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2019-09-01 23:01:15

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診療マル秘裏話  号外Vol.1319 平成30年10月29日作成
作者 医療法人社団 永徳会 藤田 亨

 
 
 
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

 
 
 
 
 
 
 
 
 
目次

1)細菌が薬剤耐性を引き起こす原因のメカニズム解明
2)市販の減塩商品を使わずに減塩する具体的方法

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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医療界のトピックスを紹介するこのメールマガジンは
1週間に1回の割合で発行しています。もっと回数を増や
して欲しいという要望もあるのですが、私の能力のなさ
から1週間に1回が限度となっています。これからも当た
り前の医療をしながら、なおかつ貪欲に、新しい知識を
吸収し読者の皆様に提供してゆきたいと思っております。
不撓不屈の精神で取り組む所存ですのでどうかお許し下
さい。

 
 
 
 
 
 
 
 
1】 細菌が薬剤耐性を引き起こす原因のメカニズム解明

 
 
 
 
 
 
 
京都大学は10月3日、細菌の
薬剤耐性を引き起こす主な原因
である「MFS 型多剤排出トラン
スポーター」が、薬剤を認識し
て細胞外に排出するメカニズム
を明らかにしたと発表しました。
この研究は、同大医学研究科と、
高エネルギー加速器研究機構(
KEK )物質構造科学研究所、ド
イツのマルティン・ルター大学、
東京大学農学生命科学研究科、
岡山大学医歯薬学総合研究科、
自然生命科学研究支援センター
からなる共同研究グループによ
り行われたものです。研究成果
は、「Nature Communications」
オンライン版に掲載されていま
す。

細菌が薬剤耐性を引き起こす主
な原因は、細菌膜上に存在する
多剤排出トランスポーターと呼
ばれる蛋白質が投与された薬剤
をポンプのように細菌外に汲み
出してしまい、薬剤の効果を無
効化することにあります。この
Major facilitator superfamil
y(MFS)と呼ばれる多剤排出ト
ランスポーターは細菌上に多数
存在しています。

これらのトランスポーターは、
輸送する分子に対する入り口を
細胞質に対して内向きから外開
きの向きに繰り返し大きく構造
を変化させ、薬剤分子を細菌内
から細菌外に輸送すると考えら
れています。しかし、どのよう
に薬剤分子を認識して細菌外に
排出するのか、またその2つの
構造がどんな構造を経由して切
り替えられるのかなど、具体的
なメカニズムは不明でした。

研究グループは、MFS 型の多剤
排出トランスポーターのひとつ、
MdfAに着目し、薬剤排出メカニ
ズムの研究を実施しました。結
晶構造解析・輸送活性実験・分
子動力学シミュレーションによ
り、構造解析に成功し、初めて
MdfAの外開き構造を明らかにし
ました。また、膜内に存在する
特定の酸性残基のプロトン化が、
外開き構造から内向き構造への
引き金となることも判明しまし
た。さらに、精製MdfA蛋白質を
脂質膜に組み込んだ形で初めて
薬剤輸送活性を測定し薬剤輸送
に重要なアミノ酸残基を明らか
にしたとしています。

今回の研究により、MdfAが薬剤
分子を細胞外に輸送する分子メ
カニズムの一端が明らかになり
ました。研究グループは、「本
知見が薬剤分子排出への理解を
深め、将来的には、多剤排出ト
ランスポーターの働きを抑える
ことで、薬剤耐性菌に対抗する
治療薬の開発に貢献できると考
えられる」と述べています。

薬剤耐性について解説している

動画です。

 
 


 
 
 
アミノ酸残基が分からなかっ
たのは慙愧に絶えない。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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2】 市販の減塩商品を使わずに減塩する具体的方法

 
 
 
 
 
 
 
 
