美しい肌Vol.154

2013-05-02 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ドクダミ)



ドクダミは東アジア地域に分布する多年生草木で、



日本でも全国各地で見ることができ、6月の梅雨



の時季に黄色い穂状の花を咲かせます。一般的に



白い花びらのように見えるのは、植物学的には花



ではなく「蔀(ほう)」と呼ばれる部分です。



ドクダミは、生のドクダミが持つ特有の臭気が



まるで毒を溜めているようで「毒溜み、毒矯み



(ドクダミ)」に由来し命名されました。



ドクダミの漢方生薬名は「十薬」といい、



馬に食べさせると10もの効果があるということ



から命名されました。



ドクダミには特有の香りがあり、繁殖力が強い



地下茎は長く伸びて分岐するため、一度根づくと、



なかなか退治することができません。そのため、



ドクダミは除草しにくく、しぶとい草であること



から別名「シブト草」と呼ばれています。



ドクダミには強い独特な香りを持つデカノイル



アセトアルデヒドという精油成分やクエルシトリン、



イソクエルシトリン、ミネラルなどの成分を含んで



おり、デトックス効果、美肌効果など様々な効果



を持ちます。クエルシトリンは、お子様が嫌う



ピーマンの苦みおよび香り成分でした。ドクダミを



自宅で煎じたことがありますが、香りというよりは



強烈な臭いという印象を受けました。もし、自宅で



煎じようと考えている方は、換気扇を回し、窓を



全開にしてから、煎じるようにして下さい。



ドクダミは江戸時代の書物である『大和本草』や



『和漢三才図絵』に記載があるほど、古くから



健康効果が知られていました。



江戸時代の儒学者・本草学者である貝原益軒が著書



『大和本草』の中で、ドクダミは「和流ノ馬医用之馬



ニ飼フ、十種ノ薬ノ能アリトテ十薬ト号スト云



(わが国の馬医がこれを馬に用いると、十種の効能



があるので、十薬と呼ぶことにした)」と書かれて



います。



また古くからドクダミの強い殺菌・抗菌効果は



知られており、よく洗った新鮮なドクダミの生葉を



もみ、葉汁を膿んでいるところや痔などの患部に



直接塗るなどの民間療法としても使われていました。



日本では民間薬として、化膿性皮膚炎や水虫などの皮膚



に関する病気に用いられており、研究が進むにつれ、



ドクダミの色々な効果が解明されています。



ドクダミは、厚生労働省の発行する「日本薬局方」に



「十薬」という生薬名で書かれています。



「日本薬局方」は、薬事法によって医薬品の適正を図る



ために、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見



から定めた医薬品の規格基準書です。



ドクダミの収穫の最盛期は、開花時期である5月下旬



~6月頃です。この時期が最盛期とされているのは、



花をつけたドクダミが利尿作用や毛細血管の強化、炎症



を抑える効果を持つクエルシトリンを最も多く含んで



いるためです。



ドクダミの開花時期は2ヶ月程で、秋以降は葉や茎もなく



なるため、開花時期には1年分のドクダミが収穫されます。



ドクダミには、多くの種類のフラボノイドが含まれて



いますが、その中でも、クエルセチンには血管を拡張



させたり、尿の排出を促進したり、炎症を抑える効果



があり、ドクダミの効果を得るためには欠かせない成分



です。



ドクダミの葉は乾燥させると、揮発性成分のデカノイル



アセトアルデヒドが分解されるため、殺菌効果が失われ



ますが、乾燥ドクダミ(全草)にはフラボノイド成分で



あるクエルセチン、ルチンやクエルシトリンが含まれて



います。



ドクダミに含まれるルチンには、血管の透過性を適度に



保ち、血管を丈夫にする働きがあります。



血管は、体内の細胞との間で栄養や酸素などのやりとり



を行っていますが、その機能は血管が持つ透過性によって



維持されています。



透過性とは、物質を通り抜けさせることができる性質



のことです。血管の透過性は、高すぎても低すぎても体に



良い影響を与えません。血管の透過性が高すぎると



アレルギー疾患が増悪します。そこでアレルギー疾患の



治療には血管の透過性を低くすることが必要になります。



しかし、血管の透過性が低すぎると酸素や栄養素などが



全身にいきわたらなくなり、これも非常に問題です。そこで



酸素や栄養素など、細胞に与える物質の大きさに応じて



適度な透過性を保つことが必要です。ルチンは、



この血管が持つ透過性を適切に調節する作用があります。



また、ルチンは丈夫な血管に不可欠なコラーゲンの合成



を助けるビタミンCの吸収を促進し、血管の老化を抑制



します。ルチンには、記憶力をアップさせる作用



があり、動物実験と臨床試験でその効果は、認められて



います。ω-3系の不飽和脂肪酸(特にDHA)やニンニク



を加熱(100℃以下で)してできるアホエンなどとともに



記憶力をアップする数少ない栄養素です



このように、ドクダミに含まれる水溶性のビタミン様



物質であるルチンには、毛細血管の透過性を改善し、



さらにビタミンCの吸収を促進することで、血管を丈夫



にする働きがあります。



生のドクダミに含まれているデカノイルアセトアルデヒド



という成分は、非常に強力な殺菌・抗菌作用を持って



います。ドクダミには、食中毒や傷口の膿みの原因となる



黄色ブドウ球菌や、水虫などの原因となる糸状菌(カビの菌



すなわち真菌)などの細菌を抑制する働きがあります。



デカノイルアセトアルデヒドは蒸発しやすい性質を持つ



(揮発性が高い)ため、この効果は新鮮な生の葉のみに



限られます。



また、植物の色素成分であるフラボノイドも多く含み、



抗酸化作用や便秘の改善、血管の強化、老廃物の排泄促進



などの効果が期待されているため、血管を丈夫にする効果



や炎症を抑える効果があります。



ドクダミには、高血圧の要因となるナトリウムを排出する



カリウムが高濃度に含まれているため、血圧を下げる効果が



期待されます。もちろんカリウム以上にナトリウムの摂取



が多ければ、なかなか塩分は減りません。



肌荒れは、細菌が皮膚の毛穴などに詰まった油分や汚れを



栄養にし、繁殖した炎症のもととなる物質を分泌すること



で引き起こされます。また、便秘などにより肌荒れが引き



起こされます。



生のドクダミに含まれているデカノイルアセトアルデヒド



は、殺菌・抗菌効果があるため、肌荒れの原因となる細菌



の働きを抑制します。



ドクダミに含まれるクエルシトリンやイソクエルシトリン



には、利尿効果や毛細血管の強化作用があり、新陳代謝を



促すため、体のすみずみまで栄養を届け、肌の生まれ変わり



