2017-06-13 00:48:38

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診療マル秘裏話　 　号外Vol.624　平成28年8月10日作成
作者　医療法人社団　永徳会　藤田　亨

 
 
 
 
 
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目次

1)恐怖による、交感神経活動の脳内ﾈｯﾄﾜｰｸを解明
2)動物肉の生食によるＥ型肝炎の患者が今年最多

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 恐怖による、交感神経活動の脳内ﾈｯﾄﾜｰｸを解明

 
 
 
 
 
 
生理学研究所は７月14日恐怖
による交感神経活動の脳内ネッ
トワークを明らかにしたと発表
しました。この研究は、同研究
所の定藤規弘教授、九州大学大
学病院心療内科の吉原一文講師
らの研究グループに、よるもの
です。研究結果は「Neuroimage」
に４月19日付けで、オンライン
掲載されました。
恐怖刺激などの環境ストレス
に対処するためには、交感神経
系の活動上昇は必要不可欠です。
最近の脳機能研究では、前帯状
皮質や前部島皮質の脳活動が、
交感神経活動と関連している事
が報告されています。しかし、
恐怖による交感神経活動に関す
る脳内ネットワーク（脳領域間
の機能的な結びつき）について
は分かっていませんでした。
そこで研究グループは、機能
的磁気共鳴画像法（fMRI）を用
いて、32人の健常者を対象に、
ホラー映画とコントロール映画
を視聴した時の脳活動を調査し
ました。fMRIの撮像時には指先
の温度を交感神経反応の指標と
して測定しました。MRI の撮像
後に、被験者はこれらの映画を
再度視聴し、恐怖の程度を３秒
ごとに評価したとしている。
その結果、交感神経活動と関連
する脳領域として「前帯状皮質」
と「前部島皮質」と「前部前頭
前野」と呼ばれる領域が同定さ
れました。脳領域間の機能的な
結びつきの解析ではホラー映画
を見た時はコントロール映画を
見た時と比較して、扁桃体と前
帯状皮質、扁桃体と前部島皮質
との機能的な結びつきが強くな
っていました。　また、恐怖の
程度が大きければ大きいほど、
左扁桃体と前帯状皮質との機能
的な結びつきがより強くなって
いることが明らかになりました。
これにより、恐怖と自律神経
系とのつながりにおいて扁桃体
と前帯状回の機能的な結びつき
が重要な役割を果たしている事
が分かりました。これらの研究
を不安障害や自律神経症状を呈
する患者さんに応用することで、
今後の不安障害や自律神経失調
症などの疾患の病態解明や治療
技術開発につながることが期待
されると、研究グループは述べ
ています。

脳と心について、解説している

動画です。



 
 
前帯状回から恐怖を退場させ
る。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 動物肉の生食によるＥ型肝炎の患者が今年最多

 
 
 
 
 
 
 
豚やイノシシ、シカなどを生
で食べる事で感染するＥ型肝炎
の患者さんが、今年すでに２２
７人に上り、調査を始めた２０
０３年以降で最も多くなった事
がわかりました。
Ｅ型肝炎をめぐっては、豚の
生食は危険性が高いとして厚生
労働省が、去年（2014年６月、
飲食店で豚を生で提供すること
を禁止しました。厚労省は、「
豚やジビエの肉や内臓は生で食
べずによく火を通してほしい」
と呼びかけています。

生肉や加熱不十分な肉は危険で

あると指摘している動画です。



 
咲いたバラの花が最多となる。
笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
恐怖による交感神経活動の脳
内ネットワークが解明されたの
は、偉大な業績です。これらの
研究を不安障害や自律神経症状
を呈する患者さんに応用する事
で、今後の不安障害や自律神経
失調症などの疾患の病態解明や
治療技術開発につながることを
大いに期待したいと思います。
豚やイノシシ、シカなどを生
で食べる事で感染するＥ型肝炎
の患者さんが、今年すでに２２
７人に上り、調査を始めた２０
０３年以降で最も多くなった事
は、ゆゆしき事態であると私は
考えています。動物の肉とくに
豚やイノシシ、シカを生で食べ
るとＥ型肝炎になりやすいこと
が分かっているにも関わらず、
一般の人がそれ程、深刻な事態
であると考えていないことが恐
ろしく思えてなりません。

辞退が恐ろしい事態を招く。
笑

 
 
 
 
 
 
 
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