「“塩”なのに、“減塩”と
は?」不思議に思っている人も
多いのではないでしょうか。ヒ
ントは、中学校の理科の時間に
習う「塩化ナトリウム」です。
通常、わたしたちが知っている
「食塩」は、99%が塩化ナトリ
ウムでできています。なぜ100%
ではないかと言うと、海水から
つくることが多いので、どうし
ても他のミネラル分等が1%ほど
残ってしまうからです。 この
残留ミネラル等の味が粗塩の味
を決めていると言われています。
「減塩しお」とは、この塩化ナ
トリウムの比率を減らしていま
す。しかし、ナトリウム以外の
ミネラルの比率ばかり上がって
しまうと、本来の塩の味ではな
い雑味ばかりが強いものになっ
てしまいます。そこで実は塩化
ナトリウムと同じような塩味を
感じる「塩化カリウム」を加え
ることで減塩をしているのです。
「塩」という漢字には「しお」
と読む場合と、「えん」と読む
場合の2つの読み方があります。
「しお」と読む場合は、調理用
の「食塩」を指すことが一般的
です。「そこの“しお”をとっ
てくれる?」などと使われたり
します。 「えん」と読むのは
化学用語としてです。「塩(え
ん)」は陽イオン・陰イオンが
結合したもので、体内に多く含
まれる陽イオンの代表例がナト
リウムです。そのため、人間は
ナトリウム補給のために食塩を
摂る必要があるのです。ほかに
カリウム、マグネシウムなどが
あります。余談ですが、熱中症
の症状が出てしまった時に必要
な「塩分(えんぶん)」は正確
には後者の「塩(えん)」です。
テレビ等では「高血圧症の人は
食塩の摂りすぎに気をつけてく
ださい」と言われていますが、
これは、ナトリウムが血圧に悪
影響を与えると考えられている
ためです。つまり、「高血圧症
の人は“ナトリウム”を摂りす
ぎないように注意する必要があ
る」というのが正確な表現にな
ります。ナトリウム自体は植物
性食品、動物性食品問わず、さ
まざまな食品に含まれています。
ただ、食品に含まれるナトリウ
ム量を心配するよりは、醤油や
味噌等の調味料に含まれる食塩
に気をつければ、高血圧に対す
る効果が十分に出ることから「
食塩の摂りすぎに注意しましょ
う」と報道されているのです。
そこで、塩化ナトリウムの一部
を塩化カリウムに置き換えた「
減塩しお」が登場しました。塩
化カリウムは若干の苦味はある
ものの、同じように塩味を感じ
るためこのような置き換えがで
きたのです。体内では、ナトリ
ウムは細胞の外、カリウムは、
細胞の中に多く存在します。こ
の濃度関係が崩れると、体内の
水分の動きに異変が起きてむく
みが生じたり、高血圧の原因に
なったり、体温調節が上手くい
かなくなるなどの原因になりま
す。特に高血圧はカリウム不足
が原因となる場合もあり、高血
圧患者の食事療法は、食塩摂取
量を減らすこととともに、カリ
ウムの摂取を増やすよう指導さ
れることもあります。 しかし、
そんなカリウムも摂りすぎれば
害になります。不整脈等を起こ
し、下手をすると、命に関わる
場合もあります。自然の食品か
ら摂取する分には過剰症は起こ
りませんがサプリメントで摂取
した場合には、カリウムの過剰
症には十分注意が必要です。同
様に、減塩しおもカリウムの含
有量が高いので、注意が必要で
す。また、腎臓が悪い人には、
減塩しおは禁忌です。ナトリウ
ムもカリウムも尿に溶けて排出
されます。血液をろ過して尿を
作る器官である腎臓が悪いと、
ろ過すべき血液のナトリウムや
カリウムの濃度が高い場合に、
負担が大きくなってしまいます。
そのため、腎臓病の食事療法で
はナトリウムとカリウムは制限
するよう指導されます。血圧が
高いために減塩しおの利用を考
えている人は、「減塩になるか
ら」と安易に減塩しおに手を出
さず、まずは病院を受診し腎臓
に負担がかかっていないことを
確かめてから使うことをオスス
メします。減塩しおは市販され
ているものをテーブル食塩の代
わりに使うだけなので、「まず
やってみよう」という場合には、
お手軽で簡単です。しかし、減
塩しおは若干の苦味があり、コ
スト的にも安いものではないの
で、長く続けようとすると辛く
なってしまう人もいると思いま
す。そこで、減塩商品を使わず
に減塩する方法をご紹介します。
酢、かんきつ類の酸味を利用す
る、出汁を多用(この場合、ナ
トリウムが多いと塩味が感じに
くくなります。ナトリウムの量
は、目に見えないので注意する
必要があります)する、薬味を
利用する、香辛料を使う等です。
ポイントは「塩味」以外の味や
香りを使って、おいしいと感じ
るように調理することです。工
夫次第で、美味しく身体にいい
食事ができます。身体のために
と美味しいものをガマンするの
ではなく、自分の身体に合った
工夫をしましょう。

減塩商品の落とし穴について

解説している動画です。

 
 


 
 
理容店を利用する。笑

 
 
 
 
 
 
 
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編集後記

 
 
 
細菌の薬剤耐性を引き起こす
主な原因である「MFS 型多剤排
出トランスポーター」が、薬剤
を認識して細胞外に排出するメ
カニズムを明らかにしたと発表
したのは偉大な業績です。細菌
が、薬剤耐性を引き起こす主な
原因は細菌膜上に存在する多剤
排出トランスポーターと呼ばれ
る蛋白質が投与された薬剤をポ
ンプのように細菌外に汲み出し
てしまい、薬剤の効果を無効化
することにあるので、この無効
化のシステムを阻害すれば薬剤
耐性が克服されるということが
予想される訳です。 本知見が
薬剤分子排出への理解を深め、
将来的には、多剤排出トランス
ポーターの働きを抑えることで、
薬剤耐性菌に対抗する治療薬の
開発に繋がることを切に期待し
たいと思います。
腎臓が悪い人には、減塩しお
は禁忌でナトリウムもカリウム
も尿に溶けて排出されるという
ことです。血液をろ過して尿を
作る器官である腎臓が悪いと、
ろ過すべき血液のナトリウムや
カリウムの濃度が高い場合に、
負担が大きくなってしまうとい
うのは、事実ですが、慢性腎臓
病の人の中でも血液中のカリウ
ムの濃度が上がっている人は稀
です。ただ絶対に血液中のカリ
ウムが上昇していないという事
はないので、慢性腎臓病の人は、
病院で、定期的に血液検査を受
ける必要があります。慢性腎臓
病と言っても症状は、少し足が
浮腫む程度で、病状が進行して
からしか酷い症状は出現しない
ことを肝に銘じておいて頂きた
いと思います。健康診断などで
腎臓の異常を指摘された場合は、
症状がなくても病院受診して頂
くことをお勧めします。

定期券を発行することを提起
する。笑

 
 
 
 
 
 
 
 
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