最近の号外Vol.1880メルマガ

2021-06-16 22:14:41

カテゴリー:ブログ



藤田のブログランキングアップにご協力お願いします。
以下のバナーをぽちっとクリックお願いします。


病院・診療所ランキング

 

診療マル秘裏話  号外Vol.1880 令和2年8月14日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
目次

1)慢性心不全の突然死リスクを123I-MIBG検査で測定
2)雅楽などの邦楽がヒトの脳に与える影響を研究

 
 
 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 慢性心不全の突然死リスクを123I-MIBG検査で測定

 
 
 
 
 
 
 
 金沢大学は7月20日、慢性心
不全の突然死のリスクについて、
人工知能の一分野である機械学
習を活用することにより、心筋
交感神経イメージングによる交
感神経活動の指標である123I-M
IBG 検査の心臓集積度が重要な
要素となっていることを明らか
にしたと発表しました。この研
究は、同大大学院先進予防医学
研究科の中嶋憲一特任教授らの
研究グループによるものです。
研究成果は、「Journal of Nuc
lear Cardiology 」のオンライ
ン版に掲載されています。心臓
は、体の隅々に血液を送り込む
ポンプの役割を果たしており、
心不全とは、この重要な働きが
心筋症や心筋梗塞といった疾患
のために低下して全身の血液循
環が滞ってしまう状態をいいま
す。特に先進諸国では、心不全
が悪化して慢性的な心不全にな
る患者数が増加しています。慢
性心不全は心臓ポンプ機能が低
下するだけでなく、中には突然
死につながることもあります。
不整脈を感知して電気ショック
を与え正常心拍に戻す目的で、
予防的に身体内に植え込み型の
装置を装着する治療法もありま
すが非常に高額です。したがっ
て、各患者さんが抱える心臓死
や突然死のリスクの程度を正確
に把握し、最適な治療を選択で
きるようにすることが重要な課
題となっています。今回、研究
グループは、人工知能の一分野
である機械学習を活用し、慢性
心不全による心臓死と突然死の
リスクを予測できるかについて
検証しました。2年間の追跡調
査のデータについて臨床的に利
用できる検査結果や症状の13変
数を用いて解析した結果、心筋
交感神経イメージングにおける
123I-MIBG の心集積が減少する
と、心不全のリスクが高まるこ
とを発見しました。また、突然
死にはさらに複雑な特有のパタ
ーンがあることも明らかになり、
心臓死や不整脈による突然死の
確率を計算できるようになりま
した。

今回の成果は、心筋交感神経イ
メージングと機械学習の組み合
わせが、重篤な心不全の予後予
測に有効であることを示すもの
です。研究グループは、「今後
は心不全の患者さんにおけるポ
ンプ機能の低下や心不全死、突
然死それぞれの危険性を予測す
る方法を活用して最適な治療法
の選択が可能となることが期待
される」と、述べています。

心臓核医学検査について解説し

ている動画です。

 
 


 
 
 
 心筋交感神経イメージングの
結果に好感を抱く。    笑

 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
2】 雅楽などの邦楽がヒトの脳に与える影響を研究

 
 
 
 
 
 
 
 近年、音楽聴取と脳の聴覚機
能発達や言語聴覚機能向上との
関連が報告され、世界的にメカ
ニズムの解明が進められていま
す。東京大学国際高等研究所ニ
ューロインテリジェンス国際研
究機構の大黒達也氏らは、日本
の伝統音楽である雅楽をはじめ
とする邦楽の演奏家の脳内処理
機能を測定しました。邦楽の演
奏家では、脳の発達の仕方が西
洋音楽など別のジャンルの演奏
家とは違うことが世界で初めて
明らかになったと、Neuropsych
ologia(2020年7月7日オンライ
ン版)に発表しました。音楽と
脳の関係が明らかにされつつあ
ります。中でも、特別な音楽教
育を受けてきたような音楽家は
脳の聴覚機能が発達し、それに
伴い言語聴覚機能も向上するこ
とが多くの研究で報告されてい
ます。しかし、その多くはクラ
ッシックやポップスなどの西洋
音楽に関するものであり、日本
の伝統音楽である雅楽などの邦
楽がヒトの脳に与える影響につ
いては不明な点が多いとされて
います。

 邦楽と西洋音楽では「間」の
取り方に違いがあります。西洋
音楽のリズムは、拍(ビート)
という基本的には崩れることの
ない規則的な時間間隔を用いま
す。それに対し邦楽は、独自の
「間」という不規則な時間間隔
で表現されます。

