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2018-02-03 00:12:03

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診療マル秘裏話    号外Vol.826 平成29年4月2日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)熊本地震車中泊で肺塞栓症が平均1.8 泊で発症
2)劇症肝炎の治療に効果を発揮する2つの蛋白質

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
1】 熊本地震車中泊で肺塞栓症が平均1.8 泊で発症

 
 
 
 
 
 
昨年の熊本地震で、車中に泊
まって肺塞栓症(エコノミーク
ラス症候群)になった人を済生
会熊本病院(熊本市)が調べた
ところ、平均1.8 泊で発症して
いたことが分かりました。札幌
市で開かれた日本集中治療医学
会学術集会で3月10日発表しま
した。「車中泊は短くても注意
が必要だ」と話しています。

肺塞栓症は同じ姿勢を長時間
とることで足などの静脈に血の
塊ができ、血流に乗って、肺の
血管を詰まらせて、起きます。
呼吸困難を生じ、死亡すること
もあります。2004年の新潟
県中越地震で注目され、車中泊
が長いほど発症の危険が高まる
と考えられてきました。

熊本県によると、熊本地震の
際、肺塞栓症で、入院が必要と
判断されたのは54人、うち43人
が車中泊でした。本震の翌日か
ら2日間に、済生会熊本病院を
受診した30~70代の10人
について車中泊の長さを調べた
所、5人は1泊以内で、最短8
時間でした。最長は4泊でした。
全員午前中に発症し、階段を上
がったり、重い物を運んだりし
た後が多かったということです。
下半身に力を入れた際、血の塊
が肺に流れたとみられています。

調査した永野雅英・主任医員
(循環器内科)は、「トイレを
我慢するため水分摂取を控えた
り、飲み物が手に入りにくかっ
たりしたため、水分が不足し、
血が固まりやすかった可能性が
ある」と指摘した上で、「十分
に水分をとり、起床後は体を急
に動かさないようにすることが
重要だ」と話しています。

肺塞栓症の予防について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
社中の者が車中泊をした。笑

 
 
 
 
 
 
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2】 劇症肝炎の治療に効果を発揮する2つの蛋白質

 
 
 
 
 
 
発症者の半数以上が死亡する
劇症肝炎の治療に効果を発揮す
る2つの蛋白質を、名古屋大大
学院 医学系研究科の石上雅敏
講師や、大学院生の伊藤隆徳さ
んらのグループが特定しました。
新たな治療薬の開発につながる
可能性があります。英科学誌「
サイエンティフィック・リポー
ツ」の電子版に3月8日、掲載
されました。

劇症肝炎は、肝炎ウイルスや
薬物などが原因となり、国内で
は年間約400人が発症します。
現在は肝移植しか有効な治療法
がありませんが、ドナー(臓器
提供者)が不足しており、他の
治療法の開発が急がれています。

石上講師らのグループは炎症
を抑えるなどの働きを持ち肝炎
の症状緩和にも一定の効果があ
る乳歯の歯髄幹細胞に着目しま
した。この幹細胞を培養した上
澄み液を作製し劇症肝炎を発症
させたラットに、条件を変えて
投与しました。

その結果、上澄み液に含まれ
る「MCP‐1」と「sSig
lec‐9」と呼ばれる2つの
蛋白質を取り除くと、治療効果
が出ないことが分かりました。
他の成分を除外しても、2つの
蛋白質を含んでいた場合、症状
が大きく改善し、4日目までの
生存率が30%から90%まで
上がったということです。肝細
胞の死滅を抑え、損傷した肝臓
の再生につながったと推測され
ています。

石上講師は「2つの蛋白質は
ともに人工的に合成でき(将来
的な)臨床への応用が期待でき
る」と話しています。

劇症化もあり得るE型肝炎につ

いての動画です。

 
 


 
 
 
症状緩和に閑話を聞く。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
昨年の熊本地震で、車中に泊
まって肺塞栓症(エコノミーク
ラス症候群)になった人を済生
会熊本病院(熊本市)が調べた
ところ、平均1.8 泊で発症して
いたことが分かったのは重大な
ことを示唆しています。熊本の
地震のような災害時では、心理
的にも追いつめられているため、
間違った方法で車中泊を行う事
が避けられないのかもしれませ
ん。しかしながら、2004年
の新潟県中越地震で注目され、
車中泊が長いほど発症の危険が
高まると考えられてきました。
それ以後の災害では、教訓が少
なからず活かされているとはい
え、まだまだ活かされていない
部分があることを、反省すべき
であると私は考えています。
発症者の半数以上が死亡する
劇症肝炎の治療に効果を発揮す
る2つの蛋白質を特定したのは
偉大な業績です。私も劇症肝炎
の患者さんを救えなかったこと
がありました。血漿交換などの
治療を行っても、昏睡状態は、
改善せず、本当に医療は無力だ
と身をもって感じました。2つ
の蛋白質を投与するだけで治療
効果が上がることを知っていた
なら、何とかして、蛋白質を手
に入れて患者さんを救ってあげ
たかったと悔やまれてなりませ
ん。後の祭り、ごまめの歯ぎし
りです。

選手が危険を察知して棄権し
た。笑

 
 
 
 
 
 
 
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藤田 亨
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