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診療マル秘裏話  Vol.814 令和1年7月17日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)重症心不全等を惹起の中性脂肪蓄積心筋血管症
2)高齢者の歯の喪失に関する新たな知見獲得公表

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】重症心不全等を惹起の中性脂肪蓄積心筋血管症

 
 
 
 
 
 
 
 心筋細胞や冠動脈に中性脂肪
が蓄積し、重症の心不全や虚血
性心疾患を起こす「中性脂肪蓄
積心筋血管症(TGCV)」。
2008年に日本で発見され、国の
難病研究事業として診断法や治
療法の開発が進んでいます。T
GCVの発見者で厚生労働省の
研究班代表の大阪大学大学院医
学系研究科(大阪府吹田市)内
科学講座循環器内科学の平野賢
一医学部講師に聞きました。平
野医師らがTGCVの発見に至
ったのは、心臓移植を待つ患者
さんから提供された細胞の研究
に始まります。正常な心臓では、
長鎖脂肪酸が細胞内で代謝され、
エネルギー源として利用されま
す。ところが、この患者さんの
場合、長鎖脂肪酸が代謝されず
に中性脂肪となって心筋細胞や
冠動脈を形成する血管平滑筋細
胞に溜まっていました。

 「心臓の細胞の中で中性脂肪
を分解するATGLという必須
酵素が欠損していることが分か
りました。心臓が脂肪細胞のよ
うになり脂肪酸を中性脂肪とし
て蓄えてしまっている、いわば
心臓が肥満に陥っている状態な
のです」と平野医師は話してい
ます。その結果、動脈硬化や心
筋障害を起こし、重症の心不全
や不整脈などを来すことが分か
りました。

 ただ、本来なら脂肪細胞に蓄
積されるはずの脂肪が他の細胞
に蓄積されてしまう「異所性」
蓄積という特徴から、体重や体
格指数(BMI)、血中の中性
脂肪値からは判断できません。
平野医師らは、TGCV患者さ
んは国内に数万人いるのではな
いかと推定しています。TGC
Vが疑われる場合は、投与した
長鎖脂肪酸の心臓での消費量を
調べるBMIPPシンチ検査や、
コンピューター断層撮影(CT)
検査を行います。また、血液を
薄く延ばした標本を使い、中性
脂肪の代謝異常との相関が見ら
れる白血球の異常を確認します。

 治療は、従来の心不全や不整
脈などに対する標準治療を行い
ますが、効果はあまり期待でき
ません。 これと並行して行う
治療法の一つとして、まだ研究
段階ではありますが、中性脂肪
の蓄積改善を目標とした、中鎖
脂肪酸を多く含む食事による栄
養療法があります。中鎖脂肪酸
の中でも特にカプリン酸が細胞
内に蓄えられた中性脂肪を分解
することが分かり、カプリン酸
を主成分とした治療薬を平野医
学部講師らの研究グループが最
近開発し、実用化に向けて医師
主導治験が進んでいます。

 また血液の細胞を使って簡単
に診断できるスクリーニングキ
ットも開発中です。「心臓移植
を待つ難治性心疾患の中にTG
CVが隠れている可能性があり
ます。診断が極めて困難なTG
CV患者の早期発見と治療に期
待が持てます」と平野医師は話
し、TGCVを一日も早く見つ
けることの重要性を強調してい
ます。

脂質異常症について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 協調行動をとることを強調し
た。笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 高齢者の歯の喪失に関する新たな知見獲得公表

 
 
 
 
 
 
 
 富山大学は6月12日、平成26
年に富山県が実施した富山県認
知症高齢者実態調査の追加分析
を行い、高齢者の歯の喪失に関
する新たな知見を得たことを公
表しました。この研究は、同大
地域連携推進機構地域医療保健
支援部門の関根道和教授と、敦
賀市立看護大学の中堀伸枝助教
らが共同で行ったものです。研
究成果は、「BMC Public Healt
h」に掲載されています。

歯の喪失は、噛む力が弱まる事
で、少食や偏食などによる栄養
不良の原因となります。その結
果、筋力が低下するなど虚弱に
なりやすく、高齢期における生
活の質(QOL )を低下させます。

