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2018-06-18 00:13:29

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診療マル秘裏話   号外Vol.941  平成29年8月14日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)体温調節の行動には、温度を感じる必要がない
2)霊長類が青色認識する蛋白質の構造情報を取得

 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
1】 体温調節の行動には、温度を感じる必要がない

 
 
 
 
 
 
体温調節の行動には温度を「
感じる」必要がないという研究
は、名古屋大学大学院 医学系
研究科の八尋貴樹と中村和弘教
授らの研究グループによるもの
で、同研究成果は、7月10日付
で国際科学誌「Scientific Rep
orts」電子版に掲載されました。

多くの動物には、体温を調節す
るために適切な温度環境を探す
本能行動(体温調節行動)が備わ
っていますが、体温調節行動を
生み出す脳の神経回路の仕組み
は長年の謎でした。環境温度は
皮膚の温度受容器で感知され、
その情報は感覚神経を伝わって
脊髄へと入力されます。快適な
環境温度を探すなどの体温調節
行動は、温度感覚によって生じ
る快・不快によって駆動される
と考えられているため脊髄視床
皮質路を介して生じる温度感覚
の知覚が体温調節行動を駆動す
るという仮説が考えられました。

そこで、同研究グループは視床
を破壊して、脊髄視床皮質路を
切断したラットを作製し、体温
調節行動が損なわれるかを調べ
ました。まず、温度を自在に変
えることができる金属プレート
を2つ並べ、片方のプレートを
28℃(中性温)、もう片方を38℃
(暑熱)あるいは、15℃(寒冷)に
設定しました(室温25℃)。その
プレートの上を「正常なラット」
および「視床の領域を破壊した
ラット」に20分間自由に行き来
させると、どちらも暑熱や寒冷
よりも中性温のプレート上に長
く滞在しました。これは、快適
な温度環境を選ぶ体温調節行動
ですが、視床の領域を破壊した
ラットは温度を「感じる」こと
ができないにも関わらず、体温
調節行動ができたということに
なります。また、同研究グルー
プは以前に、橋と呼ばれる脳領
域にある外側腕傍核という神経
核が、自律性の熱産生や熱放散
反応に、必要な温度情報伝達の
中継に関わることを見出してい
ました。そこで、ラットの外側
腕傍核に、神経活動を抑制する
薬物を注入し、神経伝達を遮断
すると、2つの温度プレートに
滞在する時間がほとんど同じに
なり、ラットは快適な中性温の
温度環境を選ぶ体温調節行動が
できなくなったということです。

こうした実験結果から体温調節
には、脊髄から外側腕傍核を経
た経路を通じて伝達される環境
温度の情報が必要である一方、
脊髄視床皮質路を通じた温度の
知覚は必要ないということが明
らかとなりました。つまりこれ
は、暑熱あるいは寒冷の環境に
いるとき、その温度を意識の上
で「感じる」と同時に別の感覚
経路を使って体温調節を行って
いるという事を意味しています。

同研究が進むことによって温度
快適性の客観的評価ができるよ
うになれば、身体に対して体温
調節負荷の少ない、衣服や居住
空間の開発に貢献できると考え
らるということです。また温度
を「感じる」仕組みと体温調節
の温度感覚の仕組みが異なると
いう事実は、「暑い」と意識の
上で感じていても、その感覚に
見合った体温調節反応が生じな
い可能性も意味しており、今後、
熱中症に陥るメカニズムの解明
にも貢献したいということです。

体温調節のメカニズムについて

の動画です。ちなみに、中高年

の方の早寝早起きはお勧めでき

ません。かといって夜更かしは

だめで、夜11時~12時の間に寝

るのが良いとされています。

 
 


 
 
 
間隔が空いた感覚を大事にす
る。笑

 
 
 
 
 
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2】 霊長類が青色認識する蛋白質の構造情報を取得

 
 
 
 
 
 
 
名古屋工業大学は、霊長類が
青色を認識する、蛋白質の構造
情報を捉えることに成功したと
発表しました。

同研究は、名古屋工業大学大学
院工学研究科 生命・応用化学
専攻およびオプトバイオテクノ
ロジー研究センターの神取秀樹
教授・センター長、片山耕大助
教、卒業生の野中祐貴氏らと、
京都大学 霊長類研究所の今井
啓雄准教授との共同研究による
もので、同研究成果は、「Scie
ntific Reports」の7月7日号に
掲載されました。

