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2017-01-05 01:44:50

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診療マル秘裏話  号外Vol.487 平成28年3月5日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)死細胞が免疫細胞を刺激し喘息等の発症を促進
2)人のiPS細胞から免疫細胞の一種NKT細胞を作成

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 死細胞が免疫細胞を刺激し喘息等の発症を促進

 
 
 
 
 
 
筑波大学は2月9日、同大医学
医療系・生命領域学際研究セン
ターの渋谷彰教授、小田ちぐさ
助教らの研究グループが、腸管、
皮膚、気管などの粘膜の死細胞
が、粘膜組織の免疫細胞を刺激
して、炎症性腸疾患やアトピー
性皮膚炎、喘息の発症を促進す
ることを世界で初めて発見した
と発表しました。研究成果は、
英国科学誌
「Nature Immunology 」のオン
ライン速報版に、2月9日付けで
掲載されました。
腸管、皮膚、気管などの粘膜
は、上皮細胞で覆われ、外界か
らの異物や病原体の侵入を防い
でいます。粘膜では、毎秒100
万個ともいわれる数の上皮細胞
が常に死に絶えていく一方、新
しい上皮細胞が新生され、粘膜
が維持されています。 死んだ
上皮細胞は、皮膚では垢、腸で
は便、気管では痰等として排泄
されていきますが、これまで、
これらの死細胞には、特に何の
役割もないと考えられていまし
た。
研究グループは2003年に免疫
細胞の細胞膜上に発現するCD30
0aという蛋白分子を世界に先駆
けて発見しました。2012年には
CD300aはフォスファチジルセリ
ンと特異的に結合する蛋白分子
であり、その結果、免疫細胞に
信号を伝え、免疫細胞の活性化
を抑制することを明らかにして
います。そこで、粘膜で常に生
じている多数のアポトーシスを
起こした上皮の死細胞は、単に
排泄されるだけではなく、CD30
0aを介して免疫細胞と結合し、
何らかの働きを持っているので
はないかと推測しました。
今回の研究では、粘膜組織で
CD300aを発現する免疫細胞を
探索したところ、腸や気管では
樹状細胞、皮膚ではランゲルハ
ンス細胞と呼ばれる免疫細胞が
CD300aを発現すること、これら
の免疫細胞がアポトーシスで死
んだ上皮細胞と接着している事
を突き止めました。更に、粘膜
上皮の死細胞が、CD300aを介し
て皮膚、腸管、気管などのいず
れの粘膜組織においても、免疫
反応を抑制する働きをもつ制御
性T細胞が有意に増加している
ことを明らかにしました。
またCD300a遺伝子欠損マウス
の粘膜組織で増加した制御性T
細胞がどのような働きを持つか
を検討しました。一般に、制御
性T細胞は免疫細胞の活性化を
抑制する機能を有することから、
免疫細胞の活性化により引き起
こされる腸管、皮膚、気管など
の粘膜での炎症病態である腸炎、
アトピー性皮膚炎、喘息につい
て解析しました。 その結果、
炎症性腸炎を誘導した野生型マ
ウスでは20%以上の体重減少が
見られたのに対し、CD300a遺伝
子欠損マウスでは、およそ5%
程度しか見られず、有意に軽度
の炎症病態を示しました。
アトピー性皮膚炎、喘息モデ
ルを誘導すると、野生型マウス
と比較し、CD300a遺伝子欠損マ
ウスで、有意に軽度の病態を示
しました。
研究成果により、粘膜の死細
胞が、免疫細胞に発現するCD30
0aを介して制御性T細胞を減少
させ、これらの難治疾患の発症
を促進させることが明らかとな
りました。CD300aの働きを抑制
するMFG-E8や抗体医薬等の薬剤
を開発する事で、これらの難治
疾患の革新的な治療につなげる
ことが期待でき、これまで全く
知られていなかった新しい発想
の炎症性腸疾患や、アレルギー
疾患の有用な治療法となりうる
ものと考えられると研究グルー
プは述べています。

気管支喘息について解説している

動画です。



 
 
八艘の船で、しけた海に出る
発想。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 人のiPS細胞から免疫細胞の一種NKT細胞を作成

 
 
 
 
 
人のiPS細胞(人工多能性
幹細胞)から、ガン細胞を攻撃
する免疫細胞の一種、「NKT
細胞」を作ることに成功したと、
京都大iPS細胞研究所の金子
新准教授らのチームが発表しま
した。

ガン治療への応用が期待され
る成果で、10日の米科学誌ス
テムセル・リポーツ電子版に、
論文が掲載されます。

NKT細胞はガン細胞を攻撃
すると同時に、他の免疫細胞を
活性化させる性質も持つため、
大量に増やしてガン患者に投与
すれば、高い治療効果が見込め
るということです。ただ、血液
中にわずかしか存在せず、大量
に増やす方法もありませんでし
た。

チームは、健康な人のNKT
細胞から作ったiPS細胞に、
免疫細胞への変化を促す数種類
の蛋白質を加える手法で、若い
NKT細胞を作製しました。こ
れらが実際にガン細胞を攻撃し、
他の免疫細胞を活性化させる事
を実験で確かめました。

iPS細胞は無限に増やせる
ため、NKT細胞も大量に作製
でき、将来的には肺ガンや頭頸
とうけい部ガン等の新たな治療
につながる可能性があるという
ことです。

同様の研究は、理化学研究所
と千葉大も進めておりガン患者
に投与する臨床試験(治験)を
3~4年後にも、始める見通し
だそうです。

ナチュラルキラーT細胞について

解説している動画です。


叶さんの足指の化膿を悪化さ
せ、治癒可能か否か判断する。


 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
腸管、皮膚、気管などの粘膜
の死細胞が粘膜組織の免疫細胞
を刺激して、炎症性腸疾患やア
トピー性皮膚炎、喘息の発症を
促進する事を世界で初めて発見
したのは、偉大な業績と言えま
しょう。 CD300aの働きを抑制
するMFG-E8や抗体医薬等の薬剤
を開発する事で、これらの難治
疾患の革新的な治療につなげる
ことに期待したいと思います。
人のiPS細胞(人工多能性
幹細胞)から、ガン細胞を攻撃
する免疫細胞の一種、「NKT
細胞」を作ることに成功したと
いうことは、素晴らしい業績で
あると思います。iPS細胞は
無限に増やせるためNKT細胞
も大量に作製でき、将来的には
肺ガンや頭頸部ガン等の新たな
治療につながる可能性が出てき
たのは、難治性ガン治療に光明
が差したといっても、過言では
ないでしょう。 是非、新たな
免疫療法を開拓して頂きたいも
のです。

開拓者が飼いたくなる家畜。


 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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