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2020-12-11 21:31:31

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診療マル秘裏話  号外Vol.1719 令和2年2月8日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)ガン細胞が腹膜に一定距離接近で,再発リスク上昇
2)肌セラミド量を増加させる,革新的化粧品素材開発

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 ガン細胞が腹膜に一定距離接近で,再発リスク上昇

 
 
 
 
 
 
 
 大阪市立大の研究グループは、
胃ガン手術後に残ったガン細胞
が腹腔(ふくくう)内を覆う腹
膜に一定距離まで近づくと、再
発リスクが高まるとする研究成
果を発表しました。高性能の顕
微鏡を使えば1分程度で距離を
測定でき、再発防止に役立つ可
能性があるということです。論
文は1月16日、米科学雑誌電子
版に掲載されました。
 研究グループは、胃ガン手術
を受けた患者さんのうち、腹膜
近くの部位にガン細胞があった
96人を対象に調査しました。ガ
ン細胞から腹膜までの距離が0.
234 ミリ以下の58人は、より距
離が離れていた患者さんに比べ、
5年以内に腹膜でガンが再発す
るリスクが4.86倍、死亡するリ
スクは8.75倍でした。
 国内のガン死亡者数は、胃ガ
ンが3番目に多いとされていま
す。再発は腹膜の表面にガン細
胞が散らばって起きるケースが
全体の約4割を占めるというこ
とです。
 同グループの八代正和准教授
(ガン分子病態制御学)は「腹
膜でのガン再発が予測できるよ
うになることで、強い抗ガン剤
を使用するなど再発を抑える治
療ができるのではないか」と話
しています。

胃ガンについての質疑応答の

動画です。

 
 


 
 
 ガン再発をガンガン予測して、
次の治療を考える。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 肌セラミド量を増加させる,革新的化粧品素材開発

 
 
 
 
 
 
 
 富山大学は1月7日、セラミド
合成酵素(CERS3 )の亢進とセ
ラミド分解酵素(CDase )阻害
のデュアルアクションにより、
肌セラミド量を増加させる革新
的な化粧品素材の開発に成功し
たと発表しました。この研究は、
同大附属病院 薬剤部の加藤 敦
准教授が、株式会社伏見製薬所
および公益財団法人かがわ産業
支援財団と共同で行ったもので
す。研究成果は「Bioorganic &
Medicinal Chemistry Letters」
に掲載されています。正常な肌
表皮は、体内からの過度な水分
蒸散の防止や、外界からの刺激
の侵入を防ぐバリアとして、重
要な役割を担っています。一方、
セラミドは親水基と疎水基を持
ち、角質細胞間で脂質二重層構
造を形成することにより水分を
挟み込み、水層と脂質層が交互
に重なったラメラ構造となって
います。これにより水分が保持
され、角質細胞間の隙間を埋め
ることで、角質細胞が容易に剥
離しないようになっています。

現在、化粧品市場には肌のセラ
ミドを補う目的で、植物セラミ
ドや合成セラミドなどの疑似セ
ラミドを皮膚に塗布する化粧品
が多く見られます。これらは一
時的に肌のセラミドを補うこと
はできるものの、肌本来のセラ
ミド産生機能を向上させるもの
ではありません。そのため、化
粧品業界では以前より、疑似セ
ラミドやセラミド原料を皮膚や
経口から摂取するのではなく、
肌のセラミド産生機能に働きか
けることでヒト本来の健康な肌
を実現させる「肌の内側から体
内美容成分を増やす化粧品原料」
が求められてきました。

研究グループは今回、加齢に伴
い低下する肌セラミド量や代謝
機能、不足した成分を外から補
うのではなく、肌本来の機能を
回復させ、「肌の内側から体内
美容成分を増やす化粧品」をコ
ンセプトとした機能性化粧品素
材を模索しました。サトウカエ
デやアメリカハナノキなどメー
プルシロップを産生するカエデ
科植物の原木に含まれる希少な
天然物であるginnalin Bに着目
し、研究を行いました。ginnal
in Bは、希少糖である1,5-アン
ヒドログルシトール (1,5-AG )
のC6位の水酸基に没食子酸が結
合したカエデタンニンの一種で
す。これまで、植物中に含まれ
る糖質やポリフェノール類、着
色成分などとの分離が困難なこ
とから、化粧品素材として使用
されていませんでした。研究グ
ループは今回、経済産業省の補
助事業である戦略的基盤技術高
度化支援事業(サポイン事業)
の採択を受け、この「合成カエ
デタンニン」の生産技術開発に
着手し、低コストかつ大量生産
に成功しました。ginnalin Bの
特徴は以下の通りです。