富山県認知症高齢者実態調査の
対象者は、県内の65歳以上の高
齢者から0.5%無作為抽出された
1,537 人のうち、同意の得られ
た1,303人(同意率84.8%)です。
そのうち、今回の研究では、残
存歯のない275 人と、残存歯が
ある898人の計1,173人を対象に、
残存歯の有無と、教育歴や生活
習慣病等との関連性を評価しま
した。喫煙や糖尿病は、口腔内
の免疫力を低下させ、虫歯や歯
周病の原因となることが知られ
ており、結果として歯の喪失リ
スクが増加すると考えられてい
ます。また、骨粗鬆症でも、骨
強度の低下により、歯の喪失が
起こりやすくなるとされていま
す。今回の分析でも、喫煙する
人、糖尿病や骨粗鬆症の人の歯
の喪失に対する調整オッズ比は、
それぞれ4.05、1.72、1.88で、
喫煙で約4倍、糖尿病や骨粗鬆
症で約2倍の喪失リスクでした。

また、教育歴による口腔衛生習
慣の差が、歯磨き回数や虫歯の
本数にも影響を与えると考えら
れていましたが、実際に、教育
歴が10年以上の人を基準とした
教育歴が6年以下の人の歯の喪
失に対する調整オッズ比は3.07
で、短い教育歴の人の歯の喪失
リスクは約3倍でした。つまり、
教育歴が短いほど、残存歯がな
い人の割合が高い傾向にあるこ
とが裏付けられました。

さらに、肉体労働の職歴のある
人が歯を喪失しやすいことはす
でに知られており、その背景に
は、交代勤務など仕事に関連し
た不規則な生活習慣などがある
と考えられていましたが、分析
の結果、残存歯なし群において
は、肉体労働の職歴の割合が高
く、非肉体労働を基準とした肉
体労働の職歴の歯の喪失に対す
る調整オッズ比は1.93で、約2
倍の喪失リスクがあることが分
かりました。

研究グループは、「今回の研究
結果から、歯の喪失を予防して
高齢期を健やかに過ごすために
は、小児期から高齢期までの一
生涯にわたる分野横断的で総合
的な対策が重要であることが分
かった」と、述べています。

高齢者の口腔ケアについて解説

している動画です。

 
 


 
 
 
 町政を調整する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 心筋細胞や冠動脈に中性脂肪
が蓄積し、重症の心不全や虚血
性心疾患を起こす「中性脂肪蓄
積心筋血管症(TGCV)」で
すが私は初耳でした。2008年に
日本で発見され、国の難病研究
事業として、診断法や治療法の
開発が進んでいるのは喜ばしい
ことです。病状は過去ある病気
と同じでも、そのメカニズムが
違うと医師がとるべき対応も異
なってくると思われます。平野
医師らが、TGCVの発見に至
ったのは、心臓移植を待つ患者
さんから提供された細胞の研究
に始まり、正常な心臓では長鎖
脂肪酸が細胞内で代謝され、エ
ネルギー源として利用されます
が、この患者さんの場合、長鎖
脂肪酸が代謝されずに中性脂肪
となって、心筋細胞や冠動脈を
形成する血管平滑筋細胞に溜ま
ってしまうことが問題だった様
です。  治療法の一つとして、
まだ研究段階ではあるけれど、
中性脂肪の蓄積改善を目標とし
た、中鎖脂肪酸を多く含む食事
による栄養療法があるのは患者
さんにとって唯一の光と言える
でしょう。
 富山大学は6月12日、平成26
年に富山県が実施した富山県認
知症高齢者実態調査の追加分析
を行い、高齢者の歯の喪失に関
する新たな知見を得たことを公
表したのは素晴らしい業績です。
歯の喪失は、噛む力が弱まる事
で、少食や偏食などによる栄養
不良の原因となります。その結
果、筋力が低下するなど虚弱に
なりやすく、高齢期における生
活の質(QOL )を低下させると
いうことですから中高年の皆様
は、歯を大事にしなければなら
ないと再認識して頂く必要があ
るようです。 喫煙や糖尿病は、
口腔内の免疫力を低下させ虫歯
や歯周病の原因となることが知
られていて、結果として歯の喪
失リスクが増加すると考えられ
ています。また、骨粗鬆症でも、
骨強度の低下により、歯の喪失
が起こりやすくなるとされてい
るので、喫煙する人や糖尿病の
人や骨粗鬆症の人では歯の喪失
リスクを真剣に考える必要があ
るようです。肉体労働の職歴の
ある人が歯を喪失しやすいこと
はすでに知られておりその背景
には、交代勤務など仕事に関連
した不規則な生活習慣などがあ
るそうですから肉体労働の職歴
がある人も、生活習慣を改める
必要があるようです。

 新券に交換することを真剣に
考える。笑

 
 
 
 
 
 
 
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