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2022-04-11 22:17:05

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診療マル秘裏話  号外Vol.2137 令和3年6月10日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)ガンへの攻撃力アップ免疫細胞をiPS細胞から作る
2)2型糖尿病発症年齢が低いほど認知症リスクが高い

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 ガンへの攻撃力アップ免疫細胞をiPS細胞から作る

 
 
 
 
 
 
 ガンへの攻撃力を高めた免疫
細胞を、人のiPS 細胞(人工多
能性幹細胞)から作る新手法を
開発したと、京都大iPS 細胞研
究所の金子新教授(免疫再生治
療学)らのチームが発表しまし
た。患者さんの体内で拒絶反応
が起きにくく、ガンを抑える効
果が高いことを動物実験で確認
したということです。論文が5
月18日、英科学誌に掲載されま
した。

 拒絶反応は、移植した他人の
細胞が異物と認識されて起きま
す。チームは、異物と認識され
る印に関係した遺伝子を特定し、
iPS 細胞にゲノム編集を加えて
その遺伝子を改変しました。こ
の細胞を免疫細胞のT細胞に変
え、さらに遺伝子操作でガンへ
の攻撃力を高めた「CAR-T 細胞」
を作製しました。人のガン細胞
を形成させたマウスに移植する
と、通常のiPS 細胞から作った
CAR-T 細胞よりガンの増殖が抑
えられ、最大で9分の1程度に
なったということです。

 患者さん自身のT細胞からCA
R-T 細胞を作って体内に戻す治
療薬「キムリア」は拒絶反応が
起きませんが、ガンが進行する
とT細胞が弱っていたり、細胞
の作製に時間がかかったりする
ことがあります。備蓄した他人
のiPS 細胞を使えれば、一定の
品質の細胞を短期間に患者さん
に移植できるということです。

 玉田耕治・山口大教授(腫瘍
免疫学)の話「T細胞に対する
拒絶反応を避ける研究として重
要だ。ただ、iPS 細胞にはガン
化の恐れなどがあり、体内に長
時間存在するリスクの有無も慎
重に確認する必要がある」

 このニュースのニュース動画

です。

 
 


 
 
 捜査で必要な人心操作。 笑

 
 
 
 
 
 
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2】 2型糖尿病発症年齢が低いほど認知症リスクが高い

 
 
 
 
 
 
 2型糖尿病患者さんは認知症
を発症するリスクが高いことが
複数の研究で示されています。
フランス・Université de Pari
sのClaudio Barbiellini Amide
i 氏らは、2型糖尿病を発症し
た年齢が低いほどその後の認知
症リスクが高くなり、60歳未満
の2型糖尿病発症例では、70歳
時点の認知症リスクが2.12倍に
なるとする研究結果をJAMA(20
21;325:1640-1649)に発表しま
した。

 糖尿病患者さんでは心血管疾
患や死亡などのリスクだけでな
く、認知症のリスクも高いこと
が複数のメタ解析で示されてい
ます。また、糖尿病の発症年齢
が低いことは死亡や心血管アウ
トカムに関連する重要な因子で
あることも明らかにされていま
すが、糖尿病と認知症の関連に
ついて検討したメタ解析では糖
尿病の発症年齢は考慮されてい
ませんでした。

 そこで、Amidei氏らは今回、
英国・ロンドンの公務員を対象
としたコホート研究であるWhit
ehall 2 studyと医療記録のデ
ータを用いて、2型糖尿病の発
症年齢と中年期から高齢期にお
ける認知症発症リスクの関連に
ついて検討しました。

 解析には1985年に同研究に登
録された1万95例(男性67.3%、
1985~88年の時点で年齢35~55
歳)を組み入れました。このう
ち639例(6.3%)が2019年まで
の追跡期間(中央値31.7年)に
認知症と診断されていました。
また、同期間中に1,710例が2型
糖尿病を発症し、153例(8.9%)
はその後に認知症と診断されて
いました。

 認知症の発症率 (1,000人・
年当たり)は、70歳時点で2型
糖尿病がない人で8.9 件であり
ましたが、2型糖尿病を65歳以
上70歳未満で発症した人では10
.0件、60歳以上65歳未満で発症
した人では13.0件、60歳未満で
発症した人では18.3件でした。

 多変量解析の結果、70歳時点
で2型糖尿病がなかった人に対
する認知症発症のハザード比は、
2型糖尿病を60歳未満で発症し
た人で2.12(95%CI 1.50~3.0
0),60歳以上65歳未満で発症し
た人で1.49(同0.95~2.32)、
65歳以上70歳未満で発症した人
で1.11(同0.70~1.76)でした。
また、線形傾向検定では2型糖
尿病の発症年齢と認知症発症に
段階的な関連が示されました(
P<0.001)。

 以上を踏まえ、Amidei氏らは
「追跡期間の中央値が31.7年間
に及ぶ長期コホート研究におい
て、糖尿病の発症年齢が低いこ
とと後年の認知症リスクの上昇
に有意な関連が認められた」と
結論しました。また、脳卒中を
合併する糖尿病患者さんでは、
糖尿病のみを有する患者さんと
比べて認知症リスクがより高い
ことも今回の研究で示された点
に言及し、「糖尿病患者の認知
症リスクに関しては、糖尿病の
発症年齢とともに心血管の合併
症も重要である」と述べていま
す。

 糖尿病と認知症について解説

している動画です。

 
 


 
 
 有意な関連が認められ議論で
優位に立つ。       笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 ガンへの攻撃力を高めた免疫
細胞を、人のiPS 細胞(人工多
能性幹細胞)から作る新手法を
開発したと、京都大iPS 細胞研
究所の金子新教授(免疫再生治
療学)らのチームが発表したの
は、素晴らしい業績です。異物
と認識される印に関係した遺伝
子を特定し、iPS 細胞にゲノム
編集を加えてその遺伝子を改変
したということは、拒絶反応が
起こりにくくする遺伝子操作を
したということだと思います。
この細胞を免疫細胞のT細胞に
変え、さらに遺伝子操作でガン
への攻撃力を高めた「CAR-T 細
胞」を作製し、人のガン細胞を
形成させたマウスに移植すると、
通常のiPS 細胞から作ったCAR-
T 細胞よりガンの増殖が抑えら
れ、最大で9分の1程度になっ
たという結果は、注目に値する
と思います。
 フランス・Université de Pa
risのClaudio Barbiellini Ami
dei 氏らは、2型糖尿病を発症
した年齢が低いほどその後の認
知症リスクが高くなり、60歳未
満の2型糖尿病発症例では、70
歳時点の認知症リスクが2.12倍
になるとする研究結果をJAMA(
2021;325:1640-1649)に発表し
たのは、素晴らしい業績です。
2型糖尿病を若くして発症した
患者さんは、十分に認知症に気
をつけるべきだと思います。ま
たその機序については、糖尿病
の罹患期間が長ければ、長い程
動脈硬化が進み、脳血管性認知
症を起こす確率が高くなるので
は、と考えられます。その仮説
は、脳卒中を合併する糖尿病患
者さんでは、糖尿病のみを有す
る患者さんと比べて認知症リス
クがより高いことからも推測で
きます。

 仮設住宅の耐用年数の仮説を
立てる。         笑

 
 
 
 
 
 
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