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診療マル秘裏話  Vol.788 平成31年1月16日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)認知機能改善薬の開発候補品の導入につき契約
2)子どもの逆流性食道炎の薬が、1歳から服用可

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 認知機能改善薬の開発候補品の導入につき契約

 
 
 
 
 
 
 
 塩野義製薬株式会社は12月19
日、認知機能改善薬の開発候補
品BPN14770の導入に関するライ
センス契約および出資契約を米
Tetra Discovery Partners, In
c.(Tetra 社)との間で締結し
たと発表しました。

Tetra社が創製した開発候補品B
PN14770は、記憶形成に関わるP
hosphodiesterase 4D(PDE4D)
を標的にしており、ネガティブ
アロステリックモジュレーター
としてPDE4D 活性を調節するこ
とで、既存のPDE4D 受容体阻害
薬で見られる吐気等の副作用を
回避しながらの認知機能改善が
期待されています。

非臨床試験においては、脆弱X
症候群における神経結合の成熟
を促進したり、アルツハイマー
病において障害される神経結合
を保護することが明らかにされ
ており、認知機能低下を伴うさ
まざまな疾患(脆弱X症候群、
アルツハイマー型認知症ならび
にその他の認知症、学習障害、
発達障害、うつ病、統合失調症
等)への効果が期待されていま
す。現在、P1単回投与試験およ
びP1反復投与試験が完了してお
り、高齢者における認知機能向
上効果が確認済みだということ
です。BPN14770の効果が期待さ
れている脆弱X症候群は、FMR1
遺伝子と呼ばれる遺伝子の異常
により、幼少期から知能の障害
などがみられる疾患です。発症
の割合は人種によらず、男性で
は約7,000人に1人、女性では約
1万1,000人に1人と推定されて
います。有効で安全性の高い治
療薬はなく、大きなアンメット
メディカルニーズが残されてい
ます。

現在Tetra社は、米国においてF
DAよりオーファン指定を受けた
脆弱X症候群患者さんを対象に、
P2試験を実施中で、今後、両社
は同疾患およびアルツハイマー
型認知症を対象疾患として、BP
N14770の研究開発を進めていく
としています。

今回の契約締結により、同契約
に基づく開発候補品の日本、韓
国、台湾における独占的開発・
製造・販売権を塩野義製薬が獲
得しました。同社は、ライセン
ス契約締結に伴う一時金500 万
ドルおよび出資契約締結に伴う
出資金3500万ドル、ならびに今
後の開発進展や製品上市後の販
売額などに応じたマイルストン
1億2000 万ドル、製品上市後の
販売額に応じたロイヤリティを
Tetra社に支払うとしています。
抗認知症薬について解説してい

る動画です。

 
 


 
 
 新天地で業務の進展を図る。


 
 
 
 
 
 
 
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2】 子どもの逆流性食道炎の薬が、1歳から服用可

 
 
 
 
 
 
 
 胸やけなどの症状が出る逆流
性食道炎は、子どもでも発症し
ますが、あまり知られていませ
ん。かかっても気付きにくく、
子ども用の薬も少なかったので
すが、今年、成人用の薬が1歳
から服用できるようになりまし
た。口から食べたものは胃に送
られ、胃酸などによって、小腸
で吸収しやすい状態に分解され
ます。逆流性食道炎は、胃酸が
逆流し食道に炎症が起きる病気
です。ストレスや食の欧米化、
胃の圧迫など、原因は多岐にわ
たります。

 逆流を繰り返すと食道がただ
れ、「酸っぱい液体が上がって
くる(呑酸)」「みぞおちのあ
たりがしみる」などの症状が出
ます。症状はありますが、ただ
れがないものも合わせて、「胃
食道逆流症」と呼ばれます。

 胃食道逆流症の患者さんは、
推計で15歳以上が約1344万人、
子どもは約4万人いるとされて
います。

 長野県上田市のAさん(14)
は,2016年4月、 嘔吐を繰り返
しました。1か月たっても症状
はなかなか治まりませんでした。
母親は食事に気を配っていまし
たが、医師から「食べさせてい
るものが悪い」と叱られました。

 約半年後、別の病院で紹介さ
れた信州大病院(長野県松本市)
を受診し、逆流性食道炎と診断
されました。

 同病院小児科講師の中山佳子
さんは「子どもの場合、症状を
うまく訴えることができなかっ
たり、内視鏡検査を行える医師
が少なかったりするため、診断
に何年もかかるケースがある」
と指摘しています。

