最新号より400号前のメルマガ

2014-05-15 21:31:04

カテゴリー:ブログ

エベレスト

藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。



美白・美肌 ブログランキングへ

 
診療マル秘裏話 Vol.145 平成18年9月7日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
目次
1) 多剤耐性のメカニズム
2) 中皮腫を破壊するウイルス

 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

1】多剤耐性のメカニズム

病原菌に抗生物質など複数の薬剤が効か
なくなる「多剤耐性」は、投与された薬を
菌の特定のタンパク質が3段階で排出して
起きるとの研究結果を村上聡(むらかみ・
さとし)大阪大助教授らがまとめ、8月17
日付の英科学誌ネイチャー(電子版)に
発表しました。

村上助教授らは、大腸菌の細胞表面に
あり数十種類の薬の分子を外に排出する、
多剤耐性の原因となる膜タンパク質
「AcrB」の構造を4年前に解明しまし
た。今回は薬と結合した状態の立体構造
を解析しました。

この膜タンパク質は、同じタンパク質
が3つ合体して構成されています。解析
の結果、3つは連動し細胞から薬を取り
込み、結合し、排出するという役割を果
たしていました。

薬と結合する部分はポケットになって
おり、特定のアミノ酸が組み合わされて、
さまざまな薬と結合できるようになって
いました。

排出した薬は、「TolC」という膜
タンパク質を通じ、細胞膜の外に出して
いました。

AcrBは、大腸菌や緑膿
(りょくのう)菌などさまざまな細菌が
持っています。

村上助教授は「この膜タンパク質が捕
まえられない新薬を開発したり、耐性が
できた既存の薬を再び使えるようにでき
る可能性がある。抗ガン剤の耐性も同様
の仕組みと考えられ、研究を進めたい」
と話しています。

新型の多剤耐性菌CRE(カルバペネム

耐性腸内細菌科)に関する動画です。

www.youtube.com/watch?v=TghtGcz86aA

 
 
 
 
 
 
 
 
 












































耐性を早く取り外せる体制を整えて
もらいたいものです。笑

 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
2】 中皮腫を破壊するウイルス

アスベスト(石綿)関連ガンの中皮腫
の細胞を破壊するウイルスを、大阪府立
成人病センターの高橋克仁医師(大阪大
招へい助教授)と山村倫子・主任研究員
らのグループが発見しました。この
ウイルスは、中皮腫に集中して現れる
たんぱく質を目印に攻撃するよう遺伝子
改変されており、マウスを使った実験で
成功しました。中皮腫の治療法は確立さ
れておらず、今回の発見は治療につなが
る成果として、アスベスト製品を作って
いた大手機械メーカー「クボタ」(本社・
大阪市)が5年間に5億円を助成し、
研究を支援することを決めました。

高橋医師らは、子宮や消化管など意識
して動かせない筋肉「平滑筋」にできる
「平滑筋肉腫」という難病の研究を続け
てきました。その過程で、平滑筋にだけ
現れるたんぱく質「カルポニン」が中皮
腫にも同じように存在することを突き止
めました。

中皮腫は、ヒトの胸膜や腹膜など臓器
を覆う膜のうち「中皮」という細胞の
悪性腫瘍です。アスベストが関与して
いることが多いとされ、「上皮型」と
「肉腫型」、二つの型が重なったものと
計3種類あります。

研究グループは、平滑筋肉腫を縮小さ
せる効果のあるウイルスを、マウスに
移植したヒトの「肉腫型」中皮腫細胞に
投与しました。このウイルスは、カルポ
ニンを生み出しながら分裂、増殖する
肉腫だけを標的にするよう遺伝子が改変
されています。

実験の結果、細胞が破壊され、腫瘍は
1割程度にまで小さくなりました。
ウイルスは細胞内で増殖し、さらに別の
細胞を攻撃しましたが、カルポニンの
ない正常な細胞は攻撃しませんでした。
また、治療が終われば、別の薬で
ウイルスを消滅させることができると
いうことです。

クボタはこの研究に対し今年度から
10年度の5年間に計5億円を支援する
ことを決定しました。高橋医師と山村
研究員らが設立した「肉腫中皮腫先端
治療研究センター」の研究プロジェクト
を助成するということです。

研究内容は9月に横浜市で開かれる
日本ガン(ガン)学会学術総会で発表する
予定です。高橋医師は「5年後の臨床
試験実施を目指す。中皮腫患者は増え続
け、2025-30年ごろピークを迎えると考え
られ、実用化を急ぎたい」と話して
います。

中皮腫に関しての動画です。

www.youtube.com/watch?v=pcKrNR-LLAE
 
 
 
 
 
 
 
 
 
































中皮腫の治療法は、注意(ちゅうひ)
に値すると思います。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
編集後記

多剤耐性菌である、MRSAや多剤耐性
腸球菌、多剤耐性緑膿菌、などの細菌
は、抗生物質が効かないため院内感染
を引き起こし、普通なら奪われること
のない命が奪われる可能性があります。
耐性を起こすメカニズムさえ、きっち
り分かれば、対応策は立てられるでし
ょう。院内感染に苦しむ患者さんには、
朗報と言えます。またアスベストに
よる中皮腫は、現在対策がなく、罹っ
た人は、ほぼ致死率100%と言われてい
ます。なんとか、ウイルスを使った
遺伝子治療が進むことを期待していま
す。

大勢が耐性のある多剤耐性菌で、
態勢が決まった。笑
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。
ただしお友達への転送はご自由です。
このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント