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2014-01-17 21:37:52

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診療マル秘裏話 Vol.228 平成20年4月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

目次
1)  肝硬変の新治療法
2) 胎児の染色体異常のスクリーニング

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 肝硬変の新治療法

肝硬変発症の原因となる異常細胞
の働きを抑える方法を、札幌医大の
新津洋司郎教授(臨床腫瘍(しゅよう)
学)の研究チームが初めて開発し
ました。国内には数十万人の肝硬変
患者さんがいますが、現在有効な
治療法はありません。抜本的な治療
につながる可能性があり研究チーム
は近く臨床試験に着手します。
米科学誌
「ネイチャー・バイオテクノロジー」
4月号に掲載されます。

肝臓内の血管に張り付いている
正常な星細胞は、ウイルス感染など
が原因で活性化星細胞(HSC)
と呼ばれる異常細胞に変化します。
その後、HSCはコラーゲンを生成
し、肝細胞を線維化させ、肝硬変を
起こします。

研究チームは、HSCにあり、
コラーゲン生成に必須のたんぱく質
に着目しました。コラーゲンの分泌
量を減らすため、このたんぱく質の
働きを抑える機能を持った2本鎖
RNA(リボ核酸)「siRNA」
を含む薬を合成し、薬にはHSCが
好んで取り込むビタミンAを加え
ました。

肝硬変を起こさせたラットを
使った実験では薬を投与しなかった
ラットは1カ月余りですべて死んだ
のに対し、投与したラットは約70
日後には正常の肝臓並みに機能が
回復し、100%生存しました。
コラーゲンを失ったHSCが死滅
したと推測されています。

新津教授は「HSCが原因で発症
する肺線維症や心筋梗塞(こうそく)
などでも、同様の方法で病気の進行
を抑えられた。再生医療を含め、
幅広い応用が期待できる」と話して
います。

肝硬変に関する動画です。

 
www.youtube.com/watch?v=BehMsHaKNKs

 
 
 







再生医療で済世する。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】 胎児の染色体異常のスクリーニング

妊婦健診で見る超音波画像を利用
し、胎児の染色体異常などの可能性
を判別する新しい検査について、
日本産科婦人科学会と日本産婦人科
医会は3月30日までに「こうした検査
があることを、産婦人科医が積極的
に妊婦に情報提供する義務はない」
とする見解を盛り込んだ初のガイド
ライン(指針)をまとめました。

指針は、検査に関する十分な知識
が医師側になく、妊婦への対応も
まちまちな医療現場の実情を踏まえ、
適切な対応方針を示したものという
ことです。検査そのものの是非は
判断していませんが、結果的に、
中絶による「命の選別」につながり
かねないとの懸念がある同検査に
一定の歯止めがかかりそうです。

検査は、胎児の首の後ろのむくみ
である「後頸部(けいぶ)浮腫
(NT)」の厚みを妊娠初期の
超音波画像で計測するもので、一定
以上の厚みがあるとダウン症や
18トリソミーといった染色体異常
などの確率が通常より高まります。
あくまで可能性にすぎず、NTの
所見があっても健康な赤ちゃんが
生まれるケースもあるということ
です。1990年代に欧米で研究が
進み、日本でも学会報告が続くなど
注目されています。

指針は、NT計測について
「(母体への)負担は少ないが確定
診断ではない」と強調しています。
診断に必要な訓練や経験を積んだ
医師が限られていることを挙げて
「まだ標準的検査にはなっていない」
とし、検査の存在を医師が積極的
に知らせる義務はないとの見解を
示しました。

ただ、医師が意図しなくても
むくみが見つかることがあり、指針
はこうしたケースについて
「情報提供の希望の有無が確認でき
ていない妊婦には慎重に対応する」
とし、妊婦に説明するかは個々の
医師の判断に委ねられました。

説明する際にはむくみの厚さと
染色体異常リスクの関係や、確定
診断には羊水検査が必要なことなど、
正確な情報提供をするよう求めて
います。

指針作成の中心メンバーを務めた
水上尚典(みなかみ・ひさのり)・
北海道大大学院教授(産科学)は
「通常の妊婦健診で偶然見つかる
ケースも多く、そうした場合の対応
について一定の形を示した。
NT検査そのものの是非など倫理的
な問題は、社会全体で議論して
ほしい」と話しています。

妊婦さんの血液から胎児染色体異常

を類推する試みに関する動画です。

www.youtube.com/watch?v=_wugk3RIHxk

 
 
 











NT異常は、ウインドウズNT以上
の衝撃。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

編集後記

肝硬変の治療は、現在根本的なもの
はなく、肝性脳症に対する内服治療や
食道静脈瘤の硬化療法などの対症的
治療にとどまっています。肝硬変が
根本的に治れば、これは肝臓病の人
にとっては福音となることでしょう。
また同様の機序によって起こる
肺線維症や心筋梗塞の治療に用いられ
れば、症状の進行が抑えられ、喜ばれ
ることでしょう。ただし臨床試験が
済むまでは、ぬか喜びしてはならない
でしょう。動物実験では、平気な
副作用が、人間では大問題になること
があるからです。NT異常の検査は、
染色体異常のスクリーニング検査
として有用でしょう。しかし、胎児が
育ってみないと分からないというのが
悩ましい限りです。なお一層の解析
が望まれます。

胎児が染色体異常を退治した。笑

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コメント(2)

コメント

  1. なかなか、素人には、難しい。!(~▽~@)♪♪♪は

    前田照  2014-01-18 20:04:21

  2. 最先端の医学・医療を素人の方に理解して頂くのは難しいです。でも興味を持ってご自分で調べるのが一番の近道と言えるでしょう。どんなに丁寧に説明しても、ご自身で調べなければ身に付きません。さあ努力の第一歩を踏み出しましょう。

    eitokukai51  2014-01-18 23:06:59