(1) 正常ヒト表皮ケラチノサ
イト(PHK16-0b)を50 µM ginn
alin B添加培地で48時間培養し、
セラミド合成酵素遺伝子(CERS
3) に対する発現解析を行った
ところ、ginnalin B無添加での
培養時と比べ、セラミド合成酵
素遺伝子の有意な発現上昇が確
認されました。さらに、50-100
µM ginnalin B存在下で48時間
培養したPHK16-0b細胞では、gi
nnalin B無添加で培養した場合
に比べ、細胞内セラミドの産生
量が濃度依存的に増加しました。

(2) 正常ヒト表皮ケラチノサ
イト(PHK16-0b)に、各濃度の
ginnalin Bを添加し、48時間ま
たは72時間培養し、分化関連遺
伝子に対する発現解析を行った
所、ginnalin B無添加での培養
時と比べ、ケラチノサイトの初
期分化マーカーであるケラチン
10、ケラチン1および後期分化
マーカーであるフィラグリン遺
伝子の有意な発現上昇が確認さ
れました。

(3)ヒト皮膚三次元モデル(E
piDerm Skin® Model EPI-212 )
を100 µM ginnalin B 添加培地
で7日間培養し、分化関連蛋白
質(ケラチン10、フィラグリン)
の免疫染色を行った所、ginnal
in B無添加での培養時と比べ、
ケラチン10、フィラグリンの染
色が増加し、分化関連蛋白質の
産生量の増加が確認されました。

今回の研究成果により、セラミ
ド合成酵素(CERS3 )の亢進と
セラミド分解酵素(CDase )阻
害のデュアルアクションによっ
て、肌セラミド量を増加させる
革新的な化粧品素材の開発に成
功しました。同素材は、保湿性
に優れるとともに、表皮細胞の
分化促進作用(肌ターンオーバ
ー促進作用)も有することから、
今後、幅広い化粧品への配合が
期待されます。

セラミドについて解説している

動画です。

 
 


 
 
 酸性の溶液を産生することに、
賛成する。        笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 大阪市立大の研究グループが、
胃ガン手術後に残ったガン細胞
が腹腔(ふくくう)内を覆う腹
膜に一定距離まで近づくと、再
発リスクが高まるとする研究成
果を発表したのは、素晴らしい
業績です。ガンの再発・転移に
ついては、未だに分からない事
が多く、このような予測ができ
る法則性を見つけるのは、至難
の業だと思います。裏を返して
言えば、再発リスクを上げたく
なければ、手術を回避して別の
方法での治療を考えるという事
なのかもしれません。ガン組織
の微小構造が少しづつ明らかに
なってきているので、再発のリ
スクを上げない治療法が山ほど
見つかる可能性があり、それら
を臨床研究などで試して見たい
気がするのは、私だけでしょう
か?
 富山大学が1月7日、セラミド
合成酵素(CERS3 )の亢進とセ
ラミド分解酵素(CDase )阻害
のデュアルアクションにより、
肌セラミド量を増加させる革新
的な化粧品素材の開発に成功し
たと発表したのは、女性にとっ
て吉報と言えましょう。セラミ
ド量を増加させることにより、
肌の水分保持量を向上させて、
みずみずしいお肌を維持できる
と解釈することができるからで
す。同素材は、保湿性に優れる
とともに、表皮細胞の分化促進
作用(肌ターンオーバー促進作
用)も有することから、今後、
幅広い化粧品への配合が期待さ
れるのは、妥当と言えましょう。
女性の方々は、新商品の発表に
眼が釘付けとなる気がします。

 暴君が打倒されたのは妥当で
あると考えます。     笑

 
 
 
 
 
 
 
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