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2022-04-04 20:35:16

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診療マル秘裏話  号外Vol.2131 令和3年6月3日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
目次

1)未成年者の日焼けマシン使用禁止の費用対効果
2)腎機能の低下に伴い認知症リスクが上昇と判明

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 未成年者の日焼けマシン使用禁止の費用対効果

 
 
 
 
 
 
 未成年者の日焼けマシン使用
禁止の費用対効果を,14-17歳の
米国人を対象としたマイクロシ
ミュレーションモデルで検討し
ました。保健医療費支払者の視
点と社会的視点(戦略実施費用
および日焼けマシン業界の経済
的損失の有無に基づく2視点)
からの生涯費用および質調整生
存年(QALY)を推定しました。

 未成年者1710万人が日焼けマ
シン禁止を遵守した場合、1万
5102件の悪性黒色腫発症、3299
件の再発が回避され、未成年者
1人当たり61ドルの医療費削減、
0.0002QALY増加が達成されると
推定されました。禁止戦略の介
入費用支出および業界の経済的
損失を伴うとしても禁止戦略の
費用対効果は高く、未成年者1
人当たり12ドル、全体で2億540
万ドルの削減をもたらすと推定
されました。

 
 


 
 
 
 視点を変えて、支店を増やす。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 腎機能の低下に伴い認知症リスクが上昇と判明

 
 
 
 
 
 
 腎機能の低下に伴い認知症リ
スクが上昇することが分かりま
した。スウェーデン・Karolins
ka InstituteのHong Xu氏らは,
ストックホルム居住者約33万人
を対象に腎機能と認知症リスク
の関係を検討した結果をNeurol
ogy (2021年5月5日オンライン
版)に発表しました。認知症の
10%が慢性腎臓病(CKD)に起因
することが示唆されたというこ
とです。

 Xu氏らは、2006~11年に医療
機関でクレアチニン検査を受け
たストックホルム居住者32万9,
822人のうち,腎代替療法(人工
透析、腎移植)の実施歴がなく、
認知症でない65歳以上を対象に、
推算糸球体濾過量(eGFR)と認
知症(新規に認知症と診断され
た者あるいは認知症治療を開始
した者と定義)リスクの関係に
ついて検討しました。また、観
察初年度にeGFRを2回以上測定
した20万5,622 人を対象にeGFR
低下率を推定し、その後の認知
症リスクとの関連を検討しまし
た。

 中央値で5年間の追跡期間中
に検出された認知症患者は1万8
,983例(5.8%)でした。認知症
発生率は16.0/1,000人・年です。
認知症の種類は、アルツハイマ
ー型認知症が最も多く、次いで
血管性認知症でした。

 腎機能と認知症発生率の関係
を見ると、eGFR 90~104mL/分
では認知症発生率が6.56/1,000
人・年、eGFR 30mL/分未満では
30.28/1,000人・年と,腎機能の
低下に伴い認知症発生率が上昇
しました。 多変量解析で年齢、
性、併存症、薬剤などを調整し
た結果、認知症リスクはeGFR 9
0~104mL/分に対してeGFR 30~
59mL/分では71%〔ハザード比(
HR)1.71、95%CI 1.54~1.91〕、
eGFR 30mL/分未満では162%(同
2.62、1.91~3.58)上昇し、腎
機能が低下するほど認知症リス
クが上昇しました。次に初年度
にeGFRを2回以上測定した20万5
,622人についてeGFRの変化と認
知症リスクの関係を検討しまし
た。平均4.5年の追跡期間中に1
万1,175 例の認知症(アルツハ
イマー型認知症4,692例,血管性
認知症2,495例など) が検出さ
れました。

 多変量解析の結果、腎機能の
低下が急激なほど認知症リスク
が高く、1年間のeGFR低下が2mL
/分/1.73m2超と急速な場合に認
知症リスクが有意に上昇しまし
た。eGFR低下と認知症リスク上
昇の関係は血管性認知症でより
強く、アルツハイマー型認知症
で弱いという結果がでました。

 併存症と認知症リスクの関係
を多変量解析で検討した結果、
CKD(eGFR 60mL/分未満) で最
も認知症リスクが高く(HR 1.4
9、95%CI 1.23~1.80 、P<0.
001),次いでうつ病の既往(同
1.49、1. 38~1. 62 、P<0.00
1)、脳卒中(同1.41、1. 35~
1. 48 、P<0.001)、糖尿病(
同1.22、1.16~1.27、P<0.001
)、心房細動(同1.10、1.05~
1.15、P<0.001)、心筋梗塞(
同1.08、1.02~1.14、P=0.01)
の順だった。高血圧(同0.95、
0.92~0.99、P=0.01),ガンの
既往(同0.87,0.84~0.90、P<
0.001) は認知症リスクが低い
という結果がでました。うっ血
性心不全と認知症リスクに関連
は認められませんでした。

 これら併存症の人口寄与危険
割合(PAF) を解析した結果、
PAFは,eGFR 60mL/分未満で最も
高く (10%、95%CI 6~14%)、
次いでうつ病(同7%、5~8%)、
脳卒中(同4%、3~4%)、糖
尿病(同2%、2~3%)の順で
した。心房細動(同1%、1~2
%)、心筋梗塞(同0.6%、0.
1~1%)はさらに低いという結
果がでました。

 以上から、Xu氏は「腎機能の
低下と腎機能の急激な低下が認
知症リスクを上昇させることが
示唆された」と結論しました。
さらに「認知症の10%がCKDに起
因する可能性が示されました。
また認知症の危険因子である心
血管疾患や糖尿病よりも、腎臓
病の認知症リスクは高かった。
この知見は、認知症の高リスク
者における腎臓病スクリーニン
グ法と腎機能モニタリング法の
開発、実施に役立つ可能性があ
る。腎疾患患者を早期に診断、
治療することで認知症リスクを
低下させられるかもしれない」
と述べています。

 腎機能低下でリスクが上がる

病気について解説している動画

です。認知症の説明はありませ

んが、脳血管障害のリスクが上

がることで、脳血管障害に伴な

う認知症リスクは、上昇します。

 
 


 
 
 貴院での評判が、起因して
患者数が増えた。    笑

 
 
 
 
 
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編集後記

 
 未成年者の日焼けマシン使用
禁止の費用対効果を,14-17歳の
米国人を対象としたマイクロシ
ミュレーションモデルで検討し
たのは、意味のあることだと思
います。しかし、白人と有色人
種では、皮膚ガンのなりやすさ
が全然違います。白人の方が、
メラノーマを含めて圧倒的に、
皮膚ガンになりやすいことが分
かっています。それゆえに同じ
米国であっても、白人の占める
割合によって、このシュミレー
ションの結果が違ってくると言
うことになります。 米国にも、
日本の松崎しげるのような人が
いるのだと再認識しました。い
ずれにしても紫外線は必要以上
に浴びないに越したことはあり
ません。
 スウェーデン・Karolinska I
nstituteのHong Xu氏らは,スト
ックホルム居住者約33万人を対
象に腎機能と認知症リスクの関
係を検討した結果をNeurology
(2021年5月5日オンライン版)
に発表したのは、画期的なこと
です。結論として、腎機能の低
下に伴い認知症リスクが上昇す
ることが分かったということで
すので、腎機能障害のある方は、
認知症予防を積極的に行い発症
しないように注意する必要があ
ると思います。認知症の危険因
子である心血管疾患や糖尿病よ
りも、腎臓病の認知症リスクは
高いということですから、心血
管疾患や糖尿病の人より注意が
必要ということになります。

 常勝の丞相の人気が上昇する。


 
 
 
 
 
 
 
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