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診療マル秘裏話 Vol.422 平成23年12月29日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
目次
1) 味覚に対する好き嫌いで顔面の皮膚の血流が特異的に応答
2) 「タイトジャンクション」(以下TJ)から得た新知見

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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 味覚に対する好き嫌いで顔面の皮膚の血流が特異的に応答

九州大学大学院健康科学センター
の林直亨准教授、人間環境学府大学院
の鍛島秀明氏のグループは、味覚に
対する好き嫌いに応じて、顔面の皮膚
の血流が特異的な応答を示すことを
明らかにしました。眼底検査に使われ
始めている血流測定技術を応用、検証
して成果を得ました。これまで被験者
の主観的判定に頼るしかなかった食品
開発などの味覚の評価に、客観的手法
を取り入れることができる可能性が
あります。一般的な食品開発ばかりで
なく、高齢者など要介護者の嗜好に
合う食事づくりなどへの応用をめざし、
開発を進めていくとのことです。

研究グループは、測定するうえで
甘味、酸味、塩味、うま味、苦味の
5味を基本に実験を試みました。食品
開発では、味の評価に際し顔の表情の
変化を指標に取り入れることは困難
です。そこで林准教授らは、恥ずか
しいと顔が赤くなったり体調が悪いと
蒼白になるなどの顔色の変化に関わる
顔の皮膚血流に着目しました。
皮膚血流の変化は自律神経活動による
応答であり、被験者が意図的に変化を
起こすことができないことから、これ
を測定対象とする新しい測定法の構築
に向け開発を進めてきました。

測定のために採用したのはレーザー
スペックル法と呼ばれる方法で、皮膚
表面に当たり散乱したレーザーは干渉
してスペックル(小斑点模様)を作り
ますが、そのランダムなパターンを
算出することにより、血流の変化率を
測定するものです。

まず事前に被験者の血流を測定し、
味覚を味わった(刺激を与えられた)
あととの血流の変化を調べました。
被験者へのアンケートで味覚の好き
嫌いを11段階で答えてもらい、その
内容との相関性も踏まえて測定を試み
ました。

その結果、甘味、うま味の刺激には、
主観的に美味しいと感じられる状況
(嗜好度が高まる)につれて、まぶた
の血流量が上昇することを突き止め
ました。苦味については、まずいと
感じられる状況(嗜好度が低下)と
ともに、鼻の皮膚血流が低下すること
が確認できました。

また酸味と塩味は、主観的嗜好度との
関係を示すことができませんでしたが、
ほほの皮膚血流を増加させることが
わかりました。

食品開発の手法への応用に向け研究
を推進する一方で、重症の筋萎縮性
側索硬化症(ALS)患者など、臨床
現場や高齢者の介護施設での展開も
考えられるということです。

現在、辛味についてもデータを取得
中だそうです。また官能評価で味覚
センサーとしての実用化を目指すため、
研究グループは基本的な味だけでなく
「複雑な味の評価に対しても利用
できるように精度を高めていきたい」
(林准教授)と話しています。
この成果は米科学雑誌「PLoSONE」に
掲載されました。

九州大学発祥の味覚センサーは、

すごいの一言につきます。

 
www.youtube.com/watch?v=Y5JE7Sgv-IY

 
 
 
 
 
 
 
制度の精度。笑

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2】「タイトジャンクション」(以下TJ)から得た新知見

カネボウ化粧品は12月14日、
角層下の顆粒層で細胞同士を密着
させている組織構造
「タイトジャンクション」
(以下TJ)から得た新知見を発表
しました。同構造機能が低下する
ことによって角層におけるpHが
中性に近づき、角質肥厚などに
つながっていることを見いだし
ました。同構造を正常化することが
敏感肌などの改善に有用と見込み、
今後スキンケア製品に応用していく
とのことです。

同社はTJを意図的に破壊する
ことができるという細菌毒素を独自
に作成し、添加した後の角層の変化
を調査しました。その結果、角質
細胞間脂質のセラミドや
天然保湿因子「NMF」の前駆体
であるフィラグリンの量が、濃度
依存的に通常時の10分の1以下
まで低下することを発見しました。
保湿能減による皮膚のバリア機能
低下や、角質細胞の代謝が進まず
角質肥厚などにつながっている
可能性を見いだしました。

セラミドやフィラグリンは角層内
が弱酸性下で産生されることで知ら
れており、顆粒層下の組織のpHは
中性となっています。同社はTJの
機能低下で同層下の細胞間液が角層
に漏出してpHが中性に近づくこと
で、皮膚のバリア機能低下や
角質肥厚などが起きているのでは
ないかと推測しています。

同社はすでに紫外線照射でTJの
組織そのものが生成されなくなる
ことを突き止めており、キンギンカ
エキスなどに同機能を強化する働き
があるとみて化粧品に応用して
います。今回の研究で、同社はTJ
が角層機能における代謝や保湿能
などを調製する役割もあると判断
しました。TJ機能の正常化に
よって、皮膚のバリア機能が
弱まっている敏感肌などの改善に
つながると見込み、今後スキンケア
製品開発に応用していきます。

キンギンカというのはスイカズラの

花の生薬名です。スイカズラの花

の動画を紹介します。

 
www.youtube.com/watch?v=LnHPqsUTdgc

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
昨日の帰農の機能。笑

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編集後記

顔面の皮膚の血流量で味覚の好き
嫌いが分かるというのは画期的な
発見ではないでしょうか?しかも
味覚の種類によって別の場所が反応
するというのは興味深い結果です。
将来は、料理の味の評価が顔面の
血流状態によって悟られてしまう
かもしれません。皮膚のバリアー
機能の低下により、色々な皮膚病が
起こることが分かっています。
キンギンカエキスのようにTJ機能を
強化することで皮膚病の治療を行え
るようになればいいなと考えています。

角層を隠そう。笑

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