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2020-12-04 21:55:50

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診療マル秘裏話  号外Vol.1713 令和2年2月1日作成

作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
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目次

1)活性硫黄によるパースルーフィド化が、蛋白質を保護
2)多発する肺炎の病原体は、新型コロナウイルス

 
 
 
 
 
 
 
 
 
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 医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
1】 活性硫黄によるパースルーフィド化が、蛋白質を保護

 
 
 
 
 
 
 
 東北大学は1月8日、蛋白質中
のシステインの活性硫黄による
パースルフィド化が、不可逆的
な機能不全から蛋白質を保護し
ていることを明らかにしたと発
表しました。東北大学大学院医
学系研究科環境医学分野の赤池
孝章教授らとハンガリー国立が
ん研究所のNagy教授らの研究グ
ループによるものです。研究成
果は、米国科学誌「Science Ad
vances誌」電子版に掲載されて
います。

生物は、生体内で分子を合成・
代謝し生命活動を維持するため
に、さまざまな分子の間で電子
を受け渡す反応(酸化還元反応)
を行っています。この酸化還元
反応において、蛋白質中の硫黄
を含むアミノ酸「システイン」
が重要な役割を担っています。
しかし、システインが持つチオ
ール基(CysSH )が、スルフィ
ン酸(CysSO2H )やスルフォン
酸(CysSO3H )へと不可逆的に
過剰に酸化されると、酸化され
た蛋白質の機能が著しく低下し
ます。赤池教授らの研究グルー
プは、先行研究により、システ
インに硫黄が付加された物質(
システインパースルフィド:Cy
sSSH)が、生体内に多量に存在
することを明らかにしてきまし
た。蛋白質にも含まれているCy
sSSHは酸化されやすい一方で、
酸化されたパースルフィドはジ
スルフィド結合を持つため、還
元的に解離されることで可逆的
に修復されることが想定されま
す。

今回、研究グループは、蛋白質
に含まれるシステインのパース
ルフィド化が、不可逆的な機能
不全から蛋白質を保護している
ことを明らかにしました。不可
逆的な酸化であるシステインス
ルフィン酸(CysSO2H)やCysSO
3Hに対して、システインパーチ
オスルフィン酸(CysSSO2H)や
パーチオスルフォン酸(CysSSO
3H)は可逆的に修復されること
ができ、それによって過度な酸
化による損傷と劣化から保護さ
れていることを発見しました。
通常、酸化されたシステインは、
生体内の主要な還元系システム
であるグルタチオン・チオレド
キシン系により還元され、修復
を受けます。質量分析を用いた
解析により、グルタチオン・チ
オレドキシン系を破壊したマウ
スでは、対照の野生型マウスに
比べて酸化されていないCysSH
が減少し、過剰に酸化されたCy
sSSO3Hが増加していました。こ
のことは、マウスの生体内にCy
sSSO2HやCysSSO3Hが豊富に存在
し、蛋白質の酸化を防ぐことで、
蛋白質の劣化が制御されている
事を示しています。以上の結果
より、活性硫黄による蛋白質の
パースルフィド化は、生命の機
能維持・寿命延長に極めて重要
な役割を果たしていると言える
ということです。

今後、活性硫黄により生体内の
蛋白質の劣化を制御し、蛋白質
の品質管理と機能を維持、向上
させることで、ヒトの老化防止・
健康長寿が可能となり、さらに
は、慢性難治性の呼吸器疾患や
心疾患、ガンなど、酸化ストレ
スが関わるさまざまな疾患の予
防・治療法の開発が期待される、
と研究グループは述べています。

アミノ酸のペプチド結合とS-S

結合について解説している動画

です。

 
 


 
 
 
 傘下の研究所で酸化ストレス
の研究に参加する。    笑

 
 
 
 
 
 
 
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2】 多発する肺炎の病原体は、新型コロナウイルス

 
 
 
 
 
 
 
 中国湖北省武漢市で多発して
いる原因不明の肺炎について、
中国中央テレビは1月9日、複数
の患者さんから病原体と推定さ
れる新型のコロナウイルスが検
出されたと報じました。 中国
政府が派遣した専門家チームが
1月7日までに、多発する肺炎の
病原体だとの初期的な判断を下
しました。いずれもコロナウイ
ルスが原因で発症する新型肺炎
(SARS)や中東呼吸器症候
群(MERS)とは、種類が異
なるものだということです。

 中国中央テレビは、検出され
た新型コロナウイルスの詳細に
ついては、「さらなる科学研究
が必要とされる」と伝えました。

 武漢市政府の1月8日までの発
表によると、昨年12月以降、原
因不明の肺炎の発症は59人に上
り、うち7人は重症となりまし
た。8日に8人が退院しています。

 コロナウイルスは、風邪の原
因となるウイルスの一種で、せ
きや発熱などの症状を引き起こ
します。ウイルスの種類が多く、
一般に人だけでなく動物も感染
します。

 中国を中心に2003年に流行し
たSARS、2012年に中東で確
認されたMERSなど、新型の
コロナウイルスは過去にも出現
し、国境を越えて感染が広がっ
たことがあります。

 このため厚生労働省は、中国
政府や世界保健機関(WHO)
などを通じて情報収集に努めて
います。また国内の空港の検疫
ブースにポスターを掲示し、武
漢市からの帰国者や入国者に対
し、せきや発熱などの症状があ
る場合は、申し出るように呼び
かけています。

今年の3月の中国のニュースを

紹介している動画です。

 
 


 
 
 貴国から帰国した有名人。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 東北大学が1月8日、蛋白質中
のシステインの活性硫黄による
パースルフィド化が、不可逆的
な機能不全から蛋白質を保護し
ていることを明らかにしたと発
表したのは素晴らしい業績です。
先行研究により、システインに
硫黄が付加された物質(システ
インパースルフィド:CysSSH)
が、生体内に多量に存在するこ
とを明らかにしてきたという事
であり、蛋白質にも含まれてい
るCysSSHは酸化されやすい一方
で、酸化されたパースルフィド
はジスルフィド結合を持つため、
還元的に解離されることで可逆
的に修復されることが想定され
るということですので、その様
にして蛋白質を保護しているの
は合理的と言えましょう。
 中国湖北省武漢市で多発して
いる原因不明の肺炎について、
中国中央テレビは1月9日、複数
の患者さんから病原体と推定さ
れる新型のコロナウイルスが検
出されたと報じたのは、本当に
恐ろしいことです。 2003年に
流行したSARSの時も、原因
不明の肺炎ということでパニッ
クになりました。今の所は死者
は出ていないようですが、SA
RSの時は、生き残った人から
血清をとって、それを治療に使
うという方式をとっていたよう
です。未知のウイルスに対する
動物の血清は準備されていない
ので、こうするしかないと言う
ことだったと思います。

 水底の深さを推定する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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