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診療マル秘裏話 Vol.176 平成19年4月12日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

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目次

1) ピロリ菌によるガン発症過程の解明
2) 統合性失調症の発症に関与する遺伝子

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を
増やして欲しいという要望もあるのですが、私の能力の
なさから1週間に1回が限度となっています。これからも
当たり前の医療をしながら、なおかつ貪欲に新しい知識
を吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思って
おります。不撓不屈の精神で取り組む所存ですので
どうかお許し下さい。

1】 ピロリ菌によるガン発症過程の解明

ヘリコバクター・ピロリ菌に
感染した胃の細胞で、特定の
遺伝子の働きが活発化し、それ
をきっかけに、ガンに関係する
さまざまな遺伝子に変異が起き、
胃ガンになるという発症過程を
解明したと、京都大病院の
千葉勉(ちば・つとむ)教授と
丸沢宏之(まるさわ・ひろゆき)
助手(消化器内科)らが
米科学誌ネイチャー・メディシン
に4月2日、発表しました。

千葉教授らは、ピロリ菌に
感染した胃ガン患者さんの胃の
粘膜を調べ、上皮細胞で、通常
は働いていないAIDという
免疫に関係する遺伝子が活性化
しているのを見つけました。

培養したヒトの胃の細胞で
実験してみました。ピロリ菌を
感染させるとAIDが働き、
p53というガン抑制遺伝子
などが変異することが分かり
ました。AIDが働かないよう
にするとp53の変異は少なく
なりました。

C型肝炎ウイルスにより肝炎
から肝ガンになる場合にも、
AIDが関係していることを
突き止めました。

丸沢助手は「AIDを標的に
遺伝子治療を開発すれば、炎症
が起きた臓器での発ガン予防
が期待できる」と話しています。

ピロリ菌除菌の案内の動画です。

www.youtube.com/watch?v=mw8oqJUB9dw

 
 
 
 
 













AIDが複数個あってもAIDS
ではありません。笑

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2】 統合性失調症の発症に関与する遺伝子

統合失調症の発症に関与する
遺伝子を、大阪大の馬場明道・
薬学研究科教授と橋本亮太・
医学系研究科特任助手らが
見つけました。神経に作用する
物質「PACAP」の遺伝子で、
特定の変異があると発症の
危険性が高まるということです。
橋本特任助手は「変異があれば
必ず発症するというのではない。
治療薬の開発に役立つ成果」
と説明しています。
米精神医学誌「モレキュラー・
サイカイアトリー」(電子版)
で3月27日発表しました。

統合失調症は、1%の割合で
発症する頻度の高い病気です。
幻覚や妄想、意欲の低下、認知
機能の障害など複数の症状が
表れる病気です。一卵性双生児
の一方しか発症しない例も多く、
遺伝と環境の両方が影響すると
考えられています。

患者さん800人と健常者950人
の遺伝子を調べると、
PACAP遺伝子の2カ所に
変異がある割合は、いずれも
患者さんの方が高いという結果
がでました。変異がある人は、
記憶に関係する脳の部分の
「海馬」が小さく、さらに変異
があって発症した人は視覚の
記憶が悪いと分析されました。
また、マウスのPACAP
遺伝子を破壊すると、環境の
変化に慣れないなどの
統合失調症の特徴が表れ、人の
統合失調症の薬で改善されたと
いうことです。

統合失調症に関する動画です。

www.youtube.com/watch?v=fjTY_21jCPY

 
 
 
 













変異は、塩基配列に偏移する。笑

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編集後記

ピロリ菌やC型肝炎のウイルス
は、巧みに人の遺伝子を操作し、
免疫関連遺伝子を操ってガン化
を起こすという可能性が高く
なりました。元々のピロリ菌の
除菌療法とC型肝炎のインター
フェロンによる治療法で胃ガン
や肝臓ガンの発生率を抑えら
れるといいなと勝手に推測して
います。遺伝子治療にはベクター
(遺伝子の運び屋)による
副作用も考えに入れなければ
ならないからです。統合失調症
については、発症機序や治療法
などが確立されていないと考え
ている専門家が多く本当に一
まとまりの病気であるのか疑問
が残ります。遺伝子の変異
イコール統合性失調症と必ずし
も言えない点もこの病気に
対する考え方を更に複雑にした
といえるでしょう。

症状が多すぎる統合性失調症
は、蕭条と治療されるべきで
しょう。笑

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