ヒトが普段見ているすべての色
は「光の三原色」と呼ばれる青・
緑・赤の3種類の光の組み合わ
せのパターンによって作られて
います。これは眼の中に存在す
る色を感じる3種類の光センサ
ー蛋白質(色覚蛋白質)が働く事
で達成されています。光センサ
ー蛋白質は11シス型レチナール
(ビタミンA 誘導体)という全く
同一の分子を使って異なる色の
光を吸収していますが、試料調
製が困難なこと、限られた試料
に対する構造解析手法が存在し
ないこと、実験操作のすべてを
暗室で行わないといけないこと
から構造研究はこれまで行われ
てこなかったということです。
同研究チームは、10年前に赤外
分光法を用いたサル色覚視物質
の構造研究を開始しました。哺
乳類ガン細胞を用いた蛋白質の
大量発現と高精度低温赤外分光
法を組み合わせることで、霊長
類赤・緑センサー蛋白質の構造
解析と、ヒトが赤と緑を見分け
る分子機構の解明に成功しまし
た。一方、青センサー蛋白質は、
過去の文献によれば、赤・緑セ
ンサー蛋白質よりも一桁近く発
現量が少ないことが知られてお
り、構造解析は不可能であると
考えられていました。

同研究チームは、霊長類間での
種の選択や蛋白質の可溶化・精
製条件の再検討を行い、赤外ス
ペクトルを測定するのに十分量
の精製試料を得ることに成功し、
青センサー蛋白質の構造解析を
実現させました。得られた青セ
ンサー蛋白質の赤外スペクトル
はレチナールの分子構造、蛋白
質の骨格構造、そして内部結合
水の振動モードが赤・緑センサ
ー蛋白質とは大きく異なってお
り、特に疎水的な化学構造を有
するレチナール分子の近傍(=
水分子が存在しにくい)に複数
の水分子が集合体(クラスター)
を形成していることを示唆する
特徴的な信号を得ることができ
ました。これらの結果から、水
分子が有する極性がレチナール
のポリエン鎖上のπ電子の局在
化を引き起こすことで、青色の
光を吸収するモデルを提唱する
ことができました。

同研究により、青センサー蛋白
質が青を見るのに水分子が重要
であることが判明しました。青
センサー蛋白質の構造解析を実
現したことで、3種類 (青・緑・
赤) すべての構造情報が出揃い、
これらのデータを統一的に解析
することで、色覚センサー蛋白
質の蛋白質環境が11シスレチナ
ールという同一の分子を使って
どのように色識別を実現してい
るか、詳細なメカニズムを明ら
かにできると期待されるという
ことです。

アミノ酸と蛋白質について解説

している動画です。

 
 


 
 
商才の詳細を記載する。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
体温調節の行動には温度を「
感じる」必要がないという結論
には、驚きを禁じ得ませんでし
た。別経路で、体温調節の中継
点を経由して、情報が自律神経
に伝えられるとは、夢にも思い
ませんでした。 しかし、温度
快適性の客観的評価ができるよ
うになれば、身体に対して体温
調節負荷の少ない、衣服や居住
空間の開発に貢献できたり、熱
中症に陥るメカニズムの解明に
貢献したりできるということな
ので、今後の研究に期待したい
と思います。
霊長類が青色を認識する蛋白
質の構造情報を捉える事に成功
したと発表したのは偉大な業績
です。色覚に関するメカニズム
については、とうの昔に解明さ
れているような感覚がありまし
たが、全くの錯覚であったこと
を思い知りました。青センサー
蛋白質の構造解析を実現した事
で、3種類 (青・緑・赤) すべ
ての構造情報が出揃い、これら
のデータを統一的に解析する事
で、色覚センサー蛋白質の蛋白
質環境が11シスレチナールとい
う同一の分子を使ってどのよう
に色識別を実現しているか詳細
なメカニズムを明らかにして頂
くことを期待したいと思います。

色の感覚にもいろいろありま
す。笑

 
 
 
 
 
 
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