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2013-12-22 17:16:31

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診療マル秘裏話 Vol.424 平成24年1月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次

1) 難治性てんかんの患者さんの皮膚細胞由来iPS細胞
2) LABA,利尿薬で夜間下肢のこむら返りのリスク上昇

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 難治性てんかんの患者さんの皮膚細胞由来iPS細胞

難治性てんかんの患者の皮膚細胞
から、あらゆる種類の細胞に変化
できるiPS細胞(新型万能細胞)を
作製することに、大阪医療センター
の金村米博・再生医療研究室長など
のチームが世界で初めて成功し
ました。

病気発症のメカニズムの解明や、
治療薬の開発に役立つと期待され
ています。

てんかんは、脳内の神経細胞同士
でやりとりされる電気信号が過剰に
出て、けいれんなどを引き起こす
病気です。多くは薬で治療できます
が、薬が効かないものを難治性
てんかんと呼び、現在は脳の一部を
切り取る手術しか対処法が
ありません。

研究チームは、この手術を受けた
20人の患者さんから頭の皮膚細胞
を採取し、iPS細胞作製を試みた
ところ、2人の細胞で成功しました。
作製には山中伸弥・京都大学教授が
開発した、ウイルスを使って4種類
の遺伝子を導入する方法を使い
ました。iPS細胞が神経細胞に変化
することも確認しました。

てんかんの発作で、交通事故を起こし

たくさんの幼児が犠牲となった事件が

ありました。てんかんの発作を予測する

装置の動画です。ある程度こうした事件

を防ぐことが可能になるかもしれません。

www.youtube.com/watch?v=BZ5MrgIHSFo

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
箇条書きが過剰です。笑

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2】LABA,利尿薬で夜間下肢のこむら返りのリスク上昇

長時間作用型吸入β2刺激薬
(LABA)、カリウム保持性利尿薬、
サイアザイド系利尿薬の使用が、
夜間の下肢の有痛性筋痙攣
(こむら返り)のリスクを高める
可能性があることが、カナダ
British Columbia大学の
Scott R. Garrison氏らが行った
疫学研究で明らかになりました。
スタチンによるリスク上昇は小さく、
ループ利尿薬はこむら返りと有意な
関係を示しませんでした。論文は、
Arch Intern Med誌電子版に2011年
12月12日に掲載されました。

夜間のこむら返りは、ごく一般的
な症状で、高齢者に多いと言われて
います。こむら返りとの因果関係が
想定されているものとして、利尿薬、
スタチン、LABAの処方がありますが、
これまで、これらの薬剤の使用と
筋痙攣の関係を示した質の高い研究
はありませんでした。

著者らが今回分析に用いたのは、
prescription sequence symmetry
analysisという新しい方法です。
これは、特定の薬剤(今回は利尿薬、
スタチン、LABAの3剤)の処方が、
全く別の病気に対する治療薬(今回
は、こむら返り治療薬としてカナダ
で広く処方されているキニーネ)の
処方に変化をもたらすかどうかを
調べる方法で、具体的には、3剤の
使用を開始してから1年間にキニーネ
の処方を受けた患者さん(「キニーネ
が後」群)の数と、キニーネ処方
から1年以内に3剤の使用を開始した
患者さん(「キニーネが先」群)の
数を比較しました。

3剤の処方とキニーネの処方(=
治療が必要なこむら返りの発生)に
関係がなければ、「キニーネが後」
群/「キニーネが先」群の比
(sequence ratio;SR)は1になる
はずです。この方法を用いると、
多くの交絡因子候補(年齢、性別、
併存疾患、複数の薬剤の使用など)
だけでなく、認識されていない重要
な患者特性の多くが調整できると
考えられます。得られるSR値は、
曝露群と非曝露群のイベント発生率
を比較した相対リスクと基本的に
同様と解釈できます。

著者らは、処方薬に関する情報を
含むブリティッシュコロンビア州
住民約420万人の医療データベース
を利用して、2000年12月1日(この
日から処方箋がないとキニーネが
入手できなくなった)から2008年
11月30日までに登録された情報を
分析しました。

01年12月1日から06年11月30日
までにキニーネの初回処方が
あった50歳以上の2万4417人
(年齢の中央値は69歳、62.5
%が女性)の中から、その前
1年間、またはその後1年間に
利尿薬、スタチン、LABAが
初めて処方され、再処方もされて
いた人々を選出しました。
(再処方はこれらの薬剤を実際に
服用した可能性が高いことを
示す)。条件を満たしたのは、
利尿薬使用者1590人(「キニーネ
が後」群956人、「キニーネが先」
群634人)、スタチン使用者1326人
(それぞれ716人、610人)、LABA
使用者576人(397人、179人)
でした。

年齢と時間的傾向で調整したSRは、
利尿薬が1.47(95%信頼区間1.33-
1.63、P<0.001)、スタチンは1.16
(1.04-1.29、P=0.004)、LABAは
2.42(2.02-2.89、P<0.001)に
なりました。

利尿薬についてさらに細かく分析
すると、スピロノラクトンのような
カリウム保持性利尿薬は2.12
(1.61-2.78、P<0.001)、
サイアザイド系利尿薬は1.48
(1.29-1.68、P<0.001)、ループ
利尿薬は1.20(1.00-1.44、P=0.07)
でした。

LABAについては、LABAのみを
用いた場合の調整SRは2.17
(1.56-3.02、P<0.001)、
ステロイドと併用した場合には
2.55(2.06-3.12、P<0.001)
となりました。

今回の疫学的な分析では、特に
LABA、カリウム保持性利尿薬、
サイアザイド系利尿薬の使用が
50歳以上の人々に対するこむら
返り治療薬の処方を増やすことが
示唆されました。著者らは、既に
こむら返りを経験している患者さん
にこれらの薬剤を処方すると症状
が悪化する可能性もあるとし、
医師はこれらの薬剤とこむら返り
との関係を心に留めておく必要が
あると述べています。

簡単な体操で、こむら返りを予防

する方法の動画です。こむら返りが

起こってしまった時のつぼの刺激法

も解説されています。

 
www.youtube.com/watch?v=_mH4F0ItqR4

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
敬虔なお坊さんが大変な経験を
した。笑

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編集後記

難治性のてんかんは、現在脳の一部
を切り取る手術をするなんて知りません
でした。これを期に難治性てんかん
のメカニズムの解明や、治療薬の開発に
つなげて欲しいものです。利尿薬と
LABAがこむら返りを引き起こすとは
これも初耳です。これらの薬を使って
いる患者さんに、尋ねてみたいと思い
ます。こむら返りの治療は、漢方薬
の芍薬甘草湯を使っています。
キニーネよりは副作用が少ないと思い
ます。この研究では、人種差もあるかも
しれないので、東洋人で同等の分析を
行ってほしいと
考えています。

東洋人を登用する。笑

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