を促進します。



さらにドクダミは、体内に生じた老廃物や毒素を排泄する



効果(デトックス効果)があり、血液を浄化し、ニキビや



吹き出物などの肌トラブルも生じにくい体質へと改善する



といわれています。このように、ドクダミには美肌にする



効果があります。今回はここまでとさせて頂きます。



十日で透過性を改善する。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



女性の美容と健康についてのご相談は、当クリニック皮膚科



にて承ります。



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最新号より100号前のメルマガ

2013-05-02 00:00:00

カテゴリー:ブログ

町医者のブログ



診療マル秘裏話 Vol.391 平成23年6月2日作成


作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨





★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次



  

1) 「血管新生」を抑制する遺伝子「ARIA」

2) 歯周病菌が動脈硬化を悪化させることの因果関係



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



  

 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは

1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を

増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の

なさから1週間に1回が限度となっています。これからも

当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識

を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って

おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので

どうかお許し下さい。



 

 

1】「血管新生」を抑制する遺伝子「ARIA」



 京都府立医大の松原弘明教授、池田宏二講師(循環器内科学)

らの研究グループはこのほど、血管が枝分かれしてガン細胞の

増大などに大きな役割を果たす「血管新生」を抑制する遺伝子

「ARIA」のメカニズムを解明したと発表しました。



 グループは、血管の内側にある血管内皮前駆細胞などに多く

存在するARIAが、ガン抑制遺伝子の一種「PTEN」と

細胞膜付近で結合することで、血管新生に必要な細胞内部の

リン酸化が抑制される作用を、マウスを使った実験で実証

しました。



 松原教授は「ARIAの働きで血管新生を制御すれば、

動脈硬化による血流低下を改善したり、ガンの増大を食い止め

たりする新しい治療法が可能になるのではないか」と話して

います。



 血管新生は、欠陥申請ではありません。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



2】 歯周病菌が動脈硬化を悪化させることの因果関係



 歯周病菌が動脈硬化を悪化させることの因果関係について、

新潟大歯学部の山崎和久教授(歯周病学)の研究グループ

が、遺伝子レベルでの証明に成功しました。5月19日

(日本時間20日)の米科学誌プロスワン電子版に発表

されます。



 山崎教授らは実験用マウスに週2回、歯周病菌を投与

しました。一定期間経過後に肝臓や血管の組織を調べた

ところ、動脈硬化のリスクを減らす善玉コレステロールを

生み出す遺伝子の発現量が低下していたことが判明しました。



 また、動脈硬化を起こしているマウスへ同様に菌の投与

を約5カ月間行い、動脈の内側を調べたところ、菌を

与えていないマウスでは病変の面積が6%だったのに対し、

投与したものでは45%に拡大したということです。



 山崎教授は「歯周病が動脈硬化を悪化させることは

これまでも統計調査などで明らかになっているが、

遺伝子レベルで証明したのは世界初。歯周病の予防や治療で

動脈硬化の発症が抑えられ、医療費の抑制にも結びつく」

と話しました。



 刺繍は美しいが、歯周病菌は汚い。笑



◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



編集後記



 血管新生が思うがままにコントロールできたら、

医学は画期的にすすむと考えられます。遺伝子治療

のグレードも素晴らしく変わってくることでしょう。

歯周病菌は、動脈硬化にかくも深く関わっているとは

知りませんでした。ただ学生時代に歯を大切にしない

人は長生きできないと教わりました。それは真実だった

と改めて感じました。



 デノミ効果を降下させる高価な硬貨。笑



************************



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美しい肌Vol.155

2013-05-02 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ホウレンソウ)



ほうれん草はヒユ科の緑黄色野菜です。原産地は



ペルシャ(現在のイラン)で、英語のspinachは


ペルシャ語が語源です。また、中国語でペルシャを



「ほうれん」と呼んでいたために、日本語名が



ほうれん草となったわけです。ほうれん草は、



鉄やβ-カロテンなどを豊富に含み、栄養価が高い



ことは、誰でも知っています。ポパイがほうれん草の



缶詰を食べることで「元気」になり、悪役プルート



をやっつけることは、皆さんご存知の通りです。



ほうれん草はカスピ海西部のペルシャ地方を原産



とし、北アフリカを経て、12世紀以降にヨーロッパ



に伝わりました。東アジアにはシルクロードを



通って広まり、7世紀頃に中国に伝えられました。



日本には17世紀頃の江戸時代に、唐船によって東洋種



のほうれん草が長崎に伝わりました。



西洋種は江戸時代末期にフランスから伝来しました



が、当時の西洋種はアクが強いことからあまり普及



しませんでした。



明治時代までは、ほうれん草が高級品として扱われて



おり、広く一般に普及したのは大正時代中期以降です。



本格的な栽培が始まったのは昭和に入ってからでした。



最近では、主に東洋種と西洋種をかけあわせた交配種



が出回っており、生産の主流となっています。



世界のほうれん草の9割近くが中国で栽培されています。



次いでアメリカ、日本と続きますが、生産量は中国と



大きく離されています。最近中国が元気がいいのは、



ほうれん草を食べているからでしょうか?



