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2017-01-13 01:22:45

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診療マル秘裏話  号外Vol.494 平成28年3月13日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)DDS の効率を高める、新しい腫瘍血管透過経路
2)緑藻の遺伝子を注入して網膜色素変性症の治療

 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
1】 DDS の効率を高める、新しい腫瘍血管透過経路

 
 
 
 
東京大学は2月16日、ガンに
対するDDS (薬物標的治療)の
効率を高める、新しい腫瘍血管
透過経路についての研究結果を
発表しました。この研究は、同
大学医学部附属病院耳鼻咽喉科・
聴覚音声外科の松本有助教授、
同大学大学院工学系研究・医学
系研究科の片岡 一則教授らの
研究グループによるものです。
研究成果は、
「Nature Nanotechnology 」オ
ンライン版に、英国時間の2月
15日付けで発表されました。
これまで多くのDDS 製剤は、
腫瘍血管の細胞間隙やフェネス
トラと呼ばれる細胞内小孔など
の透過性の高い穴を介して徐々
に高分子物質が血管外へ漏出す
るEPR 効果により抗腫瘍効果を
発揮していました。しかし、膵
ガンやスキルス胃ガン等の難治
ガンに対しては、特徴的な厚い
間質形成などの理由から、多く
のDDS 製剤が理想的な治療効果
を得られないのが実情でした。
粒子径の大きいDDS は、この
間質を突破できず血管近傍に留
まることが判っており片岡教授
らの研究チームはこれまでに、
粒径を小さくする事により間質
を突破出来ることを示してきた
そうです。
研究では生きたマウスに腫瘍
を生着させ蛍光性の分子を結合
させて標識した高分子ナノミセ
ルの腫瘍内分布を観察すること
により薬がどのようにガン細胞
に到達するのかを調べました。
高分子ナノミセルの腫瘍内分
布について、短い撮影間隔かつ
長時間、詳細に観察しました。
マウスの麻酔管理や撮影技術
が向上したこと、また、高い血
中滞留性を持つ高分子ナノミセ
ルを開発したことにより、DDS
の腫瘍内分布様式の動的な情報
が得られるようになりました。
研究グループは、腫瘍血管が
不規則に開閉し、そこから蛍光
標識した高分子ナノミセルが、
血管外組織へ漏出するという、
極めて動的な現象を、発見しま
した。噴出はおおむね60分以内
に収束するダイナミックな現象
であるため、従来の組織片を連
続的に薄くスライスした固定薄
切を伴う組織学的手法では捉え
ることが不可能でした。
粒径の異なる高分子ナノミセ
ルを投与し、画像解析やコンピ
ューターシミュレーションを行
った結果、噴出の発生頻度は、
腫瘍細胞からの距離と相関する
こと、噴出速度は腫瘍血管内外
の圧力を駆動力とすること、噴
出後の拡散は間質密度に左右さ
れることなどが判明したとして
います。
この研究は、「静的な穴(
static pore) 」とは別に、短
時間だけ開閉する「動的な隙間
(dynamicvent )」からの「噴
出(eruption)」を新たに提唱
するものです。今後の研究によ
って、eruptionのメカニズムを
解明し、これを誘発あるいは、
抑制することができれば、難治
性ガンに対する新しい治療法の
開発につながるものと期待され
ると研究グループは、述べてい
ます。

片岡一則教授の業績のニュース

動画です。



 
 
藩命で班名が判明。笑

 
 
 
 
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2】 緑藻の遺伝子を注入して網膜色素変性症の治療

 
 
 
 
 
 
岩手大(岩渕明学長)は18
日、冨田浩史工学部教授らが、
研究する失明や視力低下の難病
「網膜色素変性症」治療の手法
を使った臨床応用への取り組み
が始まると発表しました。改変
した緑藻(りょくそう)の遺伝
子を注入して、視覚回復させる
手法で、アステラス製薬(畑中
好彦社長、東京都)などが遺伝
子治療薬の開発、実用化を目指
します。

網膜色素変性症は数千人に1
人の難病。視力が低下し、最終
的には失明に至ります。明確な
効果を示す治療法は確立されて
いません。

冨田教授、菅野江里子准教授
らは緑藻由来の光受容蛋白質を
改変しました。失明したラット
の網膜細胞に注入し、部分的な
視覚回復に成功しました。

同社は、医工学研究事業化に
関わる東北大発ベンチャー、ク
リノ(仙台市)と提携しました。
安全性試験や、臨床応用を経て
実用化できる治療薬開発に挑み
ます。 アステラス製薬の安川
健司上席執行役員は「開発を通
じて眼科疾患に対する革新的な
治療を提供し、患者へ一層貢献
できると期待している」とコメ
ントしています。冨田教授は「
まだモノクロの視力回復。カラ
ーで見られるよう次の段階へと
研究を進めたい」と意気込んで
います。

網膜色素変性症の遺伝子治療

について解説している動画です。



 
 
 
 
死力を尽くして視力回復。笑

 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
腫瘍血管が不規則に開閉し、
そこから蛍光標識した高分子ナ
ノミセルが、血管外組織へ漏出
するという、極めて動的な現象
が発見されたのは、驚くべき事
でしょう。今後の研究によって、
eruptionのメカニズムを解明し、
これを誘発あるいは、抑制する
ことを可能にし、難治性ガンに
対する新しい治療法の開発に、
つなげて頂きたいものです。
緑藻由来の光受容蛋白質を、
改変して、それを失明したラッ
トの網膜細胞に注入し、部分的
な視覚回復に成功したことは、
偉大な業績であると思います。
安全性試験や、臨床応用を経
て、実用化できる治療薬開発に
邁進して頂きたいものです。

 
私見を試験の時に記述して、
満点をとった。笑

 
 
 
 
 
 
 
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