 また、周囲から「嘔吐や腹痛
といった症状が出るのは、学校
に行きたくないからではないか」
などと責められ、苦しむ親子も
少なくないということです。

 逆流性食道炎は、放置すると
食道の粘膜が傷つき、出血して
貧血を起こしやすくなります。
嘔吐を繰り返すと十分に栄養を
摂取できず、成長に影響を及ぼ
すこともあります。

 子ども用の薬は限られており、
Aさんは当時、成人用しかあり
ませんでした「ネキシウム」と
いう薬を服用しました。胃酸の
分泌にかかわる「プロトンポン
プ」という物質にくっつき、分
泌を抑える働きがあります。飲
み続けると症状は改善しました。

 中山さんは「治療効果を考え、
やむなく処方した。用法・用量
が定められていない子どもへの
使用は、安全性が確立されてい
ないのでリスクを伴う。万一、
副作用が出ても、国の救済制度
の対象にはならない」と話して
います。

 こうした状況を受け、1~14
歳の逆流性食道炎などの患者さ
ん50人を対象に、ネキシウムの
有効性と安全性を確かめる治験
が行われました。薬を1日1回、
8週間飲んでもらった結果、胸
やけやおなかの不快感などの症
状は改善し、薬が原因と考えら
れる重い副作用も出ないことが
分かりました。

 今年1月、ネキシウムが1歳
以上で使えるようになりました。
4月には、従来のカプセル剤に
加え、子どもや高齢者でも飲み
やすいように水に溶かして服用
するタイプが発売されました。

 逆流性食道炎の治療は長期に
及ぶこともあります。ネキシウ
ムは服用できる期間が限られて
おり、現在、子どもが、より長
く使っても安全かどうかを確か
める治験が進められています。

胃食道逆流症(逆流性食道炎)

について解説している動画です。

 
 


 
 
 
 恒例の高齢者行事を行う。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 PDE4阻害剤といえば、乾癬の
薬であるオテズラが有名です。
オテズラの添付文書によると、
PDE4のA~Dのすべてのサブタイ
プを阻害すると書かれていて「
本剤は、PDE4を阻害する低分子
の経口PDE4阻害剤で、細胞内で
炎症性及び抗炎症メディエータ
ーのネットワークを調節する。
PDE4はcAMPに特異的なPDE で、
主に炎症性細胞に分布している。
本剤は、PDE4を阻害することに
より細胞内cAMP濃度を上昇させ、
IL17、TNF-α、IL-23、及び他
の炎症性サイトカインの発現を
制御することにより炎症反応を
抑制する」とも書かれています。
実際、オテズラでは、酷い下痢
や嘔気嘔吐の副作用が存在しま
す。  ところが、開発候補品B
PN14770は、記憶形成に関わるP
hosphodiesterase 4D(PDE4D)
を標的にしており、ネガティブ
アロステリックモジュレーター
としてPDE4D 活性を調節するこ
とで、既存のPDE4D 受容体阻害
薬で見られる吐気等の副作用を
回避しながらの認知機能改善が
期待されるそうですから副作用
は、少なく、効果は十分という
薬になりそうという印象を受け
ました。
 胸やけなどの症状が出る逆流
性食道炎は、子どもでも発症し
ますが、あまり知られていませ
ん。 かかっても気付きにくく、
子ども用の薬も少なかったので
すが、今年、成人用の薬が1歳
から服用できるようになったと
いうのは、子どもたちにとって
朗報でしょう。口から食べたも
のは胃に送られ、胃酸などによ
って、小腸で吸収しやすい状態
に分解されるのですから、胃酸
の異常分泌があると、酸に弱い
食道は、炎症を起こしてしまい
ます。逆流性食道炎は、胃酸が
逆流し食道に炎症が起きる病気
です。 ストレスや食の欧米化、
胃の圧迫など、原因は多岐にわ
たるということです。昔の成人
病と言われていたのが子供にも
起こることから生活習慣病と名
を改めたのと同じような現象だ
と認識しています。ただ用法・
用量が定められていない子ども
への使用は、安全性が確立され
ていないのでリスクを伴うまた
万が一、副作用が出ても、国の
救済制度の対象にはならないと
言う状況の中で、良く小児の薬
として投与したと感心しました。
子どもさんが逆流性食道炎に苦
しむのを見ていられなかったと
いうことが背景にあったものと
推測されます。

 食堂で逆流性食道炎の症状を
起こす。笑

 
 
 
 
 
 
 
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