日本では千葉県で最も多く生産されており、次いで



埼玉県、群馬県と並びます。



ほうれん草は11月~2月に旬となる野菜ですが、現在



はハウス栽培されているものが多く、一年中入手可能です。



旬の時期には、特に根本部分の甘みが強く、栄養価が



高くなります。



ほうれん草には、β-カロテンやビタミンB群、ビタミンC



が豊富に含まれており、のどの粘膜を丈夫にし細菌感染



を防ぐ働きを持つとして、呼吸器疾患の予防に最適であると



考えられています。とくに旬を迎える11月~2月は、インフル



エンザを初めとして呼吸器疾患が花盛りの季節となります。



レモンの2倍のビタミンCや、造血に必要な鉄や葉酸も豊富



に含まれています。



鉄分が多い野菜として有名ですが、体内で吸収される量は



2~5%と微量です。たまごなどの動物性たんぱく質と一緒



に食べると効率よく鉄が体内で吸収されます。



また、ほうれん草にはカロテノイドの一種であるβ-カロテン



が豊富に含まれています。β-カロテンは必要な分のみが



体内でビタミンAに変換されるため、ビタミンAで心配される



過剰摂取の危険性がなく、安心です。



ほうれん草にはβ-カロテンが豊富に含まれています。



β-カロテンから変換されたビタミンAには皮膚や粘膜を丈夫



に保ってくれる働きがあり、肌のカサつきや肌荒れの改善が



期待できます。



また、β-カロテンには紫外線によって発生した活性酸素を



無効化する働きがあり、ビタミンCの効果とあわせてメラニン



色素の発生を抑制する効果もあります。他にも、ほうれん草



には若返りのビタミンといわれているビタミンEが含まれて



います。さらに、豊富に含まれるビタミンCがコラーゲンの



生成を促進し肌のハリが保たれることにより、シワの予防や



改善にも役立ちます。



様々な栄養素の相乗効果により、ほうれん草は美肌を導く効果



があるといわれています。ルテインは、カロテノイド系の



ファイトケミカルですが、人間の身体には、必要不可欠なもの



です。とくに眼の機能に関係し、ルテインが不足すると



加齢黄斑変性症が起こる可能性があります。ルテインには2つの



種類があります。その一つ「フリー体ルテイン」は人間の体内



に存在するものと同じルテインであるため、そのまま体内に吸収



されます。「ルテインエステル」は「フリー体ルテイン」に



「脂肪酸」がエステル結合されたもので、マリーゴールドから



抽出された未精製のままのルテインです。未精製なので、原料的



にも安価で、人の体内に入ってもそのまま吸収されることは



ありません。そのため、摂取された「ルテインエステル」は、



体内で消化酵素の力を借りて、脂肪酸が取り除かれ



(脱エステル化)、フリー体ルテインだけが吸収されることと



なります。このルテインは、眼の健康だけではなく、皮膚の健康



にも大きく関与しており、美肌になるためには、ルテインが



不可欠です。その理由は、ルテインは、肌の細胞を構成する成分



の一つであるからです。例えば、コラーゲンなどが年齢を重ねる



ごとに肌から失われていくことは広く知られていますが、ルテイン



も酸化や光ダメージから肌を守る作用により消費されていきます。



もともと肌に備わっていて消費されてしまったルテインを再び



補給することで肌の細胞を「リフォーム」し、肌本来の状態や



機能を整えていかなければなりません。今回はここまでとさせて



頂きます。リゲイン、ルテイン、ぼくらのルテイン。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.150

2013-05-01 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:エルダーベリー)



