美しい肌Vol.377

2013-10-12 21:13:56

カテゴリー:女性の美容と健康

しじみ

写真はしじみです。

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美肌の野菜&果物(各論:しじみ)

 
 
 
 
しじみの正体

しじみとは、シジミ科シジミ属の淡水または

汽水(海水と淡水が混じり合った塩分の

うすい水)に棲む二枚貝の一種です。

殻は約3.5㎝と小さく、色は暗褐色から

漆黒色をしています。日本で一般的に

しじみというと、大きく分けてせたしじみ、

ましじみ、やまとしじみが知られています。

水産物としてよく取り扱われているのは

やまとしじみです。しじみにはカルシウム

や鉄などのミネラル、ビタミンB12、

ビタミンB2(別名、美容のビタミン)、

ビタミンAなどのビタミンが大変豊富に

含まれています。またアミノ酸の一種

であるオルニチンも多く含まれています。

琉球列島には汽水性で10cmの大きさ

に及ぶマングローブシジミ属(ヒルギシジミ属)

(Geloina) なども生息します。

しかし、20世紀末期以降、中国や台湾を

中心とした東アジアの淡水域に生息する

タイワンシジミ類がやって来て繁殖するように

なり、場所によっては非常な高密度で生息し、

在来種のマシジミの生存を危ぶませるなどの

問題も起こるようになりました。

ヤマトシジミ Corbicula japonica 日本全国
の汽水の砂泥底(砂と泥の川底)に生息し

雌雄異体で卵生(卵から産まれます)です。

殻の内面は、白紫色です。ロシア極東、

朝鮮半島にも生息しています。。マシジミ

Corbicula leana (全国の淡水)の砂礫底
(砂と小石の川底)や砂底(砂の川底)に

生息し雌雄同体で卵胎生(卵を胎内でふ化

させ子を産む繁殖様式)で雄性発生(精子

の情報だけで発生する繁殖様式)をしますが、

この繁殖様式は十分に解明されていません。

殻の内面は、 紫色です。平均水温19℃

程度以上で繁殖します。繁殖期間は

4月~10月です。セタシジミ

Corbicula sandai 琵琶湖固有種のしじみ
です。水深10m程度までの砂礫底(砂と

小石の川底)や砂泥底(砂と泥の川底)に

生息し、寿命は7~8年程度とされています。

雌雄異体で卵生(卵から生まれます)です。

殻の内面は、濃紫色です。漁業調整規則に

よる制限殻長は15mmです。減少した資源

回復のため滋賀県は、捕獲の体長制限と

種苗放流(幼いしじみを放流すること)を主

とした琵琶湖セタシジミ資源回復計画を作って

回復に努めています。シジミ科に近縁な

マメシジミ科(数mm程度)や、近縁では

ありませんが見かけが似るドブシジミ科

(1cm程度)が広く分布しますが、小型である

ために目立たず、食用になることはありません。

 
 
しじみの歴史

しじみには良質のアミノ酸とミネラルが豊富

にふくまれているので、肝臓に良いと昔から

いわれてきました。「土用のしじみは腹ぐすり」

といういい伝えがあるように、夏バテに効く

とも昔からいわれています。

「寒しじみ」と言って冬にも食べられます。

一年を通じて賞味されるので、「四時美」とも

書かれます。(昔はそうだったらしい。)

