安全基準として検討中
の1.0ppm(ppm=1/100万)を上回りました。
1.0ppmを基準とした場合、体重50kgの人が
1日に摂取できるカドミウムの摂取量は
50マイクログラム(1マイクログラム=1/1000mg)です。
厚生労働省の研究所による調査では、日本人
が1日に食品から摂取するカドミウムの量は
約6割に相当する29.3マイクログラムで、うち魚介類
からの摂取量は11%程度のため、同庁は
「平均的な食生活を送っていれば健康への影響
はない」と推定しています。ただ、コーデックス委員会
の基準案は軟体動物の可食部のみが対象で、
内臓やその他の魚介類は除外されています。
カドミウムを吸収する植物
フジタは2004年2/3、アブラナ科の植物である
「ハクサンハタザオ」が人体に有害とされる
カドミウムを高濃度に蓄積する能力があることを
発見したと発表しました。独立行政法人農業工学
研究所、名古屋大学大学院の竹中千里教授
との共同研究で特許を出願しました。
カドミウム濃度が高い地域にある植物100数十
種類を探した結果、ハクサンハタザオが重量1kg
当たり1~2gのカドミウムを蓄積することが分かり
ました。これまでは、カラシナなどが知られて
いましたが、ハクサンハタザオはその10~20倍
の蓄積能力を持っています。カドミウムの除去に
使うのは鉱山跡地に生息するアブラナ科の
ハクサンハタザオです。3ppmのカドミウムに汚染
された土壌を植木鉢に入れて実験したところ、
濃度が半減しました。また、10ppmのカドミウムに
汚染された水を使って水耕栽培したところ、
1株で1000ppm以上吸い上げました。
ハクサンハタザオは秋から春にかけて育つ野草
で、稲作などの間に土壌を浄化する対策が取れる
利点があります。フジタは実用化をめざし栽培技術
を確立することも視野にいれています。カドミウムは
イタイイタイ病などの公害の原因物質です。コメは
吸収・蓄積しやすく、含有量1ppm以上の玄米は
販売禁止、焼却処分されています。0.4ppm~
1ppm未満の玄米については農林水産省が事実上
買い上げ、合板用のりなどに使っています。
2009年、群馬大学工学部の板橋英之教授
(応用化学・生化学)らのグループは、土壌に
含まれるカドミウムなど、人体に害がある重金属を
農作物が取り込む量を引き下げる効果のある肥料を
開発しました。土に混ぜるだけで効果を発揮します。
スギの樹皮(バーク)などを主原料にしています。
実験では、コメに含まれるカドミウム濃度が0.3ppm
が0.03ppmに低下しました。ニッケルは半減、銅は
1~2割低減しました。
カドミウムをデトックスする食材
ごぼう、りんご、コリアンダー
食材以外のデトックス法
有害重金属を排出する体の働きは便、尿、
汗、髪、爪の5手段があり、便が75%、次が
尿で約20%程度、汗からが3%程度で、
最後は1%程度の毛髪からの排出です。
汗には体温を下げる目的で汗腺から分泌
される汗と、老廃物を排出するための皮脂腺
から分泌される汗とがありますが、デトックスに
関しては後者の皮脂腺からの汗が重要です。
しかし、毛髪と一緒に排出される有害重金属
は、その量ももちろんデトックスに貢献して
いますが、特に重要なことは、体内の重金属
の蓄積の度合いを知ることができる検体として
です。有害重金属の蓄積度合いが正確に
分析できる検査方法として毛髪検査は広く
用いられています。
デトックスの方法と言われるものはいろいろ
ありますが、大部分が上記の人間の体に本来
備わっている、排出機能をよりよく働かせる
方法で、以下のような項目が一般的です。
ミネラルウォーター、ハーブティの飲用
各種サプリメント、薬剤の摂取
入浴剤を用いた入浴、岩盤浴など
マッサージ、絶食、キレーション療法を使った
もの。鍼灸:腎臓・肝臓のツボを刺激することで
新陳代謝を活発化します。
ミネラルウォーター、ハーブティの飲用に関しては
心臓疾患など水分摂取が制限されている人では
充分注意して行って下さい。日本人は、塩分の
摂りすぎが問題になっています。塩分を摂り過ぎた
上で水分の過剰摂取を行うことは、心臓疾患の
患者さんでは、許されないことです。各種
サプリメントや薬剤の摂取、入浴、岩盤浴、
マッサージ、絶食、キレーション療法についても、
医師に十分相談の上行うようにして下さい。
今回は、ここまでとさせて頂きます。
骨軟化の研究に必須な金属(カドミウム)の
勉強がコツなんか。笑
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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