エルダーベリーとは、スイカズラ科ニワトコ属の



エルダーという落葉低木植物の果実です。



エルダーベリーの木の高さは3~10mで、葉は



フチにギザギザがある細長い楕円形です。



初夏にエルダーフラワーと呼ばれる小さな白い花



を各枝先に一斉に咲かせます。エルダーフラワー



が咲くとマスカットのような甘い香りが漂います。



その後、ビルベリーによく似た黒色を帯びた紫色



の果実をつけます。



日本のエルダーベリーは完熟すると赤くなりますが、



ヨーロッパのエルダーベリーは完熟すると黒くなります。



エルダーベリーの「エルダー」は、



アングロ・サクソン語で「炎」を意味する「エルド」から



きています。エルダーベリーの枝の芯を抜き取り、



ストロー状にしたものを火おこしの道具として使って



いたためです。



日本では、エルダーベリーの木の枝や幹などを打撲や



骨折、打ち身などの湿布薬として使用していたため、



折れた骨を接ぐ木という意味で「接骨木(せっこつぼく)」



とも呼ばれています。柔整師の木ですね。笑



エルダーベリーの歴史は古く、ヨーロッパでは石器時代



から食べられていました。



ギリシャ・ローマ時代には「万能の薬箱」や「田舎の薬箱」



と呼ばれ、エルダーベリーやエルダーフラワーは歯痛を



鎮めたり、風邪などの感染症の薬などに使用されて



いました。葉や幹、根の皮は傷や火傷の塗り薬として



使われており、捨てるところがありませんでした。



その当時、高価な薬や治療を受けることができなかった



人々にとってエルダーベリーの木は不可欠なものでした。



18世紀には、エルダーフラワーを入れた水が肌の美白や



そばかすの除去のために使われたため、ヨーロッパ



で流行しました。



現在では日本でもエルダーベリーのサプリメントなどが



販売されています。



エルダーベリーの原産地は、北米やヨーロッパです。フランス



中部のトゥレーヌ地方では、ロワール川沿いやシェール川



沿いに多く自生しています。



エルダーベリーには、ポリフェノールの一種である



イソケルセチンやルチン、アントシアニンが豊富に



含まれています。さらに、抗酸化物質を含むビタミンAや



ビタミンCも含まれるため、とても強い抗酸化作用が



あります。 イソケルセチンについて検索して調べました



が、よく分かりませんでした。もしご存じの方は、コメント



でご教示下さい。



抗酸化作用とは、体内のサビつきの原因となる活性酸素



を除去し、体が酸化することを防ぐ働きのことです。



酸化は体内で起きると、病気や老化、肌トラブルの原因



になってしまいます。



紫外線を浴びると、体内でシミやそばかすの原因となる



メラニン色素が生成されます。メラニン色素はアミノ酸の



一種であるチロシンからつくられます。



エルダーベリーに豊富に含まれるポリフェノールや



ビタミンCには、このチロシンの働きを抑えて、シミや



そばかすの原因となるメラニン色素の沈着を防ぐ効果



があります。



ビタミンCにはメラニン色素を早く分解する働きもあり、



日焼けをした肌を元の白い肌に戻すために力を発揮します。



今回は、ここまでとさせて頂きます。



エルダーベリーをくれて、サンキューベリーマッチ。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.151

2013-05-01 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ローズヒップ)