 大黒氏らは、日本独特の「間」
を取る学習を重ねてきた邦楽家
と訓練経験のない人では、リズ
ムの脳内処理メカニズムに違い
があるのではないかと考えまし
た。

 そこで今回、拍あり、拍なし
のリズム音列を聴取したときに
脳の神経活動に伴って発生する
磁場を、脳磁図(MEG )を用い
て頭皮上から非侵襲的に測定し
ました。対象は、邦楽家、西洋
音楽家、非音楽家の各10人でし
た。検討の結果、非音楽家に比
べ音楽家(邦楽家および西洋音
楽家)では、脳の左半球におい
てリズムの脳内処理機能が発達
していました。大黒氏らは「早
期からの音楽教育で、リズムの
脳内処理機能が促進されるので
はないか」との見解を示してい
ます。

 また、西洋音楽家と邦楽家の
間には、リズムの複雑性や不規
則性を認識する機能に違いが認
められました。同氏らは「邦楽
は西洋音楽に比べて拍が不規則
であることから、普段あまり耳
にしない伝統音楽の教育を受け
ることで、一般的な音楽教育で
は現れない脳機能の発達が生じ
る可能性がある」と推察してい
ます。

 さらに、同氏らは「現在、科
学や社会の発展に伴い、古来か
ら継承されてきた文化が徐々に
衰退しつつある。さまざまな個
性が調和した多様性のある社会
を築くには、単一の文化ではな
く、あらゆる文化を享受できる
ような環境づくりが重要だろう」
と付言しています。

楽器演奏が脳にもたらす影響に

ついて解説している動画です。

 
 


 
 
 普賢菩薩について付言した。


 
 
 
 
 
 
 
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

 
 
 
 
 
 
 
編集後記

 
 
 金沢大学が7月20日、慢性心
不全の突然死のリスクについて、
人工知能の一分野である機械学
習を活用することにより、心筋
交感神経イメージングによる交
感神経活動の指標である123I-M
IBG 検査の心臓集積度が重要な
要素となっていることを明らか
にしたと発表したのは、素晴ら
しい業績です。 慢性心不全の
突然死のリスクを推し量ること
は、非常に困難を伴うため循環
器内科の先生方は、常に突然死
のリスクを患者さんサイドに、
提示して、万が一の際の心構え
をするようにしていると思われ
ます。ところが、AIの活用を行
い、心筋交感神経イメージング
による交感神経活動の指標であ
る123I-MIBG 検査をすることで、
より正確な慢性心不全の突然死
リスクを計算することができれ
ば、高リスクの症例のみを重点
的にケアーすることができる様
になるでしょう。
 近年、音楽聴取と脳の聴覚機
能発達や言語聴覚機能向上との
関連が報告され、世界的にメカ
ニズムの解明が進められている
中で、日本の伝統音楽である雅
楽をはじめとする邦楽の演奏家
の脳内処理機能を測定し、評価
することができたのは、喜ばし
いことです。元々、西洋人と、
日本人の聴覚の比較で、秋の虫
の音(鈴虫など)を聞き分ける
能力の差は指摘されていたので、
そのルーツは、どこにあるのか
と不思議に感じておりました。
西洋人は、虫の音をただの雑音
としか感じず、日本人のように
それをめでて、詩歌に記したり
ということはありません。日本
人の子供の頃からの祭りのお囃
子や雅楽のような音が、リズム
の脳内処理機能が促進されてい
るとは、本当に驚き、桃の木、
山椒の木です。そういう観点か
らすれば、和風の音楽の伝統を
子どもたちに残してゆかないと
いけないと痛切に感じる次第で
す。それには、盆踊りやお祭り
が最も良い機会ではないかと考
えています。

 寒天をおやつの観点から評価
する。          笑

 
 
 
 
 
 
 
************************

このメールマガジンは以下の配信システムを利用して
発行しています。
解除の手続きは下記ページよりお願い致します。
「まぐまぐ」www.mag2.com/m/0000121810.html
(イジニイワト)

発行者名  医療法人永徳会 皿沼クリニック院長
藤田 亨
職業    医師の箸くれ(はしくれ)
運営サイト www.eitokukaisalanuma.or.jp/ ご意見・ご感想・励ましのお便りお待ちしております。
sara2162@atlas.plala.or.jp このマガジンの掲載記事を無断で転載・使用すること
を禁じます。

このエントリーをはてなブックマークに追加 
 

コメント