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診療マル秘裏話 Vol.215 平成20年1月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

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目次

1)  乳酸菌の抗アレルギー作用
2) 胎盤の働きに欠かせない遺伝子

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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 乳酸菌の抗アレルギー作用

腸内に存在する乳酸菌の一種が、アレルギーの原因
となる免疫細胞を細胞死(アポトーシス)に導くこと
を、東京大などのグループがマウスの実験で
突き止めました。乳酸菌はアトピー性皮膚炎や花粉症
などのアレルギー症状を抑えることが報告されて
いますが、そのメカニズムの一端が明らかになりました。
欧州の免疫学専門誌「イムノバイオロジー」に掲載
されました。

体内では免疫細胞である「Th1」と「Th2」の
均衡が保たれていますが、バランスが崩れてTh2が
増えると「IgE」と呼ばれる抗体が過剰に作られ、
アレルギー反応が起きます。アレルギーの人は
Th2が過剰な傾向がみられます。一方、アレルギー
症状のある子どもは、乳酸菌のビフィズス菌や
ラクトバチルス菌が腸内に少ないという報告が
あります。

東大の八村敏志准教授らのグループが、培養した
マウスのTh2細胞にラクトバチルス菌を加えた
ところ、何も加えない場合に比べてTh2が
1割程度多く細胞死を起こすことが分かりました。
マウスにこの菌を食べさせる実験でも、同様の結果
を確認しました。

八村准教授は「乳酸菌はTh1を増やす働きが
知られていたが、Th2の細胞死を促して
アレルギーを抑える仕組みもある。乳酸菌摂取が
症状緩和につながる可能性がある」と話しています。

乳酸菌摂取がアレルギーの抑制に繋がる可能性
は以前から指摘されていました。しかし実験で
明らかにされたことは、ありませんでした。

長官の腸管では、アレルギーがなかった。笑

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2】 胎盤の働きに欠かせない遺伝子

哺乳(ほにゅう)類の特徴である胎盤の働きに
欠かせない遺伝子が、哺乳類の祖先が感染した
ウイルスに由来する可能性が高いことを、
東京医科歯科大や東海大などのチームが発見し、
1月6日、米科学誌ネイチャージェネティクス電子版
に発表しました。

卵で生まれていた原始的な哺乳類が、胎盤を獲得
して体内で子を育てる「胎生」に進化した過程の解明
に役立つということです。

胎盤では毛細血管を通じて母体と子どもの間で栄養
や酸素をやりとりします。研究チームは、マウスや
人間にある「Peg11」という遺伝子が、感染した
ウイルスからDNAに組み込まれた特徴を残している
ことに着目しました。

マウスでPeg11をなくしたり過剰に働かせたり
したところ、胎盤の毛細血管の構造が異常になり、
栄養などの交換機能が低下しました。胎児が成長不良
で生まれないか、生後すぐに死んでしまいました。
この結果から、Peg11が胎盤の毛細血管の形成に
欠かせないことが明らかになりました。

チームはこれまでに、胎盤そのものの形成に必須の
「Peg10」という別のウイルス由来の遺伝子
があることも突き止めています。

チームの石野史敏(いしの・ふみとし)
東京医科歯科大教授は「胎盤を作るだけでなく、
毛細血管という重要な機能でも外来遺伝子を活用した
ことが明らかになった」と話しています。

胎盤に対し怠慢を張る遺伝子。笑

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編集後記

抗アレルギー作用を乳酸菌がもつならば、
腸管の免疫を活性化しているという予測は
ありました。臨床でも皮膚科の診療上、
できるだけ、ヨーグルトや納豆などの食品
を食べるよう指導してきたのが正解だった
訳です。胎盤の機能に関わるという重大な
遺伝子が外来のウイルス由来だったことは
大きな発見です。今後も胎盤関連の遺伝子
には注目して行きたいと思います。

外来遺伝子は、害来遺伝子ではないようです。笑

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