ローズヒップはハーブの一種で、ヨーロッパ産の



ドッグ・ローズをはじめとする、バラ科バラ属の



果実です。主に、ローズヒップティーでおなじみ



の方も多いと思います。



ドッグ・ローズとは野バラの一種で、ヨーロッパ



においては薬用のローズヒップとして重宝されて



いる品種です。



ドッグ・ローズは、ローマ時代には狂犬病に効



くとされたことから、ラテン語で「犬のバラ」を



意味する名称となり、英語でもドッグ・ローズ



と名づけられました。



ローズヒップは、バラが咲いた後に、緑色だった



丸い果実が橙色から濃い赤色に熟すると収穫され



ます。乾燥したローズヒップを熱湯で煎じてお茶



として飲むローズヒップティーは、爽やかな甘味



とほのかな酸味が人気で、ローズヒップティーを



昔から愛飲しているドイツでは、カルカーデ



(ハイビスカス)の花を乾燥させて一緒に飲む



のが一般的です。



また、ローズヒップのオイルには保湿効果がある



として、化粧品としても高い人気を誇っています。



ローズヒップが世界中に広まったきっかけは、



第二次世界大戦までさかのぼります。



第二次世界大戦中、物資の供給を絶つというドイツ軍



の戦略により、イギリスは柑橘類が不足していました。



柑橘類は当時、ビタミンCを補給する重要な食材で



あったため、イギリスはビタミンC不足による壊血病



が国中で起こるという危機感に覆われていました。



そこで、イギリス政府は国民がビタミンC不足に陥る



ことを予防するために、国全体にイギリス中のローズ



ヒップを摘むように呼びかけました。



そして、集めたローズヒップで幼児などに栄養補給



をしたそうです。



このような出来事がきっかけで、ローズヒップの高い



健康効果が世界中に知れわたるようになりました。



また、ドイツなどの北ヨーロッパでは、冬の間の



ビタミンC不足を補うためにローズヒップティーを



愛飲しており、ローズヒップは「北国のレモン」と



いわれていました。



ローズヒップは、「ビタミンCの爆弾」と呼ばれる程



ビタミンCを豊富に含んでおり、その量はレモンの



約20倍にも達します。



ローズヒップに含まれているビタミンCは、



バイオフラボノイドを20%含んだ天然のビタミンCです。



バイオフラボノイドとは、ビタミンPとも呼ばれている



フラボノイドの一種で、ヘスペリジン、ルチン、



ケルセチンなどの成分もバイオフラボノイドに属します。



本来は熱に弱い性質を持つビタミンCですが、



バイオフラボノイドにはビタミンCを壊れにくくする



作用があるため、ローズヒップのバイオフラボノイドを



含んだビタミンCは酸化されにくく、熱に強い性質を持ち、



体内でより効率的に吸収されます。そのため、ローズ



ヒップティーにして熱をかけてもビタミンCが大量に



失われることはありません。



また、ローズヒップには、赤色のカロテノイドである



リコピン、ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンEなど



のビタミン類、ミネラル類などを豊富に含んでいるほか、



炎症促進酵素シクロオキシゲナーゼの働きを少なくする



作用が知られており、抗炎症効果も期待されています。



さらに、ローズヒップの種子にはポリフェノールの一種



であるティリロサイドが含まれています。



ティリロサイドには、ミトコンドリア]内で脂肪燃焼を



促進する作用があることが確認されているため、



ローズヒップの摂取によって、脂肪の燃焼効果が期待



できます。成熟したマウスにティリロサイドを与えた



ところ、摂取しなかったマウスに比べ、体重の増加が



抑えられました。ローズヒップサプリメントの摂取で、



健康な人の内臓脂肪が44%、皮下脂肪が20%も減少した



(腹部CTでの脂肪の面積比で計算)著効例もあった



ようです。植物ステロールのコレステロールを抑制する



メカニズムは、吸収の抑制ですが、ティリロサイドは



脂肪の燃焼効果によるものですから本当に凄いとしか



いいようがありません。美肌でなおかつ痩身効果がある



ので、美容にはもってこいの果実といえましょう。



ローズヒップに含まれる豊富なビタミンCは、肌に美しさ



を与えます。



ビタミンCは強力な抗酸化作用を持つため、体内に過剰に



発生した活性酸素を除去する働きがあります。



活性酸素は、人間の体内に存在している物質で、外界から



侵入してきたウイルスや細菌を撃退する力を持った酸素



です。しかし、喫煙やストレス、不規則な生活習慣や



紫外線などの外的要因によって増加しすぎた活性酸素は、



強力なパワーを持つ余り、体内のたんぱく質、脂質、DNA



などを傷つけるとされており、その結果、活性酸素は



肌細胞を劣化させることで、肌荒れや老化などの大きな原因



になります。さらにDNAを活性酸素が傷つけた場合、皮膚の



悪性腫瘍が発生する可能性が高くなります。肌は、表皮、



真皮、皮下組織の3層で成り立っており、この構造を



正常に維持することが、肌のハリおよび水分量を保つため



には必要不可欠です。しかし、活性酸素が体内で増加する



と、真皮を構成している主成分であるヒアルロン酸や



エラスチン、コラーゲンなどの成分を生成する力が減退し、



それらの成分は体内から減少していきます。その結果、



真皮の構造が崩れ、その部分がしわやたるみとなって



現れます。



ローズヒップに含まれているビタミンCやビタミンEには



強力な抗酸化力があるため、肌の構成成分である



ヒアルロン酸やエラスチン、コラーゲンなどの劣化を



抑制することができます。



また、ビタミンCにはコラーゲンの生成を促進する作用も



あるため、ローズヒップを摂取することによって、肌のハリ



および水分量を保つ効果も期待できます。



また、シミやくすみも日光に含まれる紫外線を浴びること



によって増加する活性酸素が原因です。



シミやくすみは、体内で生成されるメラニン色素が表面に



表れたものであり、メラニン色素は、皮膚の深部に存在



しているチロシナーゼいう酵素が、外界から侵入してくる



物質から身を守るために作る色素です。



チロシナーゼは紫外線が当たることによって、肌を守ろう



とし、メラニン色素を生成します。



ローズヒップに含まれているビタミンCは、チロシナーゼの



働きを阻害するため、メラニン色素の生成を抑えられます。



このような作用によって、ローズヒップを摂取することで



美肌を保つ効果が期待されます。



今回はここまでとさせて頂きます。



ヒップホップを踊りながらローズヒップティーを飲む。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.152

2013-05-01 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:カムカム)



