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診療マル秘裏話  Vol.606 平成27年7月23日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
 
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目次

1)クロストリジウム属の細菌の腸炎抑制のメカニズムを解明
2)痛風・高尿酸血症治療薬フェブキソスタットの適応拡大

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 クロストリジウム属の細菌の腸炎抑制のメカニズムを解明

 
 
 
 
 
 
 
慶応大学医学部の研究グルー
プは、腸内細菌であるクロスト
リジウム属細菌が免疫調節蛋白
質と免疫制御細胞を誘導して、
腸炎を抑えていることを解明し
ました。同細菌の細胞壁に存在
するペプチドグリカンが、免疫
細胞を刺激し、炎症の要因とな
る免疫を抑える蛋白質の分泌を
促進します。潰瘍性大腸炎、ク
ローン病などの炎症性腸疾患、
アレルギー治療への応用を期待
しています。

ペプチドグリカンはペプチド
と糖で構成される高分子で、乳
酸菌やビフィズス菌など腸内
細胞集団を改善するプロバイオ
ティクスである善玉クロストリ
ジウム属細菌にもある菌体成分
です。整腸剤にも処方されてい
るクロストリジウム(酪酸菌)
をマウスに餌として与えたとこ
ろ、免疫制御に重要な制御性T
細胞(Tレグ)が増加、腸炎が
抑制されたことに着目しました。

ペプチドグリカンが免疫細胞
の一種である、腸管樹状細胞を
刺激し、免疫を抑制する蛋白質
のトランスフォーミング増殖因
子-ベーター(TGF-β)の
分泌を促すことを突き止めまし
た。さらに未解明だったマウス
腸管樹状細胞の染色体レベルで
のTGF-βの産生メカニズム
も解明、効率よくTレグを誘導
する方法も明らかにしました。

腸内細菌と免疫の関係について

解説している動画です。Tレグ

細胞がクロストリジウムにより

活性化されることが分かってい

ます。



 
 
 
 
TGF-βの産生に賛成。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 痛風・高尿酸血症治療薬フェブキソスタットの適応拡大

 
 
 
 
 
 
帝人ファーマは6月30日、
痛風・高尿酸血症治療薬「フェ
ブキソスタット(一般名)」
(欧州製品名・アデニュリク)
が、欧州でのサブライセンス先
であるイタリア製薬メナリーニ
社が「腫瘍崩壊症候群の中間リ
スクおよび高リスクを有する、
造血器腫瘍患者における化学
療法にともなう高尿酸血症」に
対する適応拡大承認を取得した
と発表しました。

腫瘍崩壊症候群は、抗ガン剤
の投与や放射線照射により崩壊
した悪性腫瘍細胞に蓄積されて
いた核酸やリン酸、カリウムな
どが、血中に大量に放出される
ことで発生します。
核酸は尿酸に分解・代謝される
ため、腫瘍崩壊症候群にともな
い大量の尿酸が、体内で産生し、
高尿酸血症を引き起こします。

今回の適応拡大により欧州で
の販売保護期間が2019年4
月20日まで1年間延長される
ことになりました。

日本国内では、14年から帝人
ファーマガン化学療法に伴う高
尿酸血症を対象疾患とした第3
相臨床試験(P3)を実施中で
す。

腫瘍崩壊症候群を経験した患者

さんの動画です。



 
 
腫瘍崩壊に、「ほーかい」と
言った。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
クロストリジウム属の悪玉の
細菌が、腸炎を起こす、メカニ
ズムとそれをレスキュー(救助)
する、善玉のクロストリジウム
の働くメカニズムを解明して頂
きたいと思いました。 悪玉の
クロストリジウム属の細菌は、
クロストリジウムディフィシル
菌が有名ですが、このクロスト
リジウムディフィシルは、抗生
物質の過剰投与などで、腸内で
増殖します。ちなみに、善玉の
クロストリジウム属の細菌は、
宮入菌が有名です。商品名は、
ミヤBMです。
腫瘍の崩壊に伴う大量の尿酸
の生成は、私が研修医の時から
発見されていました。私の印象
では、一過的に尿酸値は、上昇
しますが、すぐに元通りの値に
なってしまい、高尿酸血症薬を
使う暇がなかったという感じで
す。

 
大漁で大量の魚が水揚げされ
る。笑

 
 
 
 
 
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