縄文時代から食べられていた蜆は、同心円状

に成長し、殻に輪状の筋が刻まれる様子が

縮んで見えることから「しじみ」と名付けられた

と言われています。一番美味しい時期は冬で、

秋に栄養をたっぷりとり、身が引き締まって

います。土用の頃のしじみは、子を持っている

のもあり、冬につぐ美味しさです。

しかし、黄疸や肝臓の薬と言われ、精力増強

にも役立つため、夏の強壮食として食べられ

ます。しじみの美味しさの主成分は「コハク酸」

で、貝類の中で一番多く、0.4%含んでいます。

しじみは、縄文の昔から食さてきたごく普通の

食材です。そんなシジミも江戸時代初期に­は

大名への献上料理に使用されています。

慶安元(1648)年十月十九日晩に

信州小諸城主青山因幡守宗俊公らに、

割元職篠澤佐­五右衛門滋野良重親子が

シジミ料理などを献上しています。

「汁 志じみ ざくざく つくし」とありますので、

汁椀にシジミをザクザクとたっぷり入れ、

ツクシを入れてます­。秋にツクシは生えない

ので塩漬か乾物を使ったのでしょう。

この料理を献上した佐久の篠澤家周辺では

今も清流があり天然のシジミも生息して

います­。篠澤家は、代々料理や宿に関する

仕事にも従事し、明治初年には佐久ホテル

となり、現在­に至っています。

なお当時の文献には「郷宿篠澤佐五右衛門」

と書かれたものもあり、役人が泊まる宿を

兼ねていた事が想像できます。

昭和 40 ~ 50 年頃は 5 万トン前後あった

漁獲量も現在では 1 万トン近くまで減少して

しまいました。特に、河川における漁獲量の

減少は著しく、全盛期の昭和 50年頃の

3 万トンに比べると、現在はその 10 分の 1

以下の約 2 千トンまで減少しています。

シジミ資源量は長期間にわたって減少傾向

が続いています。このままでは、シジミ漁業

は衰退してしまうのではないかと危惧されます。

現在シジミ漁が消滅した湖には、霞ヶ浦、

北浦、河北潟などがあります。また、河口堰

ができたため、その堰より上流は海水の遡上

が阻止され、淡水域になりシジミ漁業が

できなくなった河川としては利根川、長良川、

筑後川などがあります。これらの産地で

シジミ漁業が消滅あるいは縮小した原因は、

干拓や河口堰の建設のため、それまで

汽水域であった所が淡水化し、シジミが

産卵不可能となり再生産できなくなった

ためです。シジミ漁獲量の減少は環境改変

による資源減少が原因であることが分かって

きました。かつては、八郎湖、利根川、

宍道湖が、わが国のシジミの 3 大主産地と

呼ばれていましたが、そのうち 2つ、

利根川、八郎湖ではその資源が激減して

しまいました。国内のシジミ漁獲量は年々

減少してきたのに反比例して、シジミの価格

は上昇し続けてきました。昭和 40 年には

漁獲量が 5.5 万トンありましたが、価格は

kg 当たり約 10 円でした。平成 20 年には

漁獲量は約 1 万トンと昭和 40 年頃の

約 20%に落ちましたが、価格のほうは kg

当たり約 680 円と約 68 倍に高騰して

います。テレビで美肌効果が宣伝されて

いるため、さらに価格の高騰は収まらない

ようです。宍道湖の漁師さんからは、「昔は、

シジミは採っても採っても湧いてきた。船が

沈むほど採れた。しかし価格が安く儲け

にはならなかった」という話をされているよう

です。

しじみの簡単炊き込みご飯のレシピです。

 
 
www.youtube.com/watch?v=YEpGWhaY_Gs
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しじみの雑学

日本におけるしじみの産地は全国に点在

しており、やまとしじみは市場のほとんどを

占めています。有名な産地は島根県の

宍道湖と青森県の十三湖で、どちらも淡水

と海水が混じりあう汽水湖です。この二か所

で全国のしじみ漁獲量の約半分にもなります。

せたしじみは琵琶湖水系の特産であり、

しじみの中で最も美味しいとされています。

かつては、滋賀県大津市の瀬田で大量に

採れていました。

ましじみは、殻長3㎝に達し、本州から九州

の河川に分布しています。寒しじみとも

いわれます。近年、外来しじみ(タイワンしじみ)

が日本の河川で繁殖したことにより、絶滅

寸前に追い込まれています。日本では

昔から肝臓によいといわれてきたしじみですが、

韓国や台湾でも昔から食養生食材として

愛されてきています。台湾ではしじみの

しょうゆ漬けが伝統料理として有名です。

また韓国でもしじみの産地である河東(ハドン)

