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2018-02-23 03:43:56

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診療マル秘裏話    号外Vol.843 平成29年4月22日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
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目次

1)PAF 生合成遮断で未解決な神経因性疼痛を緩和
2)天然ゴム製品の接触で皮膚障害等アレルギ症状出現

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 PAF 生合成遮断で未解決な神経因性疼痛を緩和

 
 
 
 
 
 
国立ガン研究センターは3月
28日、血小板活性化因子(PAF)
生合成遮断により未解決な神経
因性疼痛を、緩和可という研究
結果を発表しました。この研究
は、同センターと国立国際医療
研究センター、東京大学、理化
学研究所の共同研究によるもの
です。研究成果は、「FASEB Jo
urnal 」オンライン版に掲載さ
れました。

神経因性疼痛は糖尿病やガン
に伴っても発生します。さらに
慢性疲労症候群、線維筋痛症等
の病気に伴っても発生します。
現在、鎮痛薬としては、アスピ
リン等の非ステロイド系鎮痛薬
やオピオイドなどの医療用麻薬
がありますが、これらでは解決
できない神経因性疼痛があり、
これに対する決定的な鎮痛薬は
存在しないと考えられています。
近年、神経因性疼痛の分子メカ
ニズム研究が進展し、神経因性
疼痛の発症や持続の関連分子と
して、アデノシン三リン酸(AT
P)やPAFが報告されてきました。

今回、研究グループは、PAF
を生合成できない、リゾホスフ
ァチジルコリンアシル転移酵素
2 (LPCAT2)欠損マウスを作製
しました。 このモデルで坐骨
神経部分を損傷させた神経因性
疼痛モデルを作成、疼痛解析を
行ったところ、マウス脊髄中の
PAF はほとんど検出されず神経
因性疼痛症状であるアロデニア
はほぼ発症しなかったという事
です。

更に、作製した神経因性疼痛
モデルでは、脊髄後角のミクロ
グリアが増加し、ミクログリア
にはLPCAT2が発現していること
を確認しました。 PAF はリン
脂質メディエーターであり、細
胞外刺激により急激に産生され
その分解も、調節を受けます。
細胞をPAFで刺激しても、PAFが
産生されることから、PAFがPAF
を作るというPAF 産生ループが
存在しそのために神経因性疼痛
を悪化または持続させているの
ではないかと推測したという事
です。そこでPAF の刺激をブロ
ックするPAF 受容体拮抗剤でマ
ウスマクロファージを処理し、
PAF産生を誘導するATPで刺激し
たところ、刺激後5分程度でATP
によるPAF 産生はピークに達し
たものの、刺激後10分程度では
PAF 産生の低下が認められまし
た。これはPAF 産生にループが
あることを示唆しているという
ことです。

研究グループは、これらの結
果から、「PAF Pain Loop 」の
存在を推測しました。このルー
プを遮断する薬剤は、非ステロ
イド系鎮痛薬やオピオイド以外
の新規カテゴリーの鎮痛薬にな
り得ると考えられるということ
です。LPCAT2阻害剤の新規開発
や、既に開発済みの多くのPAF
受容体拮抗薬を改めて鎮痛薬と
して見直すことが、新規鎮痛薬
開発へとつながるとしています。

血小板の働きについて解説して

いる動画です。

 
 


 
 
 
沈痛な面持ちで鎮痛薬を使う。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 天然ゴム製品の接触で皮膚障害等アレルギ症状出現

 
 
 
 
 
 
 
消費者庁は、3月31日、天然
ゴム製品に触れたことで、皮膚
障害などアレルギー症状が出た
事例が過去に40件以上報告され
ているとして注意を呼び掛けま
した。 まれに呼吸困難や意識
障害などアナフィラキシーショ
ックを起こすこともあるという
ことです。

消費者庁によると、天然ゴム
に含まれる蛋白質の一部が原因
とされ、「ラテックスアレルギ
ー」と呼ばれています。 天然
ゴムを使った手袋や風船、医療
用チューブなどに触れると赤み
やかゆみ、じんましんなどが出
ます。また、クリやバナナ、ア
ボカド、キウイフルーツを食べ
て発症するケース(交差抗原に
よる発症)もあるという事です。

ゴムアレルギーについて解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
交差抗原によるアレルギーは、
こうさと解説した。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
血小板活性化因子(PAF )生
合成遮断により、未解決な神経
因性疼痛を、緩和可という研究
結果を発表したのは素晴らしい
業績です。 作製した神経因性
疼痛モデルでは、脊髄後角のミ
クログリアが増加し、ミクログ
リアにはLPCAT2が発現している
ことを確認したそうですがこの
ミクログリアが少なくなれば、
神経因性疼痛もなくなるのでは
ないかと私は、考えています。
このミクログリアを少なくする
のが、テトラサイクリン系の抗
性物質です。現在、鎮痛薬とし
ては、アスピリン等の非ステロ
イド系鎮痛薬やオピオイドなど
の医療用麻薬がありますが、こ
れらでは解決できない神経因性
疼痛があり、これに対する決定
的な鎮痛薬は存在しないと考え
られている様ですが、鎮痛薬と
しては、なくともミクログリア
を少なくすることで痛みがおさ
まれば、非常に有用な薬剤と言
えるのではないでしょうか?
天然ゴム製品に触れたことで、
皮膚障害などアレルギー症状が
出た事例が過去に40件以上報告
されているとして注意を呼び掛
けたのは、素晴らしいことです
が、遅きに失したという感じは
否めません。特に、このラテッ
クスアレルギーでは、たくさん
の外科のドクターや手術に貢献
した看護師さんがアナフィラキ
シーショックで亡くなっていま
す。天然ゴムの粉であるラテッ
クスがついている手袋をしたの
がその原因であると言われてい
ます。医療ドラマの中でも、そ
の事が取り上げられている場面
が出てきていました。ですから
ラテックスを用いた製品の使用
を禁止するぐらいでないと亡く
なった医療関係者は浮かばれな
いと思います。ただ、アレルギ
ー反応が起こっても、アナフィ
ラキシーショックのような重篤
な状態にならないように普段か
ら生活習慣特に、食生活に気を
つけるべきであるというのが、
私の考えです。

普段からの不断の努力。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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