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2020-12-21 21:14:12

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診療マル秘裏話  号外Vol.1728 令和2年2月18日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)海馬のポリシアル酸がセロトニンシグナル伝達と抗うつ作用
2)iPS細胞由来心臓筋肉シート重症心不全患者に移植

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】 海馬のポリシアル酸がセロトニンシグナル伝達と抗うつ作用

 
 
 
 
 
 
 九州大学は1月23日、海馬の
「ポリシアル酸」が気分の調節
や「やる気」に関わるセロトニ
ンシグナル伝達と抗うつ薬の作
用発現に重要な役割を果たして
いることを発見したと発表しま
した。この研究は、同大大学院
医学研究院の山田純講師と同・
神野尚三教授の研究グループが、
北海道大学の渡邉雅彦教授、名
古屋大学の佐藤ちひろ教授らと
共同で行ったものです。研究成
果は、米国神経科学学会誌「Th
e Journal of Neuroscience 」
に掲載されています。シアル酸
は細胞表面に存在する糖の1種
で、母乳や卵に多く含まれるこ
とが知られています。また、シ
アル酸が多数結合したポリシア
ル酸(PSA )は、胎児期の脳に
一時的に発現し、神経系の正常
な発達に重要な役割を果たすこ
とも明らかにされています。一
方で、大人の脳の神経細胞(ニ
ューロン)の一部にもポリシア
ル酸が発現していることが報告
されています。最近の研究で、
神経細胞接着分子(NCAM)上に
存在するポリシアル酸(PSA-NC
AM)が、さまざまな神経栄養因
子や神経伝達物質と結合し、神
経活動の制御に関与している可
能性が示唆されていますが、詳
細については明らかにされてい
ませんでした。

認知と気分を制御している海馬
では、比較的一様な興奮性ニュ
ーロンと、複数のグループに分
けられる抑制性ニューロン(GA
BAニューロン)から成る神経回
路が形成されています。研究グ
ループは今回、マウス海馬のGA
BAニューロンの一部にポリシア
ル酸が発現していることに着目
し、その機能に関する研究を行
いました。その結果、ポリシア
ル酸を発現している海馬のGABA
ニューロンは、不安や食欲の制
御に関わる神経ペプチドである
コレシストキニンが陽性であり、
他のグループのGABAニューロン
に比べ、セロトニンシグナルを
伝達するシナプスの入力が多い
ことが示されました。また、う
つ状態のマウスに抗うつ薬(選
択的セロトニン再取り込み阻害
薬、SSRI)を投与すると、ポリ
シアル酸の発現とセロトニンシ
グナル伝達の指標であるp11 蛋
白の発現がいずれも上昇しまし
たが、海馬からポリシアル酸を
除去すると、抗うつ薬によるp1
1 蛋白の発現上昇が起こらなく
なりました。さらに、うつ状態
のマウスの海馬からポリシアル
酸を除去すると、抗うつ薬の作
用が失われ、うつ状態が改善し
ないことも分かりました。これ
らの結果は、ポリシアル酸はセ
ロトニンシグナル伝達を増強し、
気分の改善や「やる気」の回復
を促す分子であることを示唆し
ています。

今回の研究成果により、今後ポ
リシアル酸のセロトニンシグナ
ル伝達増強作用に基づき、うつ
病の治療法が新たに発展するこ
とが期待されています。

研究グループは、「近年、うつ
病の治療には抗うつ薬であるSS
RIや、セロトニン・ノルアドレ
ナリン再取り込み阻害剤(SNRI)
などが広く用いられています。
しかし、満足できる効果が得ら
れず、困っている患者は未だに
少なくない。これからの研究に
よって、「やる気」の回復を促
す脳内分子としてのポリシアル
酸の有用性について、さらに明
らかにしていきたいと考えてい
る」と、述べています。

糖鎖について解説している動画

です。

 
 


 
 
 左様な作用は存じぬの一点張
り。           笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 iPS細胞由来心臓筋肉シート重症心不全患者に移植

 
 
 
 
 
 
 
 大阪大は1月27日、様々な組
織になれるiPS 細胞からつくっ
た心臓の筋肉のシートを、重い
心不全の患者さんに今月移植し
たと発表しました。阪大の研究
チームが医師主導の臨床試験(
治験)で実施しました。iPS 細
胞からつくった組織を心臓に移
植するのは初めてということで
す。

 移植したのは、心臓の血管が
詰まり、心筋が働かない「虚血
性心疾患」による重い心不全の
患者さんです。他人のiPS 細胞
から心臓の筋肉の細胞をつくり、
シート状にして、機能が落ちた
患者さんの心臓に貼り付けまし
た。

 研究チームは今回、臨床研究
より厳密な方法で安全性や有効
性を調べる治験で移植を実施し
ました。今後、計10人の患者さ
んへの移植を目標にしています。
重い心臓病の治療には心臓移植
もありますが、年齢制限やドナ
ー不足の課題があり、新たな治
療法が求められています。

 2018年に阪大のチームの臨床
研究の計画が国から認められて
いましたが、その直後に大阪北
部地震が起き、細胞の培養施設
が使えなくなる被害が出て、実
施が遅れていました。

このニュースのニュース動画で

す。

 
 


 
 
 私設の培養施設を建立する。


 
 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
 九州大学が1月23日、海馬の
「ポリシアル酸」が気分の調節
や「やる気」に関わるセロトニ
ンシグナル伝達と抗うつ薬の作
用発現に重要な役割を果たして
いることを発見したと発表した
のは素晴らしい業績です。今回
の研究成果により、今後ポリシ
アル酸のセロトニンシグナル伝
達増強作用に基づき、うつ病の
治療法が新たに発展することを
期待したいと思います。
 大阪大が1月27日、様々な組
織になれるiPS 細胞からつくっ
た心臓の筋肉のシートを、重い
心不全の患者さんに今月移植し
たと発表したのは画期的な業績
だと思います。今後、同じよう
にiPS 細胞由来の細胞シートが
貼付されることになるでしょう。
しかし、iPS 細胞にはガン化す
る可能性があるという致命的な
欠陥があるので、この欠陥を補
って余りある利益が計算される
時にのみ、移植が行われると思
います。

 異色の移植が行われる。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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