や釜山(プサン)でもしじみの専門店が軒を

列ねており、店内にはしじみの肝機能改善効果

を紹介する張り紙などが多々見受けられます。

しじみは大ぶりで殻のつやがよく、色が濃い

ものが新鮮です。また、勢いよく砂を吐き出して

いたり、水中で触った時に口を勢いよく閉じる

ものが良いしじみです。また、しじみを調理前

に一度冷凍すると生のしじみに比べて、

オルニチンの量が7~8倍に増加するということ

がわかっています。疲労のもととなると考えられ

ているアンモニアを分解するのがオルニチン

サイクル(尿素回路とも呼ばれるもので、肝臓の

細胞内にあって有毒なアンモニアを尿素に変換

する代謝回路です。しじみに含まれるオルニチン

はそのオルニチンサイクルに働きかけて

アンモニアの解毒を促進します。またミトコンドリア

の働きを助けることで、肝臓全体の本来の機能を

保つ役割を担っています。疲れの原因であり

独特の臭いをもつアンモニアを解毒することから、

身体から発せられる疲労臭を低減させる効果が

期待できます。また、肝臓の働きを助ける

メチオニン、解毒作用を高めるタウリンが

豊富なうえ、肝臓を活性化させるグリコーゲン

も含んでいます。

エネルギー産生や糖新生(乳酸や糖原性

アミノ酸を原料として動物が体内で糖

(グルコース)を合成すること)といった代謝、

有毒物質の解毒をスムーズにし、肝臓疲労

や二日酔い予防、ひいては全身疲労を

回復させることができると期待されています。

また、現代人の健康を害する要因として

疲労と心のストレスは密接に関係している

といわれています。しじみに含まれる

オルニチンを摂取することで唾液中

コルチゾール(ストレスにより分泌量が増加

する副腎皮質ホルモンのこと)分泌量

の上昇が抑制されたと報告されています。

このことから精神的疲労感が改善される

ことがわかり、この結果からしじみに

含まれるオルニチンをあらかじめ摂取する

ことにより、心のストレスを軽減し、疲労を

改善させる効果があると考えられます。

しじみに含まれる鉄は赤血球の血色素の

ヘモグロビンや筋肉のミオグロビンなどを

構成する成分で、体内の酸素を運搬する

重要な働きをしています。また、ビタミン

B12は赤血球数を増やし貧血を予防する

効果があります。しじみは鉄とビタミンB12

をレバー並みに含んでいます。

どちらの栄養素も赤血球の形成や再生に

必要な栄養素です。このためしじみは貧血

の予防に効果的です。真水で砂抜きをする

と、水が白くなってしまうのは、旨み

(コハク酸)が溶け出している証拠です。

真水につけておくと、最大、半分もの旨み

成分が溶けてしまいます。しじみの砂抜き

をする時に、必ず塩分を含んだ水で行う

のは、この旨みを逃がさないためです。

真しじみは、真水でしか生息できませんが、

大和しじみは真水でも海水でも生息する

ことができます。大和しじみは大変強い

しじみです。

特に、汽水湖は水中の塩分濃度が頻繁に

変動し、しばしば酸素不足になります。

大和しじみは、この塩分濃度の変動、

酸素不足という環境でも生きていける強さ

をもっています。

塩分濃度の変化があると、浸透圧が変化

しますので、例えば、外部の浸透圧が

高い時は体内の成分を必死に生成し、

浸透圧をあげていきます。

また、酸素不足の時は、代謝を落として

殻の中で必死に耐え忍んで生きている

そうです。環境の変動に対応するために、

肝臓が肥大していることも分かっています。

肝臓が肥大するから人間様の肝臓にも

非常に良いと考えることができます。

汽水湖の中で、豊富な栄養と環境の変動

にもまれてたくましく生きるしじみだからこそ

おいしいしじみになります。

あさりとしじみの砂抜きの仕方です。

ただし、動画では水で砂抜きすることになって

いますが、あさりと同様に塩水で塩抜きする

方が、うま味成分のコハク酸が抜けないよう

です。

 
 
www.youtube.com/watch?v=8QN3A1CxhP4

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
しじみの有効成分

しじみには私たちの体で重要な働きを

してくれるオルニチンが豊富に含まれて

います。オルニチンとはアミノ酸の一種

で、私たちの身体にも存在しており、

血液に溶け込んだ状態で体内を巡り、

アンモニアの解毒を担ったり、肝機能を

保護するなど重要な働きをしています。

アミノ酸にはたんぱく質になるものと

ならないものがあり、多くのアミノ酸は

たんぱく質になりますが、オルニチンは

たんぱく質にならない遊離アミノ酸

(体内でアミノ酸が不足したときにすぐに

補えるよう体内を循環しているアミノ酸)

