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診療マル秘裏話 Vol.324 平成21年2月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
目次
1)  遺伝子型にあった正常値の必要性
2) 腎臓病の悪化のメカニズム
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。
1】 遺伝子型にあった正常値の必要性

理化学研究所と東京大の研究チーム
が約1万5000人分の遺伝子データ
をコンピューター解析したところ、
血液検査の結果に影響を及ぼす遺伝子
が46種類も見つかりました。

肝機能を示すγGTPやGOT、
腎機能をみるBUNなど7項目は、
遺伝子の型によって数値が高くても
健康だったり、低くても病気の兆候が
あるなど、数値と健康状態の間に
個人差が大きく、「正常値」の基準を
見直す必要があることも判明しました。
2月8日付の科学誌ネイチャー・
ジェネティクス電子版に発表しました。

全国66か所の医療機関の協力で
集めた約20万人分のDNAや血液の
うち1万4700人分について、
遺伝子の個人差と、血液検査20項目
のデータ、実際の体の状態との関連性
を計算しました。

その結果、心筋梗塞(こうそく)など
の兆候を調べるCKという検査項目の
場合、正常値の上限は195(女性)
ですが、無関係と考えられていた免疫
系の遺伝子の型によって、191でも
高すぎる人や、204でも正常と
いえる人がいることが判明しました。
こうした項目が7種類見つかり、正確
な診断に役立てるには、一人ひとりの
遺伝子型に合った正常値の設定が必要
なことがわかりました。

血液や尿検査などの検体検査に関する

動画です。

 
www.youtube.com/watch?v=f1bsMXgwvlo

 
 
 
 












正常値は、遺伝子の性状できまる。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】 腎臓病の悪化のメカニズム

腎臓で出ている特有のタンパク質が
腎臓病を悪化させる仕組みを、京都大
の柳田素子(やなぎた・もとこ)講師
(腎臓病学)らの研究グループが
マウス実験で突き止め、米医学誌
(電子版)に2月9日、発表しました。

柳田講師は「このタンパク質の作用
を抑える薬を開発すれば、糖尿病性の
腎症など、慢性腎臓病の治療に役立つ
可能性がある」と話しています。

腎臓は主に、毛細血管が集まった
糸球体と、尿細管からなり、これらが
障害を受けると機能が低下します。

グループは、腎臓を保護、修復する
体内の「BMP7」という物質に結合
して、その働きを抑制するタンパク質
「USAG-1」に注目しました。
糸球体障害が進行し腎不全になる
先天性疾患のアルポート症候群の
マウスでも、このタンパク質が
できないようにしたマウスを交配し
遺伝子改変マウスを作製すると、
腎不全にならず、生存率も高くなって
いました。

USAG-1は尿細管から出ており、
BMP7を抑制する結果、糸球体の
障害を悪化させる分解酵素の働きが
活発化することも明らかにされました。

腎臓は、血液をろ過して老廃物を
排出します。腎臓病が進行すると
腎不全となり、人工透析や腎移植が
必要になります。

 
慢性腎臓病に関する動画です。

 
www.youtube.com/watch?v=ChRBW__atCg

 
 
 
 
 











糸球体障害は、至急の措置が必要だ。笑

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編集後記

遺伝子によって、検査値の読み方が
違うのは、非常にやっかいなことです。
現在では、遺伝子の検査はまだコスト
が高く、血液検査をする人にすべて
遺伝子検査を義務づけることはできま
せん。遺伝子検査のコストをうんと
下げることによって、血液検査の精度
を上げるようになることが望ましいと
考えられます。腎臓病はいままで透析
しか、対処法はありませんでした。
しかし、専門医によると透析こそ腎臓
病学の発展を妨げる主たる要因で
あったそうです。しかし透析をしなけ
れば、すでに腎臓病にかかっている人
は死んでしまいます。早くこの
ジレンマを解決する方法がでないかと
気をもんでいましたが、今回の発見に
より透析導入をしなくても生きられる
道の可能性が示唆されました。すでに
腎不全で透析している人には恩恵は
ないでしょうが、将来的に透析が必要
な人が少なくなれば、非常に喜ばしい
ことと思います。

仁術は、腎術かも。笑

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