カムカムとは、フトモモ科キブドウ属に属する



常緑低木植物です。成木になるまで約8年かかり、



樹高は平均2~3m、中には5m程度まで成長する



個体もあります。



さくらんぼのような直径2~3cmの赤い果実と



大きな葉がトレードマークです。果実の表面は



熟すにつれて緑色から赤色に変化し、果肉は



ピンク色です。



カムカムはペルーのアマゾン川上流域を原産地



とし、標高200m程の熱帯湿地帯に自生しています。



この地域の強烈な日照や1日に10℃以上ある



寒暖の差、年間を通しての平均気温が25℃である



ことなどがカムカムの生育に適しているとされて



います。また、雨季の増水により、栄養成分に



富んだ土壌が蓄積されるため、栄養価の高い



カムカムが育つといわれています。



完熟したカムカムの果実がアマゾン川に落下し、



この実を群って食べる魚たちからいつも



「キャムキャム」や「ヒャムヒャム」という音



が聞こえてきていたため、いつの間にか



「カムカム」と呼ばれるようになったといわれて



います。



野生のカムカムは古くからアマゾン川上流域の



先住民に食べられてきました。



カムカムの栽培は、1990年頃にアマゾン川流域で



始められました。



当時、世界的に問題となっていたコカインの原料



となるコカ栽培の代わりに、ペルー政府によって



カムカムの栽培が推奨されたことがきっかけでした。



最近では、カムカムの栽培がアマゾン川流域で問題



となっている森林伐採による地球温暖化や砂漠化



の歯止めになるのではないかと、世界の自然保護



団体などから注目されています。ここでもアサイー



と同様にアグロフォレストリーが進行しています。



日本では2004年の浜名湖花博で初めてカムカムの木



が一般に公開されました。



以前はカムカムの果実の加工品を除き、生の果実や



木、種子などのペルー国外への持ち出しが禁止されて



いましたが、アマゾン川流域で広くカムカムが栽培



されるようになってからは、カムカムの種子や苗木の



輸出が解禁され日本でも手に入るようになりました。



カムカムはアマゾン地域が雨季になる12月から5月に



かけて収穫されます。それ以外の時期にも1年を通して



収穫可能ですが、この時期に収穫されるカムカムが、



最も多くのビタミンCを含んでいます。



カムカムは現在知られている植物の中で最も多くの



ビタミンCを含んでいる植物です。カムカムの果実



100g中に2800mgものビタミンCが含まれています。その



ビタミンCの量はレモンの約56倍、アセロラの約1.7倍、



いちごやキウイフルーツの約40倍にも匹敵します。



カムカムに非常に多く含まれているビタミンCは、強い



抗酸化作用を持っています。



抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど生活の



様々な場面で発生する活性酸素を除去し、体が酸化



することを防ぐ働きのことです。



人間の体内で酸化が起こると、病気や老化、肌トラブル



が引き起こされます。カムカムに含まれるビタミンCが



体内で強い抗酸化作用を発揮して酸化から体を守ること



で、病気や老化、肌トラブルの予防効果を出します。



他にも、カムカムはエネルギーをつくり出すために



必要不可欠なビタミンB₁、ビタミンB₂、ナイアシンや



疲労回復や老化予防に効果があるクエン酸、体を構成



するために欠かせないミネラルであるカルシウム、リン



なども豊富に含んでいます。クエン酸は、体内で



ミネラルを包み込み吸収されやすくする働きもあります。



カムカムに豊富に含まれるビタミンCには、シミや



そばかすを予防し、ハリのある若々しい肌を保つ効果が



あります。



日光に当たり続けると、紫外線が原因となってメラニン



色素がつくられます。その際チロシンと呼ばれるアミノ酸



からメラニン色素が作られます。このメラニン色素が皮膚



に沈着することでシミやそばかすができるわけです。



ビタミンCには、チロシンに働く酵素の作用を抑制し



メラニン色素の沈着を防ぐ働きがあるため、



シミ・そばかすの予防に効果があります。ビタミンCには



メラニン色素を素早く分解する作用もあるため、日焼けを



した肌をできるだけ早くもとの状態に戻す美白効果も



期待できます。



また、カムカムには抗炎症作用を持つことが報告されている



ことから、紫外線による炎症にも予防に役立つことも期待



されています。



カムカムにはビタミンB₁やビタミンB₂、ナイアシンも多く



含まれており、細胞の新陳代謝を促進し、肌や爪、髪の毛



の健康を維持する作用があります。今回はここまでとさせて



頂きます。カムカムをよく噛んで食べた。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.147

2013-04-30 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:カリン)



カリンとは、バラ科カリン属(ボケ属とすることもある)



に属する落葉小高木植物です。樹高は6~10m、木肌は



黄褐色で成長するにつれて樹皮が鱗のようにはがれ、



きれいな模様が現れます。葉は互生(葉が左右たがい



ちがいに出ている)し、若い葉の裏面



には綿のように柔らかい毛が生えていますが、だんだん



と毛がなくなり無毛の硬い葉になります。



4月~5月に直径3cmほどの5枚の花弁からなる白色または



ピンク色の花を咲かせます。



カリンの果実はすべすべとした鮮やかな黄色で洋梨の



ような楕円形、または卵形をしています。甘酸っぱい香り



がします。カリンの原産地は、中国の湖北、浙江省



(せっこうしょう)です。



カリンは、約2000年も昔から中国で薬用として



使われてきました。中国の古い薬学書である本草綱目



(ほんぞうこうもく)には「カリンには、咳止め、



利尿作用、鎮痛作用がある」と記されています。



また、衣類に香りをつけたり、室内での芳香剤



としても使われていました。



日本には、約1100年前の平安時代に弘法大師が唐から



カリンの苗を持ち帰ったことから伝わったといわれて



います。カリンの栽培は江戸時代になってから盛んに



行われるようになりました。新緑や紅葉が美しいので



全国各地の家庭の庭に植えられめでられていました。



昭和50年代にカリン酒が咳止めに効果的であると



マスコミが取り上げたことで、カリンの認知度が



一躍高まりました。



現在では、のど飴など、数多くのカリンを使った品物



が売られています。



カリンには、強い抗酸化作用があるビタミンC、



渋みの原因となるタンニンが豊富に入っています。



抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど



生活の様々な場面で発生する活性酸素を除去し、



体が酸化することを防ぐ働きのことです。人間の体内



で酸化が起こると病気や老化、肌トラブルの原因



になってしまいます。カリンに含まれるビタミンCや



タンニンが体内で強い抗酸化作用を奮って、酸化から



体を守ることで病気や老化、肌トラブルから守られます。



また、カリンは不溶性食物繊維の一種である



ペクチンやカリウム、クエン酸、リンゴ酸、



アミグダリン、香りの成分であるトリテルペン



化合物なども豊富に含んでいます。



アミグダリンはそのまま食べると体に有害です



が、加熱することで青酸が分解され抗菌作用や



抗炎症作用があるベンズアルデヒドに変化します。



ベンズアルデヒドはカリンの種に多く含まれる



ため、種ごと加工して食べることで喉の痛み



などに効かせることができます。



カリンに豊富に含まれるビタミンCには、シミ



やそばかすを予防し、ハリと水分量のある若々しい



肌を保つ効果があります。



シミ・そばかすの原因となるメラニン色素は、



アミノ酸の一種であるチロシンから作られます。



ビタミンCはチロシンの働きを抑え、メラニン色素



の沈着を防ぎます。そうして、シミ・そばかすの



発生を防ぐ作用があります。



ビタミンCはメラニン色素を素早く分解する



働きを持つため、日焼けした肌をできるだけ



早くもとに戻す美白効果が期待できます。



加工された火口が、下降した。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.148

2013-04-30 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:チェリー)



