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2022-04-08 22:20:13

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診療マル秘裏話  号外Vol.2134 令和3年6月6日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
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目次

1)長鎖シークエンサーのデータから,遺伝子変異などを検出
2)共役リノール酸で脳内炎症を抑制するサイトカインが誘導

 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
1】 長鎖シークエンサーのデータから,遺伝子変異などを検出

 
 
 
 
 
 
 従来の方法よりもDNA の塩基
配列を長く解読できる「長鎖シ
ークエンサー」のデータから、
遺伝子変異などを検出する方法
を開発しました。日本人の遺伝
的な個人差(遺伝的多様性)と
ガンの遺伝子変異などに関する
解析が行われました。東京大学
は5月6日、長鎖シークエンサー
のデータから、ヒトの遺伝的多
様性とガンの変異などを検出す
る方法を開発し、日本人サンプ
ルを用いて解析を行ったと発表
しました。同大大学院医学系研
究科国際保健学専攻の藤本明洋
教授らの研究グループによるも
のです。

 近年、次世代シークエンサー
などを用いて、ガンや遺伝性疾
患の原因となる遺伝子変異の探
索が行われていますが、DNA 配
列の逆転などの異常を検出する
ことは非常に困難でした。その
後、遺伝子の構造異常の解析に
有用と考えられる「長鎖シーク
エンサー」が開発され、塩基配
列を長く読み取ることができる
ようになりましたが、エラー率
が高く、遺伝的多様性やガンの
変異などの構造異常を検出する
手法は確立されていませんでし
た。今回研究グループは、長鎖
シークエンサーのデータから構
造異常を検出する手法を開発し、
それを用いて日本人の遺伝的多
様性とガンの遺伝子変異の全体
像の解明を試みました。

 11人の日本人サンプル由来の
正常組織とガンの全ての遺伝情
報解析を行った結果、遺伝的多
様性とガンに変異が生じるメカ
ニズムの違いが示唆されました。
研究グループは、今回の発表に
ついて、次のように述べていま
す。「本研究では長鎖シークエ
ンス技術の解析手法を構築する
とともに、ヒトゲノムの多型や
変異の全体像の解析を行いまし
たが、今回開発した手法は遺伝
性疾患の原因遺伝子探索やガン
の変異解析にも利用可能であり、
貢献が期待されます」

 塩基配列の調べ方について解

説している動画です。

 
 


 
 
 以上のような構造異常を検出
する。          笑

 
 
 
 
 
 
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2】 共役リノール酸で脳内炎症を抑制するサイトカインが誘導

 
 
 
 
 
 
 北海道大学は5月13日、共役
リノール酸(CLA)の一種cis-9、
trans-11CLA(以下c9、t11CLA)
を摂取したアルツハイマー病マ
ウスモデルで脳内炎症を抑制す
るサイトカインが誘導されるこ
とを見出したと発表しました。
この研究は、同大大学院薬学研
究院認知症先進予防解析学分野
(株式会社デメンケア研究所寄
附講座)の駒野宏人客員教授(
岩手医科大学元教授)、鈴木利
治特任教授らの研究グループと、
岩手医科大学薬学部、東京大学
大学院薬学系研究科、京都大学
大学院農学研究科、東京理科大
学理工学部、大阪産業技術研究
所との共同研究によるものです。
研究成果は、「Scientific Rep
orts」にオンライン掲載されて
います。

 日本では10年前に認知症患者
数は400 万人を超え、その70%
はアルツハイマー病とされてい
ます。予防法や治療法の開発が
健康・医療の問題だけでなく、
社会経済的にも解決すべき喫緊
の課題となっていますが、アル
ツハイマー病に対する根本治療
薬は開発途中の段階であり、科
学的エビデンスに基づいた予防
法も少ないのが現状です。

 アルツハイマー病は、アミロ
イドβ(Aβ) が引き起こす神
経機能障害が根本原因と考えら
れていますが、認知機能障害の
憎悪には、脳内に沈着するAβ
が誘発する炎症が関わっている
ことが明らかになりつつありま
す。これまでに複数の異性体を
含む共役リノール酸(CLA) 混
合物は、末梢でさまざまな生理
活性を示すことが報告されてき
ましたが、中枢の脳神経系で機
能を示す異性体の同定は未解明
でした。

 今回研究グループは、ヒト型
Aβ を産生するアルツハイマー
病マウスモデルにc9、t11CLAを
含む飼料を8か月間与え、脳内
のアルツハイマー病にみられる
病理的特徴の変化を解析しまし
た。その結果、c9、t11CLA摂取
マウスでは、対照食摂取マウス
群と比較して、脳内アミロイド
の減少と、抗炎症性サイトカイ
ンの増加が認められました。

 「c9、t11CLAの摂取によるア
ルツハイマー病の予防に効果的
なサプリメントや治療薬の開発
を行うことで、認知症の予防・
治療への効果が期待でき、高齢
者のQOL 向上と社会経済的負担
の軽減が期待できる」と、研究
グループは述べています。

 共役リノール酸について解説

している動画です。

 
 


 
 
 高齢者の恒例行事を行う。笑

 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 従来の方法よりもDNA の塩基
配列を長く解読できる「長鎖シ
ークエンサー」のデータから、
遺伝子変異などを検出する方法
を開発したのは、喜ばしいこと
です。それに引き続いて日本人
の遺伝的な個人差(遺伝的多様
性)とガンの遺伝子変異などに
関する解析が行われたのは、画
期的企画と言えましょう。今回
開発した手法は遺伝性疾患の原
因遺伝子探索やガンの変異解析
にも利用可能とのことですので、
こういった応用にも力を入れて
頂きたいと思います。将来的に
は、ガンの遺伝子治療に結び付
く発見がなされることを期待し
たいと思います。
 北海道大学が5月13日、共役
リノール酸(CLA)の一種cis-9、
trans-11CLA(以下c9、t11CLA)
を摂取したアルツハイマー病マ
ウスモデルで脳内炎症を抑制す
るサイトカインが誘導されるこ
とを見出したと発表したのは、
素晴らしい業績です。他にも、
NAD+を増やす、アピゲニンや、
ニコチンアミドリボシド(NR)
などの物質が、同じような効果
が動物実験で示されています。
また、cis-9、trans-11CLAはγ
ーリノレン酸が代謝されてでき
るようです。γーリノレン酸は、
強力な炎症効果を認めることが
分かっているので、上記物質の
組合せの実験を早急にする必要
があると思います。

 送球が早急になされた。 笑

 
 
 
 
 
 
 
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