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診療マル秘裏話   Vol.660 平成28年8月4日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)血糖上昇時のインスリン分泌に不可欠な蛋白質
2)LTP の効果は高血圧の予防と血管の抗老化作用

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 血糖上昇時のインスリン分泌に不可欠な蛋白質

 
 
 
 
 
 
 
京都大学は7月8日、ナルディ
ライジンという蛋白質が、血糖
上昇時のインスリン分泌に不可
欠であり、血糖値を一定の範囲
に維持するために重要な働きを
担っていることを明らかにした
と発表しました。この研究は、
同大学医学部附属病院の西英一
郎特定准教授らの共同研究グル
ープによるものです。研究成果
は米国糖尿病学会の学術誌「Di
abetes」オンライン速報版に7
月6日付けで公開されました。
糖尿病は、血糖調節ホルモンの
バランスが崩れていること、特
に、血糖上昇時にインスリンが
充分分泌されないことが原因の
ひとつとされています。 共同
研究グループは、ナルディライ
ジンが全身で欠損したマウスを
作製しました。正常なマウスに
グルコースを投与すると、イン
スリンの分泌が亢進しますが、
ナルディライジン欠損マウスに
グルコースを投与しても、イン
スリンの分泌はほとんど増加し
ないことが分かりました。
次に、膵β細胞だけでナルディ
ライジンが欠損しているマウス
(βKOマウス)を作製し、同様
にグルコース負荷試験を行った
ところ、やはりインスリン分泌
の増加は認めず、血糖値は上昇
して、糖尿病型表現型を示しま
した。膵β細胞のナルディライ
ジンが、グルコース反応性のイ
ンスリン分泌に必須であること
が分かったとしています。
膵島の構造を観察したところ、
βKOマウスの膵島ではβ細胞が
減少し、α細胞が増加していま
した。 それに伴い、α細胞が
分泌するグルカゴンが増加して
いました。細胞系譜解析を行っ
たところ、もともとβ細胞であ
った細胞の一部が、ナルディラ
イジンを失ったことでα細胞に
変化したことが判明しました。
したがって、ナルディライジン
は、インスリンの分泌を制御す
るだけではなく、β細胞に分化
した状態を、維持するためにも
必要であると考えられます。
次に、グルコース反応性のイン
スリン分泌が障害されるメカニ
ズムを追求するため膵島の遺伝
子発現を調べたところ、βKOマ
ウスではMafAという転写因子の
発現量が減少している事が判明
しました。MafAは、インスリン
自体やインスリン分泌調節に関
わる蛋白質(GLUT2 等)の発現
量を制御する、膵β細胞に特異
的に発現する転写因子です。
ディッシュで膵β細胞を培養し、
ナルディライジンの遺伝子発現
を増減させた所、MafAの発現や
インシュリン分泌の量も、それ
に応じて増減することが分かり
ました。
一方、iPS 細胞などの幹細胞
から膵β細胞を作製して移植す
る事が、糖尿病の理想的な治療
法となる可能性があり、世界中
で研究が進められています。今
回の研究成果は、ナルディラジ
ンの発現を上昇させることで膵
β細胞の機能が改善することを
示しており、高品質な膵β細胞
の作製につながる可能性もある
と、共同研究グループは述べて
います。

健常人のインシュリン分泌機構

について解説している動画です。

 
 


 
 
 
継父が系譜を確認した。笑

 
 
 
 
 
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2】 LTP の効果は高血圧の予防と血管の抗老化作用

 
 
 
 
 
 
血圧を下げる効果をもたらす
カギとなるのが、「ラクトトリ
ペプチド(LTP )」という物質
です。これは牛乳に含まれる乳
蛋白質のカゼインから生まれた
3つのアミノ酸が結合した有効
成分です。

血圧が上がる要因の一つに、
アンジオテンシン変換酵素(AC
E )という物質が、関わってい
ます。 このアンジオテンシン
変換酵素は、体内で産生される
生理活性物質のアンジオテンシ
ン1を血管を収縮させて血圧を
上昇させるアンジオテンシン2
に変換させてしまう酵素です。

先のラクトトリペプチドには、
この酵素の働きを邪魔する作用
があります。 ラクトトリペプ
チドを摂取することで、血圧が
低下することはいろいろな実験
で証明されており、現在、特定
保健用食品(トクホ)にも認め
られています。

乳酸菌が作り出すラクトトリ
ペプチドの効果は高血圧の予防
だけではありません。血管年齢
を若返らせる作用があることも
確認されています。

血管年齢というのは、その人
の血管の状態が何歳に相当する
のかという、指標のようなもの
です。血管年齢が若いほど血管
は、柔らかく弾力性に富んでい
ますが、血管年齢が高いと血管
は硬く、内腔が狭くなり、動脈
硬化が、進んでいることになり
ます。動脈硬化が進むと、いず
れ梗塞などの詰まりを起こした
り、血管の破裂等の原因となり
ます。

ある実験では実年齢より血管
年齢の高い女性の被験者を2つ
のグループに分け、片方には、
食事指導を行い、もう片方には
食事指導を行わずにラクトトリ
ペプチドを含む飲料を、1日1回
摂取させ、8週間後に再び血管
年齢をチェックしました。その
結果、食事指導だけのグループ
では特に血管年齢に変化はなか
ったのですが、ラクトトリペプ
チドを摂取したグループは平均
5歳もの低下が認められました。

ラクトトリペプチドを含む、
乳酸菌で、血管を若返らせ、高
血圧や動脈硬化などとは、でき
るかぎり縁のない生活を送りた
いものです。高血圧予防に関連
する乳酸菌には、BC90株やラク
トバチルス、ヘルベティカス、
CM4株などがあります。

参考文献: ヘルスプレス連載
たった8週間で、血管年齢が5歳
低下の乳酸菌!

ペプチドについて解説している

動画です。

 
 


 
 
高速で、拘束され、脳梗塞に
なる。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
 
ナルディライジンという蛋白
質が、血糖上昇時のインスリン
分泌に不可欠であり、血糖値を
一定の範囲に、維持するために
重要な働きを担っていることが
解明されたのは偉大な業績です。
今回の研究成果はナルディラジ
ンの発現を上昇させることで膵
β細胞の機能が改善することを
示しており、今後の研究で、高
品質な膵β細胞の作製につなが
る可能性について追究して頂き
たいものです。
乳酸菌が作り出すラクトトリ
ペプチドの効果はACE 阻害作用
による高血圧の予防だけではな
く血管年齢を若返らせる作用が
あるということが分かったのは、
偉大な業績です。血管が酸素や
栄養分を必要としている組織に
運び、組織から老廃物を肝臓や
腎臓に運ぶという働きをしてい
る以上、血管が若返らなければ、
身体を構成する組織も若返らな
いということになります。裏を
返せば、血管が若返ると必ず、
組織も若返るということになり
ます。

血管の欠陥を若返りで除き、
アンチエイジングを達成する。


 
 
 
 
 
 
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