の一種です。しじみにはオルニチンの

他に、アルギニンも多く含まれます。

ヘモグロビン(脊椎動物の赤血球に

含まれる物質で、酸素を運搬する働き

があります)やミオグロビン(筋肉の

たんぱく質です血液中の酸素を筋肉に

取り込む働きがあります)などを構成し、

また体内の酸素を運搬する鉄や、骨や

歯の形成には欠かせないカルシウム、

皮膚・髪・爪などの再生にかかわる

ビタミンB2(別名美容ビタミン)、神経を

保護する作用があるビタミンB12などが

含まれています。またうまみ成分の

コハク酸なども含んでいます。しじみは

自然の恵みが生んだ、栄養成分豊かな

健康食といえます。しじみには、胆汁の

分泌を促してくれるタウリンが多く含まれて

います。肝臓の働きを活発にする事は

有名ですが、コレステロールの増加を

抑えてくれます。

 
 
しじみの美肌効果

しじみに含まれるオルニチンには肌の細胞

の入れ変わりを促進する効果があります。

オルニチンやアルギニンには成長ホルモン

(若返りホルモン)の分泌を促す働きがあり、

新陳代謝を活発にする効果があります。

新陳代謝が肌などで活発になると、

古い角質が剥がれおち、新しい肌へと入れ

変わることができるため、みずみずしく、

ハリのある肌を手に入れることができます。

髪の毛にもツヤが出て美しくなります。

成長ホルモンの分泌が促されると体に筋肉

がつきやすくなるのですが、筋肉量が増加

することにより基礎代謝も高まります。

基礎代謝が向上することで体内の

脂肪燃焼効率も高まり、同じ運動量でも

効果的に痩せることが期待できることから、

オルニチンにはダイエット効果も見込める

ようです。「疲れ気味でかつ、肌質が悪い」

と感じている25歳から60歳までの健康な

日本人女性39名に対して行われた実験

があります。被験者を無作為に2グループ

(オルニチン摂取19名、オルニチンを

含まないサプリ摂取20名)に分け、

それぞれの試験食品を8週間毎日摂取

させたところ、「ハリ、つやがない」「全体的

に肌が乾燥する」「肌全体がくすんでいる」

「肌荒れが気になる」など22の質問に対して、

オルニチンを摂取したグループ全員が

全ての質問に対して改善されたと答えた

ということです。さらには、特に肌の

弾力アップや、隠れシミの数の減少などの

効果が顕著に現れたそうです。

森田氏(東京シナジークリニック院長で

同志社大学研究員の森田祐二氏)は、

「オルニチンを摂取すると肝機能が鍛えられ、

エネルギー共有がアップすると同時に、

プロリンの共有力も上がり肌質のアップ

につながると推測される」と話しています。

ちなみにプロリンとは、コラーゲンの原料

となるアミノ酸成分です。「お酒を飲み

過ぎるお父さんにピッタリ」的な印象の

あったシジミですが、肌の疲れ全体+

シミ改善にも効果的であることが分かり

ました。他にも肌のコラーゲンを作って

くれるグリシンなどもバランスよく含まれて

いて、しじみは正に美肌をつくる最強の

食べ物といえるかもしれません。しじみは

味噌汁として、もしくは週に3-4回ほど

摂るとよく、特に夕食時に摂るのが最も

効果が高いと言われています。

また、雑学の所でも申しあげましたが、

買ってきてすぐ食べるよりは一旦冷凍

させたほうが、成長ホルモンを促す

オルニチンの量が7~8倍になります。

上記の実験以外でも、しじみ汁を健康

回復のために3ヶ月食べ続けた30歳

後半の女性が、肌のハリや透明感が戻り、

40台後半の今ではしじみ汁を

飲まなかった30代の頃より若々しくなった

という例もあるようです。

今回は、ここまでとさせて頂きます。

「あさり~しじみ~」のしじみ売りの

掛け声は、「あっさり~死んじみ~」と

聞こえることもあるようです。笑

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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皮膚科にて承ります。

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