チェリーとは、バラ科サクラ属に属する果実です。



多くの果実は赤い色をしていますが、品種によって



は黄白色、赤黒や紫色がかったものもあります。



日本ではさくらんぼと呼ばれています。もともと



桜の実を指す「桜ん坊」がなまってさくらんぼと



呼ばれるようになったといわれています。



チェリーはヨーロッパで紀元前から作られていた、



古い歴史を持つ果実で、中国でも、3000年前には



すでに栽培されていたという記録が残っています。



日本のチェリーの歴史は江戸時代ごろから始まり



ます。チェリーは、日本に江戸時代の初期に中国



から伝えられ、日本の気候がチェリーの栽培に



適さず、広がりを見せませんでした。



明治時代初期にドイツ人により、現在日本で



食べられている桜桃のもととなる品種である



甘果桜桃の苗木が持ち込まれ、北海道や東北に



植えられ、徐々に日本でも普及しはじめました。



当時のさくらんぼは酸味が強く、日持ちが



悪かったため、日本各地で独自の品種改良が



進められ、甘く日持ちの良いさくらんぼが栽培



されるようになりました。様々な品種改良の



結果、現在日本全国で販売されているさくらんぼ



が生まれました。



アメリカのチェリーの歴史は、16~17世紀頃



から始まります。移住者によってアメリカ大陸へ



持ち込まれたことをきっかけに、18世紀以降に



アメリカ北西部のワシントン州を中心に作られる



ようになりました。1987年以降に国産のさくらんぼ



より旬の時期が早く安価であるため、日本への輸入



が隆盛を極めました。さらに、1992年にチェリーの



輸入が自由化されたことで飛躍的に輸入量が増加



しました。



近年、大きな社会問題となっている心筋梗塞や脳卒中



などの生活習慣病の発病には、活性酸素が関与して



いると考えられています。活性酸素は、紫外線や喫煙、



ストレスなどが原因で体内に発生し、細胞や血管など



いろいろな部分にダメージを与えます。



また、活性酸素は生活習慣病だけではなく、老化や



その他の病気を引き起こす原因です。



体内の活性酸素を除去するためには、ポリフェノール



などの抗酸化力を持つ成分を摂取しなければなりません。



チェリーにはアントシアニンをはじめとする



ポリフェノールが豊富に含まれています。特にアメリカン



チェリーには、100g当たり160~170mgという非常に優れた



働きをもつポリフェノールが豊富に含まれており、強い



抗酸化力を発揮します。



抗酸化力を持つ食品を摂ることによって、老化予防や



アンチエイジング効果、美肌効果、メタボリックシンドローム



の予防が期待できます。



また、チェリーに含まれる有効成分の一種アミグダリン



には、抗炎症・殺菌効果があるため、中国では昔から



チェリーを咳どめの薬として使用していたといわれて



います。



これらの優れた栄養素をもれなく摂るためには、チェリー



を低温で保存し、できるだけ新鮮なうちに食べることが



必要です。アミグダリンは、青酸化合物でありますが、



加熱や酵素の存在下で青酸がはずれ、抗炎症、殺菌作用



のあるベンズアルデヒドという物質に変化します。この



ベンズアルデヒドの働きで咳止めとして使用されるに



至った訳です。ポリフェノールやベンズアルデヒドの作用



から、美肌効果が生まれます。チェリーでは、ネオクロロゲン酸



およびシアニジン-3-ルチノシドが多く、64.6および



44.50 mg/100g で含まれていました。特にポリフェノールの



含有量が多いほど、抗酸化力が高いことが確認されました。



タルトチェリーはアントシアニンが豊富で、特にシアニジン系



アントシアニン(シアニジン3-グルコルチノシド、ルチノシド、



ソホロシド)が主で、他にペオニジン3-グルコシド、



ポリフェノール成分としてケンペロール、ケルセチン、



イソラムネチンの他、メラトニンが含まれています。これら、



ポリフェノール成分の持つ抗酸化力の相乗効果により、



タルトチェリーは高い抗酸化力を示します。この高い抗酸化力



が美肌に貢献しないわけはありません。



高価な効果。笑



最後までお読み頂き、ありがとうございました。



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美しい肌Vol.149

2013-04-30 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ビワ)



ビワは、バラ科ビワ属に属する常緑高木植物



です。



秋から冬にかけて5枚の花弁を持った白い花



を咲かせたあとに、実をつけます。薄い毛に



覆われた小ぶりの果実と比べ、非常に大きな



葉を持ちます。初夏に旬を迎えるビワは、



季節感を感じられる果物として広く親しまれて



います。これからが、旬の果物です。また、



ビワの葉や種は古くから漢方や中国伝統医学で



用いられていました。現在でも、ビワの葉温灸



などで治療効果をあげている鍼灸師の方も



おられます。



日本名のビワ(枇杷)は、果実あるいは葉の形



が楽器の「琵琶」の形に似ていることから命名



されました。



ビワの原産地は中国です。一説によると日本にも



野生種のビワが自生していたとされていますが、



現在日本で栽培されているビワは中国から輸入



された品種です。それは、植物のDNAを調べれば



分かります。温暖な気候を好んで育つ



ビワは、東アジアなどを中心に栽培されています。



日本の主なビワの生産地は「茂木ビワ」で知られる



長崎県と、「房州ビワ」で知られる千葉県です。



全国で生産されるビワの3分の1が長崎県で生産



されています。年間の平均気温が15℃以上で、



最低気温が-5℃以下にならない環境が適している



ため、日本国内では千葉県より北の地域では本格的



な生産はありません。



中国では6世紀頃からビワが栽培されていたと



いわれ、古くから葉や種が漢方として使われて



きました。



日本では江戸時代中期、千葉県富浦で本格的なビワの



生産が始められました。その頃のビワは小ぶりでした



が、天皇や皇族の方々へ贈る「献上ビワ」として主に



生産されました。その後、江戸時代末期になると、



現在のような大ぶりのビワの生産が盛んに行われる



ようになりました。



ビワの果実には、ビタミンB群やビタミンC、カリウム



などのミネラル類、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸、



ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸などが豊富



に含まれています。



ビワの果皮のオレンジ色は、豊富に含まれるβ-カロテン



やβ-クリプトキサンチンなどのカロテノイド色素に



よるもので、β-カロテンは、体内で必要な分だけ



ビタミンAに変換されて働きます。



ビワの葉には、ポリフェノールの一種であるタンニンや



アミグダリンなどが豊富に含まれています。アミグダリン



は、青酸化合物です。しかし、加温または酵素の存在下



でベンズアルデヒドに変化しこれが炎症を収めます。



ビタミンCや、β-カロテン、また、クロロゲン酸や



タンニンなどのポリフェノールには強い抗酸化作用が



あります。



抗酸化作用とは、紫外線や喫煙、ストレスなど生活の



様々な場面で発生する活性酸素を除去し、体が酸化する



ことを防ぐ働きのことです。



人間の体内で酸化が起こると、病気や老化、肌トラブル



が引き起こされます。ビワの果実や葉に含まれる



これらの成分が体内で強い抗酸化作用を発揮して酸化



から体を守ることで、病気や老化、肌トラブルの予防



がなされます。健康な方は、ビタミンC、β-カロテン、



クロロゲン酸、タンニン、β-クリプトキサンチンなど



の抗酸化物質の作用で美肌効果が得られます。



ビワの果実や葉は漢方としても多用され、胃腸の働きを



整え夏バテを予防したり、咳や嘔吐を止める働きがある



とされています。



他にも、ビワの種には肝臓の働きを高める効果があること



が研究によって確認されています。



ビワの葉に含まれているタンニンやアミグダリンには殺菌



作用があります。ビワの葉を入浴時に湯船に入れたり、



煎じた液を湿布などの外用薬として使用すると細菌の増殖



が抑制され、あせもや湿疹、肌の炎症の予防・改善に効果



があるといわれています。当然、これらのポリフェノール



は健康な人には、美肌を与え、肌トラブルの予防をも与え



ます。今回はここまでとさせて頂きます。



琵琶湖でびわを食べる。笑





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美しい肌Vol.144

2013-04-29 00:00:00

カテゴリー:女性の美容と健康

町医者のブログ



美肌の野菜&果物(各論:ニガウリ)



ウリ科ツルレイシ属に属する一年草の植物です。



ゴツゴツとした突起のある形と、特有の苦みが



最大の特徴です。



深い緑色をしているため緑黄色野菜と思われ



がちですが、淡色野菜に分類されます。



青果店で販売しているものは緑色の未熟な



ニガウリで、中には苦みの強いワタと種が



入っています。



ニガウリを収穫せずに育て続けると緑色の皮が



黄色く熟し、皮が破れて真っ赤なゼリー状の



ものに包まれた種が出てきます。この赤い種



には甘みがあり、ダイエットに効果的である



といわれています。また、翌年の春には植える



こともできます。



毎日のようにニガウリ料理を常食する沖縄の人



たちは、100歳以上の人口が全国平均の約3倍



と高く、ガンや心臓病、糖尿病での死亡率が



低いことから、長寿の秘訣はニガウリを多く



食べているためであると考えられるように



なりました。



ニガウリは、インドやボルネオなどの熱帯アジア



が原産の野菜です。



15~16世紀頃に中国へ伝わり、日本へは16世紀頃に



伝来したといわれています。



当時は沖縄県や九州などの南の地域で食べられて



いましたが、1993年に沖縄県の作物が日本全国に



出荷されるようになり、ニガウリも普及する



ようになりました。



ニガウリは、その栄養価の高さに注目が集まり、



1990年代から始まった沖縄料理のブームが



きっかけで、夏バテ予防や健康維持のために



食べられるようになりました。



ニガウリには独特の苦みがあります。この苦みは



ククルビタシンなどのフラボノイド系の成分に



よるもので、これらの成分には活性酸素の生成を



抑制する働きがあります。また、毛細血管を丈夫



にして血液の循環を良くする働きもあります。



また、ニガウリはビタミンCの含有量が非常に多く、



疲労回復や夏バテにも効果的であるといわれて



います。



ニガウリに含まれるビタミンCには、加熱に強い



という特徴があります。また、ニガウリには



β-カロテンも含まれているため、油で炒めると



消化吸収が一層良くなります。



ニガウリには、モモルデシンやチャランチン、



ポリペプチド-P、ククルビタシン、ビタミンC、



β-カロテン、カリウムなどの有効成分が豊富に



含まれています。モモルデシンとチャランチン



は、血糖降下作用、コレステロール降下作用が



認められています。「ポリペプチドP」という



成分に、インシュリンと同じ糖尿病の治療薬の



ような効果があることが分かっています。



またニガウリの果実や種子に含まれる



「蛋白MAP30」は、ガン細胞を攻撃する



ナチュラルキラー細胞を活性化させ、ガン細胞



の増殖を抑えます。



また、ニガウリに含まれるモモルカロシドという



物質はDNA、RNA(細胞が増えていく上で



欠かせない核酸の主要物質)の合成を阻害する



働きがあり、ガンの増殖を防ぐ効果が期待されて



います。ククルビタシンは、ヘチマ、ユウガオ、



ヒョウタンなどで中毒も報告されており、注意



が必要なファイトケミカルです。ニガウリで中毒



となることは希です。しかし、ニガウリは、妊婦



が食べ過ぎると流産の可能性が出てきますので



妊婦さんは、控えめに食べるように致しましょう。



これは、マラリアの治療薬「キニーネ」による



ものだそうです。



ビタミンCはシミやしわを改善し、透明感とハリ



のある肌を取り戻します。



ニガウリには加熱に強いビタミンCが豊富に



含まれているため、美肌効果が期待できます。



ニガウリは、苦いのは当たり前、でも健